IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語   作:武御雷参型

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本来の考えとは裏腹に物語が進んでいくんですけど⁉ シリアスは嫌いなのじゃ‼


第四十八話

旅館の一室を使い、作戦本部が設置されていた。

 

「では、作戦内容を説明する。本作戦は俺が先頭に立ち、他のメンバーは後方支援に徹してほしい。また、有事の際は黒柳節子副隊長に任せる。良いな?」

 

『ハッ‼』

 

龍聖の言葉に天照隊のメンバーは敬礼をして答える。

 

「細々とした内容については後程、伝える。各自、機体の設定の変更を」

 

龍聖がそう言うと天照隊のメンバーは機体のデータを呼び出し、設定の変更を行い始める。

 

「黒崎、設定の変更と言うのはどう言う事なのだ?」

 

「………今回の作戦ではもしかしたら第三者からの介入があると睨んでいます。その為、すぐに戦闘に移れるように設定の変更をしているのですよ」

 

千冬の質問の龍聖は答えるが、その表情は真剣そのものであった。

 

「………全員、設定の変更が終了したな………では、作戦名“ゴスペル・ダウン”を決行する」

 

龍聖は高らかに作戦開始を宣言するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある海域に一隻のボートが浮かんでいた。

 

「………そろそろ始まるな……」

 

「ええ、亡国機業も地に落ちたものね………こんな事をした所で世界は変わろうとしないのに……」

 

「それで、Mの調子はどうなんだ?」

 

「もう少しで正常に戻りそうよ………それに、兎さんが動いているしね」

 

「まさか……⁉」

 

「そうよ、篠ノ之束博士も私たちの為に動いているの………亡国機業と女権団の殲滅に………」

 

束は極秘裏に亡国機業の実行部隊の一つである“モノクローム・アバター”と協力体制を築き、亡国機業と女権団の殲滅に乗り出していたのである。

 

「だ、だけどよ……亡国機業にはもう一つの実行部隊“黒顎隊(ブラック・ナイツ)”がいるんだぞ⁉ しかも、先日には新たな機体が導入されたって聞くし………亡国機業も一筋縄ではいかないって判ったけどよ、本当にあの博士に任せて良いのか?」

 

「大丈夫よ、福音の事についてはアメリカ支部にリークしているし、日本支部も腰を上げた様よ」

 

「まさか⁉ あの特殊武装隊が出て来るのか⁉」

 

「ええ、そうよ。全支部の中で最強と言われる対IS用特殊武装隊“武御雷隊”が動くそうよ。既に天照隊とは別に動いている様だけどね………」

 

「なぁスコール」

 

「なに、オータム」

 

スコールは余裕を出す為にワインを飲もうとした。

 

「それ、トマトジュースだぜ?」

 

「ブゥゥ⁉」

 

まさか、ワインではなくトマトジュースを飲んでしまった事に驚いたスコール。因みにスコールはトマトジュースが大の嫌いなのである。ドラキュラかな?

 

「…………やっぱり心配になるよな………Mの事」

 

「ええ、そうね」

 

二人はそう言うと空を見上げる。空はどこまでも蒼く染まっていた。

 

「空はこんなにも綺麗なのに………」

 

「なんで人間は争ってばかりいるのかしらね………そう言えば、オータムは推しているスクールアイドルはどこなの?」

 

「ん? ああ、決まってる。μ'sだ。最近、結成されたばかりだけど中々見所あるグループだぜ」

 

「そう、A-Riseといい勝負は出来そう?」

 

「………正直な所、難しいかもな………でも、いつしかA-Riseといい勝負が出来る時が来るかも知れないぜ」

 

「……楽しみね」

 

「ああ、そうだな」

 

二人はそう言うと、腕を上げた。

 

「「さぁ、Mを助けに行きましょうか‼」」

 

二人同時に機体を展開し、囚われの身であるMを助けに行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また違う海域に一隻の空母が停泊していた。この空母こそが亡国機業のもう一つの実行部隊”黒顎隊(ブラック・ナイツ)”の専用空母“ジャロウデク”である。その甲板にはテレスターレとカルディトーレに似た機体が数機、駐機されていた。

 

「隊長、間も無く作戦開始時間です」

 

「そうか……では、黒顎隊(ブラック・ナイツ)諸君、戦争の時間だ‼」

 

『オォォォォ‼』

 

黒顎隊(ブラック・ナイツ)も女性のみで構成されているが、隊員が男勝りなところもありモノクローム・アバターとは違った雰囲気の部隊でもあった。

 

「出撃、開始‼」

 

隊長の命令で、駐機されている機体“ティラントー”に乗り込む隊員達。また、エレベーターからは一機のISがせり上がって来た。

 

「M、今日もよろしく頼むぞ」

 

「………任務承諾。これより、任務遂……行を………」

 

「……やはり薬の効果が切れ始めているな………まぁ良い。使い物になら無くなれば斬り捨てるだけだ………行くぞ‼」

 

Mの目には徐々にだが火が灯り始めていた。だが、まだ薬の効果がある為なのか、意識は飛んでいる状態であった。Mはゆっくりとカタパルトに機体を固定させ、射出されるのを待った。

 

『こちら管制室。サイレント・ゼフィルスのカタパルト固定を確認。射出タイミングはパイロットに譲渡される。いつでも出て良いぞ』

 

「……了解……M、出撃()ます……」

 

Mの声には、感情が込められていなかった。そして、ジャロウデクから射出されたMはそのまま黒顎隊(ブラック・ナイツ)の後方に就くのであった。

 

「モノクローム・アバターの悔しがる顔を拝めるのが楽しみだぜ……ククク」

 

隊長は嗤っていた。作戦が失敗しようが関係なかった。唯単に殺しが出来るのであれば、それで十分であった。それが愉しみなのである。

 

「さぁ、良い声で啼いてくれよ……天照隊の皆さん」

 

隊長の目標は福音ではなく天照隊唯一つであった。

 

福音事件は龍聖の考える通りに、第三者からの介入が待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは、作戦を開始する。全機、出撃開始‼」

 

龍聖達は海岸に集まり、出撃していった。遅れる形で一夏たちも作戦海域の警戒任務に出撃していった。

 

「…………」

 

それを見つめるのは千冬であった。千冬は生徒達が無事に帰って来る事を願っていた。

 

「無事に還ってこい………死ぬ事は赦さんからな………」

 

千冬は姿が小さくなった一夏たちを見送り、作戦本部へと戻って行った。だが、千冬は知らなかった。この作戦で龍聖達のみに危機が迫っている事に―――

 

 

 

「各機、レーダー警戒を厳にしろ」

 

『ハッ‼』

 

斑鳩を先頭にカルディトーレ7機が続いていた。既に武装は展開されており、背面武装(バックウェポン)の一つにはレーダーが装着されていた。

 

「………⁉ 隊長‼ 熱源反応あり‼ 数は一………データ照合………福音です‼」

 

「そうか………各機、作戦通りに‼」

 

『了解‼』

 

龍聖の作戦は、カルディトーレ7機を散開させ、福音を斑鳩の所に誘導し、福音と斑鳩の一対一の戦闘に持って行くことになっていた。

 

「隊長、間も無く作戦海域に福音が突入します。攻撃の準備を‼」

 

「了解した。(ヒナ、準備は良いか?)」

 

≪(大丈夫だよ、マスター。鵲の武装を全部使っても良いんだよね?)≫

 

「(ああ、問題ない‼)各機に通達。福音を視認‼ 我、これより作戦を開始す。繰り返す。福音を視認。我、これより作戦を開始す。以上」

 

『了解‼ 健闘を祈ります‼』

 

龍聖の通信に一切の乱れも無く、隊員たちは返事をした。龍聖はそんな隊員たちの姿に心強さを感じ取っていた。

 

「さぁ、行くぜ‼ 斑鳩と鵲の力を福音に見せてやれ‼」

 

龍聖はそう言うと斑鳩をその場で停める。

 

「全弾、持って行け‼ 福音‼」

 

斑鳩の武装と鵲の武装が火を噴いた。

しかし、福音は斑鳩からの攻撃を素早く察知したのか、その場を離れてしまう。

 

「チッ‼ 出し惜しみは無しだ‼ (ヒナ‼)」

 

≪(はい、マスター‼ ドラグーン、執月之手(ラーフフィスト)、シールド・ドラグーン、パージ‼)≫

 

斑鳩本体からはドラグーンが八基、執月之手(ラーフフィスト)四基、鵲からはシールド・ドラグーン六基が射出される。

全ての誘導兵器はコア人格であるヒナが操作している為、龍聖自身に負担は掛かっていないのである。もしも、龍聖自身がこれを一人で扱う事になった場合、龍聖の脳は焼け切れてしまい、良くて廃人。悪くて死亡のどちらかになってしまうのである。斑鳩と専用パッケージである鵲はコア人格であるヒナがいるからこそ、本領発揮する事が出来る代物なのである。

 

「La……⁉」

 

福音は当初余裕を見せていたが、執月之手(ラーフフィスト)四基が執拗に追い掛け回し、ドラグーンが福音の周囲をグルグルと旋回しながら攻撃を行っていた。福音は隙を見つけて攻撃を繰り出すが、全てシールド・ドラグーンによって防がれてしまい、福音は押される一方であった。

 

「このまま行くぞ‼」

 

龍聖自身も何もしていない訳では無い。ビームライフルを掲げ福音に逃げ道を作らせない為に引き金を引き、レールガンを毎分15発間隔で撃ちっ放しにして、砲身が焼け爛れない様に気を付けていた。

 

「Laaaaaaa‼」

 

福音は何を考えたのか、攻撃を喰らう覚悟で龍聖に迫ったが、龍聖に届く一歩手前で鵲の多目的ミサイルの餌食となり、そのまま海へと落ちて行った。

 

「………なんか、呆気なく終わったな………」

 

≪(マスター、油断大敵ですよ。某空母の方も言ってたじゃないですか。慢心してはダメって)≫

 

「(判ってるよ)……ん? この反応は………拙い⁉」

 

龍聖は何かを感じ取り、その場を離れると、海から光の筋と共に福音が昇って来たのである。その姿は、先程戦っていた姿とは異なっていた。

まさにそれは―――

 

第二形態移行(セカンド・シフト)………だが、それだけで‼」

 

龍聖は斑鳩を福音に攻め込もうとした。その瞬間である。隊員から通信が来たのである。

 

「隊長‼ 作戦海域に熱源反応が多数、迫っています‼」

 

「IFFはどうなっている‼」

 

「アンノウンです‼」

 

「チッ、やはり来たか………第三の介入が……(ヒナ、シールドエネルギーのチャージは終わっているか⁉)」

 

龍聖は鵲に搭載されている小型シールドエネルギー発生装置の中にエネルギーが充填されているか確認する。この小型シールドエネルギー発生装置にはデメリットが存在する。それは、“一度使うとチャージに30秒の時間を要する”と言うものである。鵲は多対多を想定して製造されたパッケージなので、一対一では強いが、一対多となれば話は別なのである。その為、第三の介入があった時、小型シールドエネルギー発生装置を使う事になっているのだが、斑鳩のドラグーンと執月之手(ラーフフィスト)、鵲のシールド・ドラグーンのエネルギーもある為、小型シールドエネルギー発生装置だけでは賄いきれないエネルギーを消費していたのである。それだけ福音が逃げ回っていたと言う事でもあった。

 

≪(斑鳩のシールドエネルギーは残り800です‼ 鵲の小型シールドエネルギー発生装置のチャージ終了まで残り25秒‼ チャージ終了するまで持ち堪えて、マスター‼)≫

 

「チッ、バカスカと撃ち過ぎたか………仕方がない(ヒナ‼ ドラグーンと執月之手(ラーフフィスト)による攻撃は一時中断。シールド・ドラグーンを使ってチャージ時間を稼ぐ)」

 

≪(判りました、マスター‼)≫

 

龍聖はヒナにドラグーン、執月之手(ラーフフィスト)の使用を中断する事を命じ、シールド・ドラグーンのみを使う事にしたのである。これにより、斑鳩のシールドエネルギーの消費を抑えようと考えたのだが、もう一つの欠点を見落としていたのである。

 

≪(マスター‼)≫

 

「チッ⁉」

 

鵲を付けている斑鳩は第三世代機としての速力低下を招いていたのである。それを龍聖は忘れていたのである。銀の福音は、脅威であるドラグーンと執月之手(ラーフフィスト)が無い事に気付き、そこを突く為、一度上昇し最大の攻撃力を誇る“シルバー・ベル”を放った。この攻撃は、全方位に当てる為の攻撃である為であるが、斑鳩の逃げ道を防ぐ効果を示していたのである。

 

「攻撃力だけは強すぎるんだよ‼」

 

シールド・ドラグーンを使うも、エネルギーは無限ではない為、一度は鵲本体に戻さなくてはいけなかった。丁度、それがシルバー・ベルの攻撃のタイミングと重なってしまったのである。

その時である。龍聖の後方に一人の女性が立っていた。

 

「……これで終いだ。天照隊の隊長さんよ‼」

 

「何⁉ がぁぁぁぁ‼」

 

龍聖が振り返ると同時に縦に切り裂かれたのである。そして、シールドエネルギーが少ない状態で切られてしまった為、絶対防御が作動した。だが、それは役に立たなかった。何故か? それは、斑鳩のコアごと切り裂き、コアは真っ二つになってしまった。

 

≪(マス………ター………)≫

 

ヒナの声はそこで途切れてしまい、龍聖自身も意識を失い重力に身を任せるまま、海の中へと落ちて行ったのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたら、どしどし送って下さい‼


次回予告

龍聖は第三の介入である亡国機業のもう一つの実行部隊“黒顎隊(ブラック・ナイツ)”によって堕とされた。それにより、斑鳩のコアも破損してしまう。

次回、IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語~第四十九話

「覚醒」

覚醒せよ‼ マガツ・イカルガ‼




早くラブライブ編に行きたい…………

IS学園でユニットを組んでほしいか

  • やってほしい‼
  • やる必要なし
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