ヨルムンガンド ChiNaTsu, She Can Stain Her Life.   作:伯方のお茶

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ストーリーの都合上、アニメでの内容、セリフなどが多くかぶります。
ご容赦ください。


第八話

砂漠のど真ん中にある周囲とは不釣り合いな白塗りの壁の豪華な建物。その建物は前はホテルだったが、あるマフィアの幹部が丸々買い取ったらしい。ホテルの周りには小さなコーテジが何件かある。もちろんこれも買い取られている。

 

元ホテルから一定間隔で銃声と男の悲鳴が聞こえる。

最初の2、3発までは男も叫び声を上げていたが6、7発後にはその声も無くなり銃声だけが聞こえるようになった。

銃声を背に男と女が歩いている。

男は短髪にヒゲ、サングラスをかけており目付きの悪い青い瞳を隠している。緑色のTシャツとカーキのデニムを履いている。

女は茶色いロングヘアーによれよれのテンガロンハットを被っている。服装は日本で見かける女子学生服のようだ。

 

「ところで、チナツ。」

 

「うん?」

 

「何でパンツはいてないんだ?」

 

「秘密。悩殺されたい?」

 

「バカ、たとえ素っ裸で歩こうがピクリともこねぇよ。

 熟女なら話が別だがな。」

 

「ふーん。」

 

「とにかく都会に行こう。」

 

「そだね。」

 

オーケストラの二人は砂漠の中を歩き次の街を目指す。

 

――――――

 

ココの仲間がホテルの一室に集まっている。銃を手入れしたり酒を飲んでいたり、本を読んでいたりしてそれぞれくつろいでいる。

ココ、ヨナ、トージョは別の部屋で授業をしているようだが、笑い声が聞こえる。ルツとバルメが部屋をのぞきに行くと、ココが部屋から出てくると言う。

 

「いい大人がせっかくのオフに、部屋の中でゴロゴロ。」

 

「このホテル居心地いいしさ。」

ルツが頭をかきながら言う。

 

「それではココ、私とデートしましょう。」

バルメがココに提案すると「オッケー」と返事が来る。ヨナを連れて行こうとココが言うとバルメがこの世の終わりの様な顔をしたが、授業中とのことで連れて行かない様だ。

バルメの顔も素晴らしい笑顔に戻る。

 

「ヨナも授業終わったらちゃんと、ありがとうございましたって言うんだよー。」

ココとバルメが部屋から出てゆく。

 

「ココさんの言う通り、オフの日でも皆さん集まっているんですね。」

東野がレームに話しかける。喫煙者仲間、銃の扱いを教わっているなどで東野とレームは仲がいい。

医者と傭兵という真反対の関係も、磁石のようにお互いを刺激しているのかもしれない。

 

「あぁ、異国では特にやることも無いしな。俺もこの国はもう3回以上は来てるんだ。

 観光地も、もう見たさ。」

 

「言われてみれば皆さんもう何回も来てる所で何をするって無いですよね。」

 

「ドクターはここは来たことあるのか?」

レームが東野に質問する。

 

「いえ、ありませんよ。でも、皆さんがこのホテルにいるなら自分も居たほうが良いのかなと思って…」

 

「へへ、別に気にするこたぁねえさ。」

レームは手にしていた酒を置き、タバコに火をつける。東野もそれに合わせるようにタバコを取り出し一服する。

 

そんな話をしているとヨナが勉強部屋から出てくる。どうやらトイレらしい。

レームは顔を動かさずにヨナが部屋から出てゆくのを横目で見る。

 

(なーんか嫌な予感がするねぇ…)

レームはそう思い東野に小声で話しかける。

 

「ドクター、武器といつもの道具持って出かける準備してこい。」

 

「えっ、でも今日は…」

東野は少し驚いた顔になる。この国は治安がよく戦闘は発生しないとココから聞いたのだ。

 

「とりあえず、準備してきてくれ。」

 

「レームさんが言うのならそうしましょう。」

東野は強く頷く。二人は大部屋を出て行きそれぞれの自室に戻る。

 

 

東野は自室で床に置いてあるメディカルバックの中身を確認する。レームが言っていたいつもの道具のことだ。

赤地にスター・オブ・ライフのシンボルが描かれている肩がけのメディカルバック。基本的な医療器具全般、緊急外科手術器具が入っており、これさえあれば応急処置は可能である。

医療器具の他に横のチャック付きポケットにはM92と予備マガジンを入れる。

 

未だに銃を手にすると手が少し震えてしまう。

東野は自分の両手のひらを見つめると、開いたり閉じたりして自分の両手が動くことを確認する。

緊張するとしてしまう癖である。これをすると自分の脳と身体がしっかりと繋がっていることがわかり安心する。

 

「ドクター、準備はいいか?」

レームが部屋の扉を開け声をかける。

 

「はい、大丈夫です。いつでも行けます。」

東野はレームの方を向きそう言うと、白衣を翻しながら立ち上がり自室を出る。

 

廊下を歩いていると東野がレームに問う。

「レームさん、先程も聞きましたがどうして急に戦闘準備を…

 あと、戦闘なら私よりも他の人のほうが適任かと思いますが…」

 

「ドクターに来てもらったのは万が一のためだ、君なら人も救えるし銃も撃てる。

 いまから行く理由は、何となく、嫌な予感がしたんだよ。しっかりとした理由を言うんだったら殺し屋の情報が来てたからだ。奴らはこういう治安のいい国で油断してる所を狙うんだ。

 まぁ、俺たちが行って何もなければ良いのさ。」

 

「そういうことですか…それなら、何もなければいいですが。

 もし、何もなかったら観光地の案内でもお願いします。」

 

「おっ、いいぜ。案内して差し上げよう。」

 

二人はエレベーターに乗りロビーまで降りるとココとバルメが行くであろうショッピングモールへ向かう。

 

――――――

 

「素晴らしい、このデザイン!そして免税の国!」

ココはショッピングモールの時計屋のショウウィンドウを見ている、ちょうど中庭側にショウウィンドウがあり辺りにはテラス席もある。

ココが見ている時計は男性がつける様な少し大型、シルバーで機械式、文字盤にクロノグラフが3つある時計。わりとゴテゴテした時計が好みのようだ。

値段は控えめに言っても安いとは言えない値段だ。この国の一般的な会社員の一ヶ月分の給料など軽く吹き飛ぶ。

 

「買おう!!」

 

ココの姿を後ろで見守っていたバルメがそれを聞くと勢いづきながら言う。

「ココ!私が買ってプレゼントしましょう!!」

 

「えっ、そんな、バルメ悪いよ…」

 

「デートしてくれたお礼です!ていうか愛の証です!」

二人共何故か顔を若干赤らめながら話している。

 

「ホントに?いいの…!」

 

「えぇ、もちろんです!」

バルメは店の中に入るために入口へ移動する。ココが喜んでいることが嬉しくガッツポーズをする。

 

「んふふ~」

 

喜びに浸っているココの右手を何者かが掴み、引っ張る。

それと同時に女の声が聞こえる。

 

「武器を売って生きる女。いつかは殺されるとわかっているのに。

 何で?教えてよ?」

 

ココはとっさに振り向き手を掴んできた女の腕を掴み返し、頭を女の頭になすりつけながら叫ぶ。

 

「殺し屋如きが私に問うか!!私を、殺せたら、答えてやる!!

 オーケストラ!!!」

 

「何だこいつ!!離せよ!」

女は相手が威勢よく攻勢に出るとは思っておらず、たじろいてしまう。

 

ココの声を聞いたバルメは銃を抜き、さっきココがいた中庭側へ駆け寄る。

 

チナツがココを振りほどくとテラス席にいた師匠がココめがけて銃を撃つ。

 

同じく二階からヨナがテラス席のパラソルを巻き込みながら飛び降りココを伏せさせ、遮蔽物へ移動させる。

 

チナツは師匠の方に駆け寄りながらバルメを狙い、発砲する。

 

バルメはチナツに狙われており柱の影に隠れている。

 

師匠は容赦無くココとヨナに向け発砲を続ける。

 

 

真っ昼間のショッピングモールで殺し屋と武器商人の銃撃戦が始まった。

銃声は喧騒を切り裂く。しばらくすると一時の静寂と主張の激しい炸裂音のみとなった。




どうも作者の伯方のお茶です。

投稿が遅れました!!!!!!!すみませんでした!!!!!!

その間にもお気に入り登録やしおりを挟んで頂いた方がいらっしゃり、嬉しさというM2ブローニングが私をミンチにしております!!!!!

殺し屋 オーケストラの登場ということで、やっとタイトル回収的なことが出来ているのかなぁと思っております。

また、前書きにもありますが原作の内容と被る部分が多くなりますのでご了承ください。

では引き続き本作をお楽しみください!!!


東野「お酒飲んで銃が撃てるんですか?」
レーム「あれ、麦茶。」
東野「えっ」
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