所変わって仙界と言われている幻想郷の外側と言えるような場所に連れてきてもらっている青年はよく周りを見ている事にしてみた。
その場所にどうやら豊聡耳 神子という仙人がいるらしい。前にも会ったことのあるので顔は知っているが仙界という場所に居ることやそこの光景は何も知らないので今日ここで初めてお目にかかる事になった。
「此処が法界というところなのか。」
「はい、そのようです。仙界は魔界のまた別次元に作られているので行くのは難しいですが何処にでも行けるので帰るのは簡単だと思われます。」
紫色の髪に金色のグラデーションを入れた髪型をしている命蓮寺の住職である聖 白蓮はそのように説明していた。別に青年は帰りのことはあまり気にしていなかったが兎に角その事は言わない事としてそこから先へと進む事にした。
仙界という世界の中は建物が一軒あるだけで永琳の自室にかけられてる結界のようなものであると思われる。青年は一目見ただけなのだがそのよう感じた。
その建物とは命蓮寺の墓地の洞穴の先にある建物をそのまま持ってきて広げたような建物をしている。白い石畳があり奥の方に螺旋階段のようなものが対になって建てられている。そしてその階段を登ったその先には大きな金色の建物が建てられている。あれが居住区だろうがそれにしては豪華絢爛な気もする。又は変なところに無駄な金を使ったというべきか。そして石畳のある場所と先ほどを囲むように高い壁が建てられている。外を見ないようにしているのだろうが壁には絵が描いてあるのでそういう意味ではないと思われる。何の為にこのようにしているのかは知らないが何か理由はあるのだと思われる。
「此処が神子が新しく建てた住まいとなるのか。広いな。」
青年はボソリとそう呟いていた。それ以外は何もなかった。何も話そうとはしなかった。多くは話さない青年だがここまで一言も何も言わないというのは気に入らない点があるように思える。実際はそうでもない。
「ええ。一体何がしたいのか。もともと王族の出身のようで豪華にしたくなるのでしょうか。」
「そうか。そんな事は良いか。行こう。」
青年は聖を引きずるように足を進めると聖は縄をつけられているように何も否定せずに歩いていた。不思議な関係だがそれでも良いのだろうか疑問しか浮かばない。
「よく来た。ここまで来るとは何か用かな。」
「手短に済ませたい。」
青年は中に入ってからいきなりそのように言われたので青年は言葉に詰まることなく普通に返していた。もう分かっている同士特別言葉を交わさなくてもそこまでズレが生じないのだと思われる。
「立ち話をするよりかは座ってゆっくりとしていく必要がある。どうだ。茶も出す。」
「遠慮する。また来るからその時に頼む。」
青年はすぐさま断っていた。大抵の人物なら神のようなオーラを醸し出しているこの人物に萎縮してしまうと思われるが青年にそのような事はなかった。それこそ何かあるかのようだった。
「それなら仕方がない。後にしよう。それで話というのは何かな。」
その人も気にするような事はないのか青年のその口調には何も言わなかった。それとももう知っているので今更何か言うつもりはないのだろうか。それぐらいしか考えられなかった。
「実は貴方だからこそ頼みたいことがある。大丈夫だろうか。」
「構わない。ここまで何かしていたようだがそれに参加してほしいという話だろう。」
「そうだ。これから俺がやる事に路頭に迷う人も現れるかもしれない。その時に導く太陽になってほしい。その風格は持ち合わせていると俺は考えた。」
「ふむ。やるとしましょう。何をするのかは誰にも話していませんが一人だけには話しているようですね。診療所のようなところは潜伏先でしょうか。」
「そこまで見えているのならかなり話は早い。これから博麗神社へと向かおうと思っている。その為には俺が思い描く通りになるまで粘る必要がある。その時になるまでは待っていてほしい。それともう一つ。俺の過去について聞きたい。」
「貴方の欲は不十分なので鮮明は見る事はできません。それでも良いでしょうか。」
「常用な言葉だけでも思い出せたらそれで良い。捻り出してほしい。」
「そうですか。分かりました。」
太陽な風格を持ち合わせている人はゆっくりと目を閉じていた。そして頭につけていたヘッドフォンを外していた。能力に制限をかける為のものであるが今回はそれも外していた。いわば完全体で相手してくれるらしいので青年はそれだけでも嬉しいものだった。
「何やら四人で旅をしていたようです。貴方は侍、いえ剣士としておきましょう。それと回復術師と魔術師と格闘家兼荷物持ちと言うべきでしょうか。その四人で何処かへと向かっています。それから何処に言っているのでしょう。禍々しい雰囲気のある場所で何人かと負けながら逃げてきているようです。そして城の中に入っていくも負けるという事ですか。これだと思われますが何を示しているのかは全くわかりません。」
「それだけで良い。ありがとう、神子。これで最終局面まできた。後は針を投げるだけだ。」
「お役に立てたのなら光栄だ。また会おう。」
「そうか。」
青年はそれだけを返していた。神子と呼ばれた太陽の雰囲気のある人格者は優しい笑顔で青年が出ていくのを手を振って見守っていた。
「聖さん。何か聞いている事はありますか。」
「いえ、何も聞いていません。」
「あの人はこれから大きなことを起こします。ここは協力して援助しましょう。」
「神子さんがそう言うのでしたら。」
「暫く休戦する事にしよう。またこちらから出向く事にする。長くは待たせないつもりでいる。」
「そうですか。」
残された二人は期待を込めてそのように話していた。