物間こころの生存戦略   作:こころたん

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第2話

 

 

 

 

 オール・フォー・ワンを手に入れたこころはしばらく寝込んだ。やはり、手に入れた大量の"個性"を整理し、合成しなければならない。それに使えない"個性"がいっぱいある。

 

「ん~~」

 

 お兄ちゃんは全寮制になったので、こころは両親と三人暮らしです。といっても、仕事が忙しいので、基本的に一人です。食事を終えたら学校にいきます。

 久しぶりに学校で暇になった。主だった懸念だったオール・フォー・ワンを手にいれたので、修行もそこまでしなくてもいい。そんなわけで、ヒーロー関係の読書をしていたら面白い法律があった。それはヒーロー仮免許試験について。

 

 

 次の目標が決まったので、こころは黒色の着物に赤いスカートという服装に狐の仮面を用意する。それからパスポートを使って海外に移動する。海外では飛び級制度がある。それはヒーロー免許もかわらない。

 ヒーローの本場、アメリカで活動する。神野の悪夢で手に入れた"個性"の中で通訳と瞬間記憶の個性があったので、それを使って会話も問題ない。

 ここは日本じゃないので、"個性"も使える。それでも免許は必要だ。だから、本屋でヒーロー試験や法律に関する本を購入して瞬間記憶で覚える。それから、ヒーロー免許の試験はまだ先だったので、諦めよう。まあ、ヴィジランテとして活動しますか。いや、法律を見る限り、サイドキックは免許がいらない。代わりにヒーローが責任をとらないといけないみたいだ。

 ブラックな企業を探し、そこに向かう。

 

「餓鬼が何用だ?」

「今から数ヵ月雇ってください。できたら、ヒーロー免許も欲しいので推薦を」

「実力次第だな」

「自信があります」

「そうか。なら、ちょうどいい試験がある。こいつを達成してこい。そうしたらキルミーベイベーに入れてやろう」

「わかりました。服装とかは自由ですか?」

「自由だ。なにがあっても自己責任。それがアメリカだ」

「了解」

 

 最初の仕事がマフィアを追い払うということだった。その街に最速の移動手段として、ワープの個性持ちに運んでもらえた。逃がさないためだろう。

 

 依頼にあったマフィアの本拠地に用意した黒色の着物に赤いスカートという服装で、狐の仮面をつけて乗り込んだ。扉を開けて中に入ると同時に感情を使って好感度をマックスにして操る。並ばせて一人一人"個性"を貰ってから、全てを吐いてもらって、それをレコーダーで記憶。そのあと、"個性"を解除して、筋力増強×3で加速して物質生成で作った薙刀で斬り伏せていく。

 

「なっ、なんだいまのは……」

「俺は何を話した……」

「てめえの"個性"か!」

「あなた方の個性は消しました。これで終わりです。大人しく投降すれば命は保証します」

「ま、まじで"個性"が使えねえ!」

「撃てっ、うてぇぇ!」

 

 拳銃の弾丸が放たれてくるので、それを視力強化で弾丸を斬る。なんてことはできないので、罪悪感などを与えて銃弾をそらさせる。そのまま脚力強化をして接近して手足を切断する。これで制圧を完了。

 

「制圧完了しました。敵の本拠地が判明したのでそちらも潰しに行っていいですか?」

『構わない。任せる。移動は頼め。それと録画を忘れるな』

「了解です」

 

 ワープしてもらい、堂々と叩き潰す。狐の仮面を横につけ、身体能力で接近して触れて"個性"を奪うついでに殴るか蹴り飛ばし、薙刀で斬る。マシンガンの嵐は正直、まだ無理なので認識を無関心を植え付けて"個性"を奪って罪悪感を増幅して罪を告白させる。

 一時間ほどかけて全員を捕らえ、警察につき渡してから事務所に戻る。

 

「これ、提出の録画です」

「ふむ。お前の"個性"はなんだ?」

「私、こころの個性は感情を操る"個性"です」

「感情だと? "個性"を消しているようだが?」

「はい。それは副産物です。使えないと思いこませているだけです。永遠にですが」

「それは……このおまえを認識していないのはなんだ?」

「こころにかんして無関心になるよう操作しています。なので奇襲し放題ですね。ただ、"個性"を消すには触れないといけません」

「なるほど。自白させたのは罪悪感を増幅したのか」

「はい」

「いいだろう。お前の"個性"は対人戦ではかなり有効だ。採用しよう」

「ヒーローへの推薦は可能ですか?」

「可能だ。むしろ、単身でマフィア一つ潰せるような奴は特に歓迎される。まあ、前線にでなくとも、その能力で自白させてくれるとありがたい」

「では、そちらをメインにします。ただ、対象が壊れてもしらないので、犯罪者だけにしてくださいよ」

「ああ、わかった。それと泊るところはこちらで用意してやる。少し待ってろ」

「はい」

 

 ホテルは監視のためでしょうが、助かるのでお任せです。一応、両親に連絡してからお風呂に入って寝ます。

 

 

 その次の日、早速お仕事をもらいました。刑務所に入っている死刑囚や連続殺人犯などで実験をして、得られた情報が事実かどうか確認するそうです。子供なので相手は口と身体の一部以外は拘束具で隠されていましたが、触れて"個性"を貰って感情を操作します。例え、精神耐性系をもっていても、オール・フォー・ワンで手に入れてからやれば問題ありません。

 連続殺人犯はぺらぺらと喋ってから、気を失いました。彼はもうただ聞かれたことを答えるだけの存在になりました。

 

「確認しろ! 遺体が埋まっている可能性が高い!」

「はい!」

「では、次の人に……」

「わかりました」

 

 凶悪犯を自白させるだけの簡単なお仕事。たっぷりのお金と名声に加え、さらには凶悪犯たりえる強力な個性が手に入るなんと素晴らしい職場なの。もうにっこにこでお仕事毎日頑張ります。

 そして、日が経つにつれて凶悪犯はどんどん刑罰が重い連中になっていきます。とりわけやばい犯罪者は放射性分裂光(ガンマ・レイ)をもっていた。これは非常に美味しかった。

 監獄でのお仕事がなくなれば、特別にヒーロー免許を頂けました。私のお蔭で犯罪者の拠点を根こそぎ破壊し、隠し財産も含めて犯罪など全てを吐かせるのでもはや貢献度は計り知れないのです。

 こころの容姿も含めてもはや一種のアイドルですよ。あ、扇子を持って踊ったり歌ったりもしているのでアイドルでしたね。あと、こころの戦闘シーンが放送されたりもしています。自撮り棒を持って“マフィアのアジトに潜入して殲滅してみた”とかやったら大うけしました。小さな子供がマフィアのお宅に侵入してその人達と一緒に写真を撮ったり、扇子を使って舞ながらマフィアを叩き潰すのです。そして、殴った人は情報を吐かせます。ちなみにあくまでも録画なので、やばいところは編集です。あと、突入した時に政治家と会ってた時は一緒に確保しました。

 そんな風に動画もあげてたら、政府の人達にビザが切れるから帰れって言われました。延長はできないらしいです。

 

「なんでできないんですか? これでも、トップヒーローに入ってますよね? もしかして、政治家を16人くらい監獄に叩き込んだのが駄目だったんですか?」

「それだ。暗殺計画がもちあがっているそうだ。もしくは監禁しろってな」

「正気ですか? こころを捕らえるとか、殺すのはともかくとして無理だと思いますよ」

「だろうな」

 

 感情を支配するということはそれだけ強力だ。どうあがいても、こころに操られる。そして、そうなったら相手は破滅する。こころに容赦という言葉はありません。後、感情を操るということは狂戦士を作り出すのも容易いということで、"個性"のなくなった死刑囚を狂戦士にして叩かせようという計画も持ち上がっているそうです。拒否しましたが。

 

「しかし、人気もあるから殺すのも問題だ。買収しようにもお金はすでに持ってるしな。両親や家族に手を出したら……」

「一族郎党生きていることを後悔させますよ」

 

 フォークにつきさしたソーセージを食べながら告げてあげます。実際に家族を使って脅そうとしてきた奴等は社会的にも精神的にもぶち殺してあげました。こころちゃんの信者はいろいろなところにいますからね。たった二ヵ月で裏世界じゃアンタッチャブルとか言われ出すぐらいです。手だし禁止。出会ったら即逃げるか、それが無理なら自爆しろと言われているそうです。流石にこころも死んだ人からは情報は取れませんので。

 

「で、ビザを理由に日本に押し付けろってこった。まあ、ほとぼりを冷ます意味もあるんだろうけどな」

「日本のヒーロー協会に免許の申請して、渡してくれたらいいですよ」

「大丈夫だ。日本もオールマイトがいなくなったから、その代わりになりそうな存在で、日本人である君を歓迎するそうだ」

「ならばよし。っと、最後に倒したい人がいるので、その人だけ倒してから帰りますね」

「誰だよ、それ」

「合成持ちです」

 

 こころちゃんはアメリカで最後のお仕事をします。大企業の御曹司で色々とやらかしてくれている人です。その人はお金の力とかで揉み消していましたが、アメリカから出るついでに潰していきます。

 

 

 真っ正面からビルに入り、"個性"で好感度を最大にし、愛情や依存度も最大に変更。さあ、全てを吐け。堂々と警察の方々と入り、摘発していきます。他国に密輸していたり、人身売買していたり、真っ黒でした。ちなみにアメリカのヒーローは摘発したり、捕らえた(ヴィラン)の財産の一部が報酬になったりするので、大企業とか潰すとすごくウハウハなのです。

 

「さて、欲しい"個性"も手に入れたので、お土産買ってか~えろ」

 

 お土産をいっぱい買って、日本への飛行に乗ったら……爆発した。チャーターしたので、被害はすくない。こころは瞬間再生で無事、飛翔の"個性"で空を飛んでパイロットの救助。助けが来るまで待ったほうがいいのだけど、その前に沈むのでこのまま移動しよう。この二人を助けないといけないしね。

 

「肉体再生、生命力強化、感覚共有、肉体共有」

 

 痛みが全身に襲うけれど、二人もすぐに治療が終わった。なので後は抱えて走る……なんてことはしない。その辺の大型魚を捕まえる。鮫がいたので、感情を操って日本まで送ってもらう。途中でクジラをみつけたので、今度はそちらに乗って移動。

 そんな風に移動していたら、ヘリが飛んできた。どうやらクジラが近付いてきたから報道しにきたみたい。気にせず日本に到着。クジラさんにお礼を言ってから別れ、パイロットの人達を病院に入れてから帰る。

 

「ただいまー」

「こころ生きてたのね!」

「よかったっ!」

「……なんで爆発した飛行機から生きて生還してるんだ? 乗っていなかったのか?」

「変なお兄ちゃん。こころがあの程度で死ぬわけないよ。そのために生存戦略を頑張ってるんだから」

「そ、そうか……」

「そういえば、アメリカでお世話になってた事務所の人達もあの程度で殺せたら苦労しないって言ってたわね。思わず怒ったのだけれど……」

「アジトごと自爆なんてよくあるし」

 

 ほとんど無傷なこころちゃんなので、どんな身体能力をしているんだとか言われたことがある。人間、リミッターを外したら大概はなんとかなると伝えておいたけどね。

 さて、日本に戻ったのでわたあめを食べる。やっぱり美味しい。わたあめは至高のお菓子。

 

 

 

 

 




こころちゃんにとって最大の敵は"個性"を奪うオール・フォー・ワン。それがなくなれば感情を操る力はかなり強力です。
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