IS(インフィニット・ストラトス)~騎士の物語   作:武御雷参型

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定時更新を忘れてた………


第五十四話

一夏たちが福音と戦闘をしている頃、龍聖は亡国機業の実行部隊の一つである銅牙隊とエージェントのMと対峙していた。

 

「漸くお前たちと決着がつけられそうだ」

 

「そうかよ、だけどな言っておくぞ。貴様一人だけで私達を相手にできるとでも思っているのか?」

 

龍聖の言葉に銅牙隊の隊長はニヤリと嗤っていた。だが、龍聖はそんな表情に臆することは無かった。

 

「確かに、俺一人だけだったらもしかしたら、負ける可能性はあっただろうな………だけどな、貴様らが幾ら集まろうが俺達は負けねぇよ‼」

 

龍聖の言っている一人と言うのは、龍聖自身の事である。そして、俺達と言うのは龍聖とコア人格のアディとエルの事を指していたが、そんな事が解る銅牙隊の隊長では無かった。

 

「行っている意味が解らんな………長話もここまでだ。貴様はもう一度、海の藻屑となって朽ち果てる運命なんだよ‼」

 

「その言葉はブーメランだってことが解らねぇのか?」

 

この言葉が最後に双方はぶつかり合った。龍聖はマガツ・イカルガの遠隔操作武装全てコア人格の二人に任せている事で、龍聖は手持ち武装に専念する事が出来る様になっていた。今までの斑鳩と同じではないかと思われるかも知れないが、正確には斑鳩の時よりも操作が過敏になっている事もあり、アディ一人だけの処理では追い付けない程のスペックをマガツ・イカルガは持っているのである。その為、マガツ・イカルガはコア人格が二人いることが前提の機体となっているのである。

 

≪さぁ、踊りなさい‼ ドラグーン・ナイト‼≫

 

≪やっちゃえ、ラーフフィストちゃんたち‼≫

 

エルとアディは自身が任された武装の力を発揮していた。その結果、銅牙隊のメンバーは龍聖に近づく事さえも困難な状態であった。

 

「隊長‼ アイツ、強くなり過ぎです⁉」

 

「私達の力では対処できません‼」

 

銅牙隊はマガツ・イカルガの攻撃を避けるだけで精一杯であった。だが、銅牙隊の隊長だけは違っていた。マガツ・イカルガの攻撃の中に隙が生まれている事に気付いたのである。

 

「あそこだ‼ 総員、あそこに向かえ‼」

 

隊長の指示で隙を突こうとしたが、元々、そこは龍聖達が作戦で作っていた隙であった。

 

「……ヴァーカ。俺が遠隔操作だけしか使えないとでも思っているのか?」

 

「何⁉」

 

龍聖は隙を見つけて来た銅牙隊が迫っている事に気付くと、銃装剣(ソーデットカノン)を構えた。

 

「この隙は元々、作っていたんだよ‼」

 

龍聖はそう言うと銃装剣(ソーデットカノン)の引き金を引き、銅牙隊の機体をズタボロにしていく。この銃装剣(ソーデットカノン)の威力についてだが、元々、軍用機として開発されていた斑鳩が第二形態移行(セカンド・シフト)したことによってビームライフルが形態移行して、この銃装剣(ソーデットカノン)へ変貌したのである。その威力はビームライフルの比ではない。当たったら最後。ISのシールドエネルギーは尽き、操縦者が投げ出されてしまう程の威力を持っているのである。その為、競技用として出場する際には、全ての能力を半分まで落とす必要があるのだが、龍聖はこの時はその事を気にしていなかった。

 

「さぁ、さぁ、逃げないと全員が海に投げ出されてしまいますよ‼」

 

「あ、悪魔め………」

 

「悪魔……良いですね‼ マガツ・イカルガは亡国機業にとっての悪魔になろうではありませんか‼」

 

≪おかしいな~マスターが段々とエル君に似てきているんだけど…………≫

 

≪アディ、気にしたらダメです………と言うよりも、僕ってあんな性格をしていましたか⁉≫

 

≪…………≫

 

≪アディ⁉≫

 

なにやらコア人格内でコントが行われている様子だが、龍聖はそんな事を気にする事も無いと判断し、攻撃に集中していた。

 

「チッ、一旦撤退だ‼ M‼ 援護しろ‼」

 

「任務遂行……援護します」

 

銅牙隊の隊長は後方で控えているMに指示を出した。Mはその指示に従い、レーザーライフルで龍聖を狙うが、それさえも阻止されてしまう。

 

≪マスターに攻撃はさせません‼≫

 

「任務遂行……不可避」

 

「チッ‼」

 

Mがマガツ・イカルガの攻撃によって援護射撃が出来ない事を知ると、銅牙隊の隊長は舌打ちをした。

 

「どいつもこいつも使えねぇ奴らばかりだ‼ M‼ アイツに吶喊し自爆しろ‼」

 

「………了解」

 

「≪≪⁉≫≫」

 

まさかの指示に龍聖もエルもアディも驚いていてしまう。まさか、仲間を自爆特攻させるとは思いもしなかったからである。

 

「ハハハハ‼ どうだ‼ ISはコアにエネルギーを集中させることによって自爆することが出来るんだ‼ その威力は核並みの力を持っているんだ………もし、Mが自爆したらここら一帯は核の炎に包まれる。そして、その原因が貴様だったら………世界はどう思うかな‼ ハハハハハ‼」

 

「そんな事をしたら、お前たちだって巻き込まれるんだぞ‼」

 

≪≪あっ、戻った≫≫

 

「……貴様を倒せるのであれば……この身が滅びようと構わないさ………さぁ、一緒に死のうではないか‼」

 

「≪≪お断りだ‼≫≫」

 

銅牙隊の隊長の言葉に龍聖とアディ、エルの三人は言葉を強くして拒否すると、銃装剣(ソーデットカノン)二丁を構えMの乗る機体を撃つ為、引き金を引いた。しかし、龍聖は何も考えずに引き金を引いていた訳では無い。機体には必ず、どこかにコアが存在する。その為、機体とコアに直接関係のない箇所に向けて引き金を引いたのである。

その結果、Mの乗る機体は四肢を撃ち抜かれた衝撃でバランスを崩すと、エルはドラグーン・ナイトを操り機体のスラスター部を吹き飛ばした。それにより、Mは爆発の影響で気を失う事になった。

 

「チッ、最後の最後まで使えない奴だな………まぁ良い。どの道、そいつはここで捨てるつもりだったからな…………さて、ここで提案だ」

 

「………聞くだけ聞こう」

 

銅牙隊の隊長の提案に龍聖は聞くだけ聞こうとしていた。

 

「我々の撤退を見逃してh「それが認められるとでも思っているのか?」まぁ、そうだろうな………ああ、一つだけ良いことを教えてやろう」

 

この言葉を聞いた瞬間、龍聖は何か嫌な予感がした。

 

「貴様たちが泊まっている旅館だったか………そこに爆弾を仕掛けさせてもらった」

 

「なに⁉」

 

銅牙隊の隊長はそう言うと徐に何かのスイッチを取り出した。

 

「このボタンを押したら最後…………旅館は一瞬で吹き飛ぶだろうな」

 

「…………」

 

龍聖には二つの選択肢が迫っていた。一つは相手の言う事をブラフであると信じて戦闘をする事。二つ目は相手が言う事を信じて撤退させるかの二つであった。この場合でのデメリットとメリットとして、一つ目の場合のデメリットは、相手の言う事が本当であれば一般生徒や国際IS委員会日本支部の支部局長である山本睦月支部局長、そして、婚約者である真姫を巻き込んでしまう事である。メリットとしては亡国機業の実行部隊の一つでも壊滅に追いやることが出来る事である。二つ目のデメリットは、亡国機業の戦力を逃してしまう事である。メリットとしては生徒達を助けることが出来ると言う事である。この場合の優先事項としては、亡国機業の実行部隊の壊滅と福音の停止にあるが、最も優先される事として挙げられるのは一般生徒の命であった。

そして、龍聖の決断として後者である撤退を認めた。

 

「………良いだろう。貴様たちの撤退を見逃してやる」

 

「賢明な判断だ。あっ、それと黒顎隊(ブラック・ナイツ)も一緒だ」

 

「………良いだろう。指示を出すので少し待ってくれ」

 

「良いでしょう」

 

相手の言葉を聞くと、龍聖は天照隊全員に通信を開いた。

 

「……天照隊に通達する。これより相手の撤退を見逃す。戦闘行為を停止せよ」

 

『隊長‼』

 

龍聖の言葉に一早くに反応したのは、天照隊の副隊長である黒柳節子であった。まさか、敵を見逃してしまう事に反対しての事である。

 

「………節子副隊長が言いたい事は理解している………だが、我々は人質を取られていると一緒なのだ…………申し訳ないが吞んでくれ」

 

『……………了解しました』

 

副隊長の言葉に天照隊の隊員たちは従う事にした。隊長である龍聖が相手の撤退を見逃すのはよっぽどの事が無ければしない事である。それが今回はそれが適用されてしまった事であると、隊員たちは理解したのである。

 

「………聞こえていたな?」

 

「ああ、聞こえていた。では、我々は撤退をさせて頂こう……その前に、貴様の名前を聞いていなかったな。私の名は亡国機業実行部隊第二部隊“銅牙(ドウガ)隊”隊長を務めているケルヒルト・ヒエタカンナスだ。アンタは?」

 

「俺は、国際IS委員会日本支部所属、対IS部隊“天照隊”隊長を務めている黒崎龍聖だ」

 

「黒崎……龍聖君ね……良いわ。覚えておくわ。そして、今度は絶対に貴方を亡き者にしてあげる」

 

「フッ、それはこっちの話だ。貴様を次こそは絶対に討ち取ってやる」

 

二人は暫しの間、睨み合いをしていたがお互いの視線を逸らすと、ケルヒルトは機体を翻し銅牙隊と共にその場を後にした。それに続く様に黒顎(ブラック・ナイツ)隊も撤退していった。

 

「隊長、なぜあのような事をしたのか説明をしてくれますね?」

 

「………………」

 

節子が龍聖の元へと来て先ほどの行為の事を追求しようとした時、龍聖からの返事がなく顔を覗き込むようにした瞬間であった。龍聖が纏っていたマガツ・イカルガがいきなり量子変換して待機状態になり龍聖はその身を海へと落としてしまう。

 

「隊長‼」

 

すぐに龍聖の体を支えた事もあり、無事に済んだが龍聖の表情は苦痛に歪められていたのである。

 

「天照隊、すぐに撤退します‼」

 

『ハッ‼』

 

龍聖の体を持つ節子は、龍聖の体に負担が掛からないスピードで旅館へと戻っていった。

 

 

 

こうして福音事件は終止符を打たれたのであった。




誤字脱字、感想、指摘等ありましたら、どしどし送って下さい‼
作者は皆様の感想を心をより待っています。まぁ、書かなくても頑張りますけど………

IS学園でユニットを組んでほしいか

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  • やる必要なし
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