魔法神話 レイ&アフーム ~もしもリリなの世界にハジケた奴らと邪神が絡んできたら~ 作:ショーン=フレッチャー
試練合格。
ヘキサグラムスタジアムでは多くの観客が今か今かとその時を待ちわびていた。
スタジアムの特設ボックスではなのは達が妙な気分で座っていた。
((((((どうしてこうなったんだろう……))))))
事の次第はレイが6つのハジケボールを集め、ヘキサグラムに戻ってきた所から始まる。
次元ポートでは数多のマスコミが待ち構えていた。
目的はレイである。
100年ぶりにキング・オブ・ハジケリストが生まれようとしていることがどこからか漏れたのである。
呆然とするなのは達を尻目に、スター気取りで報道陣たちの質問に答えていくレイ。
その姿にはどこか貫禄がある。
そこから急に最後の試練をスタジアムで行うことが第6地上本部によって公表されたのである。
レイは一夜にしてスターとなったのだ。
そして現在に至る。
ボックスにはなのは達と一緒にモーリーンもいる。
モーリーンは静かに紅茶を飲んでいる。
「レイくんの情報ってどこから漏れたんだろう」
すずかが一番の疑問をとうとう口にする。
「それはあたしが漏らしたのさ」
答えたのはモーリーンだった。
「ここ100年で6つの試練を全て攻略した
「でも、レイくんの挑戦は私達のほかに誰もついてこなかったはず。誰がいち早く情報を届けていたの?」
なのはが当然の疑問を呈する。
「僕が撮影していたからさ」
答えたのはユーノだ。
「挑戦前に本部長から直々に頼まれてね、レイにも確認を取って撮影していたのさ。勿論皆の顔は映してないよ。視聴者が求めているのはレイのハジケだからね」
納得する面々。
「! どうやらそろそろ始まりそうだ」
モーリーンが言うと、司会者の声が響き渡る。
「レディース&ジェントルマン! いよいよキング・オブ・ハジケリスト挑戦をかけた偉大な挑戦が始まります! 最後の試練、星を100周出来るか! 今まで幾多もの
万雷の拍手とファンファーレと共にレイが現れる。
一輪車に乗って。
「「「「「「一輪車!?」」」」」」
レイは一輪車でスタジアムを1周すると。中央のステージに上がる。
一輪車から降りることなく。
「「「「「「乗ったまま!?」」」」」」
「さあ、レイ君! 意気込みの方は!」
「そうですね、今日は体調、気分どちらをとっても最高のコンディションではあるので、いい結果が残せるんじゃないかと思います」
「そうですか。我々も期待しています」
「有難うございます」
「それでは準備の方お願いします」
レイはスタートラインに立つ。
「それでは、世紀の挑戦。キング・オブ・ハジケリスト第7の試練、星を100週しろ。スタートです!」
ピストルが鳴らされる。
それと同時にレイの体をオーラが包み、一輪車ごと空高く浮かぶ。
「「「「「「一輪車の意味は!?」」」」」」
「Let’s go!」
レイが指を鳴らすと、レイの体がぶれた。
いや、高速で移動しているのだ。
十数秒後、レイの姿が露わになる。
レイは自転車に乗って飛んでいた。
「「「「「「自転車!?」」」」」」
「速い! これはもしかしたらいけるのか!」
再びレイがその姿を現す。
三輪車に乗って。
「「「「「「車輪増えてる!!!」」」」」」
その後も、レイの乗る乗り物はどんどん発展していった。
文明の発展を表現しているかの如く。
30周をを過ぎたあたりで、ようやくエンジンが登場した。
70周を過ぎたあたりで、魔力エンジンに切り替わった。
「頑張れ、あと少しだ! もう少しだ!」
司会者が檄を送る。
誰もが固唾を呑みながら、天を見上げている。
そしていよいよ100周目が来た。
空の彼方からやってくるは、宇宙戦艦だった。
「「「「「「宇宙戦艦!?」」」」」」
宇宙戦艦がスタジアムの上空で停止する。
下部ハッチが開き、光と共に中から誰かが降りてくる。
レイと数人の管理局員だ。
レイには手錠が掛けられている。
「次元航行法、並びに速度違反で逮捕だ」
「「「「「「捕まってるーーー!!!」」」」」」
やがて地上に降り立つ。
「でもそんなの関係ナッシング!」
レイはぴょいんとラインを踏み越える。
会場から割れんばかりの拍手と歓声が響き渡る。
星を100周、達成したのだ。
なのは達もその偉業達成に喜ぶ。
「やってくれたねえ。あたしは今歴史の目撃者となった。こんなに嬉しいことはないよ」
天から光が振りそそぎ、7つ目の無色透明のハジケボールが現れる。
レイは6つのハジケボールを取り出すと、天へと放り上げる。
「出でよ! キング・オブ・ハジケリスト!」
7つのハジケボールは回転しながら光を放つ。
一際強い光が会場を包む。
誰もが目を覆う。
光が晴れると、ハジケボールから龍が出現していた。
「「「「「「龍が出たーーー!!!」」」」」」
「俺の歯並び直してくれーーー!!!」
「「「「「「神龍じゃないよ! てか願い事ショボ!」」」」」」」
「我はハジケドラゴン。貴様が真にキング・オブ・ハジケリストにふさわしいかどうかを見極める最後の試験官である」
「何やと?」
会場がざわつき始める。
「どういうこと!? 7つの試練で終わりじゃなかったの!?」
アリサが叫ぶ。
「どうやら違うみたいだねえ。あたしたちも勘違いしていたよ。今まで7つの試練を合格した奴がいなかったんだ。分からないのも仕方ないと言ったら怒るかい?」
モーリーンの言葉になのは達は何も言えなくなる。
「我が最終試験の前に貴様には万全の体調でいてもらわなければ困る。ここに食事を用意した。まずは腹ごしらえするといい」
ドラゴンがそう言うと、レイの目の前に食事が用意される。
「これはおおきに」
その食事にはこれでもかと毒の錠剤が盛られていた。
「「「「「「殺す気満々だーーー!!!」」」」」」
「美味い美味い、グハッ!」
「「「「「「食べてる!?」」」」」」
「このラムネみたいなの、中々ええアクセントやな。刺激的や」
「「「「「「それ毒だよ!」」」」」」
その様子を見てドラゴンは目を細める。
「やはりこの程度の罠には引っかからぬか」
「当然や」
「「「「「「モロ引っかかってましたけど!」」」」」」」
「さて食事も済んだことやし」
誰もが息をのむ。
これから激戦が始まろうとしているのだと、誰もが予感していた。
「食後のティータイムや」
会場の全員がずっこける。
「ククク、我を前にしてその余裕。王者の風格にふさわしい。これは期待できるな。我を失望させるなよ」
「そちらこそ、100年も経ってて錆びついていたら困るで」
両者の気が高まっていく。
ぴりぴりと空気が震える。
「お互いなんて気だ……。油断していたら持っていかれそうだ……。うわあ!」
ユーノが後ろに吹っ飛ぶ。
「ユーノ君は何をしているの?」
なのはは冷静にツッコむ。
「さてまずは食後の腹ごなしだ。こいつを相手にしてもらおう!」
そう言うと、ドラゴンは小型の龍を召喚して差し向けてきた。
「出るまでもないってか? 舐めてもらっては困るで。行け! ゆっくり勇儀!」
レイは帽子から一本角の鬼のような生首のようなものを召喚する。
「「「「「「何か召喚した!?」」」」」」
小型の龍とゆっくり勇儀は組み合い、力比べをする。
しかし、その見た目の可愛さから、どうにも緊張感というものが見られない。
「「和む……」」
「「「「「「真面目にやってよね!!!」」」」」」
レイとドラゴンは揃って和んでいたが、総ツッコミで我に返る。
「仕方ない、ここは数で押させてもらおう」
そう言うと、ドラゴンはさらに小型の龍を召喚する。
「マスター! 目には目を、数には数だ! こっちもみんなを呼ぶぜ!」
「「「「「「喋れたの!?」」」」」」
「招集! ゆっくり軍団!」
ゆっくり勇儀の持つケータイからゆっくり達に一斉に連絡が入る。
一方その頃、ゆっくり霊夢はガソリンを頭からかぶっていた。
ゆっくり魔理沙は首をくくろうとしていた。
ゆっくり咲夜は風呂場で手首を切ろうとしていた。
ゆっくり妖夢はビルの屋上の柵を越えていた。
「「「「「「一匹たりとも来ねーだろ!」」」」」」
「「「「「「ゆーーーっ!!!」」」」」」
「「「「「「めちゃくちゃ陽気に来たーーー!!!」」」」」」
ゆっくり軍団とチビ龍軍団が激突する。
互いに携帯ゲーム機を構える。
それぞれ通信相手を見つけては、対戦がはじまる。
ピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコ。
「「「「「「ナニコレ!? 怖いんですけど!」」」」」」
突如として爆発が起こり、数体のゆっくりが吹き飛ぶ。
「大したことありませんね」
「「「「「「龍側名人いた!」」」」」」
チビ龍軍団一のゲーマーがその姿を現した。
「ジョウトウデス」
「「「「「「ゆっくり側ロボいた!?」」」」」」
ゆっくり側からはなんとロボットが登場する。
「ハッハー! この『UPNUSHI』はどんなゲームも一瞬で攻略してしまう超高性能AIを積んであるんや! さあ行け! 『UPNUSHI』! 奴らを蹂躙するのだー!」
レイが黒い笑顔で高らかに号令をかける。
「ア……」
ゲーマー対ロボの対決は、ロボの自滅で終わった。
「弱グハァ!!!」
レイは衝撃のあまり吐血する。
「ククク、これが我と貴様との差だ」
「そんなもの、いくらでも乗り越えたるわ。ジャイアントキリングはお家芸。あんたを倒し、キング・オブ・ハジケリストに俺はなる」
「その意気だ!」
しかし、レイが不利な状況であることは変わらない。
なのは達は心配そうに見つめている。
「レイくんは、勝てるのかしら」
プレシアが不安そうに呟く。
「勝つとも。レイはいつだって勝利を引き寄せてきた。今回だって勝つに決まっておる」
アフームが力を込めて言う。
まるで不安を隠すかのように。
「戦いがハイレベルすぎる。ここまでの戦いは歴史上そうあるもんじゃない」
モーリーンが食い入るようにスタジアムを見つめながら言う。
「そうですね。これは歴史に残る戦いです。レイが初めて挑んだのだから」
ユーノが息を呑む。
誰もが感じていた。この戦いは生半可な戦いではないということを。
皆さん、体調には気を付けてください。
私は思いっきり崩しています。
何とか頑張って治すので、皆さん、感想とか書いて下さい。
きっと私の力になると思うので。