ちなみにブログ版の先行ストックはあと3つ・・・(^u^)
1学期の終業式がおわった。
つまり……たった今から夏休み!いえーい!!
だけど夏休みスタートしてすぐ、私はまっすぐ家に帰った。それは友達とちょっと遊んで帰ってもいーんだけど……遊んで帰りたかったけど。
私にもいろいろと りゆー があるの!
「たっだいまー!」
「おかえり好香……随分と大荷物ねえ」
リビングにいたおねーちゃんが私を見て笑ってる。
うー、そうだよ。今日まで教室に置きっぱなしにしてた荷物がいっぱいで、両手も前もふさがってるの。わかったでしょ、これが理由。こんなじょーたいでで遊べるわけないでしょ!!
てゆーか、おねーちゃん。すっとスマホ出してこんな重そーび してるカッコ撮るの止めてよ。
「去年も言ったでしょう。夏休みの前にちょっとずつ持って帰らないからそうなるのよ」
「だってめんどーだったんだもん。それにきっと いでん ってやつだもーん。どーせおねーちゃんだって、初等部の時は同じことしてたんでしょ?」
「ハズレ~。おねーちゃんは計画的に持ち帰ってました~」
「う……じゃ、じゃー私はおねーちゃんじゃなくてちい姉のいでん……」
「はい残念でした。愛香おねーちゃんも考えて持ち帰ってたわよ」
おねーちゃんの小言を言い返したかったのに、全部ふさがれた。
なんてこと。おねーちゃんはまだしも、ちい姉はぜったい私と同じタイプだと思ってたのにぃ。
ウソだと思いたいけど、おねーちゃんのちい姉 じょーほー が正しいのは間違いないし……くそう。
「ほらほら部屋に荷物置いて、手洗いうがいをちゃんとなさい」
「はーい」
着がえて部屋から出たら、ちょうど階段上がってきたちい姉とばったり会った。ちい姉も帰ってきたんだ。
「おかえり、ちい姉!ついに夏休みだよ夏休み!!」
「ん。ただいま好香」
……なんか変だなちい姉。元気ない……とはちがうかな。ちょっとそわそわ?ふわふわ?してる?いちおーはいつも通りのふりしてるみたいだけど、私の目はごまかせないよ。ふふん。
よし、ちょっとためしてみよう。
「ゴリラらしくないよーちい姉」
ボソッと言ってみたけどはんのーしないで素通りされちゃった。おねーちゃんのとこまで階段ダッシュする準備してたのに。
いつもなら最低でも「だったら、リクエスト通り泣かしてあげようか?」くらい言ってくるスーパーゴリラなのに。これはやっぱり何かあったなちい姉、むむむ。
気になるから自分の部屋にむかうちい姉について行ってみようとしたら、私のとなりに、スッと影がでてきた。
おねーちゃんかな?
と、思ったんだけど。となりを見上げたら、いたのはトゥアールさんだった。
「あれ、トゥア――んむ」
トゥアールさんが、ひとさしゆびを口に当てて、しーっとナイショのジェスチャーをするから、あわてて両手で口をふさいだ。
私が静かにするのを かくにん したトゥアールさんはにっこり笑って、ちい姉に気付かれないよーにそっーっと、いっしょに部屋にはいっていっちゃった。
うーん、スパイみたいなこともできちゃうんだトゥアールさん。かっこいい……
「でもだいじょーぶかなトゥアールさん?」
ただこれはこれで、ちい姉のようすは気になるけど、こっそり部屋について行ったトゥアールさんも心配になるんだよね。ちい姉が しょーき に戻ったあとで怒らないといーんだけど。
『好香。やはり彼女とは、一度話がしてみたい。』
トゥアールさんとちい姉が消えたドアを見てたら、ポケットの
「エレメリオン?トゥアールさんがどーかしたの?」
エレメリオンがトゥアールさんを気にするなんて。ちい姉たちにはごあいさつしたいとか言ってたけど、トゥアールさんは?
『詳しいことは少し長くなるから、また今度にしよう。だが私の推察が正しければ、彼女は我々の力になってくれるかもしれない。』
うーん?トゥアールさん頭いいから、お手伝いしてもらえるかも、ってこと?
ちい姉に たいこー していろいろ発明してるらしいトゥアールさん。そのトゥアールさんが、仮面ファイヤーや超戦隊みたいに私たちにアイテム作ってくれる博士に?
「……いいかも」
そーぞーしたら、けっこーいいイメージ。トゥアールさんめちゃ頼りになりそう!
「うんうん。わかった!新ヒーローのおひろめしたら、トゥアールさんにエレメライザー見せてみる!」
『ありがとう。好香の準備ができてからで構わないよ。』
トゥアールさんに話すと総二兄にもバレちゃったりしないかなって、思ってたけど、博士になってくれるなら、ひみつの仲間だもんね。絶対ナイショにしてくれるはず。
「これはますますしっかり新ヒーローデビューしなきゃいけないぞー!」
『ああ。頑張ろう好香。』
夏休みすぐに新メンバーのめどがつくなんて、これはいい夏休みライフになる よちょー かも!えへへ。
「あら、愛香と一緒じゃないの?好香」
「んー、なんかね、ちい姉
リビングに戻ってきた私が、ひとりなことに首をかしげるおねーちゃん。このようすじゃ、トゥアールさんには気づいてなかったみたい。
これはつまり、トゥアールさんはスパイだけじゃなくて忍者みたいに気配も消せる?さすが。
「だ~から~。私はちい姉がいない間におねーちゃんをひとりじめするのっ」
ソファにすわってるおねーちゃんに飛びつく、えへへ。胸に飛びこんで、おねーちゃんがちょっとびっくりしてる。だって、ちい姉も大好きだけど、おねーちゃんだって大好きだもん私。
最近はほら、
「ひとり占めされちゃった。それならお姉ちゃんは、好香ポイントを充電させてもらえるのかしら?」
「いいよー!ぞんぶんにじゅーでんしてよね、おねーちゃん!」
おねーちゃんは、私をひざの上にのせると腕を回してぎゅーっと抱きしめてくれる。そのまま持たれかかると、背中にあたるかんしょくがやわらかくて温かい。いいでしょ私のおねーちゃん。
「ふふ、好香はいつも愛香一筋だもの。むしろ今は、お姉ちゃんの方が好香をひとり占めかなぁー?」
「えぇ~?おねーちゃんだって大好きだもん。ちい姉ひとすじって、そんなこと無いってば」
「ほんとにぃ~~?」
にこにこ笑いながら、おねーちゃんが顔を近づけてくる。しょーじきに言っちゃいなさい、なんて楽しそうにしてる。
ちょっと、ゆだんしたらおねーちゃんはこれなんだから。
「もー、おねーちゃんは ゆだん するとすぐイジワルゆーよね。てい」
からかってくるおねーちゃんにはこうだ。のぞきこんでくるおねーちゃんのほっぺをつついてやる。
「あらら、でもね仕返しできるのは愛香おねーちゃんだけじゃないのよ?それっ」
「きゃー」
おねーちゃんは、今よりもぎゅーっと私を抱きよせて頬ずりしてくる、くすぐったい。やったなぁもう。私だって負けないんだから。
おねーちゃんと遊んでたら、ズバンズバンって感じのすごい音がして、天井がビリビリふるえ出した。地震!?
「きゃっ!」
「ひゃ!?」
思わず、おねーちゃんといっしょに天井を見上げた。
まだドッカンドカン音が続いて、私とおねーちゃんがソファから浮きそうなくらいに しょーげき がビリビリくる。
「愛香ったら元気ねえ」
「元気ってゆーかゴリラじゃんスーパーゴリラ」
おねーちゃんが苦笑いして、私はあきれたよーにため息。
地震かと思ったけど、天井―2階からビリビリくる しょーげき ってことはちい姉なんだよね。さっきは、そわそわしてると思ったら今度は何やってるんだろ。
え、まさかトゥアールさんがやられてる音じゃないよねこれ……?
「……トゥアールさんだいじょーぶかな」
「意外と心配性なのね好香。愛香がお友達相手に乱暴なんてしないわよ」
おねーちゃんは私の考えすぎだってクスクス笑う。けど、私は何回もそーゆー現場を見てるんだからね。笑いごとじゃないんだよ。
トゥアールさんはね、ちい姉の
しばらくするとウソみたいに静かになった。
ちい姉がやりすぎて、トゥアールさんがたえきれなくなったとかじゃないとーんだけど……
そーいのってたら「ごあああああ枕が遠心力で鉄の硬度を!?」なんてトゥアールさんの声が聞こえてきた。よかった、だいじょーぶそう。さすがトゥアールさん。
トゥアールさんのさけび声が聞こえてからちょっとしたら、ちい姉がリビングに入ってきた。
ちい姉だけか。トゥアールさんいないや。
「お友達、もう帰っちゃったの?」
「ん。今日は、遊びに来てたわけじゃないから」
帰ったってゆーか、たたき出したんじゃないのかなーって、おねーちゃんたちの会話を聞いてて思う。ちい姉は窓からトゥアールさんを放り投げてもおかしくないからね。トゥアールさんも へーき で着地してそーなんだけど。
でも、ひと暴れしたせいかな?いつものちい姉にもどってる気がする。
それでも念のためにかくにんしてみよっかな。
キッチン行って牛乳飲んでるちい姉に聞こえないくらいの声でぽそっとつぶやいてみる。いつものちい姉ならこれだって気付くはずだし
「いまさら牛乳とかムダな努力でしょ」
「こらチビスケ」
すぐ反応してギロッとこっちにらんできた怖っ。
だから、おねーちゃんの腕を引いて、かくれるように ぎゅーっとくっついた。ふふん、これでどーだ。
それ見たちい姉は、ため息つきながらソファにすわった。ふふん、おねーちゃんは味方だもん。
「あらあら。好香を怖がらせちゃかわいそうよ愛香」
「どう見たって生意気な顔しかしてないわよそのチビスケ」
うん、やっぱりいつものちい姉にもどってる。
「好香と一緒にビックリしてたのよ。二階からディーゼルハンマー打ち込むみたいな音が聞こえてきたから」
「なによそれ、大袈裟なんだから」
キックでコンクリート壊せるくせに、どこがおおげさだと思えるんだろ。じかくしないと、そのうち家をくずれさせちゃうんじゃないのスーパーゴリラ。
「ちい姉はさー。自分がゴリラじゃなくて、スーパーゴリラだってことを じかく したほうがいーよ。そーだよねー?おねーちゃん」
おねーちゃんの言葉に苦笑いしてるちい姉に、真実を伝える。私のいうことにおねーちゃんが苦笑いしてるけど、ちゃんとちい姉に言った方がいーんだよ。スーパーゴリラを野放しは、あぶないんだから。
そー思っておねーちゃんを見上げてたら、となりからにゅっと両手を伸ばしてきたちい姉が、私の顔をはさんだ。え、何?
「はいはーい。帰ってから、ちい姉に暴言これで3度目ですねー好香ちゃ~ん」
「いたいいたいいたたたた!!!!!」
笑いながらほっぺったりょーほーひっぱってきた!笑ってるくせに、力いれすぎ!!
それに3度目って、トゥアールさんには気付かなかったのに何で私が部屋の前で言ったことだけおぼえてんの!?
いたいいたい!
「ほらこれよ。お姉ちゃんが大袈裟に言うからこのチビスケが調子に乗るんじゃないの?」
「ふふ、私のせい?そうそう、二人が帰ってくる前に未春おばさんのところでコーヒー飲んできたけど、最近は不思議なお客さん増えたわね?」
「あ~、うん……」
ちょっと!ちい姉になんとか言ってよおねーちゃん!ほっぺ引っ張ったまま話すの止めて!!未春おばさんのことは後でいーでしょ!?
ほら私のじょーたいよく見て!おねーちゃんのひざの上で抱っこされたままで動けなくて、ちい姉から逃げられないんだから助けてよ!!
いたいいたい!
「大丈夫?周りの女の子にモテるでしょう、総くん」
だいじょーぶじゃないのは私!総二兄がかっこよくなってるとか今はいーから……いたたた!総二兄の話題になったからってよけーに力いれないでよちい姉!スーパーゴリラ!!
「いひゃいいひゃい!いひゃいっへふぁぁ!!」
「え、あ!ごめん、強く引っ張りすぎたわ」
私の涙声に気付いて、よーやくちい姉はほっぺを放してくれた。うぅ、いったぁぁいぃ……あとが残ったらどーすんのよ、ちい姉のばかぁ。
「ちい姉なんかさっさとコクハクして振られちゃえばーか……」
「お姉ちゃんもごめん、応援してくれてるのにって、なんだとこいつぅ……!!」
「べー」
にらんでくるけど、そんなの知らないもん。ふんだ。
「そんなこと言っちゃダメよ好香」
「だってぇ……」
おねーちゃんがこまった顔で私に注意してくる。そんなこと言ったって、ちい姉がらんぼーだからだもん。
……それはそーと、なんでスマホかまえながら私見るのおねーちゃん。
「総くんに振られたら愛香おねーちゃん泣いちゃうわよ?いいの?」
う。それ言ってくるのズルい。
ちい姉は、元気でかっこいー方がにあうし、そーゆーちい姉が好きだもん。
今は、おねーちゃんの言葉で変な顔してるけど。
「それはやだ……」
「そうよね。ほんとは好香だって愛香おねーちゃんのこと、応援してるんだものね」
「うん。ちい姉も総二兄も好きだもん……」
な、なんか恥ずかしくなってきた。うぅ、顔があつい。
思わず手でふたをしたら、頭の上から「あ、隠さないで好香」って声とスマホのシャッター音がパシャパシャした。
……なんでおねーちゃんはすぐにスマホ出してくるの。よけー恥ずかしくなっちゃうからやめてよぉもぉ~~。
「な、なによこっちまで照れるじゃない。お姉ちゃんも好香をノせないでってば!!」
顔赤くしたちい姉が、ボフッとソファの上に寝ころがった。なんでちい姉が照れるの?だから、照れるくらいならさっさとコクハクしちゃえってゆーのに。
「それに、愛香おねーちゃんが振られちゃったら、お姉ちゃんずっとツインテールにできなくなっちゃう」
おねーちゃんは、指先で私の髪をつまんで、ちい姉に向かってふりふりと振る。
そっか、『ちい姉と総二兄がコイビトになるまでツインテールにしない』って約束してるんだっけ、おねーちゃん。
「そうだ。好香が見たいって言うなら、お姉ちゃんツインテールにしてみようか?」
じょーだんぽくおねーちゃんが言うけど、私が好きなツインテールはちい姉(とテイルブルー)だけだからね。
……待って、でも、ちょーっと気になる。うん、ちょーっとだけだからね?
おねーちゃんのツインテールってピンとこないけど、おねーちゃんのツインテールでしょ。もしかしたらちい姉のツインテールみたいに好きなやつかも。どうしよ。
「え!?駄目だってば!!」
でもツインテールのおねーちゃんをイメージする間もなく、ちい姉ががばっと起き上がって、おねーちゃんを止めにきた。そんな本気であわてなくてもいーと思うんだけどなあ。
「大丈夫よ。約束はちゃあんと覚えてるから」
ペロっと舌を出して笑うおねーちゃん。ほら、ちい姉からかってるだけだ。
「愛香おねーちゃんが許してくれないみたいだから、ごめんね好香」
なんて、笑いながら頭を撫でてくる。そんなこと言って、ちい姉があわてるの最初からわかってたでしょ、おねーちゃん。
それにしても、どーやったらノーダメージでちい姉からかえるようになるんだろ。強い。
「私もまだ見たいって言ってないじゃん。それにちい姉泣いちゃいそうだし、見れなくてもいーよ」
「約束ってほどのことじゃ……チビスケはうるさい、泣かないわよっ」
むむ、ちい姉がほっとした顔するから、私もしょーじきに言ったのに。なっとくいかない。おねーちゃんと態度がちがうじゃん。
「ふふ、だって、とっても可愛くて忘れられないもの。今の好香くらいの愛香が『おねえちゃんがツインテールにしたら、そーじとられちゃうからやだぁ』って」
「なにそれ!ちい姉そんなだったの!?」
なつかしそーにおねーちゃんが話す私の知らないちい姉。
こっちの方がおねーちゃんのツインテールよりびっくりした。なにそのちい姉、めちゃめちゃ気になる。
ちょー見たい。
「気になる好香?未春おばさんがその時の写真を撮ってくれて、お姉ちゃんの宝物よ。今度、見せてあげる」
「やったぁ!約束だからね!忘れちゃダメだよおねーちゃん!!あー今すぐ見たーい!!」
「あの可愛い愛香は、好香の宝物にもなっちゃいそうね」
写真とか、さっすが未春おばさん。わかってるぅ。ちょっと そーぞー できないちい姉、見るのめちゃめちゃ楽しみ。
やっぱり待ちきれないかも。今度なんて言わないで今すぐ見せてよおねーちゃん。
「勝手にそんな約束しないでよ!」
「わっ」
さっきよりも顔真っ赤にして立ち上がったちい姉に、おねーちゃんのひざの上からひったくられた。
未春おばさんはほんとにっ……、なんてぶつぶつ言いながら、ちい姉は私をひざの上に乗せてソファにもどった。
また私の顔を引いて、真上からむすっとした赤い顔で見下ろしてくる。
「あたしの目が黒いうちは、そんな
「えぇー!なんでなんでケチーー!!」
「な・ん・で・も・よ!!」
ちい姉がまたおーぼーなこと言ってきた!おねーちゃんに写真見せてもらうくらい、どーってことないじゃん!!そんなだからまだ初等部に
「むー。別にちい姉にたのんでないもん。おねーちゃんに見せてもらうんだから」
ふん。いーもん。おねーちゃんが持ってる写真なんだから、おねーちゃんに直接お願いするもん。
だけど、おねーちゃんのひざにもどろうと思ったのに、ちい姉がっしり私の身体をつかまえて放してくれない。
むう、そんなに私に見せたくないの。
「だったら、ちい姉ここでそのお願い、もーいっかいおねーちゃんにやってみてよ!!」
だったら写真はあきらめてあげるから、ちい姉が じつえん してみてよ。この だきょー案ならいいでしょ。
「あら、いいアイデアね好香!」
おねーちゃんも手を合わせて喜んでる。どーだナイスアイデアでしょー。ほら、はやくやってよちい姉はやくー。
「そんな子供の頃の恥ずかしいことできるかっ!お姉ちゃんまで好香に乗っからないの!!」
「「えー」」
「えーじゃない!!あたしの姉と妹は、こんな時だけ足並み揃えてくるんだから……」
声をそろえる私とおねーちゃんに、ちい姉は疲れたよーにまたソファに転がった。つかまったままの私は、ちい姉の抱き枕みたいになっちゃう。
ちい姉といっしょだしこれはこれで。
「あたしよりもさ。そういうお姉ちゃんは彼氏作らないの?」
「今は愛香が心配でそれどころじゃないもの。愛香と総くんが恋人同士になってから本気出しちゃうわ」
ちい姉の質問に、おねーちゃんはよゆーの答え。でもたしかに、おねーちゃんなら ゆー通りになってもふしぎじゃないって感じするもんね。
こーゆーのが、大人のよゆーってやつなのかな。
おねーちゃんに比べるとちい姉にはそんなのないなあ。写真ひとつでてれてるのに「あたしよりもさ」とか言えないでしょちい姉は。
「ちい姉はおねーちゃんの心配してる場合じゃないでしょ。しっかりしないと総二兄つかまえらえないよ」
「あんたは生意気。恋愛のれの字も知らないチビスケは黙ってな」
ぺちんっておでこはたかれた。せっかく、じょげんしてるのに しつれー だぞちい姉め。自分だってレンアイの前にコクハクもまだのくせに。
「あら、分からないわよ?好香だって、気になる男の子がいたりするんじゃない?」
「私?そーだなぁ……う~ん」
「ぷぷ、このチビスケに?あるわけないってー……………え、もしかして、いるの?」
私のこと?おねーちゃん達がじぃっと見つめてくる。
いいよ。ふふん。私はちい姉とはちがってね……と、いーたいけど。気になる男の子かぁ……うーん。ぱっとすぐには浮かばないなあ。
だって、ちい姉よりかっこいい男子とかいないもんね。せめてちい姉の足元くらいのレベルになれないと、かっこいいとは思わないんだよ私は。
気になるって言えば……エレメリオンだけど。エレメリオンは男子とかそーゆーんじゃなくて、よくわかんない生き物?妖精?だし。かっこいいけど。
そーなると。
「やっぱりいないかなあ」
私の答えにおねーちゃん達は顔見合わせて苦笑いしてる。しょーじきに言ったのになによ。
「ほら、こんなのじゃない。そんなんで『秘密のある女』とか10年早いよねえ」
「こんなのってどーゆー意味!?」
ちい姉が、私を持ち上げておねーちゃんの目の前につきだしてイジイワルに笑う。
ぐぬぬ、ひみつならあるんだからね!いつかばらした時に腰ぬかしても知らないんだから!!
後ろのちい姉の言い草にふくれてたら、おねーちゃんが頭なでてきた。
「ふふ、好香はこれからってことだものね。好香に好きな子ができた時は、お姉ちゃん達ちゃあんと応援するから教えてね」
さすが、おねーちゃんは いーこと言う。ちい姉はおねーちゃんを見習うべきなんだよ。
でも、おねーちゃんの おーえん は心強そうだけど、その時のちい姉って、私をおーえん てる よゆー があるのかなあ?
そー思ってちい姉をじーっと見つめたら、またおでこはたかれた。
「私なんにも言ってないのにー」
「顔見てれば生意気なこと考えてるのはわかるわよ」
「でも、本当に早いよね。好香みたいに頭撫で撫でしてあげてたあの小っちゃな総くんが、もう私より背が高くなっちゃって……」
「うん……そうだよね。あたしたち、もう子供じゃないんだよね……」
私をなでなでしながらおねーちゃんが言ったことに、ちい姉がなんかまじめな顔してきた。
で、なんか決心したみたいで、私を下ろすとソファから立ち上がった。
よくわかんないけど、こーゆー時はやっぱりちい姉も私よりずっと大人だなーって感じがする。
「別の頭を撫で撫でしてあげなきゃ」
「お姉ちゃん、何か言った?」
「2人が早く恋人になれますようにって、お祈り」
そんなちい姉を見て、おねーちゃんがぽそっとつぶやいた。ちい姉はよく聞こえなかったみたいだけど、べつの頭ってなんだろ?どーゆーおいのり??
よくわかんなくて首をかしげてたら、おねーちゃんが気付いたみたいで、笑って―
「そうね、好香が大きくなったらわかるかな?」
―教えてくれなかった。耳元で「それまではヒ・ミ・ツ」だって。けち。
だったらいーよ。それじゃ、私もとーぶん ひみつ は言わないからね。
「それより、好香は愛香おねーちゃんを応援しなくていいの?」
「あー、その言い方はズルイおねーちゃん!私だってちい姉のこと、いつもおーえんしてるの知ってるくせにー!!」
私の知らないおいのりしたからって とくいげ になってるでしょー。私がちい姉のことおーえんしないはずないでしょ!
「そうだ。昨日はああ言ったけど、あたしも部活で合宿行くことになったの」
「あら。じゃあ早速のチャンスじゃない」
「チャンスって、もうっ。でも、まあ、うん……」
は?
今、すごいこと言わなかったちい姉。
ちい姉のこと、おーえんしてる。おーえんしてるけど、ちょっと待って。おねーちゃんはふつーに話してるけど待って。
「ちい姉どっか行くの……?」
「え?だから合宿――え、と、部活で何日か泊まりで練習するのよ」
何日って何?何日って!?
「い、いつ!?」
「日時はまだ決まってないけどね。何、どうしたの?大丈夫よ、お姉ちゃんいるんだし。好香1人でお留守番とかになったりしないから」
「そうよ。ちゃんとお姉ちゃんがいるわ」
そーゆーことじゃなくて!!夏休みなのにちい姉いないの!?いつもよりいっしょにいられると思ってたのに!!
新ヒーローのとーじょーだって見てもらうつもりだったのに……ちい姉が、ちい姉がいないとか、こんなの夏休み最大の事件じゃない……………!!!!!!
今回でようやく時系列ははっきりと原作5巻になったわけです(^u^)
ちい姉の様子が変なのはツインテール部でのイベントが原因だけど、好香は混ざれないので。
・恋香さんは妹
・
幼女「頭いいし白衣だし博士になってくれると似合いそう」
目の付け所は悪くないけど、その
・仮面ファイヤー1号
本筋には全く関係ないし好香の世代のヒーローでも無いけどなんか描いてしまった。読者目線だと何かおかしいどっか違うヒーローだけどこの世界じゃこれから40年以上続いてる(^u^)
【挿絵表示】