IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語   作:武御雷参型

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気付けば、この作品………もう一周年なんですね………時の流れって本当に早いもんですね………

記念に番外編でも出してみようかな………もし、こういう外電を書いてほしいなんてものがあれば、メッセージを送って下さい。面白そうと感じたものを採用させて頂き、番外短編を出そうと思います。


という事で、本編へどうぞ‼


第二十六話

真姫と龍聖が抱き合っている姿を一夏と箒、鈴の三人はニヤニヤと笑っており、千冬は少し疲れた様子で二人を見ていた。一方、穂乃果たちはというと………

 

「海未ちゃーん‼ 見えないよー‼」

 

「まだ、あなたには早すぎます‼」

 

「そう言う、海未ちゃんの顔は真っ赤だね」

 

「こ、ことり‼」

 

海未が穂乃果の目に手を被せ、二人が抱き合っている姿を見せない様にしていたが、海未自身が顔を赤くさせ、ことりに指摘されて海未の顔は更に赤く染め、湯気が出るのではないかと感じさせられるほどになっていた。

 

「…………」

 

「あ、ああ⁉」

 

「にこ先輩‼」

 

にこは真姫と龍聖の姿にフリーズしており、凛や花陽二人でにこを復活させようとしていた。

 

Q この状況を何と表現しますか?

 

A 混沌(カオス)です。

 

「ハッ⁉ あ、アンタたちぃぃぃ‼」

 

「に、にこ先輩‼」

 

「行っちゃダメにゃ‼」

 

にこは復活するや否や、真姫たちに迫る勢いであったが、花陽と凛に抑えられるが二人掛でもにこの侵攻を止める事は出来ず、ズルズルと二人は引きずられてしまう。

 

「にこ先輩、そんな身体の中にどれだけ力が眠ってるにゃ⁉」

 

「誰か、助けてぇぇ‼」

 

チョットマッテテー

 

「放しなさい‼」

 

にこは二人を引き離そうとするが、凛と花陽の力も強く中々、抜け出せそうに無かった。

 

「あなた達、そこで何をしているのですか?」

 

そんな時、白いレディーススーツに身を包んだ女性が現れた。

 

「あっ、お母さん‼」

 

「「「「「り、理事長⁉」」」」」

 

「海未ちゃーん‼ 手を離してぇぇぇ‼」

 

ことりは女性に気付くと、すぐに駆け寄り海未たちもそちらに顔を向けた。穂乃果は未だに海未に顔を手で覆い被せられている為、見えなかったので悲痛な叫びをあげた。そこで漸く海未も気付き、手を離したのである。

 

「あなたは?」

 

「初めまして、音ノ木坂学園の理事長をしております、南のり子と申します。そちらは………」

 

南のり子に促されて漸く千冬も自己紹介をした。

 

「申し遅れました。国際IS学園生徒指導を務めています。織斑千冬と申します」

 

千冬はそう言うとのり子に対して深々とお辞儀をした。

 

「これはこれは……かの有名なブリュンヒルデとこんな所で会えるなんて、夢にも思いませんでした」

 

「私は世界中から持て囃されていますが………そう立派な人間ではありませんよ」

 

「ご謙遜を………さて、本題に入りましょうか」

 

すると先ほどまでにこやかに接していたのり子であったが、急に真剣な表情をし、穂乃果たちを見つめた。

 

「もう一度聞きます……あなた達は何をしていたのですか?」

 

「ええっと………」

 

「それは…………」

 

のり子に睨まれた穂乃果とことりは気まずそうに目線を合わせようとしなかった。それは他の面々も同じことであった。だが、一人だけのり子に対して目線を逸らさずにしていた物がいた。

 

「理事長。これにはちゃんとした理由があります」

 

「あなたは………西木野真姫さんね。それで、理由とは何でしょうか?」

 

真姫のこの時の心境は、蛇に睨まれた蛙の気持ちであった。だが、自分一人の所為で穂乃果たちを巻き込んでしまった事に申し訳なさを感じていた為、勇気を振り絞って口を開いた。

 

「………私の婚約者が警察に誤認逮捕されてしまい、容疑が晴れたので迎えに来たのです。流石に騒いでしまっていた私達にも非がありますが、元を辿れば私たちの問題でもあります。しかし、容疑が晴れた事で少し燥いでしまっていました。申し訳ありません」

 

『申し訳ありません‼』

 

真姫が謝ると穂乃果たちも一緒に頭を下げたのである。のり子はこれを見て少しばかり間を置くと、溜息を一つ零した。

 

「そう言う事なら仕方がありません。ですが、こういう場所では燥いではいけません。もう、あなた達も高校生なんです。そこのところをちゃんと弁えておきなさい」

 

『はい‼』

 

のり子の言葉に穂乃果たちは強く返事を返すのであった。

 

「ところで西木野さん」

 

「はい、何でしょうか?」

 

のり子に呼ばれた真姫は、なぜ自分が呼ばれたのか判らなかったが、なんとなく嫌な予感がしていた。

 

「あなたの婚約者さんは………その人ですか?」

 

「うえっ⁉ 俺⁉ 痛っ‼ 何すんだよ‼」

 

のり子が指を指したのは一夏であった。いきなりの事で一夏は動転したが、鈴と箒に足先を踏まてしまい一夏は二人を睨みつけるが、当の二人は一夏に目線を合わせようとしなかった。

 

「違います。私の婚約者は…………」

 

真姫はそう言うと龍聖に近づき、龍聖の片腕を抱きしめたのである。

 

「この人。黒崎龍聖です」

 

「初めまして、黒崎龍聖です。知っているとは思いますが、自己紹介をさせて頂きます。国際IS委員会所属並びに黒崎重工企業代表をさせて頂いております」

 

龍聖はそう言うとのり子に対してお辞儀をした。

 

「これは、第一の男性操縦者と第二の男性操縦者に出会えるなんて……そうそうあったものではないですね。幸運かも知れませんね」

 

のり子はにこやかに対応していた。

 

「さて、もう時間も時間です。皆さんは速やかに帰宅をしなさい」

 

「その事で良いですか?」

 

のり子の言葉に手を挙げたのは龍聖であった。

 

「なんでしょうか?」

 

「皆さんをこのまま帰宅させることは危険ではないかと思います」

 

「………確かに言われてみればそうですね………では、そう言うあなたならどういった方法で皆を帰宅させるつもりですか?」

 

「俺…いや、自分から提案できるのは、僕自身が持っている権限を使い皆さんを安全に帰宅させます」

 

龍聖はそう言うと携帯を取り出すと、どこかへと連絡をし始めた。

 

「………国際IS委員会所属対IS部隊“天照隊”隊長、黒崎龍聖。IDナンバー、9824326319228544。山本睦月支部局長に繫いでください」

 

龍聖が電話を掛けたのは国際IS委員会日本支部であった。

 

『龍聖君から電話を掛けてきたと言う事は、無事に誤解が晴れたと言う事だね?』

 

「はい。ですが、自分の誤認逮捕を受け真姫さんの友人たちにも迷惑を掛けてしまい、未だ警察署の前にいます。このまま、帰宅させるのには危険だと感じましたので、申し訳ないのですが自分の権限を使って大型バスを出して欲しいのですが…………良いですか?」

 

『…………そう言う事ならば仕方がない。良いだろう。大型バスを出すので今いる場所を教えてくれ』

 

日本支部が保有している大型バスというのは、対IS用に作られており、余程の事が無い限り壊れる事が無い頑丈な造りをしているバスである。因みに、このバス。開発したのは龍聖の専用車を開発した所でもある。そりゃ、頭のぶっ飛んだ者たちが造ったバスである。

 

龍聖は睦月に言われた通り、警察署の住所を言うと睦月からは最速で向かうと言われ電話を切られるのであった。

 

「と言う事で、日本支部から大型バスを借りれたので、それで皆さんを送ります。良いですね?」

 

「え、ええ…………あなたは何者なんですか?」

 

「……ただの男性でISが使える二人目の男性操縦者です…………すみません。嘘です。正式な形で自己紹介をさせて頂きます。国際IS委員会日本支部所属、対IS部隊“天照隊”隊長を務めています。黒崎龍聖です」

 

龍聖はそう言うと委員会方式の敬礼をするのであった。

 

「その事は西木野さんは………」

 

「勿論、知っています」

 

のり子の言葉に真姫は強く頷いて返事をした。

 

「真姫ちゃんは怖くないの?」

 

「……正直言って、怖いの一言です………でも、私は龍聖がどんなに傷ついても私の元に帰って来るって約束してくれましたから」

 

真姫は少し頬を赤く染め恥ずかしそうに言う。その姿に穂乃果たちや一夏たちも、龍聖と真姫の間に強い絆が結ばれているのであると実感するのであった。

 

「IS学園の生徒はこのまま帰還する。ただし、黒崎は一緒に帰らない………この意味が理解できない訳ないな?」

 

「………はい。責任をもって皆さんを送ってきます‼」

 

千冬の言葉に龍聖は強く返事をする地、千冬は少し頬を緩めるのであった。

 

「お前たち、帰るぞ」

 

「「「はい‼」」」

 

千冬の言葉で一夏と箒、鈴の三人はIS学園へと先に帰って行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、警察署の前に大型バスが停車し、穂乃果たちを乗せるのだが、真姫だけは乗り込まなかった。のり子は少しだけ苦笑いをしてバスを出すように運転手に促しバスは警察署を後にするのであった。

 

 

「真姫、一緒に帰らなくて良かったのか?」

 

「……………」

 

龍聖は穂乃果たちと一緒に帰らなかったことに真姫に尋ねたが、真姫は俯いたまま何も言葉を発しようとはしなかった。

 

「真姫?」

 

龍聖は真姫の顔を覗き込むと、目から大きな涙を流している真姫の顔を見てしまうのであった。

 

「良かった………本当に良かった………」

 

「何で泣いてるんだよ………今生の別れでもないのに………でも、すまなかった。心配させたな」

 

龍聖はそう言うと真姫の体をそっと抱きしめるのであった。

 

「…………お願いだから絶対に私の元に帰ってきて」

 

「判っている。大丈夫だ。俺は真姫を残して死んだりしないさ………帰ろう。美姫さんや真さんが家で待ってる」

 

「……うん」

 

龍聖はマリーダに真姫を乗せ、西木野宅へと向かい真姫を送り届けた後、IS学園へと帰って行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある国で、ある極秘会議が執り行われていた。

 

「………それで、進捗状態はどうなっているのだ?」

 

「はい、技術部からの報告ですと………予想の八割までに達しているとの事です………ですが、まだ上昇する事は可能であると確認されているので、このまま開発を進めていくとの事です」

 

丸形の机には女性だけが並んで座り、会議をしていた。

 

そう、ここは女性権利団体。通称“女権団”のアジトである。女権団は世界各国に支部を持っており、その力は今の世界では最強と言われるほどの力を保有していた。一人を除いて。

 

「ところで、篠ノ之博士の行方は見つかったの?」

 

「……未だに発見できていません」

 

「すぐに捜索隊を結成し、篠ノ之博士を確保しなさい………最悪、脳髄だけでも持ってきなさい」

 

『ハッ‼』

 

議長席に座る女性の言葉に、他の女性たちは強く返事をして会議室を後にするのであった。

 

「そう言えば、アメリカとイスラエルが共同で軍用ISの開発をしているとか………そちらの方の情報はどうなっているの?」

 

「アメリカ支部からの情報では、既に設計は済んでおり後は開発を行うだけとの事ですが………開発される場所についてまでは………」

 

「良いわ。忌々しい男を消すには丁度良いわね…………ハッカーたちを呼び出して、開発元を調べさせなさい」

 

「判りました」

 

議長席に女性はそのまま、後ろを振り向くとそこには音声のみの表示がされているモニターがあった。

 

「総帥……間も無く我々の悲願が叶います。どうか、しばらくお待ち下さい」

 

『……………早く、私を復活させなさい』

 

女性の声なのかよくわからない声がすると、モニターは光を失い真っ暗になった。

 

「………貴様たちの運命もここまでだ。黒崎龍聖……織斑一夏」

 

女性の目には憎しみに炎が渦巻いていたのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたら、どしどし送って下さい‼

IS学園でユニットを組んでほしいか

  • やってほしい‼
  • やる必要なし
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