IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語   作:武御雷参型

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夜中のテンションで書いていたモノなので、誤字が多いかも………


第四十一話

第三会議室の扉を開いた龍聖であったが、中は一人の女子生徒に手を差し出している穂乃果の姿があったのである。

 

「………どういう状況?」

 

「あっ、龍聖じゃない……遅かったわね」

 

「あ、ああ。んで、この状況はどういう事?」

 

真姫が気付き、龍聖に近づいたのである。

 

「この状況? ああ、追って説明するわ」

 

真姫は龍聖に説明を始める。

 

 

 

 

 

 

「では、μ'sの皆さんはこの第三会議室でお待ちください」

 

「解りました」

 

第三会議室へと通されたμ'sと生徒会の二人は、何も話さない時間だけが経っていたのである。

 

「………ウチな、ずっと考えてた事があるんよ」

 

「希?」

 

そんな重い空間の中、東條希が口を開きだした。そんな希に音ノ木坂学園の生徒会長である絢瀬絵里が希の名を呼んだ。

 

「絵里ちと友達になって、生徒会を一緒にやってきて思って来た事があるんや………絵里ちは本当は何がしたいんやろうって」

 

「え?」

 

希の言葉の意味が理解できない絵里は疑問に思う。なぜ今のタイミングでそう言う事を言うのかを。

その答えはすぐに出された。

 

「一緒にいるとな、解るんよ。絵里ちが頑張るのは、いつも誰かのばっかりで、だから、いつも何かを我慢しているようで……全然、自分の事は考えてなくて」

 

「もういい‼ それ以上は言わないで‼」

 

「絵里ち………」

 

希の言葉を強引に絵里は止める。絵里自身、それは解っているつもりであった。自分の事は後回しにして、先に誰かのために頑張って来た。それが報われない事も多くあった。だけど、それが自分だからと言い聞かせてきたのである。自分が解っている事を他人である希に言われたくなかったのである。

 

「そんな事、私自身が解ってる‼ だけど「学校を存続させるって言うのも、生徒会長としての義務感からやろ! だから、理事長は絵里ちの事を認めなかったんと違う?」

 

「…………」

 

希の言葉に絵里は何も言い返すことが出来なかった。それは、図星だから。だから、言い返すことが出来なかったのである。

 

「絵里ちは……絵里ちが本当にやりたい事は‼」

 

その時、絵里の耳にはμ'sの練習を頼まれた時の事が聞こえ始めていた。

 

「………何よ……何とかしなくちゃいけないんだからしょうがないじゃない‼ 私だって好きな事だけやって、それだけでどうにかなるならそうしたいわよ‼」

 

絵里は希に対して心の内を曝け出したのである。その姿に他のメンバーも驚きを隠せなかった。生徒会長としての一面だけしか見ていなかった穂乃果たちは、感情的になる絵里を見て驚いていたのである。

 

「自分が不器用なのは解ってる………でも‼ 今更、アイドルを始めたいって言えるわけないじゃない‼」

 

【⁉】

 

絵里の言葉に全員が驚いた。スクールアイドルに対して否定的だった絵里が、本当はアイドルをしたかった。そして、穂乃果の内にある事に気付かされる。

 

「(そうか………絵里先輩がμ'sに入ったら………もっと輝きが得られるんだ………)」

 

そこからの行動は早かった。

 

「絵里先輩‼」

 

「な、なに⁉」

 

急に名前を呼ばれた絵里は驚き、穂乃果の方を見ると、穂乃果は右手を差し出していたのである。また、他のメンバーも笑顔で見ていた。穂乃果の行動は誰もが考えていた事だからである。

 

「あなた達………」

 

「生徒会長……いや、絵里先輩。お願いがあります」

 

「………今更、私に何のお願いがあるの?」

 

「先ほどの言葉を聞いて判ったんです………絵里先輩、μ'sに入って下さい」

 

「え?」

 

穂乃果の言葉に絵里は驚いたのである。さっきの言葉を聞かれた事もあるが、まさか練習ではきつい課題しか出していない自分をμ'sに入ってほしいと言われたからである。

 

 

そこに龍聖が入ってきたのである。

 

 

「解ったかしら?」

 

「あ、ああ。理解したが………穂乃果さんの行動の早さって」

 

「気にしたら負けよ」

 

龍聖と真姫は後ろの方で会話をしていたのである。

 

「一緒にμ'sに入って、歌ってほしいです‼ スクールアイドルとして」

 

「わ、私は‼」

 

「先ほどの言葉は嘘だったんですか?」

 

「嘘じゃないわ‼」

 

海未の言葉に絵里は反論する。

 

「なら、問題ないじゃないですか」

 

「でも、私がアイドルなんておかしいじゃない‼」

 

「やってみたらいいんちゃう?」

 

「希………」

 

絵里の言葉に希が背中を押した。

 

「特に理由なんて必要ない。やりたいからやってみる。本当にやりたい事ってそんな感じで始まるんやない?」

 

「…………」

 

そして絵里はゆっくりと穂乃果を握ったのである。

 

「これで、八人揃ったね‼」

 

「いや、うちも入れて九人や」

 

希もμ'sに参加すると言い始めたのである。

 

「希先輩も?」

 

「占いで出てたんや…このグループは九人になった時、未来が開けるって………だから付けたんや。九人の歌の女神。“μ's”って」

 

【えぇぇぇぇぇぇっ⁉】

 

μ'sの命名者は希だったのである。

 

「あの名前を付けてくれたのって希先輩だったんですか⁉」

 

「そうやで。それはそうと……彼にマネージャーを頼んでみたら?」

 

希は龍聖にμ'sのマネージャーをする様に提案を出した。

しかし、龍聖は断ったのである。

 

「すみませんが、それは出来ません」

 

「どういうこと?」

 

「自分はIS学園に設立される部隊の隊長に任命された事もあって、自由に動けないんです。ですから、その申し出はありがたいのですが、お断りを(ギルギル、ギルギル)すみません。着信が……はい、黒崎です」

 

【(何、その着信音)】

 

μ'sのメンバー全員が同じ考えを持っていたのである。

 

「はい……はい………ハァァァッ⁉」

 

【⁉】

 

龍聖の驚きの叫びに全員がビクッと体を強張らせた。

 

「……解りましたよ‼ やればいいんですね‼ ですが‼ 緊急時の時はこちらを優先しますからね‼」

 

龍聖は捨て台詞を吐くと、電話を切ったのである。

 

「りゅ、龍聖………誰からの電話だったの?」

 

「睦月さんからだ………μ'sのマネージャーの件についてですが、緊急時を除き参加する様に言われたんで、正式にμ'sのマネージャーとして動きますので、よろしくお願いします」

 

龍聖は穂乃果に頭を下げるのだが、穂乃果自身、理解が追い付いていなかったのである。

 

「えっと……どういう事?」

 

「穂乃果、良いですか。黒崎君はμ'sのマネージャーとして動くことが出来ると言う事です。解りましたか?」

 

「あ、うん………え⁉ 本当に‼」

 

「え、ええ。正式に日本支部からの通達ですからね………ですが、緊急時はIS学園並びに日本支部所属として動きますので、途中で抜ける事もありますが」

 

「それでも、全然問題ないよ‼」

 

穂乃果は喜びの余り、龍聖の手を握ってその場を踊り出したのである。

 

「………龍聖、正座」

 

「なんでぇ⁉」

 

穂乃果の思わぬ行動で嫉妬心に心を燃やした真姫は龍聖を正座させて、説教タイムへと入るのであった。また、穂乃果も海未によって説教を受ける羽目になるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、龍聖の元に一本の電話が来たのである。

 

「………親父から? はい、もしもし」

 

『龍聖、落ち着いて聞いてほしい』

 

「親父? どうかしたのか?」

 

大虎の声に覇気がない様子で、龍聖は心配になった。

 

『…………黒崎重工の第四工場が襲撃に遭った』

 

「なんだと⁉ それで、被害は‼」

 

大虎から寄越された電話は、黒崎重工の工場の一つである第四工場が襲撃に遭った事を知らせるものであった。

 

『………詳しい被害については未だ調べているが………第四工場で製造していた第三世代型量産ISの試験機が………盗まれた』

 

「………マジか…………斑鳩を基に設計した量産型機が………それで、何機のISが盗まれたんだ?」

 

『試験機の一機と早期生産期の一機が奪取された事だけは解っているが………他については不明だ』

 

「……解ったよ。俺も明日向かうから」

 

『頼む』

 

大虎はそう言って電話を切ったのである。

 

「ヒナ………試作機と言えば………」

 

≪うん、斑鳩の簡易生産機の一つであるテレスターレと早期生産機のカルディトーレだね………あの機体が奪取されたとなれば………≫

 

黒崎重工が開発していた第三世代型量産ISの試作機“テレスターレ”とは何なのかと言うと、量子変換を用いつつ、背面武装(バックウェポン)システムを採用している機体である。第三世代機には操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載を目標とした世代だが、搭載した兵器を稼働させ制御するにはかなりの集中力が必要で、未だ実験機の域を出ない。その為か、どの機体も燃費が悪く、新たな課題となっている。しかし、この“テレスターレ”自体は背面武装(バックウェポン)を採用する事により、操縦者の負担を少なくしているのである。

そして、改良し早期生産機が“カルディトーレ”なのである。この機体には、マルチタスクが使えない若しくは苦手な操縦者の為に、補助システムを搭載した機体となっており、誰もが扱えるように仕上げた機体なのである。

 

「敵が誰なのか解らないが………やってくれたな………」

 

龍聖は星が輝く空を見上げて呟くのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等あれば、よろしくお願いします‼
少し、修正を行いました。

IS学園でユニットを組んでほしいか

  • やってほしい‼
  • やる必要なし
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