問題児と死にたがりが異世界から来るそうですよ? 作:天月照詠
「お断りよ」
ガルドの提案に飛鳥は即答していた。
「……理由をお聞かせ願いませんかレディ」
ガルドは温厚そうに聞いていたが顔は完全に引きつっているな。
「私の目的はジン君のコミュニティで間に合っているもの、春日部さんはどう?」
「別に、私は友達を作りに来ただけだもの」
「あら、なら私が友達一号に立候補してもいいかしら」
「うん、飛鳥は私の知る女の子とは違うから大丈夫かも」
それって侮辱じゃねぇのか?
「お言葉ですがレデ「黙りなさい」……!?」
なんだ?
ガルドが立ち上がりながら何か言おうとしていたみたいなんだが飛鳥の言葉で黙るような性格ではないと思うんだがな。
「私の話はまだよ、紳士と名乗るのなら女性の言葉は最後まで聞きなさい。ちゃんと、椅子に座ってね」
飛鳥がそう言うとガルドは思い切り椅子に腰掛けた。
「ちょ、土埃がひどいんだけど」
「あら、ごめんなさい」
「なんで飛鳥が謝るんだ?」
たてたのはガルドなんだが……
「こちらの話よ。さて、あなたには色々聞きたいこともあるのだし私の話を聞き、質問に答えてもらおうかしら」
一体何が起こってるんだ?
さっきからガルドは飛鳥のいいなりになっているんだが、もしかしてそれが飛鳥の恩恵か?
「まず、第一に私は、久遠飛鳥は裕福な暮らし、約束された将来、本来人が喉から手が出るほどにほしいものを投げ打ってでも
あすかさーん?かるーくジンが傷ついてるんですけど~……
「それに、私はね従うよりも―――――――――従わせるほうが好きなのよ♪」
そういう飛鳥の顔は最高に輝いていた。
「さて、それでは質問にはいらせてもらうわ」
「ちょ、ちょっとお客さん!面倒事は困りますよ!」
俺たちのオーダーに来ていた猫耳の店員が騒ぎを聞きつけたのか焦りながらこちらに来ていた。
「ちょうどいいわ、あなたも聞いていきなさい。きっと面白いことが聞けると思うから」
飛鳥がそう言うと店員は納得していない顔をしながらも話を聞く体制をとっていた。
「あなたの服についているエンブレム、それがおそらくフォレス・ガロのマークなのでしょうね。ここに来るまでのいろいろなところで見たわ。つまりあなたわここを統治するリーダー、そう言っても過言じゃないでしょうね。でも、ジン君の話によるとここいいる人たちは基本気性は穏やかな人たちなのだそうよ?あなたたち、フォレス・ガロにここにあるコミュニティのほとんどがギフトゲームを挑むとは思えないの。その上、ここにあるコミュニティがあなたの傘下だとしたらそれはギフトゲームのチップにコミュニティを賭けた、ということになるわ。ねぇジン君?箱庭ではコミュニティ自体をかけることはよくあるのかしら?」
「いえ、やむを得ない場合ならともかくどう何度もコミュニティを賭けたギフトゲームなんて行いません」
「でしょうね、それにジン君のコミュニティのように不幸にも魔王に目をつけられてチップがなくなってしまっているならともかく、ここにあるコミュニティにはどれもそんな様子は見られない。ならば考えられる要素はひとつ」
そういうことか。
「強制的にコミュニティをチップとさせられた場合、だな」
「そういうこと。さて、ミスターガルド、その方法をこの無知な美少女に
自分で美を付けるな美を。
飛鳥の言葉に開きたくない口を開こうとするガルドの顔には脂汗が流れている。
「き、強制させる方法は様々だ。一番簡単なのは、相手のコミュニティの女子供、もしくわ重要な人物攫って脅迫すること。これに動じない相手は後回しにして、徐々に他のコミュニティを取り込んだ後、ゲームに乗らざるを得ない状況に圧迫していった」
「その方法では従順はしないのではなくて?」
「その後、さらに各コミュニティからガキを人質を取ってある」
飛鳥はガルドの言葉に少し思うところがあったのか組んだ腕が少し増えていた。
「それで、その誘拐した人質の子供達はどこに幽閉したのかしら?」
「…………」
ガルドは飛鳥の言葉に答えようとはしなかった。
むしろ、何か考え込んでいるような顔をしている。
「もう一度言うわ
飛鳥の言葉にガルドは体を震わせながら目を開け、そして口から出た言葉は……
「……もう……殺した」
全員が固まる言葉だった。