真剣で達人に恋しなさい   作:双龍

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コロナのせいで中々精神的に来るものがあり筆が進みませんでした、しかし何とか生きておりますのでゆっくり進めていきたいと思います、それでは22話をお楽しみください。


22話

一基と燕の二人は戦いの用意を整えると鉄心が二人の間に入った。

 

「両者ともによき勝負をするように、始め!!」

 

最初に動いたのは燕であった、燕は一基に向かって突撃し薙刀での連続の突きを一基に放った、しかし一基はこれを全て交わしてみせた。

 

(なるほど中々鋭い突きじゃな~い、でも彼女本来の戦い方ではないような気がするね)

(やっぱりこんなんじゃダメか・・・なら!)

 

燕は薙刀を上に投げた、一基は一瞬薙刀を目で追ってしまい、その隙に燕は後ろへ回り込みレイピアで一基を突いた、一基は吹き飛ばされ、燕は飛んだ薙刀をキャッチした。

 

「さすがにかわせないですよねこれは」

「初見で躱すのは厳しいね、でも」

 

一基はゆっくりと立ち上がると右手のグローブを見せた、するとそこには何が当たったような跡が出来ていた。

 

「まさかグローブで!?」

「あの状態からはさすがに躱せないからね、とっさに君の剣をグローブで受けたのさ、しかしすごい荒技を使うね君は」

(同じ手が次は効かないことは分かっているはず、さてどんな手に出てくるのか楽しみじゃな~い)

(あれでダメージ与えられなかったのは痛かったな、なら次は)

 

燕は鉄心の用意した弓矢を取るとジャンプし10本の矢を一基に向かって放った。

 

「今度は矢かい?、ホントに多芸だねっ!」

 

一基は飛んでくる矢を拳で全て打ち落としてみせた。

 

「じゃあ次はこんな芸はどうです?」

 

燕はいつの間にか一基の後ろに回り込み、一基の脚に回し蹴りを打ち込んだ。

 

(ボクサーの弱点は脚今度はそこを攻めて、!?)

 

すると一基は燕の蹴りを自分の脚の筋肉に力を込めて弾き返した、そして燕は体勢を崩しながらも少し距離を取った。

 

「悪いね燕ちゃん、足は子供の頃痛い思いをしてから入念に鍛えたからね、僕に普通のボクサーの弱点は通用しないよ」

(これが達人・・・)

 

燕は目の前にいる一基と自分の埋めがたい実力の差を感じていた、しかしこのまま何もしないまま終わりたくはないと思ってもいた。

 

「武田さん私ばっかりじゃつまらないですよ、あなたも攻めてきてくださいよ」

「それもそうだね、なら今度は僕から行こうじゃな~い、オールーレンジパンチ!!」

 

一基は一瞬で間合いを詰めると、様々な角度に回り込み高速でパンチを放った、燕は咄嗟にガードしたが一基の連続攻撃にたまらず吹き飛ばされた。

 

(まずい、すぐ起きなきゃ)

「甘いよ、ドックファイトブロー!!」

 

一基は燕に向かって飛ぶと空中から連続パンチを放った。

 

(これを食らっちゃまずい!!)

 

燕は転がることでなんとか一基の連続攻撃を回避した、しかしガードの上からでも一基のパンチをまともに食らった燕は手が痺れて動かなかった。

 

(あのグローブだからこの程度ですんでるけどこれが普通の試合なら腕が折れてたね)

 

燕はフラフラと立ち上がり手をぶらつかせ一基を見つめた。

 

「手の感覚がなくなっているようだね、、そろそろギブアップするかい?」

「まだまだですよ」

 

一基は腕が使えなくてもまだ何かをしてやろうという燕の目を見てフッと笑った。

 

「君面白いね、良いだろうとことん付き合おうじゃな~い」

「ありがとうございます、なっ、とう!!」

 

燕は飛び上がると一基に向かって渾身の飛び蹴りを放った。

 

「幻の左!!」

 

二人の攻撃がぶつかり合った、流石にダメージを受けている燕が一基の左に敵うわけもなく、燕は吹き飛ばされ地面を転がった、しかし燕はまたふらつきながらもまた立ち上がった。

 

(これでもまだ立つかい、流石にこれ以上は彼女でも危ないかな、次の一撃で意識を刈り取る!!)

 

一基は燕に向かって右腕を回しながら突撃した。

 

「ボロパンチ!!」

 

一基のアッパーが燕を襲おうとしたその時、燕は完璧に一基の攻撃を躱し一基の懐に入った。

 

(これを躱すかい!?)

「浸透勁」

 

燕は手の側面を相手の体に密着させ、強く踏み込むと同時に掌を押し出して勁を与えた、流石の一基もモロにくらいフラフラと後退りした、自分の秘策をもってしても倒れない一基を見て燕は悔しそうな顔をして自分の意識を手放し気絶した。

 

「勝者 武田一基!!」

 

勝負の見届け人である一心が、高々と勝者の名前を呼ぶと一基は燕に駆け寄り名前を呼んで起こそうとした、そして何度か呼んでいると燕は意識を取り戻し一基を見た。

 

「流石達人と呼ばれる人ですね、やっぱり敵わないや」

「いやいや最後の技は中々だったよ、しかも腕を使えないのも演技だったとはね、でも今度は本気でぶつかって欲しいかな」

「え?」

「君ほんとは平蜘蛛っていう武器があるんだろ?」

「な、何でそれを」

「こっちには何でも知ってる宇宙人がいてね、まあどんな武器かはアイツをもってしても分からないみたいだけどね」

「そ、そうですか」

「まあ、今度はもっと面白い勝負にしようってことさ」

 

一基は満面の笑みで親指を立てると燕はコクりと頷いて答えた、こうして二人の決闘は幕を閉じた。




やはり戦闘シーンは書くのが難しいですね、また次話もいつになるか分かりませんが、なるべく早く投稿できるようにしますのでこれからもよろしくお願いいたします、それではまた23話でお会いしましょう、感想 評価よろしくお願いいたします。

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