レイシフトの私的な使用は法律で禁止されています   作:ペニーボイス

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申し訳ありませんんんんん(開幕DOGEZA)

ただの暇人が趣味突っ込むだけの物語です。
目を通していただければ本当に幸いです。
人理どこいった?


Ⅰ 大英帝国の"威光"

 

 

 

 

島津貴男、26歳。

独身。

職業・エンジニア。

 

特技:食う、寝る、ゲーム。

趣味:煙草。

嫌いな物:労働

そして、

 

 

 

 

 

好きな物:『歴史』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は片手にトルクレンチ、片手にソケットを持っていた。

さっきまで自分の車を整備していたハズで、

自身の乗る軽自動車の、どうしようもないほど錆びついたホイールのボルトをどうにか取り外そうとしていたはずだ。

 

それが気付けば真っ白なお部屋の中にいて、目の前にいる俺より冴えてないおっさんからジロジロと見られているのである。

 

おっさんは俺を一通り見回すと、ただ一言こう言った。

 

「ま、こいつでいいや。」

 

その後は意識が遠のいて…

 

 

 

 

 

 

 

 

気付けば転生を果たしていた。

赤ん坊から再スタートするマイライフ。

幼稚園児は模範的、小学校低学年までは神童と呼ばれた。

ところがそれ以降は一般人。

特に取り柄もない、ただの平凡な人間だった。

 

少なくとも俺の記憶の中では2度目の高校受験を迎え、そこそこの高校に入学し、そこそこの成績で卒業。

その後俺が何になったかといえば…

 

 

 

エンジニア。

 

 

なんでや。

別のお仕事してみてもよかったじゃん?

なんで前世エンジニアで今世もエンジニアなのよ。

なんで2つの世界線跨いでエンジニアなのよ。

転生の意味ないじゃん?

せっかく物凄くナチュラルに転生受け入れたのに末路がこれかよ。

つーかそもそもどの世界線に転生してきたんだよ俺は。

 

頼むからフォール●ウトとかやめろよ?

バイオ●ザードとかやめろよ?

そんなサヴァイバー系世界観の中でサヴァイヴできる人間じゃねえんだよ俺は。

良いとこボルト締めてトルクかけるぐらいが精一杯なんだよ。

ガスマスクの装着要領とか知らねえし、銃持ったってなんにもできねえよ。

 

 

 

前世の世界線と違いがあるとすれば、就職先。

馬鹿高い報酬に釣られて、俺はその職場の面接へ。

面接官は飛び上がって喜び、「エンジニアがちょうど不足して困って云々」とか言いながらロクな面接もせずに合格させた。

 

なんかクサいなぁ。

『ボルト締めるだけで年収1000万の簡単なお仕事』ってのはどうにも嘘じゃなさそうだ。

採用された瞬間から、俺の口座はちゃんと富裕層だったし。

いや、システムおかしくねえ?

 

 

嘘のない求人広告の理由は、実際に職場となる場所に行って初めて知った。

 

あ〜あ、なるほどねえ。

こんなところじゃ大して金の使い道もねえから先にやっとくわつー事ですか。

 

 

 

『人理継続保障機関カルデア』

 

 

文字だけみてりゃ筑波市にでもありそうじゃん?

でもね、コレがあるのね、

 

 

 

雪山じゃねええええかよおおおおお!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくつかの時が流れた後

 

 

 

レフとかいう大馬鹿野郎がドッタンバッタン大騒ぎしたせいで、俺の口座は全くもって意味のない物になってしまった。

人理が焼却され、よってお金の使い道もなし。

いやはや困ったなぁ。

せっかく米国債券やら土地でも買い漁って不労働富裕層への道をオープンザプライスしようと思ってたのに。

 

ドッタンバッタン大騒ぎのせいで同僚が何人か死んだし、よって俺の負担も増える。

まあ、もうストレスフルマックス。

喫煙という健康を害する趣味を始めたのはちゃんと20歳を超えた時からだったが、俺のこの悪い趣味はフルストレス症候群によりかなりの度合いで加速していった。

1日に7本そこらだったのが14本になり、今では1箱を越そうかとしている。

咳に痰が混じりやすくなったし、気だるくてやる気もしない。

ならやめりゃあ良いじゃんって話だが、このフルストレスオンザスノーマウンテンで辞めるって方が俺には難しいことだろう。

 

 

 

そんなわけで俺は今日も喫煙所で煙草を吸おうかとしている。

時刻は午後2時。

ちょうど昼飯に食った後の眠気がピークを迎え始めていて、ニコチン中毒者たる俺は眼を覚ますためにヤクブーツのチカラを借りる事にしたのだ。

ヤクブ〜ツにタヨレ、フォッフォッフォ〜。

 

 

紙巻きたばこを咥えた俺は、いつも通りにライターを取り出して火をつける。

ジェットライターでも使えば良いものを、オイルライターなんて使ってるもんだから火をつけるのに若干苦労した。

まあ、なんのかんので火はちゃんとついて、俺は最初の一口を

 

 

「ふんっ!」

 

 

真っ白な拳が横から伸びてきて、真っ赤な炎を蓄える煙草が握りつぶされる。

素手で。もう一度言う。素手で。

煙草の火ってのは案外熱いんだぜ?

少なくとも自分で触ろうって気にはならない程度には熱い。

だが、レッドコート(英国陸軍の制服)を着たハイパーナイススタイルおっぱい看護婦バーサーカーはそんなのもろともせずに握りつぶしてしまったのだ。

 

 

「シマズさん。何度言えば分かっていただけるのですか?喫煙はあなたの健康を害します。副流煙は周りの人間の健康を害します。

辞めるように、あれだけ言ったはずですが?」

 

「………いや、あの、ストレスが」

 

「ストレスを発散したいのであれば運動をお勧めします。何なら私が付き合いましょうか?」

 

 

一瞬、俺は迷う。

ハイパーナイススタイルおっぱい看護婦バーサーカー、ナイチンゲール通称婦長と一緒に運動?

それってトレーニングルームで輝かしい大英帝国の"威光"を直で観察できるって事じゃないのかい?

あのクリミアの重攻城砲弾が揺れ動く様を観察できるんじゃないのかい?

別に悪い事じゃないんだし…やってみても、良いかなぁ………

 

 

いや、落ち着け、貴男。

トレーニングルームで聖女ジャンヌダルクと人類最後のマスター・藤丸立香(♀)のトレーニング見ただろ、お前は。

キャハハハハ、ウフフフフフとかしてるっていう、そんな幻想を打ち砕かれただろうが。

 

 

「何をへばっているのです、マスター!あと200回!!!」

 

「ふえ、はぁ、お、おええええ」

 

 

とかいうゴリラ版猿の●星・創世記見たばかりだろうが。

バーサーカー版猿の●星になったら何が起こるかわからんぞ?

大英帝国陸軍は大英帝国陸軍でも、シャカ・ズールーと戦ってる方の大英帝国陸軍になりかねん。

 

 

「遠慮します、禁煙を頑張りますよ。」

 

「本当に?」

 

「えっ、あっ、うん、はい」

 

「本当に?」

 

「はい、はい。もちろん。」

 

「本当に?」

 

「はい、もちろん。」

 

「本当に?」

 

「はい、もち」

 

「本当に?」

 

「はい、も」

 

「本当に?」

 

「は」

 

「本当に?」

 

「」

 

「本当に?」「本当に?」「本当に?」

 

 

めっさ脂汗出てキタァァァ〜。

婦長迫り過ぎじゃねえ?

なんでそんな嘘か本当か☆究極審問タイム☆始めてんの?

そこまで?

ねえ、そこまで?

そこまでして俺の煙草やめさせたい?

別に放っといても良くない?

まだエドモン・ダンデスっていう、歩き煙草の常習犯がプカプカ副流煙撒き散らしながら歩きまわってんだけど、そっちよりもこっちに禁煙求めちゃいますか貴女は。

 

 

仕方ねえ。

こうなったら別の場所で吸う事にしよう。

 

俺は迫る婦長に両手を挙げて見せながら後退りし、一定の距離が取れた後に回れ右をして立ち去った。

 

婦長が背後から追ってこない事を確認し、ホッと一息を吐いて"秘密の喫煙所"へ向かう。

そこは俺の私室で、特別改造の換気扇と大量の煙草ストックが控えている。

ここなら内側から鍵がかかるし、おっぱいバーサーカーの追撃を受ける事もない。

そう。ここは俺の王国、王は俺。

別に慢心しなくとも、ここでは俺が王なのだ。だって俺の部屋なんだもん。

 

 

 

だが、俺が部屋に入る前に、すでに不法入国していた者がいる。

もし俺がアメリカ人なら「おい、このメキシコ人め!国境沿いに壁作ってやるから覚悟としけ!」って言うレベルの怒りと不信感を抑えながら、その不法入国者に近づくと、意外な人物である事が分かった。

 

 

「あら、やっと来たのね。」

 

 

竜の魔女、ジャンヌ・オルタ。

 

………いや、何しとんねん。

人の部屋で、何しとんねん………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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