黄泉路への案内人~覇王と共に~   作:楽一

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やっべ・・・・・本編よりこっちの方が進む。ISのほうも考えねぇと・・・・。


第二話

 

 

第二話

 

 

 またあれから月日が流れた。前回真名を交わしたわずか二週間後に第二、第三子を母が産んだ。大体予想はしていたが、一人は名惇、字を元譲、真名を春蘭。黒い髪に母親譲りの赤い瞳が印象的だった。

 

 もう一人は名を淵、字を妙才、真名を秋蘭。母親の髪の色、瞳を受け継いだもう一人の妹だ。

 

 で、再び年月は経つ。

 

葵「おや、母上、それに聖琳様」

 

 庭で秋蘭、春蘭、華琳に武術を教えていたらその場に二人が来た。妹の二人についてはもうすでに武の才を持っていた。うらやましいことこの上ないな。華琳においてもすでにその才を開花させつつあった。この年でそこまでとはすごいの一言のみ。

 

冬「葵。今いいか?」

 

葵「はい。なんでしょう」

 

聖「その前に三人をどうかしたら?」

 

 私が手を休めるように言った瞬間春蘭は両手で私の左手を握り、秋蘭は春蘭同様に私の右手を、華琳においては後ろから手を回し抱き付いてきた。

 

聖「私親として自信を無くすわ・・・・・」

 

 よよよとウソ泣きをしつつ、体育座りで地面にのの字を書き始める。

 

冬「お前らはもう少し鍛えろ!」

 

華「私たちは参列してはいけないのですか」

 

冬「これは私たちの未来のための布石だ」

 

聖「主に夏候家と曹家のね」

 

 そういうと三人は黙って屋敷の中に入っていった。

 

葵「三人を追い払って何をお考えですか?」

 

 大体の予想は考えているが。

 

聖「ねぇ葵。旅に出てみない?」

 

葵「旅ですか。いいですね」

 

冬「やはり驚く・・・・ってまて。今何って言った!?」

 

葵「え? いいですねと」

 

 その言葉に二人は驚いていた。いや言った本人型が何を驚いていらっしゃる?

 

冬「葵。もし私たちの育て方が嫌だったらそう言ってくれ。改善できるなら改善してやる」

 

 はい? 何を?

 

聖「いえ、あなたがこうも簡単にこの案を受け入れること自体に驚いているのだけど」

 

葵「あぁそのことですか。いやなに大体は予測済みだったので」

 

 その言葉にさらに驚いていた。

 

聖「理由を聞かせてもらっても?」

 

 その言葉に私は答え淡々と答える。

 

 この世界ははっきり言って私が知りうる三国時代とは違う。社会風潮としてはISの世界と似ている。女尊男卑の社会であり名のある武官のほとんどは女性だ。ただ男性が全く活躍していないかと聞かれたらそうではない。力で劣る分頭脳で男性は巻き返している。事実文官では男性と女性の比率は五分五分か六対四で若干負けているぐらいだ。武漢に関しては八対二、下手をすれば九対一だ。

 

葵「そんな社会風潮にありながらここに私がいる。鬼才とも呼ばれれば宗家、夏候家両家の中から私をよく思わない人間も出てくるというもの。なら旅をさせいったん家をだし戻ってきたら旅の成果といえば成長を少しでも周りに周知させられると考えたのでは?」

 

 

SIDE聖琳

 

 

 賢い。聡い。私の感じたことはまさにその通りだった。こちらの予想を簡単にもこうも読まれるとは思わなかったわね。

 

冬「悔しいがその通りだ。しかし葵、お前もこのまま我らのいいなりというのも面白くはないだろ?」

 

葵「と、おっしゃりますと?」

 

聖「何かその代わりにこちらから引き換えに何かを得る。とは考えていないの? たとえば路銀を用意してくれとか、馬を・・・とか」

 

葵「いえ、必要ありません。必要以上の路銀をもらうと賊に襲われます。馬もいれば便利でしょうが費用を考えるといらないでしょう。それよりもこれは好機ですね。この際大陸をくまなく歩くというのも一つの手でしょう。うん、そうすれば」

 

 この子はいったい何を考えているの。

 

冬「何を考えている?」

 

葵「この際曹家使える人間を探してまいります」

 

聖・冬「「!?」」

 

 この子、今何と言った!?

 

聖「・・・・・どういう意味かしら」

 

 すると彼は静かに息を吸い、

 

葵「今十常侍がこの漢王朝を跋扈し、専横していることをご存じすよね」

 

 大人の事情までこの子は周知している。まぁ彼が言うようにこの漢王朝はすでに最盛期を迎え終え衰退期になっている。

 

葵「つまり衰退期になったらこのように彼らを監視する機能もマヒする。ましてや皇帝陛下が幼子なら彼らはそれを利用しさらに私腹を超える。まさに豚のごとく」

 

 そういってクククッと嫌な笑いをする。それは私たちが彼らを止められれない大人をあざ笑うかのごとく。

 

冬「で、葵、いや、ここは一人の知恵ものとして聞こう」

 

葵「母よ、聖琳殿よ。なら次におこるのは何か」

 

 考えられるのは政を行うものへ民が怒りを爆発させる。すなわち反乱。しかも大規模な。

 

葵「その次は」

 

 ・・・・・まさかこの子は。

 

聖「あなたは漢王朝が崩壊するというの!?」

 

 机をたたき体を乗り出す。ありえない。今の王朝ならまだ反乱を押さえる軍を出すこともできるし、いざとなれば勅命を・・・・・・!

 

葵「そう。軍資金を横領し自らの首を自ら閉めればどうなるか。そして朝廷軍としてではなく援軍を効果のような形で各勢力に勅命を出せば力あるものはどう思うかお分かりであろう」

 

 勅命という形で出そうが、軍を乞うということはすなわち朝廷の力がないということを自ら示すということ。そして、そうなれば、

 

冬「群雄割拠」

 

葵「然り。そうなれば力を持つ者、武官、文官、策士。いずれにせよ兵力と将、軍師を多く持ち、忠義を誓うものが多い勢力が生き抜き、勝者となる。なら今からそれを行えば開幕までには間に合うかと」

 

 私はこの子に恐怖を覚えた。鳥肌が立つくらいに。どれぐらいこの子は未来(先)を見据えているの。隣の冬蘭も同様のことを思ったでしょうに。

 

葵「あとご安心を」

 

冬「な、何を?」

 

葵「私は決して曹家、夏候家に刃はむけません。いや違うな。正確には大切なものか」

 

 どういうこと?

 

葵「私は我母は無論、妹たち、そして華琳、聖琳さま、そしてあなたが身ごもったもう一人の従妹には決して刃はむけません。この身に代えても誓いましょう」

 

 その言葉には嘘偽りはないとはっきりわかった。まだ五歳の子なのにこんな真剣で、まっすぐな目を見たことはない。

 

 言葉を聞いた私たちは楯に首を振り、彼は安どの表情をした。

 

葵「さて、ここからはお願いなのですが、二つほど頼みごとをしたいと思います」

 

聖「えぇ。いいわよ」

 

葵「旅は最低で十年、いえ五年はまってもらえないでしょうか」

 

聖「?」

 

冬「なるほど。お前のことだ。三人、いやこの子も含め四人の成長を最低でもさせておきたいのか」

 

 そういっておなかの子を見据える。

 

葵「はい。あとその年月の間に賊討伐にご同行をお許し願いたい」

 

 その言葉に驚きを隠せなかった。自ら人殺しの場に赴きたいというのだ。

 

冬「生半可な意志ではないだろうな。一歩間違えれば即あの世だぞ」

 

葵「覚悟の上です。それに私も力の確認をしたいと思いますゆえ」

 

 その言葉に二人はうなずき、動向を許した。

 

 

SIDEOut

 

 

SIDE冬蘭

 

 

 私は今の光景を目を疑わざる得なかった。

 

 聖琳が治める陳留付近にて賊が出たというので以前の要望通り葵を連れていくことに決めた。

 

聖「準備はいいかしら?」

 

葵「はい」

 

 そういって葵のほうを見ると黒い軽装をしていた。動きやすそうだが、下手をすればひと月で死にそうな格好だ。手には翼のような形をした剣、見た限り両刃ではなく片刃みたいだ。

 

兵士「伝令! 前方に賊! 数およそ800!」

 

冬「多いな。当初では半分ではなかったのか?」

 

 こちらの手勢は当初の予定500で来た。賊は烏合の衆に対し、こちらは訓練された正規兵だ。なら若干の優勢でこちらが優位に立てる。だが、数の優位は覆されたな。

 

兵士「近隣の賊が合流したのかと」

 

聖「想定外ね。さて、どうするかしら」

 

 葵は付近を見て、何やら考え始めた。

 

葵「ふむ。この付近の森を利用しましょう」

 

 森を?

 

葵「手勢のうち足の速いものを20お貸しください。

 

聖「20!?」

 

葵「はい。ある程度あおったのち兵を下がります。聖琳様達は事前に森に兵を伏し敵が着たのち横槍をいえる。前衛と後衛を突けば敵は動揺し四散するかと。あとは捕えるか討つかはご随意に」

 

 確かにそれなら数の優位は崩壊するな。それに敵はしょせん烏合の衆。だが、だが・・・

 

冬「・・・・無理はするな」

 

葵「御意」

 

 そういって葵は塀の選抜にあたった。その時彼が兵一人一人に声をかけていた。

 

葵(頼めるか?)

 

兵士(お任せください閣下)

 

(葵は先手を先に打つため事前に騎士団兵士を数百名ここに配置させていた。そのため選抜された兵は全員騎士団兵だ)

 

葵「さて、行くか。諸君! あの場にいるのはしょせん獣だ! 人の皮をかぶったな! なら容赦なく殺せ! 遠慮はするな! その遠慮が未来に影響する! 今ここに憂いを経つ! 我刃に続け!」

 

兵『おぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!』

 

 この年で鼓舞をするか!? 何から何まで驚かせるな・・・・本当にこれが彼の初陣か・・・。

 

 この戦には華琳や秋蘭、春蘭が参加していた。その光景を如何にとるか。

 

華(すごい・・・・これが兄上の指揮)

 

秋(兄者はやはりすごい・・・・今のうちに目に焼き付けねば)

 

春「さすがだ!」

 

 華琳と秋蘭は胸にその驚愕と称賛をしまい、春蘭に関してはすでに口に出していた。

 

葵「参るぞ!」

 

 馬を利用せずそのまま兵を率いてわずかな時間で賊と接触する。

 

 接触した瞬間、

 

賊1「な、なんだこのガキ!?」

 

賊2「ぎゃあぁあああ!!!」

 

賊3「ば、化け物だ・・・・化け物だぁあああ!!!」

 

賊4「に、逃げろ!」

 

 宙に舞う賊の腕、足、頸、内臓。もはや地獄絵図といってもうなずけるものが目の前で起こっている。だが、当の本人は、

 

葵「化け物か。確かにその言葉甘んじて受けよう。されど、力無き民を殺し、略奪した貴様らも同様であろう!」

 

 言葉を紡ぎながら剣を振るう。

 

葵「許せとは言わん。だが、今ここに朽ちろ!」

 

 それは舞、剣舞といっても過言ではない美しさがあった。

 

兵士「! か、夏候忠様! そ、そろそろ夏候覇さまがおっしゃられてた時かと」

 

冬「! そ、そうだったな。準備のほうは?」

 

兵「滞りなく。あとは夏候覇さまとその兵士が予定通りに」

 

冬「分かった。聖琳、退くぞ。銅鑼をならせ!!」

 

 

―――― ジャァンジャァンジャァン

 

 

 鉄と鉄が鳴る音がその周辺を包み込むと、葵が率いていた兵は即座に反転した。

 

聖「早いわね。引き際もちゃんと見極めれてる。あの子ほんとにすごいわ。鼓舞といい、戦い方といい、将? いえ、下手をすれば王としても行ける」

 

 そのまま森に戻ると、そのわずか後に葵と兵たちも森の中に隠れる。

 

葵「合図ありがとうございます。絶妙な間合いでした」

 

冬「それを言うならお前の武があればこそだ。ほら、獣たちが来たぞ」

 

 その場にいた兵たちに息を殺すようにひそませ、そして、

 

冬「聖琳!」

 

聖「えぇ。かかれ!!!」

 

兵達『うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!』

 

 森の茂みから突如現れた槍や剣に無残にも横腹を、足を腕を指される賊。その痛みと、突如現れた兵士たちに混乱し賊どもは四散していく。

 

???「逃げるな! てめぇら逃げずに戦え!」

 

葵「貴殿が御大将とお見受けする」

 

頭「な、なんだガキ・・・・おめぇあの時のガキか!」

 

葵「語る言葉なし。静かに眠れ」

 

 その言葉を終えた瞬間葵は賊頭の後ろにいた。

 

頭「へっ、どうったこと・・・・ねぇ・・・・」

 

 最後にあったのは首と胴体が分かれた亡骸のみだった。

 

葵「敵大将! この夏候忠が息子、夏候覇が討ち取った!」

 

 その一方によって戦っていた賊は投降するもの、逃げ散るものと別れた。

 

 あの子はいったいあのような武術をどこで手に入れたのかしら。わが子ながら恐ろしい。だが同時あの子が言った乱世がこの後、しかもそう遠くない未来に来るのであればこれほど心強いものはない。

 

 

SIDEOut

 

 

葵「遺体処理班はすぐにその穴に遺体を集めろ! 鎧や貴金属はできるだけ外せよ」

 

 今、私は森、そして最初に闘っていた場所に放置されている賊の亡骸を一か所に集めている。

 

聖「葵? これは?」

 

葵「聖琳殿、それに母」

 

 どうやら戦後処理も一通り終えたようだ。

 

冬「賊の亡骸を一か所に集めてどうするのだ?」

 

葵「燃やすのです」

 

聖・冬「「!?」」

 

 この時代の中国の主な宗教? というか思想か。確か仏教はまだなくほとんどが儒教だったはずだ。儒教の教えでは火葬はタブーだったか? ほとんどが土葬だったよな。

 

聖「あなたのことだから考え合ってのことよね?」

 

葵「はい。質問を質問で返して失礼ですが疫病はどうやって起きているかご存知ですか?」

 

冬「えぇ。大体が呪いの類だろ。もしくは天罰か」

 

 この時代は科学が進んでいない。つまりそういうまじないの類に走るわけだ。まぁこっちの地球(葵がもといた)ではあながち間違いではないんだが。

 

葵「主に腐乱です。肉が腐り、そこに害虫がはびこり伝染病を蔓延させる」

 

聖「その根幹が遺体。それを燃やすことによって根幹自体をなくすというわけね。で戻そうじゃいけないのかしら?」

 

葵「別にかまわないのですが、そうすれば土がダメになります。そのうえ遺体を土に返すまでに時間がかかりすぎます。なら短時間で済むこちらのほうがよいのです」

 

 そういっているとどうやら全遺体が集まったようだ。

 

葵「よし。火をつけろ」

 

 そして予め若干の油を入れていたためすぐに燃え広がった。

 

 私はその炎に対し黙とうを捧げた。

 

 怨め、恨め、憎め、怒れ、悲しめ、嘆け

 

 すべての感情を私にあててもいい。だが、それでも私は生き抜く。

 

 そして未来をつかむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦から戻り陳留に戻りつくと、戦勝の宴が始まってた。

 

聖「いやぁ~でも葵がこっち側で助かったわ」

 

冬「あぁ、お前が敵だと考えたらヒヤッとしたぞ」

 

葵「いえ、それは過大評価では」

 

華「いえ、兄上。私も見させていただきましたがさすがという戦でした!」

 

秋「うむ。初陣であれだけたたかえれば見事としか言えますまい」

 

春「いつか兄様に追いつけるよう励むぞ!」

 

 それぞれの決意が聞けたひと時だった。

 

 うん。本の一時だったよ。

 

 その後? どうなったって?

 

聖「ねぇとうらん? この子私のお婿さんにしてもいいかしら?」

 

冬「ぶふぅっ!? お、お前何を言っている!? それにお前の腹には子がいるんだろ!?」

 

聖「えぇ。でも三子でも四子でも産むわよ!」

 

冬「・・・・はぁ」

葵(母よ、心労が絶えないですね。相手は聖琳殿だけか)

 

 そう思っていると、

 

華「母様! 兄上は私が将来もらうのです!」

 

春「か、華琳様! 私もぜひ兄様と!」

 

秋「で、できれば私も///」

 

 ・・・・おっかしいな。どうしてこうなった・・・・。というか私ついさっきまで戦で熱くなってたが、よくよく考えると休暇に来たんだよな? 

 なぜ戦に巻き込まれてるんだ? もうあきらめたけど・・・・・なんか納得いかね~~~。

 




次回オリキャラとあのキャラを出します。というかあの子を出すかどうかはすっごい悩みましたがGOです! ということでこうご期待!
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