ダンジョンで彼に出会うのは間違っているだろうか 作:melu-
ここからフィン団長は成り上がったと思うとすごいですね
では、始まりです
ロキに恩恵をもらった後、ギルドに行きファミリアと冒険者登録をしに一人で来た
ギルドの受付に行き
「ファミリアと冒険者の登録をしたいんだけど」
と伝えると、ヒューマンの女性は少し驚きながら、
「かしこまりました。ではこちらの書類にファミリア名と冒険者様のお名前をご記入ください」
と何枚かの紙を取り出した
僕は言われた通りに紙に
「ロキファミリア、、フィン様ですね。ファミリアの系統は探索系でよろしいですか?」
「あぁ」
こんな、感じにいろいろ聞かれた
やはりこの時代
まあ、出来立てほやほやのファミリアに情報もなにもないんだけど
「では、フィン様担当のアドバイザーをお呼びいたします。」
そう言ってスタスタと歩いて行った
「やっぱり、
苦笑しながらそう一人呟き、彼女の驚いた顔を思い出す
僕の担当アドバイザーを待つ間多くの冒険者が僕を見て
「ふん、あんな小さなガキがが冒険者ねぇ」
「あぁ~、ヤダヤダ。あんな弱っちい種族が冒険者なんて」
「パルゥムはサポーターでもしてっろての」
そんな声が聞こえてくる
なぜこんなにパルゥムが疎まれているか
それは、僕の目的とも関係することだ
遥か昔、神々が下界に降り立つ前、パルゥムは今のように蔑まれてなかった
今より断然勢いがあり各地でも名を馳せるパルゥムは少なくなかった
僕たちパルゥムの心、精神を支えていたのはフィアナという神の存在だった
フィアナは、パルゥムを率いて数々の戦を勝利に導いてきた女神だった
そう、
神々が娯楽を求めてこの下界に降りてきた後パルゥムは衝撃の事実を知った
『天界にフィアナという神はいない』
この事実は、パルゥムの心を蝕み衰退へと追いやったのだ
これまで、心の支えにしてきた女神がいない、当時のパルゥムには受け入れがたい話だっただろう
心のよりどころを失ったパルゥムはどんどん弱体し、今に至る
何をするにも気力がなく、すべてを諦めた目で観る
僕はそんな現状を打破すべくフィアナに代わる光になると覚悟してこのオラリオにやってきたのだ
今のパルゥムは弱い
心も、力も、何もかも
だから、僕が彼らを導くのだ
そう決意を新たにしたところで
「お待たせしました~」
一人の
黒い大きな瞳に彼女の髪はロキのものより紅く秋に咲く紅葉を彷彿とさせた
綺麗だな、それが彼女に対する第一印象だった
ギルドの顔である受付係はやっぱり見目麗しい人が多いようだ
そして彼女は肩を上下させながら
「始めまして!私はモミジと言います!今日からあなたの担当アドバイザーです!よろしくね!」
見た目通りの名前だねと思い、なかなかの元気に少し戸惑いながら
「フィン・ディムナだ。よろしく」
そう告げた
すると、彼女はまだ少し肩を動かしながら
「よし!フィンくん、よろしくね!これからビシバシダンジョンのこと教えてあげるからね~」
そう言って、いきなり個室に連れ込まれた
凄い元気な子だな~
最初はそう思っていた、そう元気ではあった
ただ、、
「あれ?コボルトってなに?おいしいの?」
バカだった
軽く自己紹介をした後、早速ダンジョンについて教えてる!と意気込んでいたが
「えぇっ!ゴブリンって群れるの!?」
もう、世紀末である
もはや、一般常識も怪しいかもしれない、そう思いながら
「キミ、よくギルドに入れたね」
思わず凄い失礼なことを言ってしまった
するとモミジは、
「ぶぅ~、だって今日が初めてのお仕事なんだもん!しょうがないじゃないじゃん!」
まさかとは思っていたが、やっぱりそうだった
小生意気なパルゥムには知識もない新人がちょうどいいと、そうギルドは判断したのだ
現在治安が悪いこのオラリオ、学区に通う人々は少なくギルドも人不足であるのは承知している
だが、新人冒険者に新人アドバイザーをペアにするにしても、知識がないとすぐに冒険者が死んでしまう
それを分かっていてギルドはモミジを僕におくったのだ
それに、新人同士だとアドバイザーも育たない
モミジもよく扱われていない、そういうことになる
僕はそんなギルドの思惑を裏切るべく、モミジとともにダンジョンについて学習した
最も僕は最低限の知識は持っている
上層の危険なモンスターについてはそこそこの知識はあるつもりだ
だが、横でモミジは
「えぇっ!ダンジョンの壁って傷ついたら勝手になおるの!?」
相変わらずである
だが、パルゥムである僕を蔑むようなことは言わない
それすらも、知識がないのか、そんなことを気にしていないのか
どちらにせよ、僕にとってモミジはこのオラリオでロキの次に接しやすい人になった
しばらくして、、、
「それじゃあ、僕はダンジョンに行ってくるよ。キミよりはるかに知識はあるからね、
武器はいくつか借りれるんだよね?」
そう言うと、モミジは頬を膨らませて
「なんでそういうこと言うかなぁー、フィンくんがダンジョンに行っている間に、ダンジョンのことぜーんぶ覚えておくからね!
それと武器は借りれるよ!破損しない限り、無償で貸し出ししてるみたいだよ!とってくるね!」
そう言って、走って行ってしまった
「無償とはまた優しいね」
そうひとり呟く
モミジがいなくなった部屋は少し寂しく感じられた
「彼女はきっといい人になるだろうね」
今は知識が少ないが、人当たりがよく元気だから、きっといいアドバイザーになるだろう
そのためには、僕が頑張らないと。今のままではモミジはギルドにいいように使われて終わってしまう
僕が彼女のおかげで強くなれれば、きっとモミジの良さに気づくだろう
そんなことを、考えていると
「おまたせー!」
モミジが武器の入ったカートを押しながらやってきた
「そういえば、フィンくん何の武器使うの?」
パルゥムが使う武器、いや使える武器は決まっている
この小さな体で戦況を有利に進めていくには、リーチのある武器が必要だ
まぁ、短剣で細かく動いて手数で圧倒するのもアリだと思うけど
今のステイタスでは、そんなに速く動けない
なら選択肢は一つだ
「ん?僕は槍を使うよ」
そう言って、カートから一本の槍を取り出す
さすがに貸し出し品なので一級品というわけにはいかない
使い込まれた後のボロボロの持ち手、傷だらけの刃、
「まぁ、無償だしこんなもんか。貸してくれるだけありがたいね」
「そうだよ~、ちゃんと大事に使ってあげてね~。聞いたところによると、この武器たちは亡くなった冒険者の持ち物らしいから」
それを聞いて先ほどの発言を少し後悔した
丁寧とはいかないが大切に使おう、そう思った
「じゃあ、行ってくるね。しっかり勉強しておくんだよ。帰ってきたらテストするからね」
「分かった!絶対百点取るから見ててね!」
しっぽをブンブン振り回しながらそう意気込むモミジに苦笑して
これじゃあどっちがアドバイザーかわからないねと思いながら歩きだす
ロキには冒険者登録をした後にダンジョンに潜ってくることは伝えてある
そして、僕は記念すべきダンジョン初探索に足を踏み入れた
今の僕の持ち物は、パルゥム用に作られたバッグと今は亡き冒険者の槍
それと、心臓を守る胸当てだ
ずいぶんと軽装ではあるがこれで何とかなると僕は思っている
なぜかって?それは僕の町の周りには森があってそこにゴブリン退治に何回も行っていたからだ
外のモンスターはダンジョンのオリジナルのモンスターとは比べ物にもならないくらい弱いのはしているが、
僕もファルナをもらって多少は強くなっている
戦い方は覚えているので、群れで来ても大丈夫だ
すると早速ゴブリンが2匹見えた
向こうはまだ僕に気づいていない
なら、、
「先手必勝、、!」
そう呟き、走り出す
ファルナをもらってから走ったことがなかったので、この凄い加速に驚きつつゴブリンに向かって疾駆する
ようやく僕に気づいたゴブリン、その距離3メートル
「遅い!」
そう叫び、左の1匹の頭を槍で貫く
加速された槍はしっかりゴブリンの頭を貫き、絶命させた
仲間がやられたことに気づいたもう片方のゴブリンが「キィー!」と叫びながら爪を振り上げる
僕は槍を引き抜き、その引き抜きざまに槍を横に振りぬきゴブリンの腕を斬りつける
腕を斬られたゴブリンは驚き一歩下がる
僕はその隙を逃さず、槍を上段に構えて
「せやっ!」
真っすぐ振り下ろした
振り下ろされた穂先はゴブリンの左肩から腰にかけて赤い切り傷をつくった
「ギャー!」
断末魔をあげ2匹目のゴブリンは息絶えた
「ふう、腕は鈍ってないようだね」
そう呟き魔石の回収作業に移る
このダンジョンのモンスターからとれた魔石が僕たち冒険者の収入源だ
魔石鑑定所で売ることができ、何ヴァリスかと交換してくれる
ほかにもドロップアイテムも冒険者の大切な収入源だ
この辺のことは、地上に戻ってから考えよう
そう思い次の獲物を探し求め歩きだす
何十匹ほど屠った後、一度地上に戻ることにした
魔石鑑定所で魔石を鑑定してもらった後(700ヴァリスほどだった)モミジのところへ向かう
「あ!お帰り~。どうだった?初めての探索は?」
僕を見つけて嬉しそうに話し始めるモミジ
「まあまあかな、それよりダンジョンのことは覚えたかい?」
そう言うと、しっぽを振り回しながら
「ちゃーんと全部覚えたよ!もう完璧だからね!」
そう言うモミジ
面白くなった僕は
「じゃあ、一問でも間違えたら今度何かおごってね」
「むっ!いいよ!絶対間違えないから!
それと、百点だったらフィンくんが私に何かおごってね!」
「分かったよ。じゃあいくよ?」
なんか、かわいい顔が台無しなへんな戦闘態勢をとりながら
「よし!こい!」
と叫ぶモミジ
「じゃあ、10問するからね。
1問め モンスターはどのようにして生まれますか?」
「う~ん」と唸るモミジ
え?そんな難しい?
戸惑う僕
そして
「分かった!冒険者が外から連れてくるんだ!」
自信満々にそう答えるモミジ
はい。世紀末。ビックリ仰天。知能がゴブリンより低いんじゃないか。
すっごい失礼なことを思ってしまったことをいったい誰が止められるというのだろう
「えぇっ!キミホントに勉強してたのかい!?」
「してたよ!ちゃんとこれ読んでたよ!」
そう言って見せてくれたのは
『ゴブリンでも分かる、ダンジョンについて。その1』
「いやなにこれ!もっとマシな本なかったの!?それにこれが分からなかったらキミゴブリンよりバカだよ!?」
驚きすぎて思わず大きな声が出てしまった
「えぇっ!ホントに!?私ゴブリンよりバカなの!?
どうしよう!フィンくんたすけて!」
前途多難である。
オリ主登場はまだまだ先になると思います
フィンくん感情表現難しいね
モミジはオリキャラです
おバカさんにフィンくんの感情をもっと引き出してほしいですね