ツインテイルズの―トゥアールの開発した
『ヴォルテックジャッジメントーーーーーーーッッ!!』
「いやーイエローの
全ての武装を束ねた
『聞こえてんのよこらああああああああ!!!帰ったらあんたを薄切りにしてやろうかあああ!!!!!』
「おああああああマイク切るの忘れてたああああああ!!!」
そしてコンソールをがんがん叩いて嘆いて過去の自分を恨んでいると数分後の未来の自分が殺意に晒されて椅子から転げ落ちた。
いかなる属性だったか今回のエレメリアンは夜の海外に現れたというだけで実力的にはさして特筆することのない相手だったので割愛される。
トゥアールが
――その棒立ちで小学生のスカートの中をガン見していたエレメリアン―ロックチョウデリットが自身を目撃した
「他の場所にもエレメリアン反応!?こんな立て続けに……なんですこの移動速度!」
そして白い怪鳥を
春の始めから、地球は変態な侵略者の脅威にさらされていた。人々の笑顔が奪われそうになった時、遥か遠い異世界の
そして今――異世界から新たに一人の勇者が地球へと現れた。その名は…
「私はマグニフィセントエージェント。属性勇者エレメリオン!!」
エレメリオン。そう名乗った赤と銀の超人?は
(ちい姉とはぜんぜんちがうけどかっこいいなあ……!)
何が起きてるのかよくわかんないけど、こんな高い空の上で怪物がいるのに不思議ととっても安心する。
「アルティメギルだけでなくお前たちまでこの世界に現れるとは。
「属性勇者ぁ?小賢しい、キサマの
エレメリオンの迫力にも怯まないでロックチョウデリットは両手とくっついてる翼をバサッと広げるとすごいスピードで向かってきた。
「好香、私にしっかり掴まっているんだ。」
「う、うん」
けど、改めて私を抱えたエレメリオンは飛んでくるロックチョウデリットにも焦らない。
「トオッ!」
「ヌゥ!」
ぶつかると思って私は目をつむったけど、エレメリオンは空の上でまたジャンプしてきれいに避けちゃった。すごいすごい!
「では、こちらからもいくぞ!!さらばだ!」
「「え」」
私とロックチョウデリットの声が重なった。エレメリオンは私を抱えて、ロックチョウデリット置いて飛んで行っちゃう。なんで!?今のってやっつける流れじゃないの!?
「おのれこの私を愚弄する気か……っっ!!逃がさんぞ~~~~~~ッッッ!!!」
後ろから凄い怒ってそうな声が聞こえる。どーするのあれ。
エレメリオンは私をすっぽり包んだ大きな光の球になって飛んでる。夢でお話してた光の球がもっと大きくなったみたいなやゆだ。そのせいかすごいスピードなんだけど全然苦しくない。でも今はそれよりも言わなきゃならないことがあるよね。
「なんで!?なんでなんで!?あいつやっつける感じじゃなかったの!!???」
さっきのぜったい怪物やっつけてくれる感じの言い方と態度だったじゃん。なんで逃げてるの。
「残念だが私の
「ぜんぜんダメじゃんそれ!!」
言葉の意味はよくわかんないけど、あんなかっこいいこと言っちゃダメな感じなのはわかった。ぜんぜん、大丈夫じゃないよね!?
「スカーーーーーーーーッッッッット!!!」
なんか変な叫び声が後ろから聞こえて振り返ったらロックチョウデリットがめちゃ怖い顔で追いかけてきてる。さっきめちゃめちゃ馬鹿にされたと思ってそうだったもんね。
「めちゃ怒って追っかけてきてるよ!!どうするの!?」
「スピードはヤツの方が上だ。近く追いつかれるだろう。」
「普通に言わないでよーーー!!!」
エレメリオンが当たり前のようにダメなこと言うからさっきからツッコンでばかりだ。うぅ、こういうツッコミは総二兄だと思ってたのにぃ……
「好香、これを握るんだ。」
頭を抱えてると手に光が集まってきて、てのひらに小さいライトみたいなのが出てきた。あ、これがポケットに入ってたやつだ。
「好香と私の【
「まってまってまって。さっきからかっこよさそうな言葉の意味がぜんぜんわからないからまって!?」
「説明している時間は無い!このままでは私の
「えええええええええええええええええ!!!!???」
めちゃ怖いこと言われた。もー反応が追いつかない。このままじゃ空に放り出されるって、そんなの力を貸してほしいってやるしかないじゃないそれ。ヒドくない!?
エレメリオンはエレメリオンでなんでずっと落ち着いた態度でダメなこと言えるの……
ううぅ……なんでこんなことに。こんなことなら朝にもっとちい姉に甘えとくんだった。いや昨日だったらちい姉のお菓子勝手に食べちゃったことも許してくれたかもしれないしもっといろいろしておけばよかったかなあ。
こんな時だって困ったらだいたい力づくでいけるちい姉がむしょーに恋しいうらやましい……これがそーまとーってやつ?
「なんかもう早くちい姉に会いたいよぉ……」
「必ずキミの力になる。さあ早くエレメライザーを握ってくれ。私を信じてほしい好香。」
「うぐぐ、もーわかった!やるってば!!信じるからねエレメリオン!!」
エレメリオンがどんどん話を進めてくる現実とーひするスキもくれない……ええいこーなったらヤケだ!なんか思ったのとちがってに頼りなさそうだけどエレメリオンが助けてくれたのはホントだし夢で会ってる時も悪い人?じゃなかった。
ここにちい姉はいないけど、私だって
エレメライザーを真正面に構えてゆないとこーど?ってゆーのを叫ぶ。
「え、エレメライズ!」
――コードを認証したエレメライザーが今まで最大の光を放つ。それは好香を包んでいるエレメリオンの光球を更に巨大な虹色の光となって包み込んだ。
『エレメライズ!』
先程の姿とは違う、半透明になったエレメリオンが好香の全身に重なり――粒子となって彼女の身を覆っていく。両足から腰、両腕の順に他よりも多量の粒子が集まり金属質の装甲と成す。頭部に角を思わせる2つの金属パーツが装着され――続いて伸びた髪がそのパーツに纏められる。エレメライザーを包んだ丸い水晶のようなパーツが胸に装着されると、半透明だったスーツが
周囲を覆う虹色の光も同様の2色に変わり、もう役目は終えたと告げるように弾け飛んだ――
えれめらいざー、ってゆーやつの光が無くなって目を開けたら――最初に見えたのはすぐそこまで来てたロックチョウデリットの頭。ぶつかるぶつかる!!
「やだ、来ないでっ!!」
思わず両手を突き出したら、ドカンってすごい重いものがぶつかったみたいな音がして、手がちょっと痺れた――私はロックチョウデリットの―怪物の突撃を受け止めてた。
「うそぉ……」
「そ、そんな馬鹿な!!?」
私とロックチョウデリットどっちもが信じられないって声を出した。でも、ぼーぜんとしてる自分自身を置いてきぼりにして、私の体は勝手に、掴んでる鳥頭を跳び箱みたいに押し込んでロックチョウデリットの背中に飛び乗ってた。
「き、キサマっ!ふざけるな!!」
「うわ、わ、わ!ちょっと動かないでよ!!落ちちゃうでしょーばかーー!!!」
当然、ロックチョウデリットは振り落とそうと暴れ出したんだけど。そんなことされるからバランスくずしちゃいそうで、落っこちないようについ首をぎゅーっと掴んだら思った以上に力が出せてしっかりと相手を捕まえて乗ることが出来ちゃった。
おぉ…!掴んでる首がメキメキ言ってる。凄い力出せてる私。
「アガッ……グエエェェ………!!」
苦しそうな鳥みたいな声出してるけど、仕方ない。なんで首掴んだって言われたら、その、ちい姉がよく私を捕まえるのに襟掴んだりするからつい……うん文句ならちい姉に言ってよねちい姉がお手本だから多分……
押さえつけることができたら、ちょっと落ち着いてきた。そうするとなんかこう、エレメリオンと1つになってる感じがする。
22秒だけとか頼りないこと言ってたけどロックチョウデリットを押さえ込める腕とかさすがってゆーか見た目通りヒーローっぽい力あるんだねエレメリオン。
…………あれ?この手、さっきのエレメリオンと形が違うようなあれ……?向かい風で引っ張られる髪もいつもとなんかバランスが違う、あれ……!?待って。そもそもエレメリオンの髪ってトゥアールさんみたいなストレートの銀髪だったよね。なんかちらちら目に入ってるの水色ぽいし左右で重さを感じるんだけど、え……!?
「え、え?なにこのかっこ?私エレメリオンに変身したとかじゃないの!?」
てっきりTVのウルトラメロスみたいにエレメリオンと一つになって3分だけ戦えるようになってもらった、みたいなことだと思ってたんだけど――これ私がツインテイルズみたいになってるう!?
銀色の手に映ったの見たら割と鎧?が大きい!
しかもツインテールになってる!
やっと気づいたの?って言われるかもしれないけど気付く余裕なんかさっきまでなかったんだからね!
『そうだ好香。キミは私と一つになっている。キミの
頭の中にエレメリオンの声が響いてくる。かっこいい声でかっこよさそうなこと言ってるけどそーじゃなくて!
「なんで私“が”変身してるの!?私“で”エレメリオンが戦えるってことじゃなかったの!??」
『世界はそこに住む者が守らなければならない。私はあくまで危機が訪れた世界の人々の剣であり盾なのだ。だからこうして私はキミの力になることができた。』
かっこいい声でかっこいいこと言ってるけど「力になれる」って助けるとかじゃなくてそのままの意味!?それずるい!!ちょっと落ち着いたって思ったけどもうぜんぜん落ち着けてないや私だって落ち着くの無理でしょ落ち着かなくていいちい姉くらいののーきんにはまだなれないってばちい姉助けて。
「それになんでツインテールにしたの!?」
『私は【
「だからそれまって!わかんない言葉が多すぎてわかんないの!!」
専門よーごが多すぎてさっぱりわからない。もっと初心者の9歳に分かるように言ってほしい。ただでさえこんらんしてるのに頭パンクしそう。
『つまり変身するとまず好きな髪型になるんだ。』
「私ツインテールきらいだよ!?」
わかりやすく言われたら言われたでなっとくできないことを言われるなんなの。私は総二兄にも刷り込まれずにツインテールにしてないんだぞ。
『好香、自分の
「う、うそじゃないもん!昨日のはただ――」
「グエェ……スカートを脱ぎ捨てた上に人の上で何をごちゃごちゃと……スカーーーーーーッッット!!」
エレメリオンと話していてロックチョウデリットがこっちをにらみ上げているのに気付かなかった。
1つ咆哮したロックチョウデリットが首を掴まれたまま急旋回して振り落とそうとしてくる。その勢いでロックチョウデリットを中心に竜巻が起きている。
なにこいつ鳥のくせに力強すぎない!?
「きゃあああああああああ!!落ち落ち落ちる落ちる!!」
なんとか止めようと首をつかんでる手にもっと力を込めたけどロックチョウデリットは止まらない。だんだんと体が浮き上がってきて、もうふり落とされないようにしがみ付くしかできない。どーなってるのついさっきまでは締めつけて押さえられてたのに。
『いけない!
「スカーーーーーーーーーーッット!!!!!!」
「きゃあああああああああああああああ!!!!!??」
大きな竜巻を起こしてさんざん旋回されてから急降下して急上昇。ジェットコースターどころじゃない動きと風圧にエレメリオンの言葉を聞き取れる余裕はない。
とうとう私は振り落とされて地面に激突した。