「先輩、こちら先輩の分の紅茶です」
「ありがとう!マシュも座りなよ」
「おーい!酒のツマミが足りねぇぞー!」
「そうじゃそうじゃァ!」
「そこでキャットがすかさず配膳だワン!我々がキッチンを預かったからには、料理が足りないなんてマヌケな事にはせんぞ!」
「マスター♡はい、あーん♡」
「主殿にご迷惑をかけてはいけませんよ、清姫殿」
「ダーリン、女の子の膝の上で何してるの…?」
「オイオイ、夫婦喧嘩は犬も食わねえぞ」
「狗って言うなァ!」
「お師匠、あんまり飲み過ぎない様に…」
「まあそう言ってやるな俊典、こいつも長年の敵を撃ち倒してやっとひと息ついてんだ」
あの大騒動から数ヶ月。と言っても、隠れた大騒動なので真相を知るのはごく一部の人間だけだけど。
僕らはあれからシャドウ・ボーダーまで走って、あの島を脱出した。航海中、僕は酉野さんに正座させられ散々怒られたが、僕と一緒に怒られる選択をしてくれたのはマシュだけだった。解せぬ。
他のサーヴァントは管制から目が離せないだとか、周囲の索敵と警戒にあたるとか、マスターの魔力温存の為に霊体化するとか、適当な理由を付けて僕の側から消えました。薄情者───!!
でも、怒られる位でトシノリくんを、酉野さんを、お師匠さんを助けられるなら安いものだ。あのままでは…トッシー達は逃げられたかもしれないけど、確実にお師匠さんは殺されていただろう。
それを分かっているのか、酉野さんも助けに来た事自体はそんなに怒ってない。ただそれも、事前に相談も無く来るなんて、もしもの事を考えろとか、ヒーロー免許も持って無いのにこんなに派手に個性を使用してどうするつもりだとか、僕の事を考えての事だと分かるので黙って大人しく聞いています…。
お説教が収束して来た辺りでエミヤがお茶を出し、僕とマシュはやっと足を崩せた。どうやら外からの攻撃を撃ち落としていたが、やっと止まったって…えっ!僕らの知らない間にそんな攻防が…本当に戦ってたんだ…何かすみません…
シャドウ・ボーダーをカルデア本部に格納して、僕らはブリーフィングルームに向かい、一連の流れをきちんと説明する運びとなった。
え?カルデアは夢の中の話だろって?これが話すと意味が分からないんだけどね…ダ・ヴィンチちゃんがカルデアを再建して僕の魔力不足を昔みたいに電力で補って、ホームズが会社として機能させ、教授が知らない間に僕の個性開業許可証を取得しサーヴァント召喚を合法化し(カルデア建設に関わるメンバーは事前に許可を得ていた事になっていた。一体どんな手を…)、カルデアは星見台という名目なので天体望遠鏡や一般の人が入れるプラネタリウムまで造って…やりたい放題だな…誰だ!天才に時間とお金を与えたのは!僕です!!
カルデア再建から2日後、僕が以前召喚していた全サーヴァントの再召喚が終了した。早っ!?
生き生きしているキャスター陣には苦笑しか出ない…その後は単独行動スキル持ちのアーチャー達、気配遮断スキル持ちのアサシン達、魅了スキル、千里眼、etc…あらゆる能力を駆使して情報を集め、今回の戦いに臨んだ。
隠しても仕方無いのでオブラートに包みつつ話しているのだが、3人の顔から表情がどんどん消えていく。
数日後、準備万端でトッシー達の敵、個性名"オール・フォー・ワン"のアジトに乗り込み、無事確保した。
僕はヒーロー免許を持っていないので、表向きは無関係の一般人だけど、こっそり色々とサポートさせて貰った。
はー、何はともあれ一件落着!え?トッシーアメリカに留学するの?いってらっしゃ…って、僕も───!?!?l
どこまでもδ 23話
久々の更新です!お待たせしました!
とりあえずこれで完結です。
次は第二部か番外編という形で更新して行きますね。