問題児と死にたがりが異世界から来るそうですよ?   作:天月照詠

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第九話「ガルド、説明係として優秀すぎるんじゃないか?」

「あなたの同席を認めた覚えはありませんよ、ガルド・ガスパー」

 

いきなりの同席者にジンは随分と嫌悪感を出しているな。

 

「俺が用があるのはお前じゃねぇ、こちらの三人方だ」

「私たち?」

「えぇ、そうです」

 

そういって俺たち、特に飛鳥と春日部の方に手をやるガルド。

 

「よろしければですが皆さん、黒ウサギともども私のコミュ二ティに入りませんか?」

「なっ!?ガルド!あなたは何を―――――――――」

「黙れこの名無しめ聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか。コミュニティの誇りである名と旗印を奪われてよくも未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだーーーーーそう思わないかい?レディース&ジェントルマン?」

 

誇りと名を奪われる?

 

「どういうことだ?」

「そ、それは……」

「ジン君、貴方は自分をコミュニティのリーダーと言ったわ、なら新たな同士の私達にコミュニティとはどういうものなのかを説明する義務があるはずよ。違うかしら?」

「レディ、貴女の言う通りだ。コミュニティの長として新たな同士にこの箱庭のルールを教えるのは当然の義務。しかし彼はそれをしたがらないでしょう。よろしければこの私、ガルド・ガスパーがコミュニティの重要性と小僧ーーーではなく、ジン・ラッセル率いる"ノーネーム"のコミュニティを客観的に説明させていただきます」

「では、お願いできるかしら」

「えぇ、そもそも今このジン・ラッセルが率いる”ノーネーム”は何も最初から最弱のコミュニティと呼ばれていたわけではありません」

「だろうな」

「ほう、分かっていたのですか?」

「最初から子供がリーダーのコミュニティに黒ウサギなんていう箱庭創始者の眷属がつくとは思えん」

「えぇ、その通りです。箱庭貴族である彼女であればノーネームではなく、もっと上の場所でいい生活ができたはず。にもかかわらず、ここにいる無能なリーダーのせいでそれもできずにいる」

「黒ウサギがコミュニティを離れないのはなぜだ?」

「前のリーダーの名残かジン・ラッセルの保護が目的でしょう?」

「でも、そんな黒ウサギがいるコミュニティがなぜ潰れてしまったの?」

 

たしかに、黒ウサギのあの実力からしてそうそう負けることはないはずだし、相性が悪ければ受けなければいいはずだ。

 

「それは、ある存在が彼のコミュニティに目をつけてしまったからですよ」

「ある存在?」

「はい、彼らにかかればたいていのコミュニティは一晩で跡形もなく消し去られてしまいます、そう―――――――――魔王にね」

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