東方現代物語 〜最強の相談屋が華麗(物理)に事件を解決します〜   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 学校をサボる不良生徒、輝山 一輝。

 彼は学校公認で推薦者しか出来ないという相談屋であった。

 そして新たな依頼をこなせるのか?



 それではどうぞ!


第2話 喧嘩(ミッション)

side一輝

 

 俺は全力疾走をしていた。

 

 理由は単純明快。依頼(ミッション)だ。

 

 俺はこの『相談屋』である限り、依頼(ミッション)が来たら無視しては行けない。

 無視したら退学になるレベルなんだ。

 

 それくらいで……とか思うかもしれないが、この学校では重要な役職ってことだ。

 

「あそこか……」

 

 んで、今回の依頼は友達……って言うか親友が不良に絡まれているから助けて欲しいというものだった。

 毎度の事ながら不良生徒の俺に頼み事をする時点で間違えていると思う。

 そして俺が不良生徒なのは周知の事実。なのに一切依頼が減らないのが事実である。

 

「んで、あんたの名前は?」

 

「わ、私はマエリベリー・ハーンです」

 ちょっと読みにくいがまぁいい。と言うか外国人なのか?

「んじゃま、まえる……まえ……はわー……」

 い、言い難い……。

 

 こう言っちゃなんだけど……言いにくすぎる。

「あの……親友にはメリーって呼ばれてるのでメリーでもいいですよ」

 

「そうかメリー」

 これなら言えるぞ。

 

 もしかして俺が英語下手すぎるだけなのか? 名前も発音できないなんて……。

 

 ちなみに今は走りながら依頼人のことを聞いているところだ。

「それじゃ、メリー。着いたからあなたは隠れててください」

 そう言うとメリーは像の後に隠れた。

 

「や、やめてください」

 声を聞いて俺は確信した。これ……めんどくさい奴だ。

 

 いや、依頼がめんどくさいやつな訳じゃない。こう言うのは俺の仕事じゃないと思うがよく来るし……だが被害者が……ちょっとね?

 まぁ、やるしかないんだが……。

 

「おい。お前」

 と俺は奴に話しかける。

「ああん? 誰だテメェ」

 案の定威圧してくる。ここまでは予想通りだ。

 

「私はこういう」

 と名刺を差し出した瞬間、手を払いのけられて首を掴んで壁に叩きつけられる。

「俺の邪魔をした代償はでけぇぞ」

 そして拳を振りかぶる男。

 

 そして思いっきり俺にその拳を叩きつけた。

 

 鼻血が出てきた。

 

 普通ならば恐怖して顔を歪ませるはずだ。しかし俺は笑った。ヘラヘラと……笑った。

「なんだてめぇ」「お前の次の台詞は」

「「なんで殴られてるのに笑っているんだ」だ」

「……ハっ!」

 俺は笑いながらそういった。

 

 俺は実は本を読むのが好きなんだ。

 そして俺が相手の心理を読み解く能力を身につけた時に1度でいいから喧嘩の時に言ってみたかった台詞だ。

 

 予想通り不良は驚いているようだ。そりゃそうだ。一語一句間違えずに台詞を当てられたらそりゃ驚く。

「そして次にお前は『こ、こいつ……気味わりぃ』と言う」

「こ、こいつ……気味わりぃ……ハッ!」

 またまた大正解!

 いやー。やってみるとスッキリするもんだな。これからもっとやって行こうかな?

「ちっ。うぜーんだよ」

 まぁ、こいつらが先に殴った地点で勝敗が決まってるんだけどな……。

 

 そして殴ってこようと片手を離した隙に俺は俺を掴んでる方の手の小指を掴んで捻る。

「いててて!」

 そしたらまぁ、面白いことに痛みで離すんだ。

 

 そして手を離した所を蹴り飛ばす。

「正当防衛だ。悪く思うなよ?」

 俺の喧嘩の流儀は相手に先手を取らせるだ。

 

 そしたら先に殴られたと主張できるから優位に立てるんだ。

 そしてこの俺がどうして喧嘩なれしてるのかと言うと……まぁ不良と呼ばれている原因でもある。

 俺は今まで喧嘩して負けたことは無い。いつまで経っても降参しないやつを病院送りにした事は何度もある。

 校則は一切守らない。校則は破ってなんぼの精神。

 それらが俺を不良だと思わせる原因だ。

 そして俺は不良をじっと見すえて低い声で言う。

「まだやるか?」

 

「ちっ。今日の所は勘弁してやる」

 そして不良は走り去って行った。

 

「さて……完全制覇(コンプリート)だ」

 そして足早にその場を去ろうとすると不良に絡まれていた女子が俺を引き止めた。

 

「あ、あの……輝山君……だよね?」

 

「宇佐見か……何の用だ?」

 こうなるから早く立ち去りたかったんだよ。

「やっぱり輝山君だ。久しぶり」

 

「ああ、1年ぶりだな」

 ここまでの会話で分かると思うがこいつとは昔からの知り合いだ。

 と言っても俺が不良と呼ばれる前の……だがな。

 こいつの名前は宇佐見(うさみ) 蓮子(れんこ)

 不良の俺と関わってたら宇佐美まで被害を(こうむ)るかもしれない。だから俺からこいつに距離を置いた。

 

「もうそんなになるんだね。でもどうして相談屋になったの?」

 それはほぼ強制的にだ。俺は人の頼みやらを聞くのが嫌いだ。

「まぁ良いや。ありがとう輝山君」

 

「あぁ。はいはい。用が済んだなら早く帰れ」

 礼を言われるのに慣れてない俺は軽くあしらう。

 

 そして俺はメリーの元に行って

「やっぱ報酬いいわ。じゃあな」

 そう言って家に帰ろうとすると今度はメリーに掴まれた。

「本当にありがとうございました! おかげて助かりました」

「俺は礼を言われるのが苦手だ」

 そして帽子を取って軽く払ってから被り直す。

 

「んじゃな。今日は二件も依頼来て疲れたから眠いんだ。俺を寝かせろ。アイアムスリーピー」

 下手な英語を言って俺はその場を後にする。

 


 

side三人称

 

「ねぇ。メリー」

 蓮子はメリーの元に駆け寄る。

 

「どうしたの蓮子」

 

「もしかして輝山君に依頼してくれたのってメリー?」

 

「そうだけど」

 そう言うと蓮子は目を輝かせてメリーに飛びついた。

「ありがとう!」

 

「れれれ、蓮子!?」

 そしてしばらく蓮子はメリーに抱きついたままだったとさ。




 はい!第2話終了

 タグのジョジョネタはこれですね。

 ジョ○フの名台詞。次にお前はと言う台詞。カッコイイですよね。

 それでは!

「次にお前はさようならと言う」

 さようなら……ハッ!

「さらにお前は何故ここにいる一輝!と言う」

 何故ここにいる一輝!……ハッ!

「こんな感じだ。

 それでは!さようなら」
 それ僕の台詞!

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