序章
葵「休暇?」
突然の人事課の連絡で訳が分からなかった。
それも人事課長からではなく、総合人事部(葵が人事においては第一から第三に仕分した。第一は異動をメインに、第二は有給等の休暇調整を、第三が一番つらく退職等のクビの決定権を。で、それを監査するのを総合人事部という部署)の部長、レティ部長からだった。
レティ『えぇ。どうもあなたの有給調整をこちらがミスを犯してたみたいで、申し訳ないのだけれど』
でもおかしいぞ。確かISのほうの事件においては有給消化も同時に行ったはずだが?
レティ『それをこちらが有給ではなく通常の業務で処理しちゃったみたいなのよ』
それでか。まぁわからなくもないが。
レティ『で、ちょっと詳しいことを話したいのだけれど会議室に来てくれるかしら?』
それを了承し私はドゥーエたちを連れて会議室に向かった。
大きな扉を開けるとそこには三提督をはじめレジアス、リンデイ、レティと、レジアス、クロノといった局の上層部の中でもいった知っている面々や、なのはたち、それに千冬たちまでもがいた。
葵「豪華なメンツだな」
はっきり言って一人減の有給に対しては大げさすぎるといっても過言ではない。
レ「お前が休むということは重要な案件は総統代理権限を持つ最高評議会で決まるのを忘れたか?」
あぁそうだった。こないだのISでの件以来最高評議会にも総統がミッドにいない間の代理権限を与えたんだ。
葵「それを確認にか?」
ミ「それもあるけどあなたの有給の消化方法についてね」
そういって目の前にディスプレイが現れる。その内容は異世界、並行世界も含めそこでのんびりと暮らして消化するいわゆるリフレッシュするための休暇に使えということらしい。
葵「ふむ。で、その世界はどこなんだ? まさか自分が自由に決めろと?」
そしてら間違いなく、ミッドの自宅か、なのはたちの地球、一夏たちの地球、もしくは私のもともといた地球になる。
だが、
千「それだと兄さんが休めないだろ」
千冬の言って意味もごもっとも。そうなると結局急な仕事はこちらに振られる。つまり休日出勤になるわけだ。
は「というわけで神無月葵ということを知らん世界に行ってもらうことになるんや」
ジェ「で候補がこれだ!」
一つ。悪魔、神、堕天使がみつどもえ状況の世界。
一つ。戦国時代(日本の)
一つ。三国時代(中国の)
一つ。一人の英霊となって聖杯をめぐる争いに身を投じる世界。
一つ。青色のたぬき型ロボットのいる世界。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おい!!!
葵「私に死ねと!!!?」
休暇どころじゃないよな!? なんで争いの世界ばっかなんだ!? 一番平和なの最後だよな!? それにその世界もちょっとした戦いあるな!!?
ジェ「ん? あぁすまん間違えた」
葵「だよな、さすがに休「最後のたぬき型ロボットの話無しになったんだ」平和を返せ!!!?」
あと全部戦乱だよな!? 戦国、三国は歴史的干渉があるし、なに? 神と悪魔と堕天使って何の最終戦争!!? しかも英霊は一度死ねってことだよな!?
ジェ「で、どれがいい?」
葵「どれもやだよ!?」
真「私ならどれもいやですね・・・・」
フェ「誰でもいやだと思うよ・・・・」
ジェ「えぇい! じれったい!! ならこれで当てろ!」
そういって一本のダーツが渡される。
葵「やけだ!!」
そういっていつの間にかまわっていたルーレットめがけ投げる。そしてあたったのは、
『三国時代』
あぁ・・・・軍神やら、飛将軍やら、小覇王やら、覇王様やら江東の虎にお目にかかって戦わないといけないのか・・・・
葵「で、いつ向かえばいいんだ? 準備とかもあるだろうし」
ジェ「問題ない! 今日から行ってくれ! はい荷物」
そういって渡されたのはエクスとルミル。え? これだけ?
ラ「おかしな顔をするな。ほかにいろいろ持っていけば歴史干渉になる」
葵「あぁ、確かにってエクスとルミルでも十分まずいですよね!?」
レ「大丈夫だ。仙術言っておけば問題ない。妖術でも問題なさそうだがな」
どっちにしろまずいだろ!?
葵「はぁ。とりあえず行ってきますか。しばらく頼むな。エクス、ルミル」
そういって一つの扉が開かれる。それを私はくぐった。
そう。今この扉のように開かれたのだ、新しい物語が。
SIDE残った者たち
な「いったね」
そういうと空間に裂け目ができ、そこから出てきたのは、
蓮「はぁ、どうやらうまくいったようね」
生命の神、神楽之宮蓮鏡だった。
そしてその後ろからは正座の状態で出てきたのは空間の神珠洲之宮統楽、そして時の神神之宮貞永だった。
貞・統「「面目次第もない・・・・・・」」
なぜこのような状況になったかというと、
ジェ「よし、全局員並びに全騎士団に通信はつながったかな?」
ウーノ「はい。どうぞ」
ジェ「よし。全局員並びに騎士たちに告げる。ファーストミッションは無事成功した」
その表情はいつも高笑いか飄々としているジェイルからは想像ができないぐらい真剣だった。
それを聞く、三提督をはじめ局員や一夏たちも真剣だった。
ジェ「葵が返ってくるまでおそらく時間はある。その間に我々は遂行しなければいかない任務がある。それは」
時はさかのぼること数か月前。葵がISの世界から無事生還してからのお話だ。
な「でも驚いたね。みんなこっちに来るなんて」
千「私は兄さんが言ってたことが嘘じゃなかった方にいまだに驚いているが」
なのは達は親睦を深めるため(ISの世界での葵の情報を得るため)にISの世界の人たちに寄り添い、一夏たちもそうした。
だが、その中突然轟音が鳴り響く。
楯「な、なに!?」
ス「宿舎から?」
は『全員総員防衛戦闘配置に! 敵襲かもしれへん!』
はやての言葉に全員が緊張感を走らせた。戦闘、つまりテロ、もしくは【不の者】。
バリアジャケットやISを展開し戦闘配置につき、轟音が鳴り響いた場所に向かう。だが、そこで目にしたのは、
統「それは儂がもらったものだ!!!」
貞「ちょっとくらいいじゃろ!? ケチ!」
統「ケチ!? 勝手に盗んでおいて度の口がほざく!!?」
その光景を見た全員がこう思った。
全員「あぁ・・・・あのけんかを止めるのは無理だ。まだ死にたくないし」
口に出るほどそのけんかを止めるのは不可能だった。神同士、しかもこの宇宙を構成した二神がけんかをしているのだ。勝てるはずもなかった。だが、シャルがあるものを見つけた。いや、見つけてしまった。背筋が凍るほどのものを。
シャル「・・・・ねぇ、ここって葵の部屋?」
ラ「ん? 言われてみれば確かに位置情報では確かに近いな」
エ「どうしたんで・・・す・・・か・・・・」
キャ「エリオ君、顔色悪いよ?」
エ「・・・・ここ父さんの部屋だ」
全員「・・・・え!?」
周りを見ると、炎の中燃えるぬいぐるみ、がれきの下でぺしゃんこなッているぬいぐるみ、何かによって切り裂かれ綿が出ているぬいぐるみと葵が出たら卒倒しそうなほどの状況が見えた。
シ「まずい・・・・これはまずい・・・・・」
シャ「貞永さん! 統楽さん! ここは葵君の部屋ですよ!? すぐにやめてください!!」
シャマルの一言が効いたのか二人の行動が止まり、そして、
貞「な、なんじゃと!!?」
統「ば、ばかな・・・・。ここは六課の隊舎!?」
その時全員はどこから喧嘩は始まってたんだろと思っただろ。
貞「マママママまずいぞ!!!?」
統「あ、葵は今どこに!?」
ギ「たしか葵さんはいま評議会ですね」
ティ「で、でもあれってもうじき終わるんじゃ」
アイン「主はやてこの光景を葵に見せるのはまずいです。至急何か手を!」
そしてはやてとジェイル、そしてそれぞれの頭脳陣営がたった十分で打った多作がこれである。
つまりどういうことか。この『葵の有給を取らせよう作戦』は、実のところを言うと『葵のコレクションを復元もしくは買いなおそう作戦』だったのだ。
ではなぜ関係ない局員や騎士たちも巻き込まれたのかというと、貞永の言った一言だった。
貞「たぶんショックから当分ふさぎ込んだ後、コレクション取り戻すのに数十年は戻ってこんぞあいつ。あと、たまったストレスは多分訓練で発散」
そう、コレクションを取り戻すために彼はマネーと時間との戦いを斬り拡げることになるのだ。これを聞いた妻、愛人は
妻・愛人『数十年も離れ離れは嫌!!!』
局員・騎士たち『八つ当たりで命を削られたくない!!!』
ということで、私情を挟みながらも自分たちの身を守るために、貞永と統楽の尻拭いというのが今作戦での第一テーマなのである。そしてその間ばれないために葵を戦乱期に飛ばし、そう簡単には帰れさせないように手を打ったのだ。
そして現在
ジェ「いいか! 一つも漏らすな! 葵が返るまでにすべてを揃えるんだ! じゃないと我々は朝日を拝めない可能性があるんだ! いいな絶対に我々は勝つんだ! 何に? 知るか!! とにかく揃えれば休暇も有給だってとっていい! なんならボーナスも出す! そのあと永眠を取ってもいい! だが、すべてそろえるまでそのすべてを許さん! 寝ることも! 食事をとることも! 水を取ることも! トイレに行くことも! いいな人間やれば限界を超えることだってできるんだ! それを知ったとき勝利を手に入れるんだ! いいな!! 絶対にすべてを揃えるんだ!!!!!}
全員『オォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオお!!!!!!」
この時全員の心が一つになった。これが決戦前と言ったら美しいが、ぬいぐるみ総集め戦なんて聞いたら大げさだと思う人間がいるだろ。だが、葵にとっては大切なものなのだ。それこそ神を殺すぐらいに。
これはある意味これは葵の物語でもあるが、彼らの葵のコレクション(ぬいぐるみ)を集める奮戦記でもある。
SIDEOut
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