黄泉路への案内人~覇王と共に~   作:楽一

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メリークリスマス!&あけおめ! やっとできたのだ! なので投稿します!


第七話

 

第七話

 

 

SIDE蓮華

 

 

 その後、三日をかけ揚州江都についた。母様はそのまま城の寝台に運ばれ安静を保つように姉さまが指示を出した。

 

 そして夏候覇、徐庶、司馬懿、鳳統を玉座の間に呼び我らを交えて会談が開かれた。

 

雪「さて、まず今回の一件、孫家の代表孫堅に代わって礼を言うわ」

 

覇「なに、たまたまだ。だが、いくつか聞きたい。なぜこんな戦を起こした」

 

 そしてわれらの意図を彼らに話した。劉表の悪性から民を解放と同時に荊州を我らが拠り所にする。そして揚州を奪還。

 

覇「はぁ・・・・なんともまぁ」

 

 そしてかれはこうつぶやいた。時期が早すぎると。

 

冥「だが今行わずしていつおこす!?」

 

鳳「あ、葵さんが言うのも納得だと思いまいます!」

 

 声が上がった方をにらむ冥琳。

 

冥「ほぉ。どういう意味か説明してもらおうか」

 

鳳「あ、え、えっと」

 

懿「落ち着いてゆっくりでいいですよ」

 

徐「そうだ。思うままに言ってみろ」

 

 二人から背中を押されたかと思うと、夏候覇がちらりと鳳統のほうを見て笑顔でうなずいた。

 

鳳「では周瑜さん。お伺いします。このご時世どうお見受けしますか?」

 

冥「衰退の一途だろ。現在各地で乱がおこっているのがいい例だ」

 

鳳「はい。そしていずれ大きな戦が起きます。でもそれで終わると思いますか?」

 

穏「終わると思うんですが~・・・あ! なるほど~」

 

 のんびりした声で何かを思いついた穏。そして冥琳のほうも何かの答えに至ったみたいだ。

 

冥「なるほど。この乱れが民によるものだとしたら現在の漢王朝に力はないも同然。ならいずれは」

 

 乱世。となれば、

 

雪「その時に荊州を、揚州を―――て考えた方が良かったってこと?」

 

 冥琳のほうに確認を取るように見つめあう。

 

覇「然り。乱世に入るのは遅かれ早かれ必然。ならその時にでもよかったのではないのでしょうか?」

 

蓮「でもそれまで民に耐えろというの!?」

 

覇「なら逃げればいいでしょ。それこそ乱を起こせばいい。このご時世だ。何とでも言える」

 

 彼が言うには黄巾に殺されたとでもいえば民に被害は出ない。

 

蓮「・・・・それでも!」

 

覇「民を守るのであれば戦を起こすな。戦をすれば傷つくのは民だ。王であれ将であれ兵である民がいなければ成り立つまい」

 

 その視線は王であった。間違いなく。

 

覇「さて、ちょっと孫堅殿の様子見でもするか」

 

冥「そうだな。だがこちらの医者も驚いておったぞ」

 

厳「あぁ。お前さんは医者だったのか?」

 

覇「いえ、あ、それよりもあなたはなんというのですか? あとあなたも。さすがに真名で呼ぶのはまずいでしょうし」

 

 そういって祭と厳越を見る。

 

祭「そうじゃったな。いつまでもあなたとか言われるとむずがゆいしの。儂の名は黄蓋、字を公覆という」

 

厳「俺の名は程普だ。よろしくな」

 

覇「程普殿に黄蓋殿。我名は夏候覇。字は仲権」

 

 そういい礼を取る。

 

雪「そんなかたっくるしいことしなくていいのに。ねぇ?冥琳」

 

冥「気にしろ。ましてや相手は夏候の人間だぞ。ところで夏候覇、様子見とは?」

 

 夏候覇が言うにはまた傷が開いたり、内臓がやられていないかを気にしているみたいだった。

 

覇「まぁ病み上がりに激しい運動や、激怒をしたり、酒を大量に飲まなければいいんですがね」

 

 そういって彼はそんなことする人間はいないと思いますけどねと笑い飛ばしていた。司馬懿や、鳳統、徐庶も確かにみたいなことを言っていた。

 

 ・・・・ごめんなさい。たぶんあなたたちが想像を絶する光景が広がってると思うわ。

 

 その言葉を聞いて冥琳も扉を開けるのを止めた。

 

冥「か、夏候覇よ、ちなみに聞くがもし、もしもだ。その病人が酒なんぞを飲んでたらどうする?」

 

 それを聞いて笑っていた夏候覇が口だけを三日月形を維持し、

 

覇「決まってるじゃないですか。強制的に眠らせますよ」

 

 その時みな思った。あぁ逆らってはいけない。そして止めれなかった母(文台)様。ごめんなさいと。

 

 そして開幕。

 

舞「お? どうしたお前ら? 一緒に飲む「病人さん病人さん」ん? おぉ! 坊主か! いやぁ~たすかった「眠れやぁああ!!!」うぉい!?」

 

 いきなり振りかぶったのは鍋より底が浅い鍋。

 

舞「あせったぞ!?」

 

覇「ははははははっ! 患者は医者の言うことを聞くべきですよ?」

 

舞「笑顔が怖い!?」

 

 私はおろか姉さまですら若干震えている。そして母様も待て待てと命乞い? をしてるがあんな母様初めて見た。背中からでも十分感じ取れる黒いよどみ。真正面から受け止めたらどうなるんだろ・・・・。

 

懿「まぁ確実に自業自得ですね」

 

徐「だな。孫堅殿よ。おとなしく眠られよ。殴られて」

 

舞「それは眠るじゃなくて気絶だろ!?」

 

覇「そこ!」

 

舞「ぐへっ・・・・」

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・

 

覇「そこ! ぼさっとせず酒を没収しろ! そこも剣とか槍をしまえ! どうせ体を動かさんと鈍るとかほざいたんだろ! あぁ!? 体動かしたら傷開いてもっと治りが遅いわ!」

 

 その光景を平然と見られていたのは司馬懿と徐庶のみだった。鳳統も若干苦笑しながら見ていた。

 

 

SIDEOut

 

 

 あれから数時間後ようやく目を覚ました孫堅が頭をかきながら、

 

堅「あぁ~なんだ、悪かったな」

 

葵「別に気にしてはいない。だが、けが人なんだから無茶をするな」

 

 先程の件は互いに不問ということで落ち着き、次の話題はと考えてたら、向こうから。

 

堅「一つ聞く。あの戦でなぜ我らに組した?」

 

 なぜと聞かれても答えは一つだろ。

 

星那「利がそこにあったため」

 

 まぁそういうことだ。

 

堅「利? ほぉ私らを助けてそっちに何の利がある。長沙の太守という肩書か?」

 

翼「そんなくだらないもので先を見据えているのであれば存外あなたも器が小さいな」

 

 その言葉に反応した孫堅はどういうことだとさらに問うてきた。

 

雛「あ、あわわわ、えっと、その、孫堅様ならもっと先を見据えて今回の戦を起こしたのではと考えたんです!」

 

 その言葉に彼女は目を見開き、そして、

 

堅「あはははっはははは! お前は私を買いかぶりすぎちゃいないか?」

 

 そうだろうか、孫堅という人物。もし仮に彼が生きていたとすれば呉と魏の戦力はきっと拮抗するだろう。それに劉孫同盟は正史よりもっとうまく働いていたかもしれない。

 

葵「そうだろうか。私はあなたという大器は底が深いとみるが」

 

堅「ほぉ」

 

 聞かせてみろと寝台の上から聞いてくる。だが、その眼は真剣、というか獰猛な野獣の目だな。興味津々という眼もしているが。

 

葵「一つが長沙太守にもかかわらず荊州に住むという民を思い武をもって蜂起したこと」

 

 それを聞いて普通じゃねぇのかと聞いてくるが、

 

葵「力もつ者時期というものを見て行動します」

 

冥「いわゆる好機をもってか。その時が来るまで雌伏の時、つまり耐えるに堪えか」

 

葵「はい。そしてあなたは先程も言ったように長沙の主、なら優先すべきは長沙の民のこと。にもかかわらず荊州全土を見据えた。となるとそこを基盤に」

 

堅「けっ、私はこいつらと一緒に暮らせればそれでいい」

 

星那「民は家族ということですか?」

 

堅「似たようなもんだろ。なにせ」

 

翼「民なければ国成り立たず。民あっての国ということだ。基本中の基本」

 

 その言葉を聞いてほぉと関心の声をあげる。

 

舞「ふむ。それほどのものなら。私の名は孫堅文台。真名を舞蓮という」

 

周「文台様!?」

 

 ある一名様をのぞいて驚いていた。

 

権「母様?! それは本気ですか!?」

 

 まぁそうなるだろうな。

 

舞「本気も本気だ。理由ならいくらでもあるだろ。命を救われた、敗北する軍を勝敗では負けたが、内容では勝つように仕向けた。などなどいくらでもある」

 

雪「それもそうね。私は雪蓮よろしくね」

 

祭「まぁ主が認めたのだ。儂は祭だ」

 

冥「それもそうか。私は冥琳だ」

 

厳「うむ。おぬしとは一戦交えてから決めよう。とりあえず主の命を救ってくれ感謝する」

 

穏「わたしは、穏と申します~」

 

蓮「私は・・・・蓮華」

 

小「シャオは小蓮っていうの!」

 

葵「私は夏候覇、真名は葵」

 

翼「私は徐庶、真名は翼」

 

星那「私は司馬懿、真名は星那です」

 

雛「ひ、雛里って言いましゅ!」

 

 互いに互いの真名を交換し合い、これで終わりかと思ったが、

 

舞「で、葵。お前今旅の途中だといったな」

 

 どこから仕入れてきたのかそんな話が上がった。

 

葵「えぇ、まぁ」

 

舞「それで、次はどこへ行くんだ?」

 

翼「荊州へ赴いたのち益州、涼州、揚州、徐州と向かう予定だったな」

 

 すると、星那が、

 

星那「あぁなるほど。確かに今後の予定は破たんしましたね」

 

 ? あぁ。なるほど。

 

葵・冥「「なるほどな」」

 

 その言葉にうなずいたのは私と冥琳だった。

 

穏「ん~・・・あ! なるほど~」

 

 遅れて穏もわかったようだ。

 

雪「え? え? どういうこと?」

 

蓮「えっと、つまり・・・・」

 

小「もぉ~! シャオたちにもわかるように説明してよ!」

 

祭「そうじゃ!」

 

厳「少しは考えようとせぬか・・・・」

 

 その物言いだとわかったようだな。

 

葵「では皆さんにお聞きします。私たちの予定は多少狂いましたが、このまま我々が旅を続けていくとして、涼州、益州へ向かうとしたら最短の道のりはどうなりますか?」

 

 問いに答えたのは、蓮華殿だった。

 

蓮「まぁ大陸を横断するのが一番早いわよね」

 

葵「そう。となるとどこを通ります?」

 

蓮「! なるほど」

 

 蓮華殿が答えにたどり着くとほかの人たちもたどり着いたようだ。

 

 まぁ簡単に言えば大陸を横断すれば最短で行けるが、その代わり荊州をどうしても通らないといけない。となれば今現在あそこを通れば劉表の者に襲われたり、何かしら罠使ってくる可能性がある。

 

雪「なるほどね。で、母様はどうしようっていうの?」

 

舞「なぁに、葵。うちの客将として仕えてみないか?」

 

 ふむ。

 

翼「なるほど。父よ、なかなか理のかなった話だとは思いますが?」

 

葵「あ・・・・・」

 

 翼のあまりにも問題な発言に全員がこっちを見て、翼を見て、

 

全員『父!!?』

 

雛「えぇえええええ!? 翼ちゃんのお父さんって葵さんだったんですか!?」

 

翼「あ・・・・まぁいっか。そうだと言ったらなんだ?」

 

 開き直った!?

 

 翼の言葉に乗ってかかったかのように、

 

星那「まぁお父様はお父様ですからね」

 

 ・・・・・・・・・・なんということでしょう。言葉が出てこないというか、あまりの驚きに私自身もびっくりというか。

 

舞「・・・・お前もそういう年か?」

 

葵「何が!? そしてそこで憐みの目で見ないでくれ!?」

 

 鎮静活動に約数十分。理由としては親代わりということで納得してもらった。うん。してもらわないと困る。そしてそこに加わった雛里にもまさかお父さんとか呼ばれるとは思わなかった。

 

 あの時雛里が一瞬哀れと思った。だがなぜか後ろに拘束されたのち翼と星那と固い握手が交わされた・・・・・なぜに?

 

 まぁその後一時の間客将として迎えられた。

 

 私が客将でいる間、給金は払われる。今後の予定としては荊州を避け北から涼州、益州と交州を回るか・・・・いや、逆のほうがいいな。またそれだと揚州を回ることになる。孫呉としても一時でも戦力増強につながるか。

 

 そう考えていると、

 

孫兵「孫堅様。袁術の使者が来ました」

 

舞「早いな。まあいい通せ」

 

孫兵「はっ!」

 

 そういって通してきたのは見覚えのある顔だった。

 

葵「誰かと思えば志紀(しき)殿か!」

 

志「おぉ。葵殿!」

 

 志紀、性紀、名を霊という。袁術軍のイメージカラーである銀色の鎧を身にまとい、紫色の長い髪をポニーテールにしている。

以前陳留にいたとき洛陽に向かう途中であった袁術一行があいさつにこちらに赴いた際に袁術と共に紀霊、張勲と知り合った。その際真名も交換し、居る間に学を華琳と共に教えた身である。

 

葵「美羽と七乃は元気か?」

 

志「えぇ。美羽様も七乃は・・・・元気すぎますね」

 

 それを見ていた舞蓮が、

 

舞「葵、こいつらと知り合いなのか?」

 

葵「えぇ。あ、そうだ。志紀殿少しお願いがあるんですが」

 

志「大体は予想しておりますのでご安心を。では孫堅殿、孫策殿、孫権殿に孫尚香殿は・・・いいでしょう。あと周瑜殿、葵殿もよろしければご同行お願いできますか?」

 

 そういい志紀殿の後に続き現在揚州の刺史袁術がいる居城寿春に来ている。

 

志「美羽様! 孫堅殿たちと葵殿をお連れしました!」

 

 すると、玉座から一人の少女がこちらに向かって走ってきて、

 

美「兄さま!!!」

 

葵「久しぶりだな美羽」

 

七「お久しぶりです」

 

葵「あぁ七乃も」

 

 舞蓮たちの視線が痛かったのでほどほどにし、その後彼女たちの出会いを一通りし、また美羽たちにも舞蓮たちとの出会いを説明した。

 

舞「なるほどな。そういう経緯でか。で、袁術よ。我らの申し出、どうするおつもりか」

 

 舞蓮がそういうと、目をつむり少しの間考え、答えを出した美羽。

 

美「庇護の申し出、受けよう」

 

 その言葉にほっと一息を突く。だが、その続きに彼女たちは目を丸くした。

 

美「孫策を建業太守に任じ、そのほかの者たちも建業に住まうことを許す」

 

冥「は?」

 

 真っ先に反応したのは冥琳だった。この意味がどういうものかはわかるはずだ。

 

冥「え、袁術殿、それがどういう意味か分かっていますか!?」

 

美「うむ。反乱分子を一緒にまとめると危険。そういいたいのじゃろ?」

 

 舞蓮たちもわかっておきながら何を言っているんだという顔だ。

 

七「孫堅さんたちには今死なれては困りますからね」

 

舞「どういう意味だ?」

 

志「いまこの場には私たちしかいないから構わないか」

 

 そういい目を辺り一面を見て、

 

志「お前たちがこの場に来た時私たちはある計画をお前たちを巻き込み行おうと思った」

 

蓮「計画?」

 

美「うむ。揚州をそなたらに託そうと妾は思ったのじゃ」

 

 そのことばをきいて、雪蓮が真っ先に言葉を発した。

 

雪「どういう意味!? あなた揚州の民を見捨てるつもり!?」

 

 その言葉に美羽は悲しげな眼をし、こう続けた。

 

美「孫策、妾を見てお前はどう見る?」

 

雪「え・・・・・」

 

美「正直に申してたもう。遠慮をせず」

 

 そして彼女は正直にこう言った。子供だと。

 

美「そう。妾はまだ幼い。そして家臣の中に信用できるものは志紀と七乃だけじゃ。あとは己が欲のみで行動をし、軍を動かし徴税をする。妾もそれがどういうものか知らず使っていたが兄さまのもとで学びその行いがどれほど愚行であったか学んだ」

 

 だが、同時に気づいた。美羽がどれだけ命じたところで歯止めは聞かない。自らの命を犠牲にしても結果は変わらないと。上が幼きもので利用されるだけ利用される。

 

美「なら体制そのものを変えれば変わると思うた。そこに現れたのがおぬしらだ」

 

志「揚州は孫呉ゆかりの地。なら賛同するものも多く、民も歓迎するかと」

 

 それを聞いて冥琳が確かいこちらとしてもありがたいがというものの、

 

冥「では袁術殿たちはどうするのだ。確かにこちらにはありがたい話、いや、こちらにしか利がないが」

 

美「もう良い。妾もつかれておる。ならどこか落ち着く場所で志紀と七乃でゆっくり暮らせればそれでよいのじゃ」

 

 それをきいて、

 

雪「なら私たちと一緒に暮らしましょうよ!」

 

 突拍子もな話だがそれが皆が幸せに暮らせる条件か。

 

 その後、話を詰めていきどんな作戦でどうするかを決めていった。はっきり言って今起こせば確実に作戦は失敗する。孫家の力も今は弱く、袁家もまた美羽の力がまだ及びきっていない。なら時を待つということになった。

 

 

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