今日はショッピングモールにランドセルを買いに来ています。もうすぐ僕も小学生なので…
そして今、おばあちゃんとマシュに両脇を固められています。両サイドに立っているとかそういう話ではなく、本気でガードされています。
「大人しくしろ!怪しい動きをした奴から殺す!人質は山ほど居るんだからなあ!」
はい、我々お客と従業員は人質にされているんです。
相手はいわゆる“敵(ヴィラン)”と呼ばれる存在で、ヒーローだったフヨおばあちゃん達とは対を成す存在。個性を使って犯罪を犯す人々だ。
ここを占拠している彼らは結構有名な敵らしく、僕らを人質に先日捕まってしまった仲間の解放を要求しているようだった。
正直、敵は個性持ちと言えども普通の人間、本来ならばサーヴァント相手に敵うはずもないのだが…人質の数が多すぎる。
人質をぐるっと取り囲むように敵は陣取っていて、しかも僕らは端の方に座っている。いくらマシュの防御が絶対でも、こんな広範囲の全方位は厳しい。
王様だったら全方位同時攻撃できそうだが、こんなことでお呼び立てしたら後でどうなることやら…
他のサーヴァントのみんなもこの人数相手に一瞬で制圧できそうな人は居ないし…メデューサに石にして貰えばいいのか?でも、それも全員一気には難しいか…
うんうん考えていると、近くに居た敵にちょっと来いと言われて引っ張られる。子供だし、マシュがめちゃくちゃ庇ってくれていたので悪目立ちしてしまったらしい。
マシュが立ち上がって何か言おうとするが制止して他の人を守るように言う。銃を持った男は僕の頭に銃口を押し付け外へ向かう。ヒーローや警察との交渉に子供の僕を使うんだろう。
正直周りに人が居ない方が暴れやすいので助かる。ギルガメッシュ王が僕に再召喚された時の仮説を試すいいチャンスだ。
僕は魔力を送り始めた。
「闇の侠客、ここに参上!」
声が聞こえたと思ったら、僕を掴んでいた男はすでに気絶していた。拳銃を拾い上げて男から離れると、その間に周りに居た他の敵も全員倒れていた。
「この無頼漢を呼ぶとは本当にお人好しだね、マスター」
「助けてくれてありがとう!燕青!久しぶり~~!!」
闇の中から溶け出るように現れたアサシンに飛びついてお礼を言う。
燕青はマシュ以来の素直に再会を喜んでくれるサーヴァントなのでマスターとして涙ちょちょぎれそうです。まあ、みんな素直じゃないだけでちゃんと喜んでくれているのは伝わってるんだけどね。
アサシンには気配遮断スキルがあるので、そのままショッピングモールに居た全員を制圧して貰った。まさに早業でした…瞬殺。いや殺してないけど。ちゃんと全員峰打ちで仕留めてくれました!
マシュは分かっていて、燕青が撃ち漏らした時のために人質を守ってくれていた。
もちろん普通の人たちに見えるようなスピードじゃないので、敵がいきなり勝手に気を失ったように見えただろう。最初は困惑していた様子だったが、みんな一目散に出口に向かって駆け出した。
危ないが走らないでくださいと言っても聞いてもらえるような状況じゃあないな…
僕らもマシュとおばあちゃんに合流して出口を目指す。
道中おばあちゃんに燕青の紹介をしていると止められ、どこからか僕より小さい女の子に刃物のように鋭い腕を突き付けた敵が現れた。しまった、他にもまだ居たのか!
ちょうどいい、お前らも人質になれ!と言って男が近付いて来る。マシュと燕青が一歩前に出て、僕はおばあちゃんを引っ張って後方に下がる。
女の子が居るが、燕青なら撃たれる前に一瞬で助け出せる…と思うんだけどなんで攻撃しないんだ?
不思議に思っていると左後方で足音が。まだ仲間が居たのかと思って振り返った瞬間、僕らは囲まれていた。
アサシンみんな殺傷性の高そうな武器とか攻撃手段ばっかりで草
1番こういうの向いてそうなのが新宿のアサシンでした。
向いてそうというのはもう完全に主観ですが。
あと個人的に好きなので。
ハサンさんも人数多いので制圧に向くかなあ〜と思ったんですけど、人数多いんで口調とか難しいし書いてて分からなくなってきてしまった。
あとすごい仕事人感があってナイフで一撃ってイメージだったので。