鉄血のオルフェンズ 赤い悪魔、翼を開いて   作:カルメンmk2

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 ご都合主義溢れる展開となっております。今回はインタビューの前書きなしです。







傭兵、船を手に入れる(解説付き)

 やっほー、紳士淑女の皆! レッドのお兄さんだよ? あ、紳士の声援なんていらないから黙ってろ? な?

 前回のお話で意味深なことを言っていたけど結局のところ、俺も整備オヤジも人工知能の性別は女で年齢はどれくらいの設定と考えるかで仁義なき語り合い(物理前提)をしてましたまる。

 兎にも角にもそこまで重く考えないでほしい。けど、これから言うことは実に重要なことだ。

 

 

「――誰も雇われてくれません」

「だろうな」

「少し考えれば当然かと」

「レッドちゃん、考えなしね」

 

 

 ちょくちょくと船員の募集をしていたのだがどいつもこいつも信用に足らない連中ばっかでどうしようもない。海賊にもなれないチンピラ風情が歳星で惨めな生活をしているのにイキまいているんだからね。

 ドルポンド(借金取り)さんもなんかいい案ない?

 

 

「変なルビが降られているが無視してあげよう。とはいってもねぇ」

「ギャラルホルンに喧嘩売りながら地球に行くって時点で手の込んだ自殺としか思えねぇな。テイワズに喧嘩売って、歳星で商売しようとするようなもんだ」

「的確な表現ありがとう。ところでマルバ君はなんでいるのかね?」

「ドルポンドさんにここで働くようにって雇われたんだよ。まあ、実際はアンタが逃げないように見張るんだがな」

「鉄華団に引き渡すぞ口に気を付けやがれ♪」

 

 

 やっぱ亡き者にするしかないんじゃないか?

 

 

「思ってることが顔に出るからやめときなさい。話を戻すけどアストン君たちを呼び戻せばいいじゃないか」

「………その話はナシで」

「子ども思いなのは美徳と言えるけど、彼らだってまっさら人間ではないよ。むしろ君と同じくらいに薄汚れた人殺しさ」

「ドルポンドさん。それは私も看過できない言葉ですが?」

「クランク君も言えた義理じゃないでしょ? 直接ではないが少年兵への攻撃に参加していたんだから。軍人を理由にするなら上官に対して意見を言うべきでしょ?」

「軍人が個人の意見を持ち出せば軍は単なる暴力集団と同じだ。上からの命令をこなす私心を捨てた存在でなければ―――」

「それが出来なくてココに居るんでしょ」

 

 

 屁理屈とか言い始めたらドルポンドさんには勝てないぞクランクさんや。暴力じゃなくて、口と頭で政界経済の海を渡ってきたんだから、軍人気質のアンタじゃ荷が重いよ。

 アインも怒って口出ししないように。

 

 

「……実際問題、社長としてはどうするので?」

「当初の予定通り、交代交代で回していくしかないでしょ。二人のモビルスーツも手に入れたかったけど、スペース的にもねー」

 

 

 前も言った通り、全長50mのビスコ―級だとモビルスーツを十全に運用するのは二機までが限界だ。

 可能性としてはどこかの海賊船を強奪―――譲ってもらって、更新するしかあるまいよ。

 

 

「傭兵なのにやっていることは海賊とはこれいかに」

「理想で腹はふくれねー」

「理想に殉じることはできるとおもうが?」

 

 

 あー!あー! ナニも聞こえナーイ!!

 

 

「いい年してなにを―――おや? …………へぇ。マクマードから通信だ」

「借金の催促? まさか十時間で一割じゃないだろうな」

「流石に言いすぎだよ。よし、正面に写すよ」

 

 

 ドルポンドさんの操作で正面モニターに白髪混じりの明らかに普通の職業じゃない男が映った。テイワズの首魁にして歳星の支配者、マクマード・バリストンだ。

 随分とお久しぶりです。お世話になってます。

 

 

『おう。お前さんも鉄華団の坊主と一緒に式に出ればよかったのによ。久々に愉快な話が聞けると思って待っていたんだぜ?』

「商売道具が壊れたのと人員の補充で時間が無かったんですわ。まあ、それで何か用で?」

『仕事の依頼だ』

「今は受けませんよ? キャパオーバーです」

『いや、そっちにとっても利益のある話だ。―――――お前さんのビスコ―級、うちにあるハーフビーク級をトレードしねぇかって話だ』

 

 

 リアルに渡りに船とはこのことだが、どうにも話が出来過ぎている。

 

 

「ハーフビーク級だと!?」

 

 

 ハーフビーク級と言えばギャラルホルンの戦艦の代名詞だがそれ自体、撃沈ないしは破棄されたものが無いわけでもない。テイワズの次期頭目として名が挙げられているジャスレイ・ドノミコルスの黄金のジャスレイ号はハーフビーク級を改造し、対艦戦闘能力の大部分とモビルスーツの展開能力を低下させたものだ。

 ぶっちゃけると名前は悪趣味だし、黄金とか言っておきながら黄土色っぽいし。悪趣味だし。

 

 そんなこんなでハーフビーク級が世に出回ってないわけでもない。持っているのはごく一部だろう。

 聞けば色々と融通を利かせるらしい。

 

 

『船員はテイワズの人間がやる。整備も例のオヤジをつけてやる。コイツならお前さんが降ろしたガキどもも連れて歩けるだろ。ああ、お前さんたちのモビルスーツも用意するぜ』

「――話が旨すぎやしません? こんな小さい民間軍事会社に出す条件じゃないでしょう」

 

 

 断りたいが、断ったら船外に居るヤバイのが突入してくるかもしれないんだよな。ミリィがさっきから外に生体反応を検知しているみたいだし。

 

 

『訂正させてもらうが、息子の義息子がギャラルホルン相手にドンパチ始めようってんだ。爺さんからの選別と思っておけよ、可愛げのない』

「そんな優しい爺さんじゃないでしょ」

『当たり前だ。言葉の綾ってもんだ。依頼する内容は三つある。それさえしてくれれば船もモビルスーツもくれてやる』

「…………聞いたら後戻りは?」

『できねぇな。仮に逃げたとすれば借金の催促も激しくなるだろうぜ』

 

 

 (たま)とるぞテメェ、ってことかよ。はいはい。わかりましたよぅ。

 

 

『一つ目はモビルスーツにも関係あるが、先日うちで仕上がった奴のテスト兼宣伝だ』

「百錬? それとも百里か?」

『テイワズ・フレームを改良した最新型だ。イオ・フレームって名前だ。名前はまだ決まってねぇ』

「……ギャラルホルンに目を付けられるぜ?」

『そこんとこは大丈夫だ。偽装用の装甲もある。何より、上の連中とも話はつけてある』

 

 

 これ以上は聞くなって意味だな。怖い怖い。

 

 

「二つ目は?」

『クーデリア・藍那・バーンスタインの動静と成長を見守ること。ハーフメタルの自由化が成しえればテイワズはその利権に一枚噛める。ドルポンドさん、アンタのところにも話は来ているだろう?』

「来てるね。私の企業を窓口として地球圏外縁の販売に挟ませてもらうつもりさ」

『喜んで受けるぜ。月のほうの同業社も喜ぶだろう』

 

 

 間違いなくあのギャングスターどもだろうな。三つめは?

 

 

『――お前さんの船のログを消さずに引き渡すことだ。設備も含めてな』

「設備が消えて借金だけが残るうえに、データを渡せって?」

『安いもんだろう。設備の分くらい、俺が個人で受け持っても構わねぇよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆―――――☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんオルガ。俺はいけない」

「ミカ……」

「ごめん」

「そうか」

「ただバルバトスの整備のせいで遅れるだけだよね? オルガも三日月もふざけてないでさ?」

 

 

 いやなビスケット? こうしておけって誰かに言われたような気がしてよ。ミカもだろ?

 

 

「うん」

「うんじゃないよ。全く……どれくらいで合流だっけ?」

「一週間ぐらいかな。レッドの船と一緒に行くよ。なんかあの変なオジサンもついてくるらしいし」

 

 

 そういや言われたな。けどマクマードのオヤジさんから直々に仕事をもらったんだ。最初の仕事は全員そろって終わらせてぇ。遅れんなよ?

 

 

「大丈夫。装甲とかフレームの調整は移動しながらするって。出来るのに時間がかかってるんだ」

「随分と大盤振る舞いだよね。入ったばかりなのに直々の仕事も貰えて、資材から何まで面倒見てもらってさ」

「だからこそ失敗は許されねぇ。色んな人の顔に泥を塗らねぇよう気ぃ締めていくぞ!」

 

 

 この仕事だって、名瀬の兄貴と言ったジャスレイって男の仕事だったんだ。横取りまがいのことをしたんだから詫びと挨拶を入れに言ったら、歓迎するがしくじるなって発破かけられた。

 やたらとウェイストのことを聞いてたが何かあったのか?

 

 

「そのジャスレイって人、どうしてレッドのことを?」

「さぁな。ちょっと話があるって言ってたが………」

「ふーん」

 

 

 そんなことよりもウェイストの船の隣に停まった船。アレはどう見てもギャラルホルンの戦艦じゃねぇか?

 

 

「アレはレッドの船だ」

「兄貴!」

「初めての仕事だが目的まで俺たちも付いていくし、何より今後のお目付け役もそっちに乗せるぞ」

「は? 待ってくれ、それは一体……」

「ジャスレイの叔父貴が任せたって、その下が納得するわけじゃない。かと言って、俺がお前らの仕事ぶりを評価しても子分可愛さのあまり……てなことになりかねない。幸い、乗るお目付け役は信用のおける美人さんだ。学もある」

「女を乗せるんですか? けど……」

 

 

 男所帯のウチに女が――――いや、三人ぐらいいるが半月もすれば慣れるか?

 けどやっぱ認められてないってことか。

 

 

「いいや違う」

「何がですか?」

「お目付け役ってのは今後どのような仕事を任せられるか。鉄華団のような武装組織ならどれほどの実力を保有しているのか。何より、仕事に対してタブーを犯さず、信用に値するのか」

「信じられてないってことじゃないですか? そんな試されるって……」

「いきなり雇え、仲間に入れろ、紋付にしろ。そんなことを見ず知らずの坊主に言われて喜んで受けたら俺はテイワズを離脱する。ジャスレイもそうするだろうさ」

 

 

 ガキだって思われてるんじゃないのか?

 

 

「期待はされてるってことだ。ギャラルホルンに喧嘩を売った民兵のガキ共。今後によっちゃ………これはよしておくか。特に構えないで信用を得るために努力しろってことだ。わかったな」

「――――うす」

「追々、理解するだろうさ(事がうまく運べば世界は変わる。そこで傲慢になれば切るしかない。手はある)。あと、そいつには―――丁度だな。こっちだ!」

 

 

 件の見張り番が来たらしい。女って聞いてたがどうせ五月蠅いオバサン………じゃなかった。

 

 

「お待たせしました。タービン社長、イツカ団長。テイワズより出向しました、メリビット・ステープルトンです。メリビットとお呼びください。以後お見知りおきを」

「鉄華団団長のオルガ・イツカ……です。よろしく」

「オルガ………。すまねぇな、メリビット。ちょっとへそを曲げちまっててよ」

「構いませんよ。私もそのように査定いたしますので」

 

 

 それを言われちゃ、どうしようもねぇだろ?!

 兄貴が大笑いしていることを顰めつつ、ガキじゃないってことを証明してみせると半睨みで告げた。また笑われた。なんでだ?

 

 

「可愛げがあるってことだ。なあ、メリビット。こいつが若さってやつだ」

「ふふふ。確かにそうですね。彼のような人は新鮮です」

「な、何を言ってるんですか、兄貴。俺は鉄華団が舐められないように……」

「大人になればわかるさ。知ってるか、オルガ、三日月、ビスケット」

 

 

 今まで空気だった他の奴に兄貴がにやにやしながら語り掛ける。

 

 

「兄貴とか親とか先輩って連中はな? お前らの恥ずかしいことを酒の肴にしたいのさ」

 

 

 たまらずメリビットさんが笑いながらそれを肯定していく。笑われるのは好きじゃないが、なんていうかこういうのはイヤじゃないって思う自分がいることが俺には衝撃的だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆―――――☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 荷物と言う荷物も殆どないまま、俺たちは一か月ほど乗ってきたビスコ―級から追い出されるように外に出ていた。テイワズのものだと名乗る黒服と整備士たち、うすらデカいおっさんたちが中に入ることを止める術はなかった。

 自分たちの家が踏み荒らされる。俺は無性に泣きたくなった。

 

 

「………昌弘は兄貴と一緒か……。なあ、アストンはどうすんだ?」

 

 

 ビトーがそんなことを呟いた。俺が知るわけないだろう。銃の撃ち方と阿頼耶識しかないデブリなんだから。

 

 

「ここで仕事を見つけようにも俺たちを雇ってくれるとこなんてないだろ? ヒゲ付きだし」

「モビルスーツ乗りとして期待しても、どんな感じになるんだろうな」

 

 

 ペドロにデルマが悲嘆に暮れている。退職金なんて渡されても、俺達みたいなガキがそんな大金を持ち歩いていれば奪われるに決まっている。まあ、流石にそれは気付いていたらしく、ドルポンドさんが俺たち名義の口座を開設してくれていたらしい。正直、見たことのない金額だった。

 

 

「家、無くなったな」

「ッ! そのことは言うなよ………!」

「だって、アストン。グリコは俺たちにとっちゃ暖かい場所で……社長だって……」

「クビにされたんだ。もう社長じゃない。俺たちは―――」

 

 

 ビトーのその言葉に感情的になりかけた時、船に入っていった黒服の一人がこっちに歩いてきた。

 

 

「失礼。あの船の船員ですか?」

「……違う。もうクビになった」

「クビに? ………少しお待ちを」

 

 

 徐にタブレットを操作し、俺たちと交互に視線と指を動かしていく。

 

 

「――確認が取れました。レッド・ウェイスト氏のクルーですね」

「は? 俺たちはクビになったけど?」

「マクマード様―――テイワズの総責任者が貴方方をウェイスト氏の船のクルーとして認めさせました」

 

 

 ――ウェイスト氏も今回の話は相当、気に病んでおいでとのことです。貴方方を降ろすのにかなりの抵抗がありましたようで……。

 

 

「本当ですか?」

「本当です。マクマード様は不義理を働くような輩にこのようなことをされる方ではありません。必要とあれば致しましょうが少なくともウェイスト氏には、そういった判断をすべき相手ではないとお考えです」

「………っしゃあ!!!」

「やった……!」

「俺たちも一緒に行ける! 捨てられないんだ!!」

 

 

 黒服が驚いた眼をしているけど、そんなことはどうだっていい。帰る場所がある。帰ってきておかえりって言ってくれる場所が無くならない。

 

 

「―――あー………ちょっといいか?」

「ウェイストさん!!」

「先ほどぶりです」

「どうも。向こうの船には乗っても?」

「かまいません。ブリッジは調整中ですので艦長室をご利用ください」

「わかりました。マクマードさんにもお礼を言っておいてください」

「かしこまりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆―――――☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハーフビーク級艦長室………そういえばこれに乗ったことはあっても、ここまで来たことは無いな。

 俺はそんなことを考えながら新しい家の間取りをアストンたちに教えていた。ぶっちゃけると酷い対応をした詫びを入れる前の口慣らしというもんだ。

 

 

「中も綺麗だな」

「錆とか汚れもないし、臭くない」

「強襲装甲艦よりカッコいいしな」

「けどこんなに広いと管理できなくないか?」

 

 

 ペドロの疑問に、テイワズから出向したクルーが対応すると告げる。

 じゃあ、なんで呼び戻されたのか? と聞いてきたところで艦長室に辿り着いた。

 

 

「思ったよりも広いな。さすがリッチだ」

「でけぇし広い」

「どっちも同じじゃん」

「ベッドとか大きいじゃん! テーブルもソファもあるし」

 

 

 ソファなんてあるのか? ………じゃあ、そっちに座ろうか。

 

 

「よっこいしょっと……………どうした? お前らも座れ」

「あ、はい」

「…………おほん。まずは――すまなかった」

 

 

 詫びは入れなければならない。ビジネスに情を持ち込むなと教えられたがたまにはいいだろうさ。名瀬さんもアミダさんも許してくれる。つーか、ここで置いてった方が酷い目に遭いそうだ。

 

 

「一方的過ぎた。俺たち大人ももっと話し合うべきだった」

「いや……別にもう……」

「ケジメは大事だ。本当にすまなかった」

 

 

 降ろすことについては間違っていないと胸を張って言える。人として、ヒゲ付きであろうと子どもを戦場に連れて行くのは許されざる行いだ。

 同時に責任を放棄して置いていくという一面もあったことは変わりない。どこかに拠点を置いておけば、そっちで任せるということもできたろうがアウトサイダーズは船を拠点にしたPMCだ。寄港する場所も決められてるが何時になるかなんてわからない。

 

 

「お前らを降ろす判断をしたのは間違ってはいないと言っておく。正直、もし鉄華団のように拠点があればそっちに送っていただろう。残念なことにそんな拠点は存在しないわけだが、この船が俺たちの家であり、会社だ」

「問題ないと思うけど」

「降ろされたって、どうにもならなかったし。俺たちだって社長の役に立てるって証明したいよ」

「………わかった。つっても、正式なクルーが付いてくる時点でお前らに残された仕事は少ない。その仕事も思い出したくもない類だ。わかるな?」

「モビルスーツのパイロット、ですか?」

「その通りだ」

 

 

 ブルワーズの経験から戦力にはなれどあまり乗せたくはなかった。クランクもアインも同意見ではあるものの、供与されたモビルスーツの関係上、出し惜しみすることができない。

 

 

「暗礁宙域を通る。三機だけじゃ、図体のデカい船を守るにはちと少ない」

 

 

 何時、デブリの影から海賊の部隊が突入してくるかわからない。エイハブウェーブを発生させる船やモビルスーツならまだしも、話に聞いた鉄華団のモビルワーカーによる強行接舷なんてされたら考えるまでもない。

 連中は少なくとも白兵戦に長けた荒くれ共なのだ。

 

 

「お前らの分も用意してもらった。ガルムロディ。お前らの乗っていたマンロディの本来の姿だ」

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回は先行した鉄華団とタービンズに合流し、ブルワーズ+αとの戦いとなります。

 ご意見・ご感想おまちしておりまーす。







『ハーフビーク級ユフイン』
 ギャラルホルンのハーフビーク級をレストアしたテイワズ所属の船。マクマードの判断によりレッド率いるPMCアウトサイダーズの船となった。
 作中では語られていないが、もとはマクマード専用の船であり、VIPを乗せて航行するため防御力を強化している。反面、主砲塔は一門に変更されるが対空装備は充実している―――のだが、この主砲は解除されて黄金のジャスレイ号のような形なっている。

 もとはテイワズのトップが乗るために用意されたが、二番艦のジャスレイ号のみが稼働している状態であった。そも、移動する大型都市船である歳星から出る必要はさほどなく、あったとしても航行になれていて名の通ったジャスレイ号に乗った方が手間がかからないからとか。
 なお、艦名については日本かぶれのマクマードが地球で入った温泉の名前を付けた。オイガミやクサツ、ドーゴなど色んな候補があったらしい。

 船とモビルスーツを提供した理由はヴァサゴに搭載されたA.IのALICEを手に入れるためである。ログやデータからの構築と、整備オヤジを同伴させることでシステムデータのソースも手に入れるための布石である。決して善意ではない。





『イオ・フレーム』
 テイワズの次期主力量産機にして、目玉商品の逸品。数年後に「獅電」と呼ばれる機体の先行試作機である。
 性能自体は獅電より劣る。見た目は装甲が体型の近いゲイレールのものを流用している。現時点ではフレームしか存在しないためである。
 グレイズと比較すると整備性と拡張性以外の面で劣っており、テストパイロットに任命されたアインとクランクもかなり微妙だと評価した。反面、シンプルな構造とテイワズ・フレームに培われた技術からか反応性はグレイズや練習機のゲイレールに近いらしい(それでも勝ってるとは言えない)。また新型機に分類されるため阿頼耶識の搭載は初期段階で考えられていない。


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