Another Trigger 〜弓手町支部所属の攻撃手〜   作:匿名中

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すみません。
ほんとは0時ぴったりに投稿しているはずが、また日付を間違えていました……。


第十二話 チーム戦②

「俺は誘導弾(ハウンド)しか使えない」

 

 三チーム対抗戦第一戦目が終了したおよそ十分後。

 荒船達に呼び出された休憩室で、荒船から奢られたスポーツドリンクを一気飲みした後に吐いた言葉であった。

 それに対して、俺に向かい合うようにして座る荒船、村上は僅かに眉をひそめた。

 

「使えねぇってのは、慣れてないっつー意味か?」

 

 一瞬荒船と村上が横目にアイコンタクトを取った後、すぐに視線をこちらに戻してそう尋ねる。

 俺はその質問に対して、小さく苦笑いを浮かべた。

 

「慣れじゃなくて、相性の問題だ。どうやら俺は分割したトリオンキューブを一つ一つ細かく弾道設定するのが苦手らしい」

 

 手元で中身が空になった空き缶を弄びながら、俺は先週のことを思い出す。

 

 まず、自分が弾トリガーの扱いを学ぶ機会を作れたのは京介のおかげだ。

 以前京介にした頼み事の内容は至ってシンプル、ベテランの射手(シューター)との仲介をお願いしたいというもの。

 正直マスターレベルに至ってなくても良かったが、京介はまさかのA級一位部隊である太刀川隊の射手(シューター)、出水に教わる機会を用意してくれた。

 最初に出水と対面した時は心底驚いたものだ。

 向こうは俺が来ることが分かっていたため、特に変わった様子はなかったが、次いで俺が弾トリガーの扱いを教えて欲しいと頭を下げると驚いた表情を浮かべていた。

 京介と出水の間で話が付いているとはいえ、こちらは教わる立場だ。例え年下であったとしても、けじめとして頭を下げて頼むのは当然と考えていたが、向こうはそう思ってはなかったらしい。

 まぁ、その後になんやかんや弾トリガーを扱う時のイメージやそれぞれの弾の特徴と有効な場面、メリット、デメリット。しまいには合成弾も教わったわけだが、それらを通じて思い知ったことは、俺に射手スタイルで弾トリガーを撃ち出す才能がないというものであった。

 焦ると変な方向に撃ってしまうということはサイドエフェクトによる恩恵で一度もなかったが、正直サイドエフェクトがなければ心が折れていたと思う。

 そのことを見て理解した出水は渋い顔をしていたが、俺が完全に全ての弾トリガーを扱うことを目指しておらず、一つの手段として持っておきたいということを知ると、すぐさま誘導弾(ハウンド)のみに絞った。

 誘導弾(ハウンド)はその性質上、大雑把な射角で撃ち込んでも勝手に追尾してくれる上、変化弾(バイパー)と比べると見劣りするが、それでも多角的な攻撃、つまり、相手に回避・防御姿勢を強制させるのには最適なトリガーであった。

 最後に炸裂弾(メテオラ)による合成弾を教えてくれたのも、威力の底上げもあるが、究極的には相手を崩すのに効果的なものであるからに他ならない。

 そして、それが今回の戦いでぶっ刺さったわけだ。

 

 俺がそう説明し終わると、村上がふと言葉をこぼす。

 

「何故、扱いが簡単な銃型ではなく射手の方を選んだんだ? 一葉のトリオンは本部全体で見ても頭抜けている。わざわざ射手に拘らなくても良かったと思うが」

 

 そんな彼の疑問に、俺はあらかじめ言葉を用意していたかのように答えた。

 

「およそ四年間、無手のスタイルでやってきた。今更銃を使っても充分に扱えるどころか、扱えきれずに本来よりも弱体化する可能性もある。そもそも、さっきも言ったが、俺が弾トリガーを使い始めたのもより確実に相手を倒すための手段としてだ。直接相手を倒す手じゃなくて構わない。それに」

 

 一つ間を開け。

 

「弾を打ち出す細かい設定は苦手だが、威力・弾速・射程の調整、分割したトリオンキューブの大まかな射出方向を決めるのは大体出来るし、それだけでやれる事の幅が大きく広がる。撃ち出す方向・威力が常に決まってる銃じゃこうもいかないぜ」

 

 そう言って含むような笑みを浮かべた樹神に、二人は僅かに額に汗を滲ませる。

 先程見た誘導炸裂弾(サラマンダー)による爆撃とグラスホッパーによる高機動攻撃。不意打ちだったとはいえ、あの二つが交わるだけ六人もの隊員を一瞬で撃破してみせたのだ。

 それに加えて、樹神には回避不能の一閃もある。細かく多方向に分かれて襲いかかってくる誘導弾(ハウンド)に対応してる合間に一閃を打ち込まれるだけでアウトだ。

 確実な強化として弾トリガーを会得してきた樹神に二人はこの野郎、と言いたげに小さく笑みを浮かべるが、樹神は次いで一つ力を抜くようにため息をついた。

 

「けど、まぁ、今回のチーム戦ではどう活きるかは分からない。俺自身、まだ弾トリガーを使いこなせてはいないし、さっきの戦いも弾トリガーの情報がないまま、使うにちょうど良い機会が舞い込んできたから上手くいったに過ぎないからな。次はこう簡単に行かないだろう」

 

 その言葉に村上は表情を引き締め、荒船は背凭れにもたれ掛けながら上を仰ぐ。

 

「確かに、さっきのアレで一気に皆の警戒レベルが上がった。加えて、次の対戦相手が相手だもんな」

「? そんなにヤバイ人らなのか?」

 

 荒船の懸念に俺は首を傾げながら、先程決定した対戦相手の隊を思い出す。

 

「たしか、王子隊と生駒隊……だったよな」

「あぁ、どちらもランク戦上位の常連だ」

 

 村上が肯首すると、荒船が「よっと」と勢い良く体を起こして両肘を膝に置き、手を組む。

 

「生駒隊はボーダーでは珍しい四人構成の隊だ。隊長である生駒さんは攻撃手五位の猛者、孤月での間合いは攻撃手1だ」

 

 流れるように説明を始めた荒船に、横に居た村上が声を上げる。

 

「荒船。俺らで教えていいのか?」

「い〜んだよ。俺が言うことはボーダー共通の情報だし、どうせ後で同じ隊の奴らに教えてもらえる。それに、折角一葉が速攻で終わらせたことで伸びた休憩時間だ。ここで言っといても得はあっても、損はねぇさ」

 

 数秒して、それもそうかと納得した村上。

 その様子を横目に確認した荒船は再度視線を戻した。

 

「生駒さんの伸びる孤月、『旋空』の間合いは一葉の全力の『一閃』より短いぐらいだ。こうして聞くのと実際に受けるのとじゃ、だいぶ違う」

「下手に受けに回ると一気に持ってかれるぞ。少し前、俺のレイガストもそれで割られたこともある」

「今は?」

「スラスターで寄って、あとは接近戦だな。一応、旋空の軌道が線である分、大まかな剣筋は読める。あと、レイガストをスラスターで加速させて投げるってのも、数える程だがやったことはあるな」

「なるほど」

 

 黒江で始めて見たのから始まり、荒船や鋼が扱っていた旋空。

 どれも伸びて十数メートルほどであったが、生駒さんのそれは格別らしい。

 旋空の特徴として、先端に近いほど威力が上がるという点があるため、村上はスラスターによる移動で剣筋から逃れる、もしくは前進して高威力の間合いから外れ、硬いレイガストで受けることが出来たのだろうが、自分ではそうもいかない。

 グラスホッパーで動くのはいいが、あからさまだと動きが読まれる可能性もあるし、シールドだと普通に割られる可能性もある。

 

「(と、なれば、それ以外の方法か……。普通に先手を取って受けに回すのが無難か?)」

 

 そんな風に考えていると、荒船が再び口を開く。

 

「次は射手の水上なんだが、これが結構曲者でな。言い放ったトリガーと実際のトリガーが違うんだ。それと、一応生駒隊の司令塔でもある」

「毎回、通常弾(アステロイド)と言いつつ、誘導弾(ハウンド)炸裂弾(メテオラ)をかましてくる。受ける身としてはやりづらいぞ」

「弾トリガーの飛ばし方は?」

「投球スタイルだな」

「了解した」

 

 水上の特徴、実際に放った弾と言う弾が違うってのは、確か出水も高等技術として取り上げていた。

 曰く、ある単語をタイピングする際、別の単語を口に出しながら行うのに近いらしい。

 ただ、俺のサイドエフェクトの効果的に大した影響はないと思われる。

 

「次は生駒さんと同じく攻撃手の南沢だな。コイツは上位常連の部隊だけあって腕は良い。今は違うが、一時はマスターレベルまで登ったことがある。が、ノリや勢いに身を任せる癖があってな。釣れば乗ってくることが多い」

「荒船を蹴散らした樹神からすれば、一対一なら大した脅威じゃないな」

「うっせぇ、お前も負け続けだろうが」

「次は勝つよ」

「次も勝つぞ」

 

 最後のやりとりで村上と俺の間で火花が散る。

 それを見かねた荒船は息を一つつき、手を叩いて一区切りを付けさせた。

 

「ほら、次行くぞ。生駒隊の四人目は狙撃手の隠岐だ。腕に関しては言わずもがな、狙撃手には珍しいグラスホッパーを扱う」

「狙撃手がか?」

「別に分からないことじゃねぇぞ。お前はまだ狙撃手の立ち回りを知らないから仕方ないことだが、素早く狙撃地点に着く、位置バレした時の逃げ、一度撃った後の場所変えにはうってつけだ。俺も使用を考えたこともある」

「荒船、ああいうの好きそうだしな」

 

 真剣な表情でそう言う荒船の隣で、村上がからかうような笑みを浮かべた。

 ほっとけ、と半分村上を睨みつけながら言う荒船。

 俺はそんな彼らのやりとりを見ながら、ふと荒船の言い分の中で気になった点を挙げた。

 

「荒船って、狙撃手だっけか?」

「ん? あぁ、そういや言ったことなかったな。六月から俺、攻撃手から狙撃手に転向してんだ」

「まじか」

「そういえば、もうそろそろで七千ポイントだったな?」

「おうよ、半年でマスターレベルになってやんぜ。見てろ」

「攻撃手から狙撃手に転向して、半年でマスターランクってヤバくないか?」

 

 弾トリガーを扱ったが故に、攻撃手から狙撃手に変わった時のポイントの取りにくさを感じた俺は、苦笑いを浮かべながら荒船を見やると、彼はいつものようにニヤリと凶悪に笑う。

 ふと隣の村上を見てみると、俺と似たような表情を浮かべていた。

 やはり半年でマスターレベルってのは凄いらしい。

 

「さぁ、話を戻すぞ。次は王子隊だ」

「王子って、名前が凄いな」

「お前の苗字も大概だけどな」

 

 純粋に王子という名前に驚いた俺に対し、荒船と村上が苦笑いを浮かべながらそう呟く。

 少しして荒船が咳払いを一つ。

 

「王子隊は質実剛健、どんな相手にもしっかり分析を重ねた上での対策を敷いてくる。純粋な自力では生駒隊の方が上だが、一葉にとってやりにくいのは恐らくこっちだ」

「隊全員が走れる上、三人とも中距離攻撃方法を備えてる。下手に顔を合わせて戦ってると詰まされるぞ」

「王子自身、チェス好きだからそういうの好きそうだしな」

 

 何やら王子という人物は随分と頭の切れるらしい。

 二人の話を聞いていると、どうやら俺の動きが読まれる可能性が高いようなので次戦では要注意だ。

 

「まぁ、隊としての話はこれぐらいにして、まずは隊長の王子からだな。王子は攻撃手(アタッカー)だが、その中では少し変わったトリガー構成だ。メインは孤月なんだが、サブにスコーピオンとさっき言った中距離攻撃方法として誘導弾(ハウンド)の二つを使い分ける変則的な戦い方をしやがる」

「王子自身、何か突出した技術を持ってるわけじゃないが、リアルタイムで対策を練ったり、相手の戦略を読んだりとする力が強い。加えて、隊でまとまって動くことが多い分落としにくいが、先に落とすことが出来るなら比較的楽にはなると思うぞ」

「なるほど。チーム戦らしい強みだな」

 

 個人ランク戦ではない、新たな強みに俺は次の戦いに期待を膨らませる。

 先ほどのチーム戦はどっちかって言うと、チーム同士での戦略を展開するのではなく、俺という共通認識を持ってお互いが俺を釣り出そうと動き、それを上回った俺がただただ蹂躙しただけだったため、正直チーム戦というよりか個人ランク戦のような感覚に近かった。

 故に、王子のような切れ者がどのように俺を封殺しようとしてくるか、正直楽しみであったりする。

 そんな風に考えていると、ふと荒船が思い出したかのように口を開いた。

 

「これはチーム戦に関係ない話なんだが、王子には同輩や後輩、年下に変なあだ名をつける癖があってな。一葉にコダマルクっつーあだ名、付けてたぞ」

「……俺も、王子くんにあだ名を考えた方がいいか?」

「いいだろ、別に」

 

 荒船がからかうような笑みでそう告げるのに対し、俺が少し真面目な表情でポツリと返すと、村上が苦笑いを浮かべる。

 そうしてると、荒船が表情を引っ込めた。

 

「んじゃあ、次だ。王子隊の射手、蔵内だ。名前、聞いたことあんだろ?」

「蔵内って……まさか生徒会長か?」

 

 俺の予想に荒船が「正解」と答える。

 荒船や俺が通う高校は俗に言う進学校。それだけあって普通の生徒にさえ課題が多いのだが、生徒会ともなると忙しさは他の生徒の比ではないだろう。

 

「ボーダーに副生徒会長がいるのは知ってたけど、生徒会長もいたのか。忙しいだろうに、すごいな」

「……単純な忙しさでいうなら、お前も大概だと思うけどな」

 

 素直に感嘆してた俺とは別に、荒船が俺に聞こえないギリギリの声量で呟き、村上が頷く。

 それに俺が何か言ったかと反応しそうになるが、それに先じて荒船が説明を再開した。

 

「蔵内は……言いにくいから呼び方を戻すが、会長は隊全員が中距離持ちだけあってあまり目立たないが、合成弾も扱うベテランの射手だ。王子自身も誘導弾(ハウンド)を扱うが、結局のところ中距離での間合いは会長が一番厄介だ」

「王子も樫尾も、誘導弾(ハウンド)を相手を落とすための手段として扱うのは上々だが、味方のアシストでの使い方は蔵内の方が上だしな」

 

 村上の補足に、荒船はため息をつきながら全くだ、と小さくこぼす。

 

「蔵内の使う弾トリガーは何がある?」

誘導弾(ハウンド)に加えて、通常弾(アステロイド)炸裂弾(メテオラ)。扱う合成弾は誘導炸裂弾(サラマンダー)追尾弾(ホーネット)かな?」

 

 俺の疑問に、村上が右手を顎に手を触れながら答える。

 合成弾の内、誘導炸裂弾(サラマンダー)は分かるが、追尾弾(ホーネット)は情報でしか知らない。確か、誘導弾(ハウンド)よりも探知誘導能力も誘導半径、威力や速度といった性能も高いと出水が言っていたような。

 まぁ、使わせないようにするに限る。

 

「最後に王子隊攻撃手の樫尾だな。攻撃手としては中の上、動きも正直で安直なところも多い。コイツも、一人の時は大した脅威じゃないな」

「中距離もいけるぐらいしか、特筆することもないしな」

「ん、分かった」

 

 生駒隊計四人、王子隊計三人。

 試合前に敵となる人物合計七人の情報を得ることが出来たのは大きい。特に生駒さんの旋空や水上の射撃、初めての狙撃手相手である隠岐、加えてチーム戦では手強くなりそうな王子隊全体の動きの情報を知れたのは本当に荒船と村上に感謝だ。

 初戦は時間の余裕的にも相手の情報を知る時間がなく、味方の情報しか───あ。

 

「そういえば聞きたいことがあった。次戦、俺が参入する部隊についての情報が欲しいんだが……」

「ん? あぁ、分かった。たしか次に一葉が参加する部隊は……」

 

 そこまで言って、何か思い当たった荒船はふと隣の村上に視線をやった。すると、村上は微笑を浮かべて小さく頷く。

 

「あ〜……一葉、それは実際に会って話してみた方がいい。向こうも聞きたいことはあるだろうし、これに関してはそっちの方が早い。今から部隊室に向かえば十分な時間を取れるしな」

「柿崎さんらと話して分かっただろうが、チームの面々と話し合うのって結構大切だぞ? 初対面なら尚更だ」

 

 荒船と村上がそう言うと、次いで俺は休憩室に取り付けられた時計に目をやる。

 次戦の対戦開始まで残り三十分ほどになっていた。

 

「うん、そうだな。そろそろ向かうことにするよ」

 

 ソファから立ち上がり、両腕を上げて身体を伸ばす。

 パキパキと心地いい音が体の内で鳴り、心なしか体が軽くなったように感じる。

 

「隊室の場所は分かるか?」

「あぁ、柿崎さんのとこ向かうついでに、あらかたの部隊の部屋は覚えた。あとは土産を取りに行かないと」

「礼儀が良いな」

「そりゃあ、短い時間とはいえお世話になるわけだからな。用意して当然だ」

 

 そんな風に軽く言葉を交わし終えると、荒船に向かって「飲みモンご馳走さま」と一言、歩き始める。

 対して荒船は「おうよ」と軽く手を振りながら、休憩室の外へ向かった俺の背中を見送った。

 その後、休憩室に二人だけとなった荒船と村上は同時に小さくため息をついた。

 

「どう思う?」

「この機会に一発倒したい」

「だよな」

 

 短く言葉を交わし終えると、二人は笑みを浮かべてその場を後にし、ランク戦観客室に向かった。

 

 

 

 ♦︎ ♦︎ ♦︎

 

 

 

 時を同じくして、ある部隊室。

 部屋の隅々まで清掃され、室内に設えてある本棚にはギチギチになるまでの本。部屋の真ん中には低い長方型のテーブルとその三辺を囲うようにするソファがあり、残りの一辺の先には大型のモニターが壁に備え付けられていた。

 そして、室内には四人の防衛隊員の姿。黒を基調とした軍服のような隊服を着揃え、内三人はテーブルを囲うようにソファに座っており、残りの一人はモニターの前で立ちながら、指示棒をクルクルと回していた。

 

「さて、とりあえずチーム戦初戦のコダマルクと個人戦におけるコダマルクの動きを映像で見直してみた訳だけど、どう思った?」

 

 人当たりの良さそうな笑みを浮かべながら、他の三人にそう尋ねる男の名は王子一彰。王子隊の隊長である彼は、まるで教師が生徒に質問するかのように自身の隊の隊員である仲間たちに問いかける。

 そんな彼に真っ先に応えたのは、顔からして生真面目が滲み出る黒髪の少年であった。

 

「一言で言えば、圧巻ですね。近接では影浦先輩を寄せ付けず、中距離でも高火力。たった一人でも一瞬で部隊を壊滅させられる力を持った人物だと思いました」

 

 語っている内容とは裏腹に、あくまで分析の一環であるといわんばかりの落ち着いた表情で淡々とそう告げた彼の名前は樫尾由多嘉。

 王子隊の中で最も若いが、年上に臆さず積極的に意見を述べる彼の姿に王子は満足そうに二度頷いた。

 

「うんうん。たしかに、それが今のコダマルクの総評だろうね。それじゃ、次はコダマルクの戦闘の根幹にある部分を探っていこう。クラウチはどう思う?」

 

 ふと樫尾に向けていた視線を、対面に座する男に移す。

 前髪を左右に分け、表情が薄い顔つきをしているその男の名は蔵内和紀。

 彼は顎に手をやり、視線を下に向けながら幾分か考える素振りを見せると、次いで顔を上げた。

 

「樹神のサイドエフェクトに目が行きがちだが、樹神の原点はトリオン体での運動能力とスコーピオンの練度なんじゃないか? その前提があって、サイドエフェクトの恩恵を存分に発揮できるのだと俺は思う」

「うん、その通り。それらを踏まえつつ、一つ見て欲しいことがある」

 

 蔵内の答えに樫尾と同じく満足そうに頷くと、次いで王子は最後の一人に目配せを行った。

 目配せを受けた女性、王子隊のオペレーターを務める橘高羽矢は手元の電子端末を操作し、王子の後ろにあるモニターにある映像を再生する。

 自然と他の面々の視線はそちらに移り、何があるのかと集中する。

 

 そこに映っていたのは、二宮対樹神の個人ランク戦であった。

 

「これに一体何が?」

 

 眉をひそめる樫尾に対して、蔵内と王子は黙ってその映像が流れていくのを見届ける。

 数十秒後、そんな彼らとは反面的に、樫尾が思わず疑問が口から出そうになった瞬間だった。

 

「ここだ」

 

 王子がぴしゃりと言い放つと、樫尾が再び映像に注目する。

 そこには二宮を中心に、乱反射(ピンボール)と呼ばれる既存の技よりも遥かに大きく、およそ半径三十メートルの球状にグラスホッパーを展開し、その間を飛び回る樹神の姿があった。

 数十を超えるグラスホッパーを巧みに扱う樹神の姿に感嘆のため息をつく樫尾と蔵内。そして、気付いた。

 

「なんですか、この速度……」

「速すぎるな」

 

 ふと樫尾が言葉をこぼし、蔵内が結論を述べる。

 そんな二人の様子を見て、王子は同意するように小さく首を縦に振った。

 

「そう、速すぎるんだ。グラスホッパーは足場でもあるけど、加えて簡易的な加速盤でもある。けど、その加速度もグラスホッパーの展開数が多ければ多いほど減少する。パッと見た感じ、コダマルクが展開するグラスホッパーの数は二十を超えてる。なのに、コダマルクは普段のグラスホッパーの加速とほとんど変わらない速度を維持してるんだ」

 

 王子の言葉に、樫尾と蔵内は各々のその推察を始める。

 グラスホッパーの加速効力が低下したのに、それを維持している理由。それはトリオン能力の差だけではない。緑川などが扱うグラスホッパーを見てると、トリオン能力の差がどれほどあっても、あれほど数を展開していれば、その効力がトリオン能力の高さだけで説明できないのは理解できる。

 そこまで考えて、二人は同じ結論に至った。

 

「トリオン体における身体能力の高さとは別に、グラスホッパーの扱いも、おそらくスコーピオンと同等レベルの練度だ」

 

 まるで樫尾、蔵内両者の頭の中を覗いていたかのようなタイミングで王子がそう結論づける。

 そして、彼はそれだけで終えず、それによる考察を続けた。

 

「グラスホッパーは性質上、身軽な使い手の方が扱いやすい。それは軽ければ軽いほどグラスホッパーの効力を得やすく、触れるだけでそれなりの反発を得られ、小回りの利く動きへと昇華することができるからね。けど、彼のグラスホッパーはそれらとはまた別の進化を辿ったものだ。

 ()()()()()()()()()

 足場を目的とした小回りとは別に、単純な機動力の補助に特化した使い方なんだろうね。つまり、あれらの動き全てに、コダマルクは全力の跳躍を挟んでる」

 

 そこまで言って、ふと王子は後ろのモニターに目を向けた。

 モニター内ではスローモーションになった映像中に、グラスホッパーで加速した瞬間、元々そのつもりであったかのように身を翻し、次のグラスホッパーの足場に左足を合わせる樹神。

 触れる前に左足を折りたたみ、左足平がグラスホッパーに触れた途端に左足を伸ばして跳躍していた。

 傍目では目でギリギリ終えるぐらいの速さの中で、そんな動作をなめらかな身のこなしで行う樹神に、推測した王子は勿論、王子隊全員が戦慄する。

 王子は指示棒を持ってない手で二本指を立てた。

 

「チーム戦においてのこれによる大きな脅威は二つ。さっきのチーム戦を見たとおり、爆破で体制を崩したとはいえA級二人をを含めた六人を撃破できるまで至る、攻撃のヒットアンドアウェイ戦法の確立。誰もコダマルクの攻撃に反応できなかったことから、相当な速度を持ってるだろうし、三年間ほど一人でトリオン兵を相手していたところを見ると、近接戦よりこっちが彼のメインだと考えられる。

 次に、場所から場所への移動の速さだ。さっきの戦いでは全力で駆けることがなかったようだけど、コダマルクが全力で向かえば、およそ半分の時間であの戦闘に介入できたはず。初戦ではバックワームを使わなかったけど、ふとレーダーから消えたと思った途端、いつのまにか遠い位置にいるってことも十分にあり得るだろうね」

 

 そこまで言い切ると、王子は小さく息を吐いてから「さて」と一区切りを付け、全員を見渡した。

 

「これらを踏まえて、コダマルクを抑えるにはどうするのがいいか考えよう」

「そうだな……。合流最優先、数の有利で動きを潰すのが一番じゃないか?」

「一人で樹神先輩と相対するのは考えたくないですね。自分も蔵内先輩の考えに賛成です」

 

 二人の考えを聞いた王子は笑みを深くすると、続けた。

 

「オーケー。じゃあ、次は()()()()()()()()だね」

「? どういう意味ですか?」

 

 王子の言ってる意味が理解できなかった樫尾が進んで疑問をぶつける。

 すると、王子は橘高に視線で合図を送り、橘高が端末を操作。モニターに先ほどの諏訪隊、合同チーム、樹神含めた柿崎隊の試合の配置図を映し出した。

 

「さっきの試合、諏訪さんらの戦略は悪くはなかった。お互いが戦闘中に見せかけてコダマルクを釣って、数で倒そうとする。数ってのはチームならではの重要なファクターだからね。その展開を早いうちに完成させることが出来たのも、上々だったろう」

「そこに未知の攻撃、樹神の弾トリガーの強襲。それを考え付かなかったのが、諏訪さんらの敗因ってことか?」

 

 ポツリとこぼした蔵内の一言に、王子はゆっくりと首を振った。

 

「いや、そうじゃない。諏訪さんらが負けた要因は『コダマルクを待ってしまった』って点だ」

 

 蔵内はその一言で納得したように顎を引くが、樫尾はわずかに理解に及ばず、眉をひそめる。

 それを見た王子は諏訪隊と合同チームが集まっている箇所に指示棒を指して、口を開いた。

 

「コダマルクを乱戦に引き込む。それ自体は僕も異論はない。けど、その展開に持っていく方法が少し違う。

 カシオ、そもそも何故コダマルクを乱戦に引き込もうとしてるか、分かるかい?」

 

 樫尾は即答した。

 

「樹神先輩のサイドエフェクトによる恩恵を上回る情報を押し付けるためです」

「うん、正解。じゃあ、それに至るまでの過程はどうするのが一番良いと思う?」

 

 王子のその言葉に樫尾は数秒考え込むと、ハッと何かに気付いた。

 

「……乱戦を、樹神先輩を中心に組み立てる?」

「うん。僕も同じ考えだ」

 

 王子は指示棒で肩をトントンと叩きながら、モニターに視線を向ける。

 

「さっき言ったグラスホッパーによる機動力と合成弾を含めた弾トリガーを扱うなら、放置は絶対ダメだね。ふとした一瞬で全部荒らして持ってかれる」

「だからと言って、樹神ばかりを狙って、他との戦闘を避けるのも不味い。俺たちにとっての一番良い展開は、樹神が孤立した上で俺たち他数人を含めて乱戦になること。樹神の味方が一人でもいれば、また変わる」

「そうだね。そうなれば、自ずとやれることは限られる」

 

「全員バックワームを使用しての単独戦闘中の樹神先輩に奇襲、樹神先輩の味方を先に落とす。もしくは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とかですね」

 

 樫尾が上げた案に王子と蔵内がゆっくり頷く。

 

「今回のメインはコダマルク。けど、敵はそれだけじゃない。彼らがどう動くかで、僕たちの動きも変える必要がある」

 

 そこまで言って、王子は同チームの顔を見渡していく。

 彼らの表情を見て取り、より一層笑みを深めた王子は一言。

 

「さぁ、詰めていこう」

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、樹神のアイコンは作らなかったのか?」

「一応作ったんだけど、ちょっと納得いかなくて……。満足のいかないものを出すつもりはないわ。失礼だもの」

「………(誰にだろうか?)」

 

 

 

 

 ♦︎ ♦︎ ♦︎

 

 

 

 

 場所は変わって、生駒隊作戦室。

 二戦目開始まで三十分を切ってるだけあって、室内には生駒隊の面々が揃っており、円形の机を囲うようにして座していた。

 いや、それだけではない。いつもは娯楽室として機能してしまってる作戦室にポツリと用意されたモニターに電源を入れ、そこに流れる映像をいつもは賑やかな隊の全員が黙って見ているのだ。

 不意にドォン、という炸裂音。続けて、何かを連続で撃ち抜く音が響いた。

 そんな明らかな戦闘音に、見る人は珍しく生駒隊が真面目に敵情推察していると驚くだろう。

 だが、実際はどうかというと、こんな感じである。

 

『チェックメイトだぜ、()()()。俺たち相手に、たった一人で良く戦ったな。百点をあげちゃうぜ』

『そうかい。()()()。俺もあげれるもんならお前にあげてぇよ。百点じゃなくて、鉛玉だがな』

『おいおい、勘弁してくれ。俺はもうお腹いっぱいなんだ』

 

 映像の場面は小さな建物のとある一室。壁にもたれかかっているのは足を撃ち抜かれて『赤い液体』が流れ出ている西洋風の男。そして、その男を囲うように待機している五人の屈強な男達の姿があった。

 全員が片手に銃を持っているのはいいが、足から流れるのはどう見ても血液。加えて、それなりに歴が長い彼らでも映像内に出てくる人物の顔は全く見覚えのないものだ。

 

 なんて事ない、彼らはただ映画鑑賞をしてるだけだった。

 

「あの、イコさん?」

 

 視聴し始めてからおよそ十分ほど経った現在、目元のホクロが特徴的な美青年、隠岐がふとモニターから視線を外して、モニターの対面に座る男性を見た。

 両手をこぶしにしながら膝に乗せつつ、両目にはゴーグルを装着し、視線が分からないようになっている彼、生駒は表情を変えないまま隠岐にゆっくり視線を移し、三秒ほどジッと見つめ合った。

 その後、また何事もなかったように表情を変えないまま再度モニターに戻っていったが、付き合いの長い隠岐は彼が「もうちっと待ってな」と言わんとしていることが分かった。

 そんなことをしていると、映画のクライマックスとなっていた。

 

『そんじゃあな、マーク。先に地獄で待ってろ。お前のお仲間も、すぐに送りつけやっから』

『…………足りねぇな』

『? 何を言ってる』

『三途の河ぁ渡んのに、俺だけじゃ足りねぇって言ってんだよ』

 

 マークと呼ばれた男が上着を開く。

 上着の下、彼の体に巻き付けられていたのは無数の爆弾だった。

 

『一緒に死ねや』

 

 大爆発。

 激しい閃光と空気も轟く爆音に、隠岐はお金かかってそうだなと内心苦笑いを浮かべると、ピッという音と共にモニター内の世界が止まった。

 次は隠岐だけでなく、ほかの隊員も生駒の方を見る。

 生駒は組んでいた腕を解いて、モニターにリモコンを向けていた。

 彼はゆっくりと息を吐きながらリモコンを机に置くと、次いである人物を見る。

 

「水上」

「嫌です」

 

 即答だった。

 水上と呼ばれた彼は自身のボリューミーなモサモサした頭を少し乱暴に掻く。

 

「なんで俺なんすか?」

「水上やったらなんやかんや考えながら相手引きつけて道連れチュドーン出来そうやん。かっこよく散れそうやん。俺やったら自分からワ〜って突っ込んでチュドーンの自爆テロで終わりやで」

「サイバイマンみたいなやっちゃな」

 

 生駒の言い分に静観を決め込んでいたはずの女性、細井真織が突っ込むように呟いた。

 そんな彼女に対して、生駒隊の残り一人が元気よく手を上げて口を開いた。

 

「俺、サイバイマン好きっすよ!」

「ええ子やなぁ、海。サイバイマンになった俺でも変わらず隊長って呼んでくれるんか?」

「はいっす! サイバイマンになっても隊長は隊長です!」

「よし、ちょいとサイバイマンに外見変えてくるわ」

「「なんでやねん」」

 

 席を立った生駒に水上と真織が同時にツッコむ。

 その光景を見てた隠岐は心の内でいつも通りやなぁと笑った。

 

「イコさん、樹神先輩の対策練らんでええんですか?」

「ん、あぁ、樹神クンな」

 

 隠岐の一言を機に生駒が押し黙る。

 硬い表情のまま机を見つめる彼に、何か対策を考えているのだろうと周囲の隊員は特に何も言わず彼の答えを待つ。

 数十秒後、ようやく彼の視線が持ち上がり、ゆっくり口を開いた。

 

「イッチってあだ名、よぉない?」

「「「あだ名考えてただけ?」」」

 

 水上と真織に加えて、隠岐も同時にツッコむ。

 そんな光景を南沢が楽しそうに笑いながら見ている。

 やはりというか、いつも通りの生駒隊だ。

 

「イッチ、ヤバない? イッチの一閃とか、俺の旋空の完全上位互換なんやけど」

「完全は言い過ぎっすけど、たしかにヤバいっすね」

「二宮さんとの個人ランク戦とか滅茶苦茶見てんけど、みんな見た?」

「見ました見ました! 一万回見ました!」

「嘘つけ」

 

 数を増して誇張する南沢を真織が指摘した。

 それを見て笑う隠岐は、いや〜と一言挟んで続ける。

 

「彼に当てるの、骨でしょうねぇ」

「頼むで隠岐。お前のイケメン力でぶち当てたれ」

「いやいや、イケメン関係ないでしょ」

「まず言うほどイケメンじゃないですって、俺。ほんまに。てか、イコさんは斬ってくれないんすか?」

「残念なことに俺はイケメン力足りんから無理やねん。イケメン力、足りんから、無理やねん」

「なんで二回言ったんすか」

 

 腕を組みつつシミジミと虚空を見つめて呟く生駒に、水上が疑問符を浮かべる。

 他。

 

「まぁ、実際近接で樹神を斬んのは難しそっすね。鋼やカゲすら落とせたことないっすもん」

「獲れるとしたらおれの狙撃か、イコさんの旋空かっすね」

「俺は無理やから、隠岐やな」

「頑張れ隠岐」

「頼んだで隠岐」

「頑張って下さい隠岐先輩」

「えぇ……」

 

 こんな会話があったり。

 

「イッチ、何回頭ん中で戦っても勝てる感じせぇへんわ。敵に回ったらどうしよぅもあらへんやん」

「まぁ、緊急時は味方なんですから、心強く思っときましょうよ。ほら、『昨日の敵は今日の友』って言うやないですか」

「なるほどなぁ」

「………? 急にスマホ取り出してどうしたんですか?」

「………意味調べようと『敵は』って打ったら、『本能寺にあり』って出たんやけど?」

「「知らん」」

 

 こんな会話もあったり。

 

 あとは次戦開始まで延々と上記のようなやり取りが続いたので、ここで割愛とさせていただく。

 

 

 

 ♦︎ ♦︎ ♦︎

 

 

 

「到着」

 

 ゆっくりと歩いて十分ほどして、目的地の前へと辿り着いた樹神。

 片手にはお土産が入った紙袋をぶら下げ、もう片方には簡易的な地図を持っている。

 この地図はここに向かう途中に会った柿崎さんからいただいたもので、今回参加する部隊の作戦室の位置を記したものであった。

 ある程度位置を把握はしているものの、こうして用意してもらえたのは凄く有難い。

 次彼らと個人ランク戦をするときは何かお礼を持って行こうと心に決めながら、俺は目の前の作戦室のインターホンを押す。

 すると、数秒ほどで扉が開き、ひとりの少女が出迎えた。

 育ちの良さそうな立ち姿に、近未来的な白色の隊服。薄いクリーム色の髪をした彼女は少し緊張した表情を浮かべている。

 

「弓手町支部の樹神一葉だ。次戦はよろしく頼む」

 

 そんな表情に気付いた樹神は先制して自己紹介、なるべく柔らかい表情でそう告げる。

 次いで、手に持った紙袋を手土産として渡すと、目の前の彼女は胸に片手を当てながら小さく深呼吸をして、口を開いた。

 

「ようこそいらっしゃいました。今回部隊を率いらせていただきます、那須玲です。よろしくお願いします」

 

 そう言って小さく頭を下げる那須。

 その様子を見て、俺は内心うまくやっていけるかどうか少し不安になる。

 聞いたところ、今回の部隊員は全員女子で俺より年下らしい。

 年上の男性相手に緊張するなという方が無理な話だが、それでも正直なところ、思うところはある。

 

「(まぁ、それは仕方ないか。今回は遊撃として一人で動き回る形の方がいいかな)」

 

 心のうちで勝手にそう結論付けていると、ふと那須があのと声を挙げた。

 俺は小さく首を傾げて「どうした?」と聞くと、彼女は僅かに頰に朱をさしながら、言った。

 

 

 あなたのファンです、と。

 

 





今回も読んでいただき、ありがとうございました。
前回に続いて、またも一万文字を超えてしまう結果となってしまい、申し訳ありません。
次回はもう少し文字数を減らして、読みやすいよう努めますので、許してください……。
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