IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語 作:武御雷参型
音ノ木坂学園理事長室のソファーに座るのは、国際IS委員会日本支部支部局長である山本睦月と国際IS委員会日本支部所属対IS用部隊“天照隊”隊長並びに黒崎重工企業代表で現在はIS学園へと通っている黒崎龍聖がおり、対して音ノ木坂学園からは、理事長である南のり子、生徒会長の綾瀬絵里。同じく生徒会副会長の東條希の三人が座っていた。
「さて、本日伺った内容ですが………正式なものとして国際IS委員会日本支部から音ノ木坂学園のスクールアイドル“μ's”の皆さんをIS学園へと招待したいと思って参りました」
「……私には理解できません」
「絵里ち……」
「綾瀬さん」
睦月の言葉に真っ先に反応を示したのは絵里であった。
「なぜ、彼女たちなんですか?」
絵里の目には悔しさが籠められていた。
「山本支部局長……よろしいですか?」
「黒崎君……君に任せたよ」
龍聖は以前に真姫から聞いた内容と絵里の表情を見て、一つの仮定を導き出し、それを確かめようと睦月に発言権を譲ってもらおうとすると、睦月も龍聖の考えを解ってなのか、許可をする。
「絢瀬絵里さんですね。知っているとは思いますが、国際IS委員会日本支部所属並びに黒崎重工の企業代表を務めさせてもらっています。黒崎龍聖です………単刀直入に聞きます…………貴女がこの学園で何をしたいのか。それを理解していますか?」
「なんですって?」
龍聖の言葉に絵里は怒りの余り、ソファーから立ち上がり龍聖に詰め寄った。希がそれを止めようとしているが、絵里は構うことなく迫った。
「あなたに私たちの何を知っているのですか‼」
「………廃校」
「「「ッ⁉」」」
龍聖の呟きにのり子たち音ノ木坂学園側は驚きの余り、身体を強張らせる。
「確かに、綾瀬さんが言う様に俺はあなた方の事は一切知りません「だったら‼」ですが、この学園が抱えている問題は知っています」
「……どこでその情報を知ったのかだけ、教えてくれないかしら?」
「………申し訳ありませんが、これでも自分は国際IS委員会に所属する身。そう簡単に口を割る事は出来ません」
「そうですか………」
のり子は龍聖と会話をして、誰が龍聖に情報を流したのか理解した。
「解りました。この件については、学園側は何もしません」
「理事長‼」
のり子の言葉に絵里は噛みついた。
「生徒会長、貴女がもし黒崎さんから情報をもらったとしたら………貴女はどう動くつもりですか?」
「……見つけ出して注意をしようと思います」
「………だから、俺は話せないんですよ」
絵里の回答に龍聖はそう呟くのであった。
「なんですって‼ なんで彼女たちの肩を持つの‼ それだけでも教えなさい‼」
「簡単な事ですよ。彼女たちは今を輝こうと、学校を存続させようと言う思いで動いているからですよ」
「………私達、生徒会は何をしたらいいの?」
「…………酷な事かも知れませんが……それはご自身で見つける他ありません」
「ッ‼ もういいです。理事長、失礼します」
「ちょっ‼ うちも失礼します‼」
絵里はその場を立ち上がり理事長室を出て行った。希は絵里を追いかける為、理事長室を後にするのであった。
「……それで?」
「なんでしょうか」
のり子は二人が出て行った扉を見ながら龍聖に声を掛ける。
「あなたは不器用な人なのね」
「………見ていて彼女の目には絶望しか映し出されていませんでしたからね……少し発破を掛けただけですよ……あとは彼女たちの出番だと思います」
「そうであってほしいわ………山本睦月支部局長のお話については異論ございませんので、彼女たちをIS学園へと連れて行ってくださって構いません」
「解りました。この事はもう話されますか?」
「その方が良いかも知れませんね。少しお待ちを」
のり子はそう言うと携帯を取り出し、どこかへと連絡をする。
「今、μ'sのメンバーにここへ来るように伝えましたので、もう少しで来ると思いますよ」
「いつもはどこで練習を?」
音ノ木坂学園は廃校の危機に迫られている為、新たな練習場としてスクールアイドルに与えられるところは無いと思っていた。だが、一つだけ場所はあった。
「彼女たちは屋上で練習をしていますよ」
「屋上で、ですか? それはなんでまた」
「廃校の危機が迫っていることはご存じですので、詳しくは省きますが彼女たちに渡せる場所がもうそこしかなかったんですよ」
「そう言う事ですか。雨の日なんかは如何しているんですか?」
「娘から聞いた話では、練習は休みでストレッチなどをするだけだそうです」
「そうですか」
睦月とのり子はμ'sの練習場所の事で盛り上がっていたが、龍聖はそうではなかった。
すると、理事長室の扉がノックされた。
「どうぞ」
『失礼します……あっ⁉』
のり子が許可を出すと、μ'sのメンバーが理事長室へと入って来る。そして、睦月と龍聖がいる事に驚いていたのである。
「…………」
「…………」
『…………』
真姫と龍聖はお互いに黙ってしまい、どう話をしたらいいのか解らなかった。そして、周りも同様であった。
「……さて、あなた達を呼んだのには訳があります」
「国際IS委員会日本支部は、君達μ'sをIS学園へと招待したいと思っています」
『え⁉』
睦月の言葉にμ'sのメンバーは驚きを隠せなかった。本来、一部のイベントを除き一般人はIS学園へ入る事が許されていないのである。しかし、国際IS委員会日本支部から直接となれば話は別である。
「本当ですか⁉」
驚きから真っ先に立ち直ったのは穂乃果であった。穂乃果はズイっと睦月に迫った。
「え、ええ。本当です」
「やったぁぁぁ‼」
穂乃果の喜び様は尋常ではなかった。
「なぁ、真姫。なんで高坂先輩はあんなに喜んでんだ?」
「………これよ」
真姫は携帯を操作してとある動画を龍聖に見せる。
「…………なるほど。そう言う事ね」
龍聖が見たのは、セシリアと龍聖の試合であった。
「だが、この喜び様は………」
「ISの事をもっと知りたいんですって」
「…………」
真姫の言葉に龍聖は何も言えなくなった。そして、龍聖は穂乃果の人間性を確信した。
「(この人、興味がある物にはとことん突き進むタイプだな………)」
龍聖の考えは間違っていない。スクールアイドルを始めようと言ったのは穂乃果であり、これまでの事を思い浮かべてみれば、穂乃果が興味がある物に対して突き進む性格をしているのである。
「それで?」
「ん?」
真姫は龍聖の顔を見つめる。
「なんであなたがここにいるのよ」
「ああ、そう言う事ね。俺は唯の護衛ですよ」
「………過剰な護衛もあったものね」
「そうだな」
睦月一人を護る為とは言え、天照隊の隊長を連れて来ているのである。もし、この場で襲撃があっても容易く撃退することが出来るほどの戦力である。(斑鳩がチートなだけ)
「それはそうと、龍聖」
「ん、なんだ?」
真姫は龍聖の名を呼んだ。
「あなた………なんで嬉しそうな顔をしてるのよ」
「ふぁっ⁉」
真姫の言葉に龍聖は漸く気付いたのである。自分が嬉しそうな顔をしていることに――――それは、真姫のいつもとは違う服装を見ることが出来たからである。
「お、俺は……いつも通りだぞ?」
「…………」
「…………」
「…………」
「…すみません」
真姫と龍聖は暫し顔を見合わせていたが、真姫のジト目に龍聖は観念して謝るのであった。
「もう、いつでも言ってくれたら見せるのに………」
「ホントか⁉」
真姫の一言に龍聖は食いついた。その表情は獲物を狙う虎の様である。オイ、今すぐそこを俺と変われ、龍聖‼
おっと、つい作者の心の声が漏れてしまった………話を戻し。
「なんでそんなに食いつくのよ………⁉」
真姫はそう言って髪を弄っていると、ふと視線を感じ周りを見渡すと、穂乃果たちを含めのり子や睦月の顔はニヤニヤしていたのである。
「真姫ちゃん……大胆だね‼」
「イ、イミワカンナイ‼」
穂乃果の言葉に真姫は叫ぶのであった。
「では、我々はこれにて失礼いたします」
睦月はそう言うとソファーから立ち上がり、龍聖もそれに続き立ち上がった。
「当日、よろしくお願いしますね」
「ええ、皆さんの事は天照隊が護衛に就きますので、ご心配に及びません。では」
睦月と龍聖は理事長室を後にするのであった。
「そう言えば、IS学園にはスクールアイドルってあるのかな?」
「どうなんだろう……真姫ちゃんは何か知ってる?」
穂乃果はIS学園にスクールアイドルが存在するのか気になり、ことりに尋ねたがことりもIS学園の事は知らないので、一番知っている真姫に尋ねた。
「私もそこについては、聞いてないわね………今度聞いてみるわ」
「よろしくね、真姫ちゃん‼」
真姫は次に会った時に龍聖に聞くことにするのであった。
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では、次回も会いましょう‼ 次回の更新は明日の予定です。多分
IS学園でユニットを組んでほしいか
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やってほしい‼
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やる必要なし