レイシフトの私的な使用は法律で禁止されています 作:ペニーボイス
ちゅかれた…
もうやだ。
毎日毎日ヘトヘトになって、タバコを吸って、エロ画像眺めて、風呂入って寝てる。
ずっとこの施設の中で、そんな生活を毎日サイクルしているんだ。
いい加減に参ってくる。
俺は私室No.2のドアの前で、シオシオしたピカ●ュウみたくなりながら部屋の鍵を探す。
もうあと1日頑張ればシフト外。
2日間ふて寝して、酒飲んで、タバコを吸って…また5日間頑張ればいい。
ああ、そうだ。
まだ作ってないプラモデルもある。
プレイしていないゲームも。
人理が焼却されてしまったこの世界線では言われるまでもなくステイホームなのだが、そんな篭城戦も考えてみれば悪くないかもしれない。
あぁ〜、でもキャバクラとか、いい加減にそろそろ行きたいなぁ。
ゲス丸出しなのはわーってる。
わーってるけれども…何というか…癒されたい。
いや、皇女殿下や邪ンヌたんに癒されまくってるけれども。
けれども、イエス皇女ノータッチよ!
あんな高貴なる存在を
ただね、何というかね……たまにね…猛烈に来るのよ。
猛烈に"母性"に甘えたくなる。
よちよちされたくなる。
なるんだよ、仕方ねえだろこの野郎…
ふぁ〜あ、しかしクソ眠たい。
眠たいから今日は大人しく寝よう。
またいつも通りタバコ吸って、酒飲んで…風呂入って…………
「セ⚫︎●ス(挨拶)!!」
「Ahhhhhhhhhhh!!!」
カチャッ、パンパンパンパンパンパンパンパンパァン!!
俺は急いでG30自動拳銃を引き抜いて、装弾されている9発の45口径弾を迷う事なく撃ち放つ。
そのまま拳銃を放り投げ、大慌てで電動スクーターに飛び乗り、まるでロケット花火のような勢いで逃げ出した。
「あらぁ〜?お元気がないようでしたので、励まして差し上げようと…」
「NOOOOOOO!!NOOOOOOO!!HEEEEEEEEELP!!」
この女に関わっては不味い。
とんでもない色気と共に、とんでもない言葉で初対面の挨拶を済まされた時。
俺の第五感が全力で警告を鳴らしていた。
一体全体、あの女はなんなんだ!?
えらく巨大な"地球儀"を2つもぶら下げていたし、マリリ●・モンローみたいな色気出してたし…そもそもどうやって俺の部屋に入り込んでたんだ!?
いかんいかん!
絶対に関わっちゃいけない類の女だ。
それに黒髪ロングは俺の好みじゃねえ!!
電動スクーターのサイドミラーを覗くと、さっきの淫魔っぽい女…というより最早淫魔が、こちらを追って全力疾走してやがる。
距離はグングン縮まってきているし、そもそも脚力でこのスクーターに追いつかんとしている時点で色々ヤバい。
作業着の胸ポケットから警笛を取り出して、それを急いで吹き鳴らす。
この警笛は邪ンヌたんから賜った物で、タバコ供給の返礼として「何かあったら鳴らしなさい」という有難い安全保障の確約と共にいただいた物である。
勿論、竜の魔女を頼るなんてそうそうできないことだが、今の危機はそれに値するだろう。
邪ンヌたんがこちらの危機に駆けつけてくれるまで、時間を稼がねばならない。
電動スクーターを半ば乗り捨てに近い状態で降りると、俺の職場の一つ…物品倉庫に急いで入って扉を閉めて鍵まで掛ける。
その後倉庫の中の電気をつけて、"緊急事態用"と書かれたボックスの鍵を外し、中から12ゲージのトレンチ・ガンを取りだす。
まだ心臓はバクついていて、ショットシェルを込めるのに幾分か時間がかかったものの、どうにか5発込めることができた。
骨董品と呼べる類の散弾銃だが、放つ銃弾の威力は…少なくとも近接戦では非常に高い。
俺はドアの傍に立って、トレンチ・ガンのポンプを引く。
ジャキッという独特の音が俺に安心感と緊張感という2つの矛盾した感情を与える。
壁の薄い倉庫には、廊下にいる人間の足音まで聞こえてきた。
コン、コン、コン、コン
静かな倉庫に廊下の足音のみが響く。
救援だろうか…いや。
さっきの警笛に邪ンヌたんが気付いてくれたかも分からないし、時間差的に考えてもさっきの淫魔だろう。
俺は自然と身構えて、トレンチ・ガンをドアの方向へ向ける。
コン、コン、コン…………………
足音が止まった。
どうやら俺の居場所を突き止めたらしい。
来れるモンなら来てみやがれ。
トレンチ・ガンの餌食にしてやる。
まあ、そもそも。
この倉庫の厚いドアを
ガツンッ!!
「ひぃ!!」
倉庫のドアも、経費削減の為に安物にされたらしい。
消防斧が薄い金属のドアを突き破り、赤い刃先を覗かせる。
こちらが固まっている間にもドアの破損は広げられていき、やがてはその損傷箇所から、淫魔の顔が覗く。
「お客様ですよ!」
「NOOOOOOO!!!」
ズダァンッ!!ジャキッ!ズダァンッ!!
2発のバックショット弾をドアに向けて…もっと言えば淫魔の顔に向けて放つ。
淫魔に当たったかどうかは分からないが、先ほどそれがあった場所からは無くなっていた。
ふぅ、やっと諦めた…かな?
そう思ったのも束の間。
穴蔵に追い詰められたネズミを待つ猫の如く、あの淫魔の声がドア越しに聞こえる。
「まぁまぁ…そう怖がらなくとも良いではないですか。…ふふ…ふふふ。最早何人たりとも私からは逃れられません」
「NOOOOOOO!!」
「行き着く先は殺生院、顎の如き----」
コン、コン、コン、コン
廊下から足音が聞こえてきた。
淫魔の足音とは若干異なり、別人物のものであることが分かる。
おおっ!間に合ったか!
先ほどの淫魔も言葉を噤み、やがては小さく「チッ」と舌打ちして歩き去ったようだった。
いやあ〜〜〜助かったぁ〜〜〜!
俺は警戒を完全に解いて、しかし、一応の念のためトレンチ・ガンを片手に持ったまま最早崩壊寸前のドアを開く。
「マジで助かったよ、邪ンヌたん!もう、"さては守護聖人ですか"レベルで助かっ」
脂汗でグッショリな状態で、邪ンヌたんへのお礼を口走りながら倉庫の外へ出る。
だがそこにいたのは竜の魔女ではない。
皇女殿下でも、王妃様でも、婦長でもなかった。
廊下にいた人物。
それは、憎悪の目を隠そうともせずに廊下の向こう側へとその視線を向けている美少女。
美少女ではあるけども…その、なんというか………
全 裸
ほ ぼ 全 裸
少なくとも俺はそういう感想を抱く。
プラチナブロンドの長髪を靡かせて、Eはあろうかという、どでかい"愛"を引っさげた美少女が、あまりにも無防備な格好で立っている。
赤褐色の瞳を覗くに、この美少女にも関わっちゃいけない風味が感じられた。
「…………?」
「ひぃ!」
ジャキッ!
トレンチ・ガンのポンプを引き、冷えたショットシェルの打殻がポトリと落ちる。
銃口はしっかりと全裸美少女に向けられていたが、頭の中は真っ白だ。
だが美少女は意外な反応をする。
こんなおっさんが古ぼけたトレンチ・ガンの銃口を向けているのに、その美少女は優しげな笑みをこちらに向けたのだ。
「………どうやら、大変な目に遭われたようですね〜。お怪我はありませんか?」
……………魅了。
魅了である。
「…な、ないでふ。」
マトモに喋ることもままならない。
「緊張なさらずとも大丈夫です。その物騒な武器は床に置いていただけませんか?」
「ふぁ、ふぁい。」
マトモな思考もままならない。
「………はぁい、よくできまちた♡こちらに来て、私に甘えてもいいんですよぉ〜♡」
「ふぁい!」
目の前の巨大な"愛"に目が釘付けだし、そいつが目の前におっぴろがってこちらを誘っているのである。
俺如きが抗えるわけなかろうが!
「あ〜〜〜〜〜よちよち♡怖かったでちゅねぇ、大変でちたねぇ♡」
「ぱーーーーーー!」
もう、自分で何がしたいのかも分からない。
「ほらほらぁ〜、もう我慢しなくてもいいんでちゅよぉ〜〜〜?私の愛を、たぁっぷり、感じてくだちゃいねぇ〜〜〜?…………。………。……………はぁ。死ねばいいのに。」
「アッ!アッ!」
「あっ!何でもないでちゅよぉ〜?ボクはこのまま私に甘えて…」
「デュヘインッ!!!」
俺を正気に引き戻したのは、炎だ。
真っ赤な炎。
見覚えのある炎。
「自分が地獄にいるのではないかと思うような光景も、あったなぁ。」
「それは何?」
「炎だ。あたり一面を覆う、炎だ。」
みたいな感じの炎。
「何やってんのシマズ!正気に戻りなさい!」
「!?………ハッ!俺は一体、今まで何を!?」
「チッ!あと少しだったのに……」
露骨に悪態をつく全裸美少女。
いやぁ、危ない危ない。
邪ンヌたん来てくれなかったら、今頃何かとんでもないモノに取り込まれてた気がする。
「まったく…アンタもアンタよ、シマズ!自分からドツボにハマりに行ってどうすんの!?」
「うぅ…ごめんなちゃい邪ン姉さん」
「正・気・に・も・ど・れ!!」
パッチィーンッ!!
「ふわっ!いかん!また取り込まれるところだった!俺は一体何を…」
「はぁ。仕方ありません。今日のところは諦めるとします。…でも、もしまた甘えたくなったら、いつでも待ってますからね♡」
「ふぁい!」
パッチィーンッ!!
…………………………………
「いやぁ、危なかったぁ…ありがとうございます」
「………ふん!まあ、今度からはせいぜい気をつけることね。サーヴァント全員が善人ってわけじゃない。私を見てれば分かるでしょう?」
「………」
「デュ・へ・る?」
「あ、はい、よく分かります!」
私室に戻った俺は、邪ンヌたんとタバコを吸っている。
彼女のフルスイング=ヒラテはかなり痛くて、未だに手痕が顔に残っているが…あのままよく分からないナニカに吸い込まれるよりはマシだっただろう。
いやぁ、最近邪ンヌたんとか婦長とか皇女殿下とか優ちぃサーヴァントに慣れてたから完璧に油断しておりました。
邪ンヌたんがいなかったら本当に危なかったなぁ…どんだけ優ちぃの、この竜の魔女。
「ああ、あとコレ。アンタ宛よ?」
「指令書?一体誰から?」
「ダヴィンチとDr.ロマ二から預かってきたわ。貴方は明日から1週間療養なさい。」
「げっへええええ!?」
「あら何?アンタの事だから喜ぶと思ったのに。」
「本当は喜びたいけど、コレは…ダメかな。現在この施設に電気技師は2人しかいない。…もう1人は爺さんで、とても1人では回せるような状況にはない。」
「………」
「俺が抜けたら、一体誰が代わりを?エジソン博士の時間も、かなり奪ってしまってる。これ以上は彼に悪いし、そもそも私の存在意義が…」
「バッカじゃないの?」
彼女の突然の言葉に、俺はそちらを振り向く。
「ふはぁぁぁ。…昔ある所に1人の聖女サマがいました。」
「…き、聞いたことある話だなぁ」
「聖女サマはある時神様の声を耳にして、国を救うために立ち上がります。国を侵略していた敵を海へと追い返すために。彼女は元々農家の娘でしたが、神様の声に従って戦争に参加したのです。」
「それって実体け」
「また、ある所に1人の元帥がいました。彼は聖女サマに付き従い、国の為に戦い、やがて英雄となりました。ですがこの男、実はロクでもない男です。」
「ジル・ド・レ元」
「さて、何故そうなってしまったのでしょうか?」
時々口を挟もうとする度に遮る邪ンヌが、突然問いかけてきたことに若干戸惑った。
しかしながら…ジル・ド・レ元帥が何故ロクでもない呼ばわりされるのかという問いとなると、それはもう言うまでもない。
何人もの児童を誘拐し、黒魔術の名の下に殺しまくっていたのだから。
「今、こう思ってるでしょう?ジルがロクでもないと評価されるのは、大勢の子供を手にかけたから。…ええ、そうでしょう。ジルはあまりに多くを手にかけた。でも、それはどうして?」
「聖女ジャンヌ・ダルクは英雄的な行為にも関わらず、教会と国王に裏切られて火刑にされた。だから、その反動で…」
「神の存在を否定する為に凶行に走るようになった?….ええ、そうかもしれない。最も、私自身は少し違うと思うけど。」
「………?」
邪ンヌは2本目のタバコに火をつけて、俺に手渡す。
気がつけば俺が最初に吸ったタバコはもうフィルターまで来ていた。
「え、これ竜の魔女と関節接吻になんじゃね」と思いつつも、俺はそのタバコを受け取った。
………元々俺のタバコなんだけどね。
「ジルは良き軍人で、騎士だった。でも、領主としては向いていなかったのかもしれないわ。確かに芸術肌だったけど、余りにも散財が過ぎていた。」
確か、ジル・ド・レ元帥の浪費癖は凄まじいものがあったと覚えている。
芸術に理解があるために、使用人に豪華な服装を与えたり、芸術家のパトロンになったり。
あまりの浪費癖が過ぎて、最終的には彼を案じる弟によって領地の売買をできないようにされている。
「賢明な領主ならそんな浪費癖はしないし、もし賢明ではなくとも、"普通の"領主なら、ある程度の借金を重ねれば危機感を持つはずよ」
「た、確かに…」
「…ジルは、きっと…先の事を考えていなかった。…いいえ、考えることができなかった。」
「先の事を?」
「ええ。…もっと分かりやすくしましょう。もしアンタが本格的に仕事をサボるとしたら、どういったリスクが考えられるかしら?」
「………失職」
「そうでしょうね。そしてアンタが仕事をしてんのは失職という大きなリスクがあるから。…人間は悪事を行う前に、たとえ無意識の内にでもリスクと利益の両方を天秤にかけているはずよ。リスクの方が重ければ悪事に手は染めない。利益の方が重ければ、いともたやすく悪事に染まる。もちろん、例外も多いでしょうけれど。」
「その話は…元帥と何の関係が?」
「………ジルの家系は結構ヤバかったらしいのよ。特に、母親の家系はね。曾祖父は軍の資金を横領したり、暗殺未遂事件を引き起こしたりした悪党。ジルの父親だって、祖父が誘拐してきた相手と既成事実を作らされて婚約したの。まっ、他の将軍から聞いた受け売りだけど。」
まだ戦争に参加する前の頃、元帥は、領地を広げるために、なんと姑を誘拐させている。
彼の父親は"マトモ"だったのかもしれないが、両親は早くして亡くなり、父親の遺言に背いて祖父が彼を引き取ることになった。
幼少期に受けた祖父の影響が、後の凶行に影響を与えたのかもしれない。
少なくとも領地のために親族を誘拐するくらいには、彼は祖父の影響を受けていたに違いないだろう。
「元々祖父の影響が濃かったジルには、そういう闇があったのかもしれない。でも、戦争に参加する軍人となったときに、その闇をかき消すような人物と出会った。」
「それが、あなt」
「聖女サマ!!」
「あ、はい。」
「ジルはさぞや心打たれたのでしょうね。フランスの解放という目標に向けて夢中になり、聖女サマを心の底から崇拝していたんでしょう。…でも
「………(結局聖女認めてねえ?)」
「でもね、シマズ。ジルにとって聖女サマがどれだけ崇拝を向ける対象であっても、それだけで凶行に走ったなんて思えない。だって、もしジルが
「………"天秤"は…傾かなかった?」
「断言は出来ないけど、その可能性はあるんじゃないかしら?ジルはきっと…聖女サマと救国に夢中になって、戦後の領地運営にまで関心を持っていなかったんじゃないかしら?…いいえ、きっと余りに無関心が過ぎた。」
「将来の展望をあまりに考えていなかったから、いざその時になって、善悪の天秤に掛ける対象がなかった。だから、その天秤はあまりに簡単に傾いてしまった。」
「悪事の方へ、ね。…何が言いたいか、にっぶいアンタでも分かってくれたと思うけど…」
邪ンヌが俺の目の前まで迫ってきて、そっとハグをしてくれる。
いやあ、おったまげた。
いくらなんでも邪ンデレし過ぎてないかい?
「"そんな話は関係ない、俺の利益を保証しろ"…アンタは元々そんなタイプの人間でしょう?そんな人間が、いつから聖女サマやマスターちゃんみたいな事を言い出すようになったんだか。」
「………」
「アンタが嫌いなあのお爺さん、今日発狂しちゃったそうよ。」
「!?」
「アンタもお爺さんも無理を詰めすぎ。アンタもアンタで色々と変なのを溜め込んでるから、あんなサーヴァント達が引き寄せられてくんの。2人だけしかいないのは分かるけど、あのキメラとか、頼れる存在はいるでしょう?」
「………」
「そりゃあ、現代技術となると戸惑う部分もあるでしょう。でも、基礎的な部分は一緒だから大丈夫だろうってDrも言ってたわ。…ねえ、シマズ。アンタは人理の修復が終わったら、何をしたいの?」
「…………家に、帰りたい」
あまりに邪ンデレた竜の魔女が衝撃的過ぎたのか、つい本音がポロリと口から溢れる。
その本音は…レフ・ライノールとかいうビンラディンが施設をぶっ飛ばした時から忘れかけていた思いだった。
俺自身、倉庫の隅にしまわれていたような…ホコリを被ったシロモノではあったが…しかし純然たる欲求でもある。
邪ンヌはそんな俺の、あまりにも素朴な、情けないような"願い事"を笑顔で受け入れてくれた。
「…ぷっ、ははは!アンタらしいわね!…でも、良い目標じゃない。いい?アンタの目標は人理修復なんて大それたモンじゃない。そんな目標はマスターちゃんにでも任せてなさい。」
「………」
「アンタは自分の家に帰るために、ベストを尽くすの。だから根気を詰める必要も、無駄な責任感を持つ必要もない。アンタはアンタの手の届く範囲をやればいいの!」
気づけば、邪ンヌからもらったタバコも煤塵帰している。
俺はそれを灰皿に投げながら、少しばかり邪ンヌの肩で目を閉じた。
その通り。
俺はただの技術者だ。
気負ったって何もできはしない。
だからといって何もしなくていいわけじゃないが…彼女の言う通り、大それた目標に手を伸ばす必要も、そんな自覚を持つ必要もないのだ。
大義のためだけではなく、自分のために尽くすエゴもある程度必要なのだろう。
あまりに眩しく輝く太陽のような存在が近くにあって、それがどれほど魅力的でも。
ある程度大義と歩調を合わせる事はあっても、それが駆け足になってはならない。
あくまで自分の将来の展望を見失わずに、自分の人生を歩むべきだ。
「それじゃ、私はこの辺で
「うっ、うっ…ありがとう邪ンヌたん…ズビビィィィイ!………でも、何でこんなに気にかけてくれるの?」
「…えっと…アンタが消えたら困んのよ!タバコの供給先も、喫煙場所もないじゃない!せいぜい"
彼女はそのまま、振り返る事なく走り去る。
俺は鼻から鼻水とは別の液体を噴出させそうになった。
申し訳ありませんんんんんんんんんん
今回色々と創作ぶっ込み過ぎましたてか邪ンヌたんに励まされたい欲望を文章にぶつけ過ぎましたあああああああ
ジャンヌ・ダルクがジル・ド・レ元帥の家系についての経歴を聞いていたという部分は創作ですが、元帥の家系は色々とアレだったようです。
ただ、その評価も裁判中の当人の証言が元だったり、元帥の領地を狙う貴族によってねじ曲げられた可能性もあるので一概に言えません。
また、カーミラの例に見られるように、昔の貴族では領民は領主の所有物との考えだったので、彼女や元帥以外にも領民を痛めつけたりする例は見られたようです。
元帥がフランス勝利後の展望をどのように考えていたか、または考えていなかったかは分かりません。
本編中の内容は推測に過ぎません。
仮に考えていたとしても、聖女の火刑は彼を変質させた可能性は大いにあります。
ただ、私としては現代における米軍のアフガニスタン/イラク帰還兵の内、英雄的な行動をした兵士までもが内地における閉塞感と目標の喪失感から犯罪に走ってしまうという心理に近い物も働いていたのではないかと思い、このような形で書きました。
異論は十二分にあると思いますので、あくまで創作として見ていただければ幸いです。(にしても創作すぎる気が)