青年英雄記   作:mZu

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第63話

一本の閃光と人々の逃げ惑いそうなそんな音がしていた。

 

 

何が起こっているかそこに居た人には何も見えなかった。黒髪で後ろで一つに束ねた一見すると女性のような髪型をしている。そして薄紫色の衣服を身に纏っていて紫色のズボンを履いている。紫色で裏地が赤色のマントを羽織っている。

 

「何が起こっているのですか。」

白縁の眼鏡をかけている女性で紫色のシャツと薄緑色の丈の長いズボンを履いている。台の上には一枚の地図と青色の帽子が置かれている。どうやら女性物のようなのできっと今、台の横で足を貫かれて立つことが許されない人の所有物であると思われる。

 

散財している椅子や武器が地面には広がっているが何か試合でもしたかのようになっていた。たまに体を動かしたくなるような気持ちになるのも分からなくもない青年は何も聞かずにそう思っておくことにした。

 

「何が起ころうともこれが現実。して、貴方が今回の侵略の指揮を取っていた人物で間違い無いだろうか。」

青年は適当というわけでもないが見ればわかるような事を聞いていた。それだけであるので何とも言えないような気にもならなくもない。

 

「それはどうでしょうか。私はもしかしたら助手の可能性もあります。」

その人は足が動かないながらにも強い眼差しで青年を見ていた。これが侵略者側の意地という言い方もできるのかもしれない。だが、何処かそのような事も青年には関係のない話でありそれはまるで自分には関係ないような話でもあった。

 

「それはない。」

青年はその眼差しを受けながら対抗するようにその目を見つめていた。そして即答である。ある種の威圧感と圧迫感を与え続けている青年は腰に携えている四本の剣を触りながらその人の元へと近づいていた。

 

「何か根拠はあるのですか。」

逃げることは許されない状況なので抵抗などはする事なくその場に留まっていたその女性は何をされようとも覚悟は出来ていた。でもせめてそう思った理由くらいは聞いておこうと思ったのかそれとも気になったので聞いたのか。それはその人にしかわからないものだった。

 

「何もない。感覚で答えた。」

青年は理由を考えるために少し頭をひねった後に小さな声でそのように言っていた。もともと小さな声のためにその声は何かにかき消されるのかもしれなかったがそのようなことはなかった。

 

元々は妖怪の森という静かな場所である上に人の気配は無いに等しい。そのような場所であるために青年が小さな声で話そうとも関係ない話である。

 

「何という身勝手な。これ以上は何も言葉を掛けてあげられません。」

 

「そうか。」

青年は白縁の眼鏡をかけた如何にも冷静そうな顔つきをしているその人の目の前に腰を下ろしていた。両足を広げて膝を折り曲げているだけで地面には特に接地していない。両腕を膝の上に乗せているだけで何か危害を加えようともしなかった。

 

「名前は。」

 

「カミラよ。」

青年の突然の行動に身を震えさせたその女性は自分の事をカミラと名乗っていた。青年は一応聞くがあまりにも興味がないために特に面識が多くなければそこまで覚えていない。

 

「そうか。貴方はこれからどうしたい。」

青年はその人に聞いていた。足は貫かれているために動くことはままならない。カミラ自身は好みが滅びることさえ想像したものだが一切そのようなことはしなさそうだった。何があったのかと心配になるほどに何もしなかった。

 

「この命はないも同然です。貴方様の自由にして下さい。」

カミラはもう悟っているようで静かに青年の質問に答えていた。その声はさながら湖に注がれる水の音と同じである。何も聞こえてこないようだが確かにそこにはあると思える。

 

「霊夢、ちょっとだけ貸してくれ。」

青年は座りながら入り込んで何かしようとしていた霊夢を呼ぶ。カミラはもう自分のみがどうなろうとも関係ないために何か悟りを開いた僧のように済ました表情をしていた。

 

「何する気よ。」

霊夢は聞く意味もなさそうだが一応聞いていた。

 

「永遠亭まで連れていく。それと人里にいる人たちはそのまま住んでもらおう。」

 

「は?」

カミラは思わず声を上げてしまった。まさかの事態のようで青年の言動には追いつけなさそうだった。

 

「アンタも諦めなさい。この人言ったら一人で実行に移すのよ。下手に暴れられても困るから協力するわ。」

 

「そうか。それは有難い。」

青年は立ち上がると左腕を持って下から空へと動かして腕を絡ませると霊夢はその反対の腕で青年と同じような事をしていた。何か起こったのかは全く分からないがカミラは連れ去られるように永遠亭と呼ばれる場所へと連れて行かれることになっていた。

 

「どうしてそんな事をしようと思うんですか。」

頭がどうにかなりそうなカミラは自分や言葉に間違いないかを確認しながら話を進めていた。青年からすればさらっ、と話してほしいようであまりウマが合う仲ではないようだ。

 

「もう戦闘が終われば敵ではない。怪我人を治せる人の元へ連れて行くのに何か問題でもあるか。」

さも当たり前のように話している青年だがどうやら右腕を掴んでいた霊夢もその言動には半ばあきれていた。それでもそれだけの理由があるのだと思われる。

 

「そうよ。大人しく連れていかれなさい。評判は良いからきっと気にいるわ。」

 

「もう何でもいいです。」

ついに思考停止に陥ったカミラは考えるのもをやめて永遠亭まで連れていかれていた。

 

 

これによって幻想郷への侵略は一時的に止められたことになっていた。しかし、新聞記者もネタを探すよりかは自分の身を守る必要があるのでその為の訓練をしているようだった。

 

アーサーは青年は反対方向の差である北側を探していたようで小高い山の上に登ったら黒い羽を持っている人に襲われたいう話を聞いたがそれは単なる説明程度のものであると青年が伝える。排他的な場所だが基本的には優しい人が多い事を説明していた。

 

その後、青年は人を集めて話したいことがあると言っていた。ここで集めても仕方がないのでまた別の場所へと移動していた。幻想郷の管理者であり境界の狭間を行き来しているようなものだった。とこで何押したのかは重えている。

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