問題児と死にたがりが異世界から来るそうですよ?   作:天月照詠

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第三十二話「こっから先は飛鳥してんだァ!」

私、久遠飛鳥はギフトゲームの次鋒としていま森の中にいる。

…………私はいったい誰にこんな解説をしてるのかしら。

しかし……

 

「春日部さんが負けるのは予想外だったわ」

 

そう、私は最初、春日部さんがさっさとガルドを倒して終わらせるものだと思っていた。

春日部さんはカフェでの一件でガルドを完全に組み伏せていたわ。

それに彼女は動物の言葉もわかるしこの前のグリフォンのギフトゲームの時みたく動物の力を使うことができる。

虎×人対人×無数の動物

これで春日部さんが負けるなんてとても思えなかった。

春日部さんが伝えてくれたことはふたつ。

一つ、ガルドのパワーアップ

どうやってガルドが力を手に入れたのかはわからないけれどそれはおそらく春日部さんが行っていた二つ目のメッセージ。

ガルドの目が赤くなっていたこと。

動物は赤いものを見ると興奮して闘争本能をむき出しにするというけれどそれに近いものなのかしら?

そうやって歩いているうちに私が着いたのはさっきまで気に囲まれていた森の中にしてはやけに何もない場所。

気がなぎ倒されたわけではなく人為的に気を排除してある場所。

その代わりと言ってはなんだけれど周りにはたくさんの武器があるわ。

刀剣類、銃、弓矢。

本当に様々なものがあるわね。

 

「だけど、銃は使ったことがない上に反動が大きいから失敗知ったら肩が外れて使い物にはならなくなるわね、弓矢も同様、それに隙も多いわ。剣に関しては昨日黒ウサギに教えてもらった方法があるし小凶にしてもこれがいいわね」

 

ガサッ!

 

「誰!?」

 

近くの茂みからモノが動く音。

何が出てくるかわからない私は慎重にまった。

でも、私は一つ失念していた。

ここはただの森ではなくギフトゲームとしての舞台。

ここにいるのは……

 

「ガアァ!!」

「!?」

 

ガルドしかいるわけがなかった!

私は茂みから飛びかかってきたガルドを寸前のところでなんとか交わす。

体には当たらなかったけれど肩あたりの服が持って行かれてしまった。

 

「この服、結構私好みで気に入っていたのだけど」

 

私はとっさにそばにあった白い十字剣を手に取る。

私の目の前にいるガルドは前みたいな人型ではなく最初から虎の姿をしている。

そして、春日部さんが言っていたように目が、赤い。

 

「グルルルルゥ」

 

…………おかしいわね

 

「なぜ攻めてこないのかしら」

 

私は春日部さんと違い力関係のギフトは持ってはいない。

このまま、ガルドが襲いかかってきたらすぐに負けてしまっていたわね。

だけどガルドは何かに怯えるような目をしているわね

目線の先は…………剣?

ガルドは私ではなく、私の今持っている白い剣を見て怯えている。

白い剣には特に装飾はなく、何の威厳も感じられない。

でも……

 

「かかってこないならこちらも勝手にやらせていただこうかしら」

 

私は剣を縦に構え向きを横にし、剣の腹に手を添える。

黒ウサギは言っていた……

 

『私のギフトの使い方?』

『YES!飛鳥さんのギフトは大変珍しいもの。人や動物に命令をすることができるギフトです』

『それくらいなら私にもわかっているわ』

『NO!飛鳥さんはまだご自身の力を理解できてはいないでしょう』

『黒ウサギにはわかるのかしら』

『……申し訳ありませんが、黒ウサギにも完全にはわからないのですよ』

『ということはある程度はわかる、ということね?』

『そうです、飛鳥さんのギフトはおそらく無機物にも使うことができると思われます』

『無機物?』

『この建物などはおそらく無理だと思いますが、そこらへんにあるような石、もしくは武器などにです』

『それに命令できるとどうにかなるというの?』

『それはですね―――――――――』

 

すぅっと一息すって私は声を上げる。

 

「―――――――汝、名も無き剣よ!汝に今名はなく、名声も価値もない。されど、汝にはすべきことがある!担い手を守るために!担い手の守るべきものを守るために!目の前の敵を討て!汝、今この時より目覚め、剣としての生を!名を!命を受け入れよ!汝が名は―――――――――」

 

『飛鳥さんの力を使えばなんでもないただの武具を、一時的にギフトとして扱うことができると思うのですヨ』

 

「―――――――――聖なる騎士の十字剣(セント・クロス・ナイツ)!」

 

 




天月:飛鳥ちゃんが中二病に~!
飛鳥:そんなわけ無いでしょ!
天月:あっ、飛鳥ちゃんいらっしゃい
飛鳥:どうも、あんな恥ずかしいこと二度とやりたくはないわね
天月:…………それは振り?
飛鳥:違うわよ
天月:それは残念、それと次回なんだけど
飛鳥:まだ私視点が続くのでしょう?わかっているわ。それよりも……
天月:???
飛鳥:あの題名はどうにかならなかったの?
天月:たまたま頭に浮かんだから書いたんだ!
飛鳥:呆れて言葉も言えないわね、それで次回はどうなるのかしら?
天月:次回は!…………(本人(飛鳥ちゃん)が居るから何も言えない)ボソボソ
飛鳥:何を言っているのかしら?
天月:お楽しみは次回にってね♪今回のあとがきは、作者、天月照詠と
飛鳥:私、久遠飛鳥がお送りしたわ
天月&飛鳥『それでは、また明日~♪』
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