東方現代物語 〜最強の相談屋が華麗(物理)に事件を解決します〜   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 デート編、第2回



 それではどうぞ!


第28話 楽しそうな二人(ミッション)

side蓮子

 

 輝山君と結乃ちゃんが服屋に入って行ったので私達も服屋に入っていった。

 そこで見た光景に私は頭がクラクラしてきた。メリーが支えてくれているが私はいつ倒れてもおかしくなかった。

 その光景はとても私には耐えられるものではなかったからだ。

 

「ま、まさかあんなにイチャイチャと……羨ましい」

「蓮子、あなた本音が漏れているわよ」

 

 でもでも、イチャイチャと楽しそうにしちゃって……大学に来て一番楽しそうだよ! もしかしたら今まで生きてきて一番楽しんでいるのかも!?

 もしそうだとしたら私はショックで立ち直れないかも。施設にいた頃の笑顔は1体なんだったんだって。私と飛鶴ちゃんしか知らないはずの笑顔を見せている。

 

「多分だけどさ、輝山君は営業スマイルってのをやっているんじゃないかな? ほら、輝山君にとっては結乃ちゃんはお客様なんだし」

 

 確かに言われてみれば結乃ちゃんは輝山君にとってはお客様だ。営業スマイルをしているだけなのかもしれない。

 そう思ってもう一回、輝山君を見てみる。するとやはりあの笑みは自然なものでどう見ても営業スマイルには思えない。

 もしあれが営業スマイルだとしたら私は全てを信じられなくなるだろう。

 

「もし、あの笑みが本当で、結乃ちゃんが輝山君の彼女になったら」

 

─※─※─※─想像─※─※─※─

 

「せーんぱい」

「なんだ?」

「えへへ、呼んでみただけです」

 

 結乃ちゃんが輝山君に抱きついた。それを輝山君は嬉しそうに抱き返す。

 それによって結乃ちゃんのスキンシップは激しくなる。

 

 昼になると二人揃って姿を消す。

 

「せーんぱい、お弁当を作ってみたんですよ。良かったら食べてください」

「お、美味しそうだな」

「はい! 丹精を込めて作ってみました!」

 

 そんな唯乃ちゃんの作ってくれた弁当を食べて一言、

 

「美味い。これから毎日食べたいくらいだ」

 

 その言葉を聞いて結乃ちゃんは惚けた表情をする。そんな結乃ちゃんに輝山君は追い打ちをかけるように言うのだ。

 

「お前も食べちゃいたいくらいだ」

「せん、ぱい……」

 

─※─※─※─想像─※─※─※─

 

 こんなの耐えられない!

 輝山君が誰かとイチャイチャしている姿なんて見たくない! クールなキャラが一瞬で壊れてしまう。

 これは危険だ。

 

 本人は気がついていないけどそのクールさで学年問わずモテモテなのだ。それなのになにあのラスボス、強すぎるじゃない……。

 

「もうダメだ……輝山君は結乃ちゃんのことが好きなんだ……」

「うーん、あなたの妄想はちょっと突飛すぎる気もしないでもないけど、あながち否定しきれないのが辛いところね」

 

 ついにメリーもフォローをしなくなってきた。それはメリーもそうなのかもしれないと思い始めてきた証拠。

 だって楽しそうなのに本心じゃないわけない。

 


 

side一輝

 

 楽しい。たまにこうやってのんびりと外に出るのもいいかもしれない。最近は外に出る目的と言ったら、こんな自由なものじゃなかったしな。

 今は和成妹に付き合わされて服を見ているが、これだけでも結構楽しい。俺が退屈しないように俺にも会話を振ってくれている。

 買い物というものはあんまり好きではなかったが、こういう買い物ならたまにはいいかもしれない。

 

「先輩、決めました。では買ってきます」

 

 そう言って会計に行こうとする和成妹の肩を俺は掴んで止めた。

 

「貸せ」

 

 そう言って俺は和成妹の手の中にある服を受け取ると会計に向かった。

 会計を済ませて戻ってくると和成妹は惚けた表情をしていた。

 

「ほら、なんちゅうー顔をしてるんだ」

 

 俺が会計を済ませた服を手渡すと和成妹はやっと戻って来た。その表情はまだ驚いた感じだ。

 

「先輩……なんで」

「ここは男である俺に格好をつけさせてくれ」

 

 こういう所では格好を付けておきたいってのは男の性なのだろう。

 あの俺がこんなことになるとは思っていなかったな。宇佐見のせいだな。宇佐見を助けてから俺の調子はずっと狂いっぱなしだ。

 

「まぁ、受け取ってくれ」

「あ、ありがとうございます」

 

 頬を染めて礼を言ってくる和成妹。俺は相談屋なんてやっているが礼を言われ慣れていないので恥ずかしくなってしまって帽子を深くまで被って後ろを向いた。

 

「ここでやることが終わったならさっさと次に行くぞ」

 

 そう言って恥ずかしい俺は足早に次の所へと向かった。

 と言っても腹が減ってきたので食事をすることになったので近くのカフェに向かった。

 

「おしゃれなカフェ。こんなところ、知っていたの?」

「逆だ。最近はカフェが減ってきていてこの辺りではここしか知らないってのが本当だ」

 

 少し前まではカフェを必死に探し歩いていた。俺はカフェが好きだったからだ。

 施設にいた頃は手頃な位置にカフェがあったので良かったが、ここにはあんまりない。

 大きなショッピングモールにはあるが、ゆっくりとしたい性格の俺にはこう言うモールから出たカフェの方が合ったのだ。

 

「じゃあ、ここで少し休憩してから再開するか」

 

 そう言って俺と和成妹はメニューに目を落とした。




 はい!第28話終了

 もう少しでデート編が終わります。

 それでは!

 さようなら

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