東方現代物語 〜最強の相談屋が華麗(物理)に事件を解決します〜   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 一輝は飛鶴に一服盛られそうになった。



 それではどうぞ!


第34話 一矢報いる(ミッション)

side一輝

 

「なんでばれたんですか?」

 

 バレた理由は俺が薬に慣れていたからなんだが、それを言うのはダメだろう。もし言ったらどうして慣れているのか、危険なことに首を突っ込んでいるのがバレてしまう。

 それならここはブラフでもかけたとでも言うかか。いや、そんなことをしたら「私を信じてくれていなかったんですか?」と、何も一矢報いる前に人生に終止符が打たれる可能性があるので、このセリフは適切ではないだろう。

 

「見たんだ。さっき薬を入れるところを」

「えぇーっ! 見られていたんですか!?」

 

 まぁ、これが一番無難な答えだろう。見たと言えばむやみに聞いてくることは無いし、信じなかったと疑われることもない。

 しかし、まさか聞き出すために自白剤まで用意するとは思わなかった。危うくもう少しで喋ってしまうところだった。

 

「しかし、どこで見つけてきたんだよ。こんな、自白剤だなんて」

「え、自白剤?」

「……え?」

 

 俺はてっきり飛鶴に言っていないことを吐かせようとしているのかと思って自白剤だと思っていたが、どうやら違うらしい。

 でも、このタイミングで飲ませる薬なんて自白剤以外に考えつかない。

 すると、飛鶴は頬を膨らませて少し面白くなさそうに言った。

 

「もしかして私がお兄ちゃんの話したくないことを自白剤で吐かせようとしていたと思ったんですか?」

「えーっと……」

「酷いですよ! 私はそんなことはしません。ただ、最近なんか寝不足みたいなので、寝られるように睡眠薬を」

 

 まぁ、確かにここ最近のことがあってから寝不足気味で、それを気遣ってくれるのはありがたいが、本当に気遣っているだけの人は、そんなに頬を染めて恥ずかしそうにしないと思うんだが……。

 恐らく飛鶴は俺を寝かせて日頃の恨みを晴らすつもりだったのだろう。色々酷いことをしてしまったから、下手したら殺されていたな。……今度何が美味いものでも奢ってやるか。

 

「でもでも、気になるのは本当なので、気が向いたら教えてくださいね」

「そのうちな」

 

 そのうちがいつ来るかは分からないけどな。

 


 

 まだ次の日も俺は部室に来ていた。でも、今日の俺は少し気分が軽かった。それは、昨日飛鶴の気遣いが心にしみて、癒されたからだ。

 まぁ、癒されたからって現実が変わる訳では無いんだが、それでも頑張ることはできる。

 

「おい、今日もちゃんと来たようだな」

「あぁ、」

 

 今日も来た。毎日毎日俺を殴って楽しいのか? 俺を殴ったところで、悲鳴のひとつも出しやしない。どうせ殴るなら悲鳴を上げてくれる奴の方が楽しいだろうに……。

 しかし、あの写真はどうしてくれようか……。あの写真がある限り、俺は全く反撃することが出来ない。このまま殴られっぱなしだ。

 

「よし、やれ」

 

 その時だった。

 一人の男は急に前方に倒れ込んだのだ。何やら背後から強い力で押されたかのように見える。

 何事かと男の背後を見てみると、そこには蹴ったポーズで立っている一人の男が居た。

 帽子を被っているから顔は見えないが、状況的に考えて、その人が俺を助けてくれたのは明白だった。

 

 するとその人物は俺の前に来ると俺の座っている位置に合わせてしゃがんできた。その人物は、

 

「よ、一輝。助けに来た」

「進奏?」

 

 そう、その人物は俺の親友だった。

 しかし、おかしい。今は講義の時間だったはずだ。だと言うのになぜこいつがここにいる?

 こいつは認めるのは癪だが、真面目な優等生だったはずだ。なのになんで講義を抜け出してここにいるんだよ。

 

 それになんだその制服は……。いつも着ている制服ではない。まさかこいつらと一緒にいてもバレないように変装していたのか?

 

「何しやがんだてめぇ!」

「何するんだ……か。てめぇらこそ何しやがんだ! 宇佐見から聞いて飛んできて良かった。間に合ったぜ」

 

 宇佐見? なんでそこで宇佐見の名前が出てくるんだ?

 しかもなんで宇佐見から聞いたんだよ。俺は宇佐見に教えていないはずだ……。

 まさか、この俺が備考に気が付かなかったというのか? この数日の疲れのせいで第六感がにぶってしまって気が付かなかっただなんて……一生の不覚!

 

 だが助かった。正直、助けがなかったらさすがに俺といえどもきつかった。

 しかも、進奏にならいくら迷惑をかけてもいいしな。

 

「てめぇ……お前ら、やっちまえ!」

 

 一人の男が命令すると進奏に向かって一斉に襲いかかる男たち。

 それを見て進奏はため息をついた。その本心が何なのかは分からないが、その様子を見てどうやら呆れているのだと分かった。

 

 すると、進奏は一人の男の拳を避けると、次にその男の腕を掴んだ。そしてそのままの状態で周囲をちらっと見回すと、視界の端に映ったのであろうもう一人の男を見ると、ニヤッと笑ってからその男に対して掴んでいた男を投げ飛ばした。

 当然、そんな突然の行動に対処出来る人はそうはいない。二人の男は仲良く倒れて、ダウンした。

 

 そう言えばこいつは強いんだったな。

 昔、こいつと殴り合いの喧嘩をしたことがある。その時に俺はこいつに負けているんだ。

 それからよく話すようになった。そしてこいつが戦うことがもう無くなっていたからすっかり忘れていた。

 

 でも多分、進奏じゃあいつらを倒すことは出来ない。何せあいつらは卑怯なのだから。




 はい!第34話終了

 進奏が助っ人に来ました。果たして進奏は一輝を救い出す事は出来るのでしょうか。

 それでは!

 さようなら
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