問題児と死にたがりが異世界から来るそうですよ? 作:天月照詠
パチンッ!
白夜叉が指を鳴らすと同時に俺たちの足場が一瞬にして崩れた。
「なっ!?」
「これって」
そうして摩訶不思議な光景を目にしているとかなりの光量の光が俺達の視界を奪った。
「なんなんだよ一体……ってこいつは!?」
俺たちの目の前には太陽と岩山に囲まれた空間。
「何なんだここは……ん?」
あれ?
「驚くことはない、ここは私が持つゲーム盤の一つだ」
「こんな巨大な土地がただのゲーム盤!?」
「どこいったんだ?」
俺はキョロキョロと周りを見渡したが目的のものは見当たらなかった。
「私は白き夜の魔王にして太陽と白夜の星霊白夜叉。箱庭にはびこる魔王の一人よ」
「いや、それはうそだろ。にしてもないな」ボソッ
「魔王!?」
白夜叉は閉じていた扇を再び開いてこちらに向ける。
「今一度問おう、おんしらが望むのは試練への『挑戦』か?それとも対等な『決闘』か?」
白夜叉の言葉に全員がかたずを飲んでいた。
「ハッ!まいった、やられたよ白夜叉」
「ん?なにがじゃ?」
「これだけのモノを見せてくれたんだ、今回は試されてやるよ」
「そうね」
「同じく」
三者三様の反応を見せてはいるが強がってるのが丸見えだな。
「ところで、おんしはどうする?というか何をしておる?」
「ん?いや、さっきまで口に運ぼうとしてたバームクーヘンがねぇんだよ」
さっきまで持ってたのにな~。
「ここに連れてきたのはおんしらだけじゃからの。間違って変なものを持ち込まぬよう、サウザンドアイズの品はここにはこないようになっておる。つまり胃の中にあるものはともかく、まだ口の外にあったものは向こうにおいてこられるのじゃよ」
何・・・・・・!?
「それで?おんしはどっちに「おい、白夜叉ぁ」ゴゴゴゴゴ……なんじゃ?」
お前はしてはならないことをしたぞ白夜叉。
「お前は食べ物食べるとき最も他者に譲ってはならなく最も無駄にしてはならないのはどの部分だと思う?」
「ん?主役ではないかの?」
「それもある、しかし違う。答えは……最後の一口だ」
「は?」
「貴様は俺が今まさに食おうとしていたバームクーヘンの最後の一口を奪ったんだよ!」
「ほう、ではどうするのじゃ?もう一つバームクーヘンをくれてやればいいかの?」
「ん?くれるの?じゃあもらうわ」
「ガクッお、おんしさっきまでの重苦しい空気はどこにやったのじゃ?」
「そんなものはいらん」
「そ、そうか(何なんじゃコヤツは)それで、『試練』と『決闘』、どっちにするんじゃ?」
「あ?そうだな、じゃあ「そんなの試練に決まってるじゃないですか!」おい」
俺が応えようとしたらとしたら黒ウサギに邪魔された。
「おねがいですからこれ以上ややこしくしないでください!黒ウサギの胃は繊細なんです!」
「わかった、わかったよ試されればいいんだろ?」
詰め寄ってきた黒ウサギが正直ウザかったので適当に流す。
「ほぉ、その言い方では決闘を望んでおったような言い方じゃの」
「さぁ、どうだろうな」
「……まぁよい、では試練をはじめる」