問題児と死にたがりが異世界から来るそうですよ?   作:天月照詠

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第三十一話「どうやらガルドの様子が変らしい」

「ちょっと春日部さん!大丈夫!?」

 

傷だらけになった春日部を心配した飛鳥が春日部の下に歩み寄った。

 

「無理。泣きそう」

「泣けるなら大丈夫だ。それよりも早く治療を受けろ」

「コミュニティに戻れば医療関係のギフトがありますからそれを使いましょう、黒ウサギ」

「はい。春日部さん、少し揺れますが我慢してくださいね」

 

黒ウサギは春日部を俗に言うお姫様だっこの体制で持ち上げるとそのままコミュニティに走ろうとする……が。

 

「まて」

「どうかしたのですか?士人さん、早く耀さんを手当しないと」

「わかっている、治療を受けろといった手前あまり言いたくないがまだ春日部にはやってもらわなくちゃならないことがある」

 

そう、負けて帰ってきたなら必ずやってもらわなければならないこと……

 

「春日部、お前なんで負けた?」

「「!?」」

「「?」」

 

飛鳥とジンは何かに気づいたように、十六夜と黒ウサギは意味がわからないという反応をした。

 

「さっき話し合って最初に春日部を行かせた理由のとおり、春日部はガルドを一度組み伏せている。にもかかわらずここまで傷を負っていることがまずおかしい、何があった?」

「…………わからない、けど……ガルドの早さが前とは桁違いだった。それと…………力も」

「そうか」

 

何があったかはわからないが、ガルドは何かしらパワーアップしていることは確か、ということか。

 

「情報としてはいささか足りないが仕方がないか……止めて悪かったな黒ウサギ、いってくれ」

「はい、それでh「待って」春日部さん?」

 

再び走り出そうとしていた黒ウサギだったが春日部が服を掴んだため再停止してしまう。

 

「まだ何かあったのか?」

「うん……ガルドの目」

「目?」

「ガルドの目、緑色だったのに赤かった」

「何?」

 

目の色が変わっている、それがどうしたと本来なら言いたいがガルドがパワーアップしていることを考えると捨ててはおけんな。

 

「よく見ていたな春日部、上出来だ」

「あとは、頑張って……」

「あぁ、黒ウサギ今度こそ連れて行ってくれ」

「はい!」

 

黒ウサギは春日部を抱えて走り去っていった。

 

「目が赤い……まさか」

 

そんな時俺の隣ではジンがぼそぼそとなにかつぶやいていた。

 

「ジン? 何かわかったのか?」

「っ!い、いえ!ただちょっと核心とまではいかないんですが気になることがあったので」

「そうか、思いついたことがあったらすぐに教えてくれ」

「わかりました」

「次は私が行くわ」

 

俺とジンの話が終わると、飛鳥が腕章を取り付けていた。

 

「先に行くのか?」

「えぇ、春日部さんが行ったことも気になるし、敵を取りに行かせてもらうわ」

「そうか、なら行って来い」

「お先に」

 

そういうと飛鳥は森の中に歩いて行った。

 

 

 

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