そして、
「正座」
「…ハイ」
夜。
何故か屋上に呼び出されリサ、春、カラビーナに囲まれてこの中心に正座させられていた。
「指揮官さん?これ、何だかわかりますか?」
カラビーナがニコニコしながら二本の空になった注射器を目の前に落とした。
「………今日、刺した興奮剤」
「わたくし、言いませんでした?多用はしないでくださいねって」
「ああ…」
ぱりん。
…カラビーナのブーツが目の前に振り下ろされ、注射器を粉々に踏み砕いた。
「何ですの、これ」
「それは…」
「わたくし、悲しいですわ。どれだけ心配しても、どれだけ言葉を重ねても指揮官さんは意に介さず刺していきます」
そのまま、正座している俺の目の前に屈んで、首に手を添わせた。
「…いっそ、わたくしの手で終わらせた方が良いのかしら」
「カラビーナ、待て、それは」
「…しませんわ。出来ませんもの。でも、わたくしがどれ程想ってるか位は、いい加減理解して欲しいですわ」
そう言うと、カラビーナは立ち上がる。
…入れ替わりで、春が目の前に立った。
襟首を掴み上げられて、無理矢理立たせられた。
「…もう、言葉を重ねる事に意味はありません。一発です」
右の拳を、春は握り締めた。
「一発で、許して差し上げます。せいぜい味わって噛み締めてください」
「…わかった」
暗転。
浮遊感。
そして屋上のフェンスに受け止められた時、顔面に激痛が奔った。
人間がぎりぎり耐えられる一撃。
意識保っていられるのが奇跡だ。
四つん這いになって咳き込む。
「あ、が、ぎ、ぎぎぎ、げほっ、ウェッ、ごほっ」
「私からは以上です。…わーちゃん」
春の足取りは重い。
恐らく、プロトコルに抵触したため警告が頭の中で鳴り響いているのだろう。
…そして、相棒が俺の前に立った。
「…信じらんない」
「…」
「決死の覚悟で薬使って、やってる事がナンパ?ふざけないで。私はそんな奴に命預けた覚えは無いわ」
「…」
「…命がけでアンタ救ったのに、何で、私を見ないのよ」
「…え、」
「何で、私だけ、皆みたいに接してくれないのよ!!」
「お、おい、何言ってるか訳分かんねぇぞ」
「うるさいッ!アンタなんか大好きよ!!」
…え?
俺は、顔を上げて相棒を見上げた。
「…え?」
「何で私が記憶消さないか、聞いたわよね」
ドリーマーの元から救出した時の、あの話。
「…あの時、あんたはボロボロになった私を見ても笑っていつも通りに接してくれたわ」
「普通なら驚くじゃない…直視出来ないじゃない。人間なら、尚更」
「そもそも、私みたいな面倒な人形になんでそんな躍起になって接するのか意味分からなかったわ」
「私は殺しの為に生まれた女………そんな面倒くさい女、変えた責任…取りなさいよ」
リサの独白を聞いて、頭が真っ白になる。
こいつが、俺の事を好きだと言った?
何で、俺達は…。
「結局、男女の間で友情は成り立たなかったのね…あんたのこと…あ、愛しちゃったのは私よ…残念だったわね」
「なんだよそれ…」
気が付いたら、春とカラビーナに両脇を抱えられて立たされた。
「と言う訳ですので」
「そろそろお覚悟を決めてもらいますね」
「え、ちょっと、何する気だ!?」
ずるずると引き摺られる。
廊下を経由して…俺の部屋に。
三人と一緒に入った瞬間、リサが指揮官権限のロックを掛ける。
ちょっと待て何でそれが出来るんだ。
「悪いわねジョージ。信用して私に預けてくれたみたいだけど…アンタが悪いのよ。私達が居るのに鉄血の人形達とあんなことしてるから」
「指揮官、それでは…」
「お覚悟なさいませ♡」
ベットに押し倒される。
…三人の手が、俺に伸ばされる。
「ちょ、待っーーーー」
「………二度とそんな気が起きないくらい、搾り取ってあげるわ」
…はい、さんざん悩みましたがパワープレイでこの問題を解決しました。
多分ここから逆レラッシュになると思います(白目)
あ、内容は書きませんよ。
エロはいけません。