問題児と死にたがりが異世界から来るそうですよ? 作:天月照詠
しばらく準備運動していると致命傷はおってはなくともボロボロになった飛鳥が剣を杖がわりにしてこっちに向かってきていた。
付けていた腕章はなくなっている。
「おつかれさま」
「えぇ、なんだかすごい長い時間戦っていた気がするわ」
まぁ、確かに俺準備運動し始めたけどなんだか一ヶ月以上してた気がするし・・・
一ヶ月?何言ってんだろ俺。
「まぁ、交代するから」
「あとはよろしくね」
「了解」
俺は飛鳥と弱々しいハイタッチをすると、飛鳥が使っていた剣を借りて森の中に入っていった
「大丈夫ですか、飛鳥さん」
「大丈夫……と言いたいけれど春日部さんが言ってたとおりね。ほんと泣きそうだわ」
そんな言葉を聞きながら……痛いのやだなぁ。
空から落ちたやつのセリフじゃねぇけど。
俺がしばらく森の中を歩くと飛鳥が戦っていた場所に着いた。
目の前にはサングラス越しに見えていたガルドの姿があった。
会った当初の姿は見るも影もないな。
「待たせたな」
「ガアアァァァァァ!!」
「うぉ!?」
声をかけた瞬間にガルドは問答無用でこっちに跳んできた。
「おいおい・・・かつての紳士さ(笑)はかけらも残ってねぇのかよ」
俺は飛んできたガルドの下を滑るようにくぐり抜ける。
にしても思ったより早いな。
飛鳥が戦えてたからそう見えただけか。
「まぁ、やれるだけやるしかねぇか」
この剣があればまだ飛鳥ほどじゃねぇが有利には立てるだろうしな……
それに……
「終わったら終わったらでまだ後がいるし」
「大丈夫ですか、飛鳥さん」
「大丈夫……と言いたいけれど春日部さんが言ってたとおりね。ほんと泣きそうだわ」
士人さんが飛鳥さんが使っていた剣を持って言ったあと、僕は飛鳥さんの手当をしていた。
黒ウサギはまだ帰ってこないみたいだし、その間にでもやれるだけのことはやっておかないと。
「それにしても士人くん、普通杖がわりに使ってるものを持ってくかしら」
「まぁ、あれが対抗出来そうな唯一の武器ですからね」
「そんなのわからないじゃない、探せばもっとあるかもしれないわよ?にんにくとか」
「木々か鬼化してしまっているのであったとしても枯れていているか腐っているかで使い物にならないでしょう」
「そう?」
「あとは士人さんに期待しましょう」
僕はそう言いながら飛鳥さんにイヤホンとサングラスを渡した。
「何かしら?」
「ギフトゲームの内情がわかるものらしいですよ?これで僕たちは飛鳥さんの戦いを見て聞いていたわけですから」
「春日部さんの時にあればよかったのだけれどね」
そう言いながらも飛鳥さんはそれらをつけてギフトゲームを観戦していた。
僕はそれを確認するとサングラスとイヤホンをつける。
そこにあったのはガルドからの攻撃を下に避けていた士人さんの姿。
彼はこの戦いに勝ってくれるだろうか。
『終わったら終わったらでまだ後がいるし』
……………
本当に不安だ