魔砲使いになった理由   作:タニアホテル

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決意を胸に

 

 もう既に家の外では大人の胴体の二周り程もあろうかと思われる木の根がアスファルトを突き破りその姿を見せ始めていた。

 悲鳴、慟哭、怒声。止むことなく何処からか聞こえてくる。道路は渋滞になりクラクションが鳴り響いた。

 そんな中、揺れる地面をものともせず、常人の全速力に近い速度で走る2人の姿があった。

 

 

 

 

 恭也と美由希は地面から突き出してくる木を、暴れる木を、冷静に躱しながら走り続ける。

 なのはは、いまだに状況についていけていなかった。あまりに予想外だった。なぜ今自分はここにいるのだろう。そうぼんやり思った。

 ふと、恭也の横顔を眺める。映ったのは生きようとする強い意思が宿った表情。何故かわからないが、なのはは場違いにも魅入ってしまった。

 何気なく辺りを見渡す。そこには誰もかれもが生を望み足掻く姿があった。美由希と目が合う。美由希はなのはに向けて笑みを浮かべる。しかしその表情は恭也と同じ生きるために奔走する力強い顔だった。無意識になのはも口角をあげた。彼らの姿が途轍もなく眩しく感じた。

 なのはの停滞した思考が僅かに転がりだす。

 なぜ皆そんなに必死なのだろう? なぜ夢なのにそんなに必死に生きようするのだろう? ここは現実ではないのに。

 そこでふと、思考が止まり最後の考えを繰り返した。

 もう一度人々の姿を目に映す。

 現実じゃない? 違う、生きている。皆、生きてる。生きようとしている。現実のように一人ひとりが意志を持って……。皆確かに存在してるのだ。自分はどうだろうか。生きようとしていない。意思も持ってない。自分はまるで死人、生きた屍ではないか。それに比べ、夢の世界の皆の方がよっぽど人間らしい。自分が見ている夢のはずなのに!

 そこまで考えたなのはは、急におかしく感じてふふっと小さく笑った。今までの自分が馬鹿らしくなった。

 

『なのは。ここは現実よ。私も士郎さんも恭也も美由希もそしてなのはも……ここにちゃんと存在しているの。今ここにいるなのはは、なのは自身なのよ』

 

 記憶の中から母の言葉が蘇る。そして坂を下る球のように一気に思考が加速した。

 桃子の言う通りだった。なのはは確かにここに存在している。士郎も桃子も恭也も美由希も、それにアリサやすずかだって存在しているのだ。たとえ夢の中だとしても関係ないのだ。

 

(今の私にとっての現実はここなんだ! 今ここにいるなのはは……高町なのは私自身なんだっ!)

 

 これまでの生気の感じられなかった姿など今は見る影もない。あるのは恭也たちと変わらぬ意思を宿す瞳と小さく唇を歪めてにっと笑う表情だった。

 

「なのは、かなり揺れるけど大丈夫か?」

「うん、平気。大丈夫だよ。…………ありがとうお兄ちゃん……連れ出してくれて」

 

 恭也は一瞬驚いた顔をするがすぐに口元に笑みを浮かべて言う。

 

「……当然だろ? なのはは俺の大切な妹なんだからな。もちろん美由希もな。それよりも振り落とされないようにしっかりつかまれよ?」

 

 なのはは広く頼もしく暖かい恭也の背に力を込めてしがみ付いた。その時、ふと、士郎と桃子のことを思い出す。

 

「ねえお兄ちゃん。お母さんとお父さんは?」

「……父さんは母さんを迎えに店に向かったよ」

 

 なのはは一瞬固まった。店の方向すなわち、巨大樹の発生地付近だった。なのはの目に涙が浮かぶ。もしかしたら、もう戻ってこないのではないのか。そのことを恭也に言おうしたが途中でさえぎられた。

 

「大丈夫だ。父さんは俺よりも強い。……必ず合流できる」

 

 なのははそれ以上何も言わなかった。

 美由希は恭也の後ろを無心で只管走り、躱し、走った。士郎や恭也に比べるとまだまだ未熟とはいえ一般人と比べ遥かに体力があるのは今の状況をみれば明らかだ。しかし、若干息が上がり始める。そして、もしもこの状況がずっと続いた場合のことを想像し冷や汗を流す。できる限りの体力温存に努めようと考えながら美由希はただ只管走り、躱し、走った。

 

 

 

 

 突然遠くから爆発音がした。なのはは音のした方向を振り向いた。……空に翼を持った何かが飛んでいた。それが空からビームのようなものを放ち地上を蹂躙していたのだ。

 なのはは目を見開く。恭也と美由希もそれに気づき驚愕した。しかし足を止めるわけにはいかない。

 なんなんだあれは。わけがわからない!

 3人とも内心で同じことを叫んだ。

 すると今度はトラックが壁に激突したかのような衝突音と共に悲鳴が聞こえた。しかもかなり近い。3人はすぐにその原因を目にすることになった。50メートル程前方に黒くて巨大で丸い物体が躍り出た。左右から2本の触手が暴れていた。赤い双眸がこちらを向いている。

 なのははそれに見覚えがあった。忘れるわけがない。初めて自分を殺した化け物なんだから。なのはの心臓がドクリと跳ね上がった。体が緊張する。

 恭也と美由希は思わず立ち止まりそうになる。しかし木の成長は止まるわけではない。選択は限られている。

 

「……美由希っ! そこの角曲がるぞ!」

 

 すぐさま角を曲がり別の道を行く。そして行き止まりではないことを祈った。

 美由希が曲がったと同時に黒い化け物が後ろを横切る。通り過ぎた気配にあと少しでも遅かったらと美由希は肝を冷やした。

 

「一体なんなんだあれは!」

 

 先ほどよりも少し狭い道を疾走しながら恭也がたまらずに叫んだ。それに答えられるものなど誰一人いない。二人も同じ気持ちだった。

 なのはは追ってきていないかと後ろを振り向いた。……幸いにも来た道に追ってくるものは美由希ただ一人。黒い化け物の姿は見あたらなかった。そしてなのはが安堵して前を向こうとした時、空に一点の影が映りこむ。それはこちらを目掛けて急速降下していた。凝視したなのはは叫んだ。

 

「お姉ちゃん上! よけて!!」

 

 美由希は一瞬呆けた顔をしたが反射的に横に移動した。すると先ほどいた場所に先ほどの黒い化け物が落下し地面を破壊していた。

 

「あぶなっ!」

「美由希! 大丈夫か!?」

「……なんとか」

 

 恭也は顔を振り向かせ美由希の無事を確認し安堵する。なのはは、黒い化け物が次の攻撃を繰り出そうと、赤い双眸をこちらに向けたのを確認すると「また来るよ!」と二人に教えた。

 二人は一瞬振り向き確認すると即座に左右に移動し備える。しかし黒い化け物が飛び掛ってくることはなかった。こちらに向かおうとした瞬間に地面から突き出してきた木に激突し、その体を大きく歪めていた。

 

「……本当になんなんだあいつは」

 

 3人とも唖然とするしかなかった。

 

 

 

 

「ちょっと……私そろそろ……限界……かも」

 

 美由希が荒い息で恭也に言う。

 恭也は美由希を見る。大粒の汗を浮かべた顔は今にも倒れこんでしまいそうなほど苦しそうだった。一体どうすればいいのかと恭也は悩む。ここで止まってしまってはあっという間に木に飲まれるだろう。

 

「私……のことは……いいから先に……行ってっ!」

「バカなこと言うな! そんなことできるわけないだろう!」

 

 恭也はそう言うと振り返る。が、先ほどの位置に美由希の姿はなく少し後方に倒れこんでいた。恭也は慌てて引き返すと美由希の前にしゃがんだ。

 幸いにも、まだこの辺りは樹が根をはる様子はなかった。しかしそれも時間の問題だろう。

 

「……私……ちょっとだけ……休憩するよ」

 

 恭也は苦虫を噛み潰したような顔をする。美由希のような状態を恭也も体験したことがある。気合云々でどうにかできるものではないということは身をもって知っている。だからこそ「命がかかっているんだ! なんとか走り続けろ!」なんてことは言えなかった。どうしようかとあれこれ考えるが良い案が浮かばない。このままでは3人ともやられてしまう。しかし美由希を見捨てるなんて言語道断だ。

 できるかどうかわからないが、美由希も背負って走るしかないと結論を出そうとしたとき、どこか神妙な面持ちをしていたなのはが恭也の背から下りた。

 

「お兄ちゃん、私が残るよ。お姉ちゃんを連れて行ってあげて」

 

 恭也が顔を上げ、なのはに鋭い眼光を向ける。

 

「はぁ? こんな時になに馬鹿なこと言ってるん……」

「心配しないで。……私ね、同じ世界を何度か繰り返してるんだ。実はもう2回死んでるんだよ? 1回目はさっき見た黒いやつに体当たりされて、2回目は巨大樹から落ちて地面に。……目が覚めるとね、同じ朝に戻ってるんだ」 

 

 馬鹿馬鹿しい。そう恭也は一蹴したかった。しかし、恭也は思い出す。いつだったかなのはが語った夢の内容を。描写が細かすぎた夢の話。その内容が今日の出来事とあまりに合致していた。偶然だろうと言ってしまえばそれまでだが、真剣に言うなのはと相俟って、どうしてもそうだとは思えなかった。

 

「私、お兄ちゃんが連れ出してくれたおかげで大事なことに気づけたんだ……。だから大丈夫だよ。大丈夫。私はもう死なない。……この世界のなのはは死んでしまうかもしれないけど私、高町なのはは生き続けるから。私は何度でも立ち上がれるから」

 

 なのはは屈託のない笑顔を浮かべて言った。しかし恭也は納得できるはずもなかった。なのはを見捨てることなんてできるわけがなかった。そんなことをしたら自分自身を許せない。自分はなのはの兄でなくなってしまう。

 恭也は思わず立ち上がり言う。

 

「たとえそうだとしても置いていけるわけない」

「でもこのままだと3人とも死んじゃうんだよ!? 私とお姉ちゃんを担いで逃げようと思ってたのかもしれないけど、いくらお兄ちゃんでもそんなんじゃ逃げられない! 私は皆に死んでほしくないの!」

「そんなの俺だって同じだ! なのはにも美由希にも死んでほしくないっ!」

 

 お互いの譲れぬ思いをぶつけ合う。なのはは恭也の、恭也はなのはの目を断固とした意思を宿して見つめる。そして沈黙。

 

「……お兄ちゃん。お兄ちゃんたちは死ぬとそれで終わりなんだよ……? わかってる? わかってないよね? ……私はやり直せるの。だから信じて。私、必ず……必ず皆が無事で笑っていられる未来に辿り着いてみせるから! 何度繰り返したとしても絶対に辿り着いてみせるから! それまで辛い思いさせるかもだけど……お願いっ。 私を信じて?」

 

 なのはは近づくと恭也の大きく硬い手をとって言った。

 恭也は何も言えなかった。しかし内心では激しい葛藤があった。そして選択を強いられていた。破壊音が近い。もう時間はない。

 

「お兄ちゃん、もう時間がないよ。早く逃げてっ」

 

 なのはが焦った顔で言った。

 恭也は意思を固めたのか「わかった」と頷くと美由希を起こし背負った。美由希は恭也の返答に驚きの声を上げた。

 なのはは安堵し、小さく微笑む。

 

(私がんばるから。絶対に辿り着くから。それまで我慢し……。)

 

 なのはの思考は途中で遮られる。恭也が振り向いたと思ったら急に浮遊感に包まれたのだ。

 なのはは目を白黒させる。

 

「ちょっ、お兄ちゃんなにするの!? 下ろしてよっ!」

「こら、暴れるな。動きにくいだろ」

 

 なのはは恭也に横抱き……いわゆるお姫様抱っこされていた。頭の中は混乱の極みだった。

 

「なんで……わかったって言ったじゃん! なんで置いていかなかったの!?」 

「……当然だろ? なのはは俺の大切な妹なんだから」

 

 恭也は険しい顔をしたなのはを安心させるかのように微笑んだ。なのはは毒気を抜かれ恭也をただぼうっと見た。

 思い通りにいかなかった不満は少なからずあった。が、それ以上に嬉しかった。ただ嬉しかった。思い出すのは前回の最後。誰も助けに来ず、誰も気づかず、ただ一人孤独と絶望に打ちひしがれ落ちていった。その経験があるが故に恭也の行動はあまりに嬉しすぎた。自然と涙が溢れた。

 

「ありがとう……」

 

 小さく呟いたなのはに恭也はそっけなく頷いた。

 

 

 

 

 明らかに速度は下がっていた。息が若干あがり始め、動きも鈍くなっていた。突き出してくる樹を辛うじて避けられてはいるが、いずれ当たってしまうことは想像に難くない。

 

「……恭ちゃん、私そろそろ走れそうだから下りるよ?」

「いや、まだ休んでおけ。俺は大丈夫だ」

 

 恭也は、美由希が度々してくるこの類の提案を全て拒否した。恭也は分かっている。たとえ美由希を下ろしたとしても、自分はもうそんなに走れないことを。恭也が美由希を背負うことはできても、美由希は恭也を背負えない。だから自分が走れなくなるまで美由希を休ませて、そうなった時なのはを預けるつもりだった。

 それから、さらに走り続け恭也の息が荒くなったころ、樹が突き出してくる音とは別の破壊音が聞こえ始めた。

 また黒い化け物でも現れるのかと恭也は内心で動揺する。今現れると非常にまずかった。おそらく今の恭也では二人を運びながら避けるのは困難だろう。

 どうか来ないでくれと恭也は願う。しかし、その願いは、後方から聞こえる激しい破壊音と共に裏切られた。

 恭也の決断は早かった。振り向いてそれを確認すると同時に急停止した。

 

「美由希下りろ! なのはをつれて逃げるんだ。急げ!」

「でもっ! 恭ちゃ……」

「でもじゃない! 早くするんだ! 急げ!」

 

 問答している暇はない。恭也は行こうとしない美由希に鬼気迫る勢いでなのはを預けると 無理やり前を向かせ押し出した。

 走り出したのを確認すると破壊音の出所の方を向く。予想した通り化け物がいた。しかし、それは予想した黒い化け物ではなかった。

 地面から頭の先まで2メートル以上はあろうか。焦げ茶の肌。青い目をギラつかせた肉食獣のような凶悪な顔。開いた口にはナイフのような金色の牙を覗かせている。頭には目と同色の角が前後4本並んでいた。4足歩行だが、前足の付け根からはさらに2本の腕が伸びている。その手足は大木のように太く、筋肉が盛り上がっていた。それぞれの先端には、人の体など真っ二つにできるのではないかと思わせる青く鋭い爪が3本並んでいた。首から腰にかけて、装飾のように金色の金属が張り巡らされており、ところどころから円錐状の突起が天に向かって高く突き出ていた。何のためかわからないが腰には歯車がついている。そして何より目立つのが、己の体よりも長いのではないかと思われる巨大な尻尾だった。それを薙ぐだけで人間などひとたまりもないだろう。

 恭也の中から生き残ろうとする意思は完全に霧散した。せめて、ほんの少しでも時間稼ぎにでもなれれば、と覚悟を決めるのだった。

 

 

 

 

「ちくしょうっ! ……ちくしょう! ちくしょうちくしょう!」

 

 美由希は泣き叫びながらただ只管に走った。目からは止まることなく涙が溢れ出し、汗と混じると頬を伝って流れ落ちた。

 恭也を見捨てしまったこと。何もできなかったこと。そして、こんなわけのわからない事態を引き起こした原因に激しい怒りがわいた。これらの感情が美由希に死にものぐるいの力をあたえた。決して振り返らず、前だけを見つめ走り続ける。止まるわけにはいかなかった。恭也の紡いでくれた命を無駄にするわけにはいかなかった。

 なのはもまた美由希と同じくらい、いや、自分で逃げることができない分、それ以上の気持ちを抱いていた。なのはは恭也の姿が見えなくなるまで、振り向きその目に焼き付けた。決して忘れぬようにと。

 しかし、こういう時に限って悪い出来事は重なるものだ。またもや前方に、黒い化け物が躍り出た。前回とは違い、一本道だ。

 あまりのタイミングの悪さにひどい苛立ちをおぼえる。誰かが自分たちを陥れようとしているのではないか、とさえ思った。

 美由希は構うものかと黒い化け物に向かって疾走した。

 黒い化け物は美由希を捉えると高速で突進してくる。それを美由希は見切ったと言わんばかりに身を捩りながら横に回避した。

 この程度、美由希にとってなんてことはない。黒い化け物を振り返ることもなく、行くべき道を見据える。だが入れ替わり走り抜けようとした瞬間、美由希は宙に浮いていた。

 思考が止まる。

 何が起こったのか分からない。分かるのは地面が目の前にせまっていることだけ。いや、自分が地面にせまっていることだけだった。

 美由希は、すれ違いざまに触手で足を引っ張られたのだ。奴の方が一枚上手だったようだ。

 美由希は走る勢いそのままに地面と激突した。

 側頭部を強かに打ち付けられた美由希は呻き声を上げる。自分の不覚を憂うよりも先に、こんなところで終われないという意思が働く。

 すぐさま立ち上がろうとした。しかし、それは上体を僅かに持ち上げるだけに終わった。

 視界が揺れる。体に力が入らない。頭が割れるようだ。

 

「こんなところで……」

 

 美由希は拳を強く握りしめ、唇を噛んだ。

 なのはは急いで背から下りるとうつ伏せの美由希を仰向けし声かける。

 

「……なのは、逃げて。私動けないや」

 

「ううん。お姉ちゃんと一緒にいるっ」

 

 美由希は、ぼろぼろと涙を零すなのはに「そっか」と優しげに微笑んだ。

 

「恭ちゃんごめんね……。私逃げきれなかった……」

 

 黒い化け物が空に飛びあがり、こちらに狙いを定め始めたのを見つめながら呟いた。

 美由希は視線をなのはに移すと、愛おしそうな顔でなのはの濡れた頬に手を伸ばし、そっと触れた。なのはの暖かな体温を感じた。

 

「なのは、私たちの思い……なのはに託すよ」

 

 その時、なのはの中に決して揺るぐことのない強固な意志が宿る。宛ら、本当に美由希たちの思いが流れ込んできたかのようだった。

 なのははその手に自らの手を重ねるとぎゅっと頬を押し当てた。

 

「うん、うんっ! 任せて!」

 

 なのはは美由希に、涙でぐちょぐちょの顔、しかし断固とした強い決意を持った瞳で、今できる最高の笑みを浮かべた。

 強烈な衝突音。

 もうそこに人はいない。

 闇が染みついたかのような黒だけが、爛々と輝く太陽の下に、赤く塗られた地面の上に、ただ佇んでいた。

 

 

 

 

 新しい朝。

 なのはは目を覚ます。

 その表情は目に涙を浮かべているものの、かつてないほど毅然としていた。

 

 


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