IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語   作:武御雷参型

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遅らせながら、花丸ちゃん誕生日、おめでとう‼ 推しじゃないけどお祝いするよ‼

と言う事で、フライングである家族が登場します‼ もう出ることは無いと思います。多分。他のキャラも出そうと思っていますので、どこで出すかは作者の気分です。

では、本編へどうぞ‼


第三十三話

音ノ木坂学園から出た睦月は龍聖を連れ、とある所へと向かっていた。

 

「ところで睦月さん。どこへ向かってるんですか?」

 

「そう言えば、君は日本支部に出資している企業の事を教えていなかったね」

 

そう言うと睦月は一枚のクリアファイルを取り出した。

龍聖の目に映るクリアファイルは容量を超えかけているのか、少し膨らみがあった。

 

「これは?」

 

「見てくれれば解るよ」

 

睦月の言葉に龍聖は、クリアファイルから数枚の紙を取り出し見ると、そこに書かれていたのは、国際IS委員会日本支部に対して出資している企業の一覧であった。小規模企業から、誰でも知っている様な大企業の名も書かれていたのである。

 

「こんなのを俺に見せても良いんですか?」

 

「君だからだよ。天照隊の隊長として就いている君だからこそ、誰にも公言しないと知っているからね」

 

龍聖に対して大いに信頼を寄せている睦月は、ある意味で重要な物を龍聖に見せているのである。

 

「それで、これと何か関係があるんですか?」

 

「そうそう、今向かってるのはそのうちの小原財閥がある場所だよ」

 

「…………は?」

 

龍聖は睦月から言われた言葉に驚いていた。小原財閥と言えば、龍聖の家よりも上の立場にある財閥で、政治家とも繋がりを持っているほどである。

 

「な、なんでそこに?」

 

「向こうから来てくれって言われてね」

 

そう言う睦月は少し疲れた様子であった。

 

「………何かあったんですか?」

 

「…………本当は君に話したくはないんだが………仕方がない」

 

睦月は何か腹を括ったのか、龍聖に小原家から呼ばれたことについて説明を始める。

 

「君が第一の男性操縦者として名を挙げた途端、小原家から婚約の申し込みがあったんだ」

 

「はい?」

 

龍聖は耳を疑った。まさか日本で最大の力を持つ小原家から婚約が来ているとは思いもしなかったからである。

 

「で、ですが……俺は真姫の事しか愛さないですよ」

 

「知っているさ………だけど、君と一夏君には一夫多妻制度が可決されることがほぼほぼ、決まっているんだ…………」

 

「……………」

 

龍聖はまさか本当に一夫多妻制が日本で、しかも一夏と自分しか適用されないとは夢にも思いもしなかったのである。

 

「そこで、君には申し訳ないのだが………相手の方と話をしてほしいんだ」

 

「いやいや、なんでですか‼ 俺は前にも言いましたよね‼ 一人の事しか愛さないって」

 

「そうなんだが………僕も本当は君と真姫さんの間に誰かを入れる事は嫌なんだがね………」

 

「………まぁ、睦月さんの立場からしたら胃が痛くなる思いですよね」

 

「解ってくれるかね?」

 

睦月は国際IS委員会日本支部の支部局長として任命されているが、それはある意味で小原家の力があったと言っても過言ではないのである。その為、睦月も小原家に対して強く言えないでいたのである。

 

「そう言う事なら仕方がないですが…………」

 

「解っているさ。話だけでもいい。最終判断は君に任せるから」

 

「………解りました」

 

龍聖はそう言うと、口を閉ざしてしまうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の首都である東京にあるビル群の中に、小原財閥が所有するビルの前に龍聖と睦月が立っていた。

 

「ここだ」

 

「………」

 

睦月の言葉に龍聖はビルを見上げると、そこにあるのは天にまで届くのではないと思う程の高さを持つビルであった。

 

「さ、行くよ」

 

「は、はい」

 

龍聖は睦月に促されてビルの中へと入って行った。

 

「すみません。小原悠馬さんから呼ばれました、国際IS委員会日本支部、支部局長の山本睦月です。黒崎龍聖君を連れて参りました」

 

「少々、お待ちください」

 

ビルの入り口を潜ると、睦月は小原財閥のトップである小原悠馬に呼ばれたことを受付嬢に伝えると、受付嬢は予定表と照らし合わせ、小原悠馬に連絡をすると、あっさりと通ることが出来たのである。

 

「では、この名札をお持ちになり、エレベーターで機械に翳してください。そうすれば指定された階に着きますので」

 

受付嬢はそう言うと二枚のカードを龍聖と睦月に渡した。

 

「ありがとうございます」

 

睦月はお礼をすると、そのままエレベーターへと向かい、遅れて龍聖も付いて行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

指定された階は、ビルの最上階であった。エレベーターが止まり扉が開くと、そこには大きな部屋に一人の男性と一人の女性、そしてまだ幼さを残す一人の少女の姿があった。

 

「お待たせしました。国際IS委員会日本支部、支部局長の山本睦月と国際IS委員会日本支部所属、対IS用部隊天照隊、隊長の黒崎龍聖君をお連れしました」

 

睦月はそう言うとお辞儀をした。龍聖も習ってお辞儀をする。

 

「待っていたよ、睦月君。黒崎龍聖君。さ、こっちに来たまえ」

 

男性から言われた睦月と龍聖は、促されソファーへと向かう。

 

「さ、座りたまえ」

 

「「失礼します」」

 

男性に言われ二人はソファーに座る。

 

「さて、今日ここに呼んだのは解っているね?」

 

「ええ、小原財閥の一人娘である小原鞠莉さんと黒崎龍聖君との婚約の話……ですね?」

 

睦月の言葉に男性は頷いた。

 

「ああ、そうだ。聞く所によると、黒崎君と織斑君には一夫多妻制が適用される。僕は最初は織斑君に鞠莉の事を任せようと思ったんだがね………」

 

「私が反対しました」

 

男性の言葉に引き継ぐように女性が口を開いた。

 

「確かに彼は優良物件です。ですが、既に二人の女性を抱えています。そんな彼に対して負担を掛けるのは反対です。ですが、貴方は違います。今は誰とも婚約をしていないですよね?」

 

女性は龍聖に確認をすると、龍聖は首を横に振る。

 

「申し訳ありません。自分には既に愛している女性がいます。正直な気持ちを申しますと、婚約の話は嬉しいですが、自分は二人の女性を愛する事が出来ません」

 

龍聖は自分の気持ちを嘘偽り無く話した。すると、怒られるのではないかと思ったが、それは違った。逆に男性と女性共に頷いていたからである。

 

「やはり、マリーダの目は確かだ」

 

「ええ、そうでしょ‼」

 

二人は何とも嬉しそうであった。

 

「あのう………どうしてそこまで喜んでいるのですか?」

 

龍聖は解らずに尋ねると、男性が話し出した。

 

「君の事は資料でしか知らなかったからね。だが、こうして一目見た途端、判ったよ。君に鞠莉を任せられる」

 

「いや、ですから自分は一人の女性しか愛せないですって」

 

「君の言い分は解った。だが、僕たちの力を持ってすれば、君の問題は解決する」

 

「?」

 

男性の言葉に龍聖は首を傾げた。

 

「君は天照隊の隊長であり、尚且つ、いつ任務で命を落とすかも知れない……そうなった時、鞠莉の事を心配しているのだろう?」

 

「⁉」

 

龍聖は図星を突かれ驚きを露わにする。そう、龍聖が頑なに真姫の事だけを愛そうとしているのは、対IS用部隊に所属していつ命を落とすか判らないからである。では、一人増えた所で問題ないであろうと考える所であるが、そう言う話ではない。

 

「確かに鞠莉の事を心配してくれるのは嬉しいが………僕たちを甘く見ないでほしいな」

 

そう言うと男性と女性は纏うオーラが変化した。

 

「もし、君の身に何かあれば、僕たちはどんな力を使ってしても君の事を護ろう」

 

「…………」

 

龍聖は首を横に振る。

 

「何が不満なのかね?」

 

「………まだ学生の身である自分が言うのは烏滸がましい事かも知れませんが………お二人は鞠莉さんの事を考えて言っているのですか?」

 

「なに?」

 

龍聖の言葉に男性は少し怒る様子であった。

 

「………正直な所、自分にはお二人が鞠莉さんの事を道具でしか見ていない様にしか見えません」

 

「………君、立場を解っているのかね?」

 

「ええ、判っていますとも……だからこそ、言わせて頂きます。鞠莉さんがどういう気持ちなのか知っていますか?」

 

「「…………」」

 

龍聖の言葉に二人は何も答えなかった。

 

「……鞠莉さんでしたね?」

 

「は、はい‼」

 

急に話を振られた鞠莉は驚きながらも返事をする。

 

「……貴女の本当の気持ちを教えてくれませんか? もし、自分と婚約をしたいと言うのであれば…………自分も腹を括り、貴女と婚約をしましょう」

 

「……私は………黒崎さんと婚約を………」

 

鞠莉はそこまで言うと口を閉ざしてしまう。

 

「………」

 

「…………私は……親の事を考えれば、黒崎さんと婚約した方が良いのかも知れません……でも、私は自由に恋愛をしたい。だから、黒崎さんとの婚約はしたいとは思えません」

 

鞠莉のはっきりとした本音に鞠莉の両親は黙った。

 

「と言う事ですが………何か言う事はありますか?」

 

「いや……確かに君の言う通りだ………私たちは鞠莉の事をちゃんと見ていなかったのだな」

 

「……そうね」

 

鞠莉の両親は漸く鞠莉の事を一人の娘として見ようと決意するのであった。

 

「では、改めて。小原家は黒崎龍聖君と鞠莉の間で婚約しない事にしよう。それから、これからは我々も君のバックに就こう」

 

「は?」

 

小原悠馬の言葉に龍聖は驚きを露わにする。婚約を破棄させた相手に対してバックに就くと言うのである。理解しろという方が無理である。

 

「そうね、あなたは私たちに鞠莉の本当の気持ちに気付かせてもらった恩があるから、私たちは君に対して最大限のバックに就くわ」

 

小原マリーダも悠馬の言葉に賛同するのであった。

 

「いやいや、可笑しいでしょ⁉ 自分は婚約を蹴った人間ですよ‼ それなのに、バックに就くなんて」

 

「だからこそよ」

 

「ああ、これからは鞠莉の事をしっかり見ようと言う気持ちにしてくれたのだから」

 

「…………」

 

ここまで言われれば、龍聖も悠馬とマリーダの言葉の意味を理解する。

 

「では、そう言う事で。ご足労を掛けたね。睦月君。これからもよろしく頼むよ」

 

「はい‼」

 

悠馬の言葉に睦月は強く返事をするのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたら、どしどし送って下さい‼ あと、要望などもあれば、個人メッセージでお願いします。

次回の更新は未定です。

IS学園でユニットを組んでほしいか

  • やってほしい‼
  • やる必要なし
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