東方現代物語 〜最強の相談屋が華麗(物理)に事件を解決します〜   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 男たちに追われた一輝達。

 森に逃げ込んだのはいいが、全く空が見えない真っ暗な森になってしまっていた。このままでは方向を調べることが出来ない。

 そこへ謎の女が現れ、空が見える位置を教えてもらうことに――

 しかし、男たちも追いついてきた。万事休すかと思ったが、なんと一輝が囮を引き受け、蓮子とメリーを逃がした。

 果たして一輝の運命は?



 それではどうぞ!


第48話 今は信じよう

side蓮子

 

 私たちはあの後、月を見て方向を確認し、輝山くんが指定した方角へと一心不乱に走った。輝山くんの頑張りを無駄にしないためだ。

 輝山くんが頑張ってくれているおかげか、私たちを追ってきている人影はなく、暫く走って街に出ることが出来た。

 

 だけど、私たちは全く生きた心地がしなかった。なにせ、あの場に輝山くんを置いてきてしまったからだ。

 

 輝山くんの実力は知っている。前に私と飛鶴ちゃんが拐われた時に助けに来てくれたからだ。

 しかし、相手はあの時よりも多い。そのため、輝山くんも無傷で済むとは考えにくい。すごく心配。

 

「今は信じよう?」

 

 メリーが私の心情を察したのか、そんなことを行ってきた。

 確かに今は輝山くんを信じるしかない。絶対に輝山くんなら無事に帰ってくる。そう信じている。

 

 ☆☆☆☆☆

 

「え、輝山くんが……」

「退学?」

 

 私たちが次の日、大学に登校すると突然として校長室に呼び出され、校長先生にそう告げられた。

 

「そうだ。君たちは彼の協力者だったようだから伝えたが、彼はもう退学したよ」

 

 そんな……輝山くんがどうして――

 そこまで考えて一つの結論に辿り着いた。

 

 もしかして、あの時私たちを助けたせいで自主退学をさせられたんじゃ。

 確か、相談屋は相談された依頼を解決するための暴力ならば許容されているけど、今回のは相談内容とは関係ない暴力と判断されて……。

 そう考えると私たちがあの時、余計なことをして手伝うとか言わなければ輝山くん一人で逃げることが出来たのではないか。

 つまり、私たちのせいで輝山くんが退学になってしまった……。

 

 そんな感じで負い目を感じていると、校長先生が口を開いた。

 

「自分から退学を申し出てきたんだ。自分は暴力を奮ってしまったからって」

「え、それって」

「確かに彼は暴力を奮った。それは相談屋の規約に違反することだ。しかし、彼は立派な行為をしたと思う。私のとある伝から聞いたのだが、どうやら君たちを助けて暴力を奮ったようではないか」

 

 どうやら今回の騒動全てが校長先生に伝わっていたらしい。しかし、伝って誰のことだろう?

 でも、それによって再確認させられた。それは私たちを助けたせいで暴力を奮い、確かに自分から退学をしたのかもしれないけど、どちらにせよこの状況では退学になるしか道はなかった。

 それなら私が退学になれば良かった。

 

 私はどうでもいい。だけど、輝山くんはこの大学に通い、相談屋をやることによってお金を稼いで飛鶴ちゃんを養っていたんだ。

 今回の事件で輝山くんはお金を稼げなくなってしまった。二人が私たちのために犠牲になったんだ。

 

 胸が苦しくなってきた。申し訳なさと後悔で胸が押しつぶされそうだ。

 

 そんな考えまで至っていた私の耳に次に入って来た言葉は驚きの言葉だった。

 

「だが、彼はここで退学すべき男ではないと私は考える。他の奴らが彼をなんと言おうと私は彼を擁護する用意ができている」

「え」

 

 その校長先生の言葉は私たちにとっては予想外の言葉だった。

 てっきり冷たく突き放されると思っていたのだが、擁護するとか聞こえてきた。

 一瞬、脳の処理が追いつかなくなってしまった。

 

「彼は立派だった。素行こそ良くなかったが、人に対する慈愛は人一倍だったと言えよう。 悪は決して許さず、弱いものには手を差し伸べる。ふん、まるで昔見たヒーローの主人公みたいじゃないか」

 

 ヒーロー。確かに私にとって輝山くんはヒーローだったかもしれない。

 昔は私の方が強かった。だけど、女である私の強さには限界というものがあった。直ぐに男には勝てなくなってしまっていたのだ。

 そんなある日、不良たちに襲われてしまった。

 

 何とかメリーだけはと逃がすことが出来たけど、私は逃げることは出来そうもなかった。

 そんな時だった。輝山くんが再び私の前に現れたのは。

 

 輝山くんは昔なんかとは比べ物にならないくらいに強くなって居た。

 あの時の輝山くんは私にとってヒーローだった。

 輝山くんは私だけのヒーローじゃない。この学校の相談屋を輝山くんがやっていたことによってかなりの数の人達が救われただろう。

 

「やっぱり私は我慢できません。輝山くんが退学するなんて……」

 

 私は走り出してしまった。

 講義などそっちのけで大学を飛び出したのだ。

 

 初めて講義をサボった。だけど、今は私にとって大学の講義よりも大切なものがあった。

 輝山くんだった。

 

 私は輝山くんに何度も助けられてしまった。

 だから今度は私が輝山くんを助けたい。

 

 だって私は輝山くんの事が――

 

 息が切れてくる。だけど私は走るのを辞めない。

 輝山くんの家へと向かう。そして、勢いよくインターホンを押す。

 

 しかし、中から返事が返ってくることはなかった。

 輝山くんも居ないし、飛鶴ちゃんも今頃高校に通っている時間帯だ。

 

 そうと分かると直ぐにその場を後にしていた。

 輝山くんが今頃どこにいるのか全く分からない。だけど、私は走った。

 宛もなく、ただ輝山くんを見つけるために。

 

 そして私は――

 

「輝山くん!」

「!? 宇佐見?」

 

 私は輝山くんを見つけた瞬間、抱きついてしまっていた。




 はい!第48話終了

 ついにここまで来ました。

 恐らく次回が最終回で、その次にエピローグをやると思います。

 まぁ、恐らくなので気分次第ですね。

 それでは!

 さようなら
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