ぼっちが異世界から来るそうですよ?   作:おおもり

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 今回のは結構猟奇的に書いたつもりなので、もしかしたら、R18かもしれません。
 閲覧には気を付けてください。
 大したことなかったらすみません。


そして、比企谷八幡は地獄に落ちる。

 比企谷八幡死亡のその後

 

 

「……ん、あ……?」

 

 八幡は背中に感じるゴツゴツとした感触で目を覚ます。

 空は乾燥した血のように赤黒く濁っていた。

 そして、自分の顔を覗き込む角の生えた者たちがいた。

 

「あ! コイツ、ようやく目を覚ましたぞ!」

 

「誰か、司録(しろく)様か司命(しみょう)様をお呼びしろ!」

 

 朦朧とする意識で何とか起き上がり、八幡はあたりを見る。

 そこは川原だった。

 普通の川原と違うことと言えば、川原の各所に石によって積まれた小さな塔がちらほらと点在していることだった。

 そして、それ以上におかしいのは、自分の様子を見ていたらしい者たちの頭に例外なく角が一本か二本生えていた。

 箱庭でいうところの“鬼種”というものだろうか。ならば、レティシアの種族的な親戚だろうか。

 そう、ぼんやりとする頭で考えていると、先ほど走って行った鬼がもう一人、明らかに他の鬼より身分の高そうな上品な格好の男がやってきた。

 

「すみません。私は、司録という閻魔の補佐を務めている書記官です」

 

「……はあ」

 

 状況が呑み込めず、どう返事をしたものかわからない。

 

「比企谷八幡さん、率直に言いまして、貴方は箱庭での魔王襲撃の際に斬殺され、亡くなりました。つきましては、貴方を閻魔の元へお連れいたします」

 

「閻魔……っていうと、あの閻魔大王?」

 

「その閻魔です。そちらで貴方の判決をだし、今後どうするかを決定します」

 

「今後……?」

 

 八幡がよくわからずに首を捻っていると、司録は律儀にも説明してくれる。

 

「まず、箱庭から来た死者の場合、時として外界と箱庭での時間軸の違いから死ぬべき時ではない人間が来ます。その場合、最初の一回のみ、一時的に死者として扱い、無罪ならそのまま魂を体に返します。有罪でも、罪状によって煉獄、地獄と別れ、適切な償いを行った後に箱庭に戻します」

 

「えっと、ここの場合って、時間軸とかどうなるんですか?」

 

「そうですね、最大だと一昼夜が通常の人間界における64000年×64000年に相当します。さらに、重罪人の寿命はこの時間換算で64000年ほどですから、地獄に来た罪人は人間界換算で349京2413兆4400億年ほど、この地獄で罰を受けることになります。そして、その罰を受け切った後に適切な時間軸に転生することになります」

 

 とんでもなく気の遠くなるような話だった。

 一日が生きていたころの何倍もの長さがあるため仕方のないことだろう。

 

「すみません。急いでいますので、乗り物を使ってもよろしいですか?」

 

「乗り物……? いや、構わないんですけど……乗り物って?」

 

 八幡が訊くと、司録が手を挙げると、遠くに光が見える。

 しばらくすると、それが燃え盛る炎の光だと分かる。

 次に、それが車輪のようなものだとわかる。そして、それはリアカーのようなもので、それを猫が引いていることがわかった。

 

「…………何これ?」

 

「火車です。知りませんか? 日本だと、火車の正体は猫又であるという伝承が残っているはずですが」

 

「これ、乗れるんですか?」

 

 燃え盛る炎はとても熱そうだ。とても乗れるとは思えない。

 

「大丈夫です。この火車は彼岸と此岸や極楽と地獄などを行き来するのに使うモノですから」

 

 そう言って、司録はさっさと火車に乗り込んでしまう。

 仕方がないので、八幡も恐る恐る乗り込む。

 八幡が乗り込むと、火車は凄い勢いで走り出す。しかし、引いているのは猫なので、かなりシュールな光景だった。

 ただ、八幡にとって、最も重要な問題があった。

 

「……やべえ、現実に認識が付いていかない」

 

「……どうかしましたか?」

 

「いえ、何もないです」

 

 

 

 

 

          ♦

 

 

 

 

 

 常に赤黒い曇天のため、時間の感覚が全然ない。

 

「着きました」

 

 言われて、周りを見ると、止まっている火車の前に巨大な門があった。

 

「……何これ?」

 

「ここは閻魔の法廷です。ここで一度、これまでのあなたの人生を裁き、無罪なら再び箱庭へ、そうでないならその罪を償っていただいてから箱庭へ戻っていただきます」

 

「……はぁ。ところで、さっきから何書いてるんですか?」

 

 八幡は司録の手元を指さし尋ねる。

 彼は先ほどの火車に乗っている間からずっと、何かを書いていた。

 

「ああ。これは、ただの報告書です。私の主な仕事は報告書の作成を行い司命に渡すことです」

 

「そういえば、さっきも誰かが言ってましたけど、その司命っていうのは?」

 

「私と同じ書記官で、閻魔のもう一人の補佐官です。私や具象神の製作した報告書を閻魔の前で読み上げるのが仕事です」

 

 八幡に解説しながら、司録は巨大な門を顔色一つ変えずに開ける。

 

「それでは、行きましょう」

 

 司録はにこりと笑うと、先導して歩き出す。

 八幡もそれについて歩いていく。

 建物内は意外にも、人と鬼が多くいた。

 

「いるのって……鬼だけじゃないんですね」

 

「ええ。判決待ちから極楽などの別界や海外からの方などいらっしゃる方は多岐に渡ります」

 

 そうして歩いていくと、再び巨大な扉の前で止まる。

 

「ここが閻魔のいる場所で、判決を言い渡す法廷です。それでは、心の準備はいいですか?」

 

 いいですかと言われても、どう答えたらいいのかわからない。

 

「では、行きますよ」

 

 八幡が答えないことに痺れを切らしたのか、司録は扉を開ける。

 

 

 

 

 

          ♦

 

 

 

 

 

 そこはとても広い空間だった。

 それこそ、五〇〇人程度なら、ゆうに入ってしまいそうな広さだった。

 

「では、こちらへ」

 

 司録が先導し、八幡はそれについて歩いていく。

 そして、しばらく歩くと、巨大な影が見える。

 

「お連れしました、閻魔大王」

 

「……うむ」

 

 八幡はその巨大な姿と、その貫禄に息をのむ。

 

(おいおい、マジかよ。すげえ怖いんだけど。ていうか、帰りたいんだけど)

 

「被告、比企谷八幡、前へ」

 

 閻魔が言うと、八幡は言われたとおり前に出てしまう。

 

「それでは、同名、同生よ。この者のすべてを報告せよ」

 

 閻魔の声に呼応するように、八幡の両肩から小さい男と女が現れる。

 

「……なっ!?」

 

「大丈夫です。彼らは倶生神。男を同名、女を同生といい、貴方の一生の善行、悪行を記録する者たちです」

 

 司録が説明すると、まずは男の方が前に出る。

 

「この者、己が醜聞立つことを苦とせず、弱きものの力となりて、己が信念を貫き、その命を賭して狗を助ける善き者なり」

 

 次に女が前に出る。

 

「この者、和を憎みて和を乱し、他の想いを踏み、虚言にて尊属や他を惑わし、他の悲しみを共にせず、それを他に突き付け、聖なる者を殺意持ちて傷せしもそれを悔いぬ悪しき者なり」

 

 二人の言葉を八幡は全く理解できなかった。

 それを聞いていた閻魔は、次に司録を見る。

 

「汝が見たものをありのままに話せ」

 

「この者、好奇の心ややありしも、善行、悪行、彼岸にて共に行わず」

 

「承知した」

 

 閻魔はすべてを頷き、斜を向く。

 そこには、鏡があった。

 

「比企谷八幡、そこにあるのは“玻璃の鏡”というものだ。それを見るがいい」

 

 八幡が鏡を見ると、そこに映し出されたのは、かつての八幡だった。それも問題を起こした時や、総武校で周りから悪い噂を立てられる原因となったものばかりだった。

 そして、そこには自分が殺される原因となった戦いも映っていた。

 

「汝、ここに思うところはあるか?」

 

「……」

 

 恐らく、自分の行動に対して、『懺悔する気はあるか?』と、そう言っているのだろう。

 八幡は、思わず閻魔を睨みつけていた。

 ふざけるなよ、と。

 自分がしてきたことは、数少ない選択肢の中から常に最低ながらも最善だと信じて取った行動だ。

 それに対して、『懺悔する気があるか?』だと。

 八幡の答えは決まっていた。

 

「俺は間違ってない。世界が間違っている」

 

 ただ、真っ直ぐにそう言い放った。

 その時、ドクンと、八幡の中で何かが生まれた。

 そして、八幡のその言葉に、閻魔が笑いを噛みしめるような顔をする。

 

「……そうか、お前は世界が間違っているとぬかすか。いいだろう、ならば似合いの地の底へと落としてやろう。それでも、正気でいられたのならば、認めてやろう」

 

 閻魔はダンッ!と、目の前の机を叩く。

 

「比企谷八幡、判決を言い渡す。妄語、邪見、阿羅漢への傷害行為及び殺害未遂。以上の罪を以って、汝には『阿鼻地獄』を言い渡す!」

 

 言い渡された途端、足元から床の感覚が消えうせる。

 そして、ただどこまでもどこまでも落ちていく感覚があり、それに次第に熱さが加わり、地面に着くころには、八幡の肉体は燃え盛る炎で焼き尽くされていた。

 

 

 

 

 

          ♦

 

 

 

 

 

 意識がなくなり、目が覚めた時、八幡は自分の感じている感覚が何なのかわからなかった。

 

「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!?」

 

 痛い。

 熱い。

 苦しい。

 

 そんな感覚を感じているような気がする。

 感覚が判然としないのは、それを感じる神経すら焼かれているからだ。

 それなのに、苦痛であることだけは理解できてしまう。

 八幡はあるかどうかもわからない首を動かす。

 あたりは視界一面燃え盛る炎だった。

 だが、よく見ると、それだけではない。

 炎の中には、斧や金棒を持った鬼、火を吐く獣、見るからに危険そうな毒虫などが闊歩していた。

 その中の、斧を持った鬼が八幡に気づき、ゆっくりと近づいてくる。

 鬼は八幡の右足を掴むと、斧を振り下ろす。

 振り下ろされた斧によって、器用に小指だけが切断された。

 次に薬指、次に中指、次に人差し指、次に親指と、的確に一本一本を丁寧に切断すると、今度は左足を持ち、右足同様指を一本一本切り落としていく。

 左足が終わると、次に右手、その次は左手と、どんどん切られていく。

 八幡は痛みに声を上げるが喉が焼けて声が出ない。

 手が終わると足。

 足が終わると腕。

 腕が終わるると下半身。

 下半身が終わると腹から徐々に上半身が着られる。

 腹から胸。胸から首へと、斧が振り下ろされ切られていく。

 今度は首から頭が切られていく。

 だというのに、八幡は苦痛を感じるだけで意識が途切れない。

 頭も切り刻むと、鬼は切り刻んだ八幡の体の部品を集め、おもむろに取り出した金棒でグチャグチャに潰していく。

 体がグチャグチャト不快な音を立てミンチにされていく。

 しばらく金棒でかき混ぜた鬼は、金棒を大きく振り上げ、思い切り八幡の残骸にたたきつける。

 そこで、八幡の意識はようやく途絶えた。

 

 

 

 

 

          ♦

 

 

 

 

 

 箱庭、火龍誕生祭会場。

 

 

 

 現在、白夜叉たちプレイヤー側と魔王たち主催者側は一週間の休戦期間の四日目となっていた。

 すでに何人かは黒死病を発病するも、薬がないため、大人しく寝かせることしかできなかった。

 そんな中、耀はギフトゲームの謎を解こうと思案しながら、ある人物の部屋へと向かっていた。

 

「……小町、入るよ」

 

 耀が部屋に入ると、そこには布団にくるまった小町がいた。

 目は泣き腫らしたせいか赤く充血し、目元には隈ができている。さらに、その目は普段の八幡以上に腐っていて焦点があっておらず、虚空を見つめるばかりだった。

 

「……お兄ちゃん。お兄ちゃん……なんで、なんでこうなっちゃったの? 小町的にすごくポイント低いよ。ねえ……お兄ちゃん。うう……」

 

 口を開けば、ブツブツと兄の名を呼び、誰も答えてくれないことにまた泣きそうになっている。

 それだけ、兄の惨殺死体は小町の心に深い傷を与えていた。

 しかし、それだけが理由ではなかった。

 死体を見た直後は狼狽していた彼女も、すぐに明るく振舞おうとした。だが、そんな彼女の気丈な振る舞いも3日目にして脆くも崩れ去った。

 それは、黒死病患者の見回りをしていた時のことだった。

 小町と耀の二人はこんな噂を聞いてしまった。

 

「おい、あの死体、一向に腐る気配がないらしい。気味が悪いぜ」

 

「マジかよ。じゃあ、あの噂って本当なのかもな」

 

「あの噂?」

 

「ああ。殺された奴、祭りの時に魔王と会ってて、黒死病はそいつに仕込まれてたらしい」

 

「それなら俺も聞いたよ。もしかしたら、アイツも魔王の一味なのかもな」

 

「だったら、あんな死体すぐに燃やしちまおうぜ」

 

「だったら、サンドラ様に進言してみるか」

 

「いや、マンドラ様の方がいいだろ。サンドラ様はまだ幼いし、嫌がるかもしれん」

 

 そんな会話を聞いてしまってから、小町は部屋に引きこもってしまった。

 耀や黒ウサギ、レティシアがどんなに慰めても部屋から出ようとはしなかった。

 当然だ。魔王から他のコミュニティを守るために戦った自分の兄が言われない侮辱を受けているのだ。

 そこに、扉をノックする音がして、部屋に入ってくるものがあった。

 

「小町譲、大丈夫ですか?」

 

「あー、えっと……。なんつーか、その、元気出せよな!」

 

 入ってきたのジャックとアーシャだった。

 二人は耀と八幡とギフトゲームで戦い、特にジャックの方は八幡の力を認めた直後のこともあってか、八幡の死をとても悼んでいた。

 

「すみません……まだ、出るのは難しいです」

 

 涙声で言う小町にジャックは首を振る。

 

「いえ、無理はなさらないでください。身内が一度とは言え亡くなられたのですから」

 

「……ん? ねえ、ジャック。『一度』って、どういうこと?」

 

 ジャックは八幡の死を『一度』と形容した。つまり、箱庭には『死』の概念が複数回行われる可能性が存在するのだ。

 

「……ご存じないのですか? 外界から箱庭に来た者が死んだ場合、それが特定条件に合う人間であり、最初の一度目に限り特定の条件をクリアさえすれば、箱庭に復活できるのです」

 

 ジャックの言葉に、小町は布団を撥ね飛ばすと、ジャックに掴みかかる。

 

「教えて! お兄ちゃんはどうすれば帰ってくるの!?」

 

「方法自体はいたって簡単です。ですが、未だこの方法で戻ってきたものはいません」

 

「その方法って?」

 

 耀が訊くと、ジャックは静かに答えた。

 

「生前における自身のすべての罪の清算。つまり、一度地獄に落ちて罪を償うことです」

 

「……地獄に、落ちる?」

 

「はい。正確には、自身の罪の有無を問い、なければすぐに戻ってこられますが、普通に生きていれば、大抵の者には多少の罪があります。問題なのは、地獄の刑罰は、最も軽くても1兆6653億1250万年間、延々と殺され続けることです」

 

「1兆6653億1250万年……」

 

 途方もない数字だ。

 これにより、耀はジャックの言わんとすることを理解した。

 

「戻ってきても、正気でいる可能性は……」

 

「……はい。絶望的です」

 

 重々しく告げるジャックに、耀の気持ちは暗く沈む。

 

「小町、その……え?」

 

 小町にどう声を掛けたらよいかと思い、小町の方を向いた耀は信じられないものを見た。

 

「……よかった」

 

 それは、小町の安堵する姿だった。

 小町のその反応に耀たち三人は絶句する。

 

「小町……なんで?」

 

「え? だって、お兄ちゃんが帰ってくるんですよ。よかったじゃないですか」

 

「……」

 

 そうして、嬉しそうに笑う小町に、三人は内心で戦慄しながらも、何も言えなかった。

 

 

 

 

 

          ♦

 

 

 

 

 

 ここに来て、幾日が立ったのだろう。

 今日はどんな殺され方をしたのだろう。

 たしか、頭を潰されて死んだ。血を抜かれて死んだ。心臓に杭を打ち込まれて死んだ。首を絞められて死んだ。真っ二つに体を裂かれて死んだ。首を千切られて死んだ。内臓を掻き回されて死んだ。引き千切られた四肢で殴られて死んだ。炎に焼かれて死んだ。獣に食われて死んだ。毒虫に噛まれて、毒でのた打ち回りながら死んだ。獣に爪と牙で引き裂かれて死んだ。切り刻まれて死んだ。骨を砕かれて死んだ。手足の指を一本一本引き千切られ、口と鼻に詰められ呼吸ができなくなり死んだ。焼けた石を詰められて死んだ。殴られて死んだ。臓器を一つ一つ引きずり出されて死んだ。岩に体を叩きつけられて死んだ。針で体中を穴だらけにされて死んだ。巨大な擂り鉢で擂り潰されて死んだ。煮えたぎる大釜に放り込まれ、体中の血が沸騰しながら死んだ。岩と岩に潰されて死んだ。鋸で体をバラバラにされて死んだ。鋏で無理やり切られて死んだ。弓矢で射られて死んだ。焼けた鉄で殴られて死んだ。大蛇に呑まれて死んだ。頭に釘を打ちつけられて死んだ。毒虫に体を食い破られて死んだ。皮を剥がれて死んだ。鑢で体から血が滲まなくなるまで擦られて死んだ。握りつぶされて死んだ。足の骨を折られ、折った骨を胸に突き立てられて死んだ。沸騰した泥を喉から流し込まれて死んだ。鳥に啄まれて死んだ。両目に溶けた鉄を流し込まれた後、その鉄を溶かした大釜に叩き込まれて死んだ。体から炎が噴き出し死んだ。火車に引き摺り回されて死んだ。家族が惨殺される姿を見せつけられた後、炎に焼かれて死んだ。崖から棘の付いた焼けた鉄網に落とされ死んだ。痛みが生じた部分から塵になって死んだ。溶けた白蝋を喉から流し込まれて死んだ。男根を引き抜かれて死んだ。体を捻じられ死んだ。足先から脳天を串刺しにされ死んだ。体中に釘を打ち込まれて死んだ。死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだしんだシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダシンダ。

 

 自分は一体どれだけ死ぬのだろう。

 自分はいつまで正気を保っていられるだろう。

 いや、果たして自分は正気なのだろうか。

 いや、それこそどうでもいい。

 どうせ、助けなんて来ないのだから。

 求めたところで、来るのは理不尽な暴力だけだ。

 だから、自分は助けなど求めない。神の助けなどいらない。そんなものは知ったことか。

 願うな。

 想うな。

 強請るな。

 希うな。

 頼るな。

 屈するな。

 戯れるな。

 乞うな。

 期待するな。

 頼むな。

 請うな。

 欲するな。

 望むな。

 渇望するな。

 そんなことはするだけ無駄だ。

 そう考えていると、無性に腹が立ってきた。

 なんなんだあいつらは。

 殺すたびに怒った眼の奥に嘲笑を潜ませやがって。まるっきり楽しんでるじゃねえか。

 罪人を殺すのは罪じゃないとでも思っているのか。

 ほの暗い気持ちと共に、怒りが沸々と湧き上がってくる。

 ああ、もういっそ、ここの鬼どもを皆殺しにしてやろうか。

 幸い、ギフトカードは奪われていない。

 そうだ。そうしてしまおう。今までやられた分を、何倍にも返してやろう。

 そう思い、八幡が体を起こそうとすると、頭に声が響く。

 

(ヤメロ、今ハマダ……ソノ時デハナイ)

 

 まるで何かに抑えつけられたかのように体が動かない。

 

「……チッ! くそっ!」

 

 悪態をついていると、鬼の集団が自分の元に歩いてくる。

 何もできない自分の無力さが嫌になる。

 鬼たちは八幡を囲むようにすると、一斉に各々の武器を振り上げ、力の限り振り下ろした……はずだった。

 

「……え?」

 

 ある鬼は突風によって真っ二つに引き裂かれ、ある鬼は落石に押しつぶされ、残りの鬼たち蒼い炎に焼き尽くされた。

 そして、鬼たちがいなくなった場所に三人の人影があった。

 

「また会ったね。少年」

 

 一人は祭りの時に出会った老人だった。

 

「お~、主様~、久々に起きたんだけど、大丈夫~?」

 

 もう一人はセミロングの茶髪に、間延びした喋り方をする口調、ダルそうな目が特徴的な小町と同い年くらいの見た目の少女だった。

 

「ねえ……大丈夫?」

 

 そして、最後は花の蜜のように甘いベビーフェイスと、薄いウェーブを引いたツインテールの少女だった。

 その少女は八幡の顔を無表情ながらに、心配そうに覗き込んでいた。

 

「おまえらは……?」

 

 八幡が尋ねると、三人は顔を見合わせる。

 

「私はフルーフだ。少年」

 

「……ども~、アウスで~す」

 

「ウィラ。ウィラ=ザ=イグニファトゥス」

 

 八幡は最後に名乗った少女の名に違和感を覚える。

 

(ウィラ=ザ=イグニファトゥス? どこかで……)

 

 その時、今まで溜まっていた精神的な疲労により、八幡の意識は闇に落ちた。

 

 

 

 

 

          ♦

 

 

 

 

 

「……んん……あ?」

 

 八幡は、これまでと違う、心地よい感触に違和感を覚えて目を覚ます。

 

「あ、起きた~」

 

「……大丈夫?」

 

(……なん……だと)

 

 八幡は衝撃を受ける。

 なぜなら、自分を覗き込む彼女たちの胸で視界いっぱいになり、彼女たちの顔が見えなかったからだ。

 

(やはり、バストはバスツと呼ぶべきだな)

 

 いい顔でそんなことを八幡が考えていると、再び心配そうな声音で聞かれる。

 

「……意識、ちゃんとしてる?」

 

「あ、ああ。大丈夫だ、問題ない」

 

 八幡は起き上がると、あたりを見回す。

 自分を覗き込んでいた少女たちから離れたところには、祭りであった老人が微笑ましそうに自分たちを見ている。

 そこで、ふと気づく。

 ウィラが正座をしていたことに。

 つまり、自分は目が覚めるまで、彼女に膝枕をされていたことになる。

 

「―――――ッ!?」

 

 八幡は顔が熱くなり、ウィラから顔を逸らす。

 そこで彼の目に飛び込んできたのは、もう一人の少女だった。

 

「ども~、アウスで~す」

 

 のんびりと間延びした喋り方のアウスのある一部分に八幡は衝撃を受ける。

 

(これは……明らかに、由比ヶ浜よりあるだと!?)

 

 由比ヶ浜結衣もかなりのものを持っていたはずだが、このアウスのそれは服の上からですら、それ以上だとはっきりわかる大きさだった。

                         

「ん~? どうかした~?」

 

 不思議そうに聞くアウスからも顔を逸らして、八幡は老人――フルーフの方を向く。

 

「それで、貴方たちはどうして、俺を助けたんですか?」

 

 フルーフは、ウィラとアウスを見る。

 二人は、フルーフに話をするように目で促す。

 

「ふむ……。少年、私が君に渡したものを覚えているかね?」

 

 八幡は頷いて、しまっていた指輪を取り出す。

 

「その指輪は、精霊()の召喚とギフトの使用を行えるギフトなのだよ」

 

「……一応聞きますけど、貴方の正体って……」

 

「一言でいえば、『災害』の精霊といったところだな」

 

「……災害?」

 

 ウィラが首を傾げる。

 

「ハーメルンの町には、碑文に記された事件のほかにも、洪水、嵐、疫病などのさまざまな災害が数世紀によって襲った。それを人々は『ハーメルンの呪い』と恐れるようになった。そこで生まれたのが、『災害の精霊()』というわけだ」

 

「つまり、貴方も偽りのハーメルンってことですか?」

 

 八幡の質問に老人は首を横に振る。

 

「私はハーメルンの笛吹きと数世紀の呪いを畏れる対象とが、わかりやすく繋げられたいわば、『継ぎ接ぎのハーメルン』なのだよ」

 

 老人は自嘲するように笑った。

 

「要するに、私の場合は彼らの召喚に曳かれたことによって、召喚されたということだ」

 

「なるほど。アウスは?」

 

「私~? 私はお姉ちゃんたちがこっちじゃ動けないから~、私がそろそろ働かなきゃダメかなって~」

 

「そういや、こうして話すのって初めてだったな。なんで今まで出てこなかったんだ?」

 

「寝てた~」

 

「……マジで?」

 

「マジ~」

 

 八幡は「えへへ~」と照れるアウスに驚愕を禁じ得なかった。

 自分の主が殺されているのに、なお寝ていて、地獄に落ちている時にようやく起きてくる。

 

(こいつ、案外大物じゃね?)

 

 八幡は、次にウィラを見る。

 

「で、えっと、……イグニ……なんでしたっけ?」

 

「ウィラ=ザ=イグニファトゥス。ウィラでいい」

 

「たしか、“ウィル・オ・ウィスプ”……ジャックさんたちのコミュニティのリーダーですよね?」

 

 ウィラは頷く。

 

「なんで地獄(ここ)に?」

 

「貴女……私たちのコミュニティの店でガラスのペンダント、買ってない?」

 

 八幡は“ウィル・オ・ウィスプ”で買ったペンダントを取り出す。

 

「これのことですか?」

 

「うん。それが教えてくれた。理不尽な目に合ってる子供(・・)がいるって」

 

 さすが箱庭、とでもいうべきか。

 高校二年という、ともすれば、ある程度は大人として見られる自分が『子供』扱いされるのだ。

 このウィラも見た目通りの年齢ではないだろう。

 

「それで、どうして地獄に落ちた?」

 

「ああ、えっと、話すと長くなるんですけど……」

 

 八幡は、“ノーネーム”が“火龍誕生祭”に来てから、今までの経緯を正確に説明した。

 説明を聞いたウィラは、ぽつりと呟いた。

 

「……すごく、驚いた」

 

「あー、やっぱり、うちの奴等って普通じゃないんですね」

 

 “ノーネーム”の問題児たちの破天荒ぶりに驚き、呆れるのはある意味当然なのだろうと八幡が思っていると、ウィラは静かに首を横に振る。

 

「そうじゃない。私が驚いたのは三つ。一つ目は、貴方がジャックに勝てた事。二つ目は貴方が戦った敵が、『聖人』として扱われている事。そして、三つ目」

 

 そこで、ウィラは興味深そうに八幡の顔を覗き込む。

 

「なんで貴方は、地獄(ここ)で自分がされた、殺害方法を全て正確に把握し(・・・・・・・・・・・・・)正気でいられるの(・・・・・・・・)?」

 

 ウィラから見て、この比企谷八幡という男は、明らかに異常だった。

 ジャックどころか、アーシャよりも低い霊格。なのに、それを補って余りある知略を考え付く頭脳。

 危険な作戦も勝利のためならば、迷わず実行できる胆力。

 そして、地獄に落ちて、殺され続けてもなお、正気を保っていられた精神力。

 ウィラは、この比企谷八幡という少年にとても興味を引かれた。

 ゆえに、いつもの悪い癖が出た。

 

「……ッ!?」

 

 八幡の視界と脳裏に、一瞬だけ自分がウィラに殴られる場面が写る。

 

「いや、何しようとしてんだよ」

 

「……ッ!?」

 

 今度は、ウィラがビクッと驚いた様子を見せる。

 ウィラは恐る恐る懐からトンカチ状の鈍器を取り出す。

 

「なんでわかった?」

 

「いや、なんていうか見えた」

 

「見えた?」

 

 ウィラは首を傾げるが、八幡自身にもよくわからない。

 耀のギフトゲームあたりから、たびたび見る幻視。

 これは、一体何なのか。

 八幡が考えていると、フルーフが「ちょっといいだろうか」と、挙手をする。

 

「君の話を聞く限り、君がこの地獄の最下層に落ちる原因となった、『ニコ』という男は、自分の身分を『聖人』と偽っているはずだが、何か心当たりはあるのかね?」

 

「それなら、僕にあるよ」

 

 そう言って、八幡のギフトカードからアリスが出てくる。

 

「やあ、主殿。未だ正気のようで何よりだよ」

 

「……そいつはどうも。それで、アイツが使った方法って何なんだ?」

 

「いたって単純だよ。あの『ニコ』って男は、自分の名前を『聖人ニコラス』として偽ったんだよ。詳しくは僕もよくわからないけど、恐らく自分の名前が『ニコラス』と同名か近い名前であることを利用したんだろうね」

 

 アリスの説明にフルーフは難しい顔をする。

 

「なるほど。名前を利用して身分を偽るのは、箱庭では常套の手段。しかし、逆にそれさえ証明できれば、少年に対する誤審も証明できるだろう」

 

「証明できなくても、方法はないわけじゃない」

 

 二人の会話にウィラが口をはさむ。

 

「判決に文句があれば、自身の力で減刑をさせることもできる」

 

「……どうやって?」

 

 八幡が嫌な予感がしながら聞くと、ウィラ、フルーフ、アリス、アウスは「決まっているだろ」とでも言いたげに笑う。

 

「私たちがいたのは箱庭」

 

「となれば当然」

 

「現状に文句があるなら」

 

「ギフトゲームしか、ないよね~?」

 

「いや、でも、ほら、どんなギフトゲームかもわからないのにやるんじゃ、いくらなんでもリスクが大きすぎるんじゃ……」

 

「……大丈夫」

 

 どうにか、逃げる口実を捜そうとする八幡の肩をウィラがポンッと叩く。

 

「貴方は私が鍛える」

 

「……は?」

 

 ウィラの言っている意味が分からず、八幡は間の抜けた声しか出なかった。

 そんな八幡にアリスがにやりと笑いかける。

 

「よかったじゃないか。“北側最強”の異名をとっている実力者が師事させてくれるっていうんだ。弟子入りしても損じゃないだろ?」

 

「……弟子」

 

 ウィラは無表情ながらも、どこか嬉しそうにその言葉を噛みしめる。

 ウィラは、最初はあくまで可愛そうな子供を助けに来ただけだった。

 だが、この比企谷八幡からは、感じられるだけでも、かなりの天性の素質がある。

 ウィラは、この少年の素晴らしい才能(ギフト)を自分の手で育てたい欲求に駆られた。

 だからこそ、アリスのその言葉に喜びと興奮を覚え、そのままの欲求に従い八幡を指さす。

 

「貴方は、私の弟子にする」

 

 比企谷八幡 享年一七歳

 地獄にて、“ウィル・オ・ウィスプ”リーダー、ウィラ=ザ=イグニファトゥスの弟子となる。




 というわけで、八幡に師匠ができました。
 まあ、今のままじゃ、逆立ちしたって勝てませんし、どこかで指導する人が必要でしょうし。この地獄編は一種の修行パートです。
 さて、今回はどうだったでしょうか。比企谷兄妹の異常な感じを自分なりに書いたつもりなんですが。
 一応、あと3話前後ほどで地獄編は終わるつもりです。
 次回も頑張って書こうと思います。
 それでは、感想、評価、ヒロインアンケート、誤字訂正お待ちしております。

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