東方現代物語 〜最強の相談屋が華麗(物理)に事件を解決します〜   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 進奏が一輝を助け、一件落着。



 それではどうぞ!


これからもずっと(完結編)
第36話 消すことしか考えられないのか?


side一輝

 

「しかし、お前は講義を抜け出してきて大丈夫だったのか?」

「あぁ、大丈夫大丈夫。この位は親友を助けることに比べたら安いものだ」

 

 ニカッとイケメンスマイルを浮かべる進奏。助けてくれたのはありがたいが、少しイラッとしたから殴ってやろうか。

 しかし、結乃ちゃんが強いのはびっくりしたな。その事を進奏は知っていたから奴らの警告を無視して戦ったってのはわかったけど、俺は知らなかったから心臓に悪かった。

 

「いやぁ、しっかし……これどうしようか……」

 

 進奏が困り顔で、そう呟いた。まぁ、こんなメタメタにやった奴を、その辺に捨てるのも危険だろう。

 しかし、こいつらを捨てる宛がない。俺はいつもボコボコにならない程度に痛めつけているが、進奏が怒り任せにやったせいで、こいつらの見た目はボコボコ。そこら辺に捨てたら刑事沙汰になることは間違いないだろう

 

「ってかさ、なんでそんなに一輝は刑事沙汰になることを嫌うわけ? アイツらからやってきたんだ。正当防衛だろ」

「まぁ、そうなんだが……警察にはあまりいい思い出が無くてな」

 

 俺個人としては警察のお世話になることはしたくない。とは言っても、こうして殴りあいの喧嘩をしているのだ。これで警察のお世話になりたくないというのは傲慢だろう。だから俺は証拠を隠滅、または物的証拠が出ないような痛めつけ方をしている。

 そのお陰で今までこういったピンチはなかったのだが……。

 

「進奏……」

「分かった。分かったから、俺をそんな恨めしそうな顔で見るな」

「そうか……じゃあ、こいつはお前一人でやったと言うならば許してやる」

「許す気ないよね!? 恨み持ちすぎて友人を盾替わりに使おうとしているよね!?」

「そもそもとして、お前を友人だと思ったことがない」

「ここに来て衝撃のカミングアウト! 進奏選手に1の精神的ダメージ」

「お前、何気にメンタル強いな」

「まぁね」

 

 まぁ、ここらで漫才は置いておいて……。

 

「こいつら、燃やすか」

「……お巡りさんに行こうか」

 

 なんでこいつ優しく諭すみたいな言い方で言ってんだよ……。

 でも、ここでこいつらを上手く捨てたとしても、こいつらが警察や校長に言ったら俺は依頼以外で暴力事件を起こしてはいけないって言う相談屋の規約に反した事がバレて、重要度はあまり高くないが、今までのも流れでバレたとしたら退学になってしまう可能性がある。

 しかも、暴力事件を起こしたとして警察に連れて行かれ、世間の目が危うくなり、飛鶴にも迷惑をかけて、収入が無くなるので養えなくなり、どこかに就職しようとしても中卒で暴力事件を起こした人なんて雇ってもらえる訳なく、金が無くなって餓死する未来が見える。

 

 施設の人には任せろと啖呵を切ったので、そんなことになったら施設に申し訳が立たない……。

 

「……お前一人の犠牲で大勢が助かるんだぞ、進奏」

「なんかよく分からないけど、物凄い大事な話っぽい流れになってきた!?」

 

 仕方がない……あの手を使うしかないか……。

 

「あの事をバラされたくなかったら、俺の身代わりになれ」

「あ、あの事だと……っ! ……所であの事ってどの事?」

「いや知らん」

「知らんのかい!」

 

 まぁ、元々こんなんで通るやつじゃないと思っていた。なにせこいつからは恐怖が欠落しているため、脅しても恐怖なんて一切しないだろう。

 

 そんな感じのやり取りをしていると、廊下の奥から一人の女の子が走ってくるのが見えた。

 ――宇佐見だ。この事件を進奏に伝えてくれた恩人第2号だ。

 

「輝山君と和成君、大丈夫だった? って、物凄いことになっているね」

 

 宇佐見は部室に入ってくるなり、苦笑いして地面に転がっている男たちを見る。

 確かにこの状況は色々とやばいな。

 

「それにしても輝山君、一人で抱え込まないでって言ったよね」

「まぁまぁ、一輝も脅されて俺らの事を守るためにやっていたみたいだからさ、許してやってくれませんかね?」

「そ、そうだったんだ……でも、こういう時は頼ってよね。すごく心配だったんだから」

「以後、気をつけます」

 

 進奏だけではなく宇佐見からもお叱りを受けてしまった。

 俺は今までみんなに被害が行かないようにと行動してきたのだが、どうやらそれは二人にとってはダメな事だったらしい。

 でも、今回のような事ではハッキリと頼れないのも事実……だけど、進奏なら強いってのがわかったし、それにどんな脅しにも屈しないだろう。こいつなら大丈夫だ。

 

「そうだ、宇佐見。こいつらに口封じする方法ないか?」

「口封じ?」

「あぁ、このままでは当然やばい事になる。その証拠を隠滅しなくてはならない」

 

 そうしないと俺と飛鶴の生活が……。

 何がやばいのかは言っていない。しかし、宇佐見は俺達の事情を知っているためか、何となくわかったようで、うーんと唸りながら悩み始めた。

 数分後、考え込んでいた宇佐見はカッターを取りだした。

 

「消すしか……」

「君ら二人揃って消すことしか考えられないのか?」

 

 進奏に呆れられてしまったが、今度は自信満々の表情で宇佐見はカメラを取りだした。




 はい!第36話終了

 最近の話は随分とグダグダしてしまっていますが、許してください!

 さて、この章で終わりですかね。

 それでは!

 さようなら

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