雲も少し太陽の光が鬱陶しく感じて妬んでいると思える天候だった。時々、見え隠れする太陽が母なる大地を照らしたりそうでもなかったりしている。何があったのかといえば青年がギルドに報告するまでの時間を待っていた。
先程ブリタニア王国の外から現れた青年は魔物を肩に乗せながらのそのそと歩いていた。ギルド養成所まではそれなりの距離がある。道を間違えてもなければこうも遅くなるようなことはない。
「遅いわね。」
いきなり呟いたのは博麗の巫女だった。今ではそのような面影はなくなっているが元々はそうだった。赤い服装でゆったりとした服装で袖が広がっている民衆から買うのは所詮はそんなものしかない。
「どうやら、料理をしているみたいね。」
空中に浮いているスキマから上半身だけを出しているその人は扇子で口を隠しながらゆっくりとした口調で話していた。何を言いたいのかは全くと言って意味がわからない。
「何を作っているのよ。」
「何も分からないわ。元々分かるような人間でもないでしょう。」
管理者であるその人はとても面倒そうに答える。それを示すかのように目を細めてため息をついていた。
「そうなんだけど。何が違うと思わないかしら。」
「そう言うことは本人に聞きなさい。また来るわ。」
「待ちなさい。と言っても待ちもしないけど。」
霊夢は一旦そう思えたところでもうしばらく時間を待つことにした。そもそも料理なんてどんなことをしているのか。想像もつかない。
それから四半刻が過ぎた。いつまで待たせるんだ、と皆がそれなりに思い始めていた頃、青年はやってきた。8つの不透明な袋を持って。管理者の言っていた通り、料理はしていたのだろうと思える。
「これは持っていてほしい。俺が作った保存食だ。」
青年は特に謝罪の言葉を述べずに素早く皆に配っていた。
「これは、何。」
「肉団子だ。保存用に濃い味になっているが気にしないでくれ。」
「まさかこれを作っていたとは思わなかったけど。美味しいのかしらね。」
「味は保証しない。酢の味だ。」
「つまりは漬物という事ね。」
霊夢は笑いにもならない声を出しながらそう言っていた。正直に言えばどうしてそんなものを作ったのかは全くと言って意味は分かっていない。単純に考えるだけでは全く前には進まない。
「そうだ。では、行こう。」
青年が歩くにしては早いが走るのには遅いような速度で前へと進み出していた。特に誰か送り出してくれるわけでもない。とても寂しいこの雰囲気を薙ぎ払うだった。それに七人は付き合ってあげることにした。