ポケットモンスター 侵食される現代世界   作:キヨ@ハーメルン

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『現代モノのポケモン増えろ』そんな思いを受け取って初投稿です。
アルビノ系ヒロイン増えろフエロ……
TS闇深勘違い増えろフエロ……


プロローグ
ポケモンが無い私の世界


 ──ポケットモンスター。縮めて、ポケモン。

 

 そう呼ばれる彼らの誕生は西暦1996年2月27日『赤』そして『緑』そう題された二本のゲームから始まる。

 それからのポケモンは……語る必要はないだろう。無名の創作物だった彼らが、今や世界中で知られているのだから。それこそ知らぬ人など居ない、そう言っても問題無い程度には。

 

 斯く言う私もポケモンを知っている人間だ。

 赤、緑、黄、青、金、銀、クリスタル。残念ながらこれらは機会に恵まれなかった為に知識だけ。

 しかし、ルビー、サファイア、エメラルド、ファイアレッド、リーフグリーン、ダイヤモンド、パール、プラチナ、ハートゴールド、ソウルシルバー。これは私の歴史。私と共にあったポケモンだ。

 その後ブラック、ホワイトが出たが……私の歴史はそこで終わった。飽きた訳ではない。だが私はブラック、ホワイトをプレイして、その先へと進む事は無かった。

 なので私のポケモン経歴はルビー、サファイアからブラック、ホワイトまでとなる。後付けの知識だけなら赤、緑から。

 

 ……先へ進まなかった理由? まぁ、言い訳させて貰えるなら幾らか有る。仕事がいよいよ忙しくなったとか、日々の生活に手一杯で遊ぶ暇がなかったとか、だ。

 けれど一番の理由は、たぶん、私が年寄りになったからだろう。身体ではなく、心が。先へと進むポケモン達について行けなくなった。もう充分だ。引退だ。時代の進化に付いて行けない……そんな風に、()()()()()

 

 

 

 ──あぁ、そうだ! ホントは付いて行きたかった! 私とポケモンは十年以上共に居たんだ、当たり前だろう!?

 ……だが、そんな事は今更だ。こんな気持ちに気づいたのだって、()()()()()()()()した後だった。

 

 全くもって馬鹿馬鹿しい話だ。バカは死ななきゃ治らないというから、私はバカだったのだろう。あぁその通りだ。私はバカだった。

 何せ、一度死んで転生して、()()()()()()()()()に生まれてやっと気づくのだから。

 

 ──ポケモンは1996年にゲームとしてこの世に産声を上げ、誕生した。その後を知る者からすればそれは当たり前の事だったが、当時は多くの不確定要素があったはずだ。もし売れなければ? 何らかの社会的な動きにかき消されたら? そもそも……開発者が作ろうと思わなければ?

 それらは充分にあった可能性、ifであり、そして、私の転生した世界の……歴史だった。

 

 

 最初に疑問を持ったのは子供の頃。転生した事を現実として受け止め、今世の世界がファンタジー世界などでは無く、前世と同じごく普通の世界だと決め付けようとしていた頃。元花札作りな会社が出しているゲームの中で、髭の配管工やピンクの宇宙人は居るのに黄色ネズミことピカチュウが居なかったのが最初の疑問。

 そしてその疑問がどうしても気になった私は、まだブラウン管を使っていた家のパソコンで調べて…………絶望した。ポケモンが居ない。ポケモンだけが居ない。

 

 何がどうなればそうなるのか不明だ。しかし、ポケモンだけが居ないのは間違いのない事実だった。

 それからの私は……端的にいって、グレた。具体的に言うなら引きこもった。元々転生後の生活には不満があったのだ。間もなく高校生だというのに背は伸びないし、親は居ないし、けど金は毎月入るし、諸々の書類も確りやっているらしいから文句は言えないし──だが何故か()。前世は男だったのに、何故か女。それもアルビノ美少女、あるいは不思議系美少女だ。そんな存在にTS……いやもう慣れたケド。しかし不満は不満だ。せっかく転生したのに()()()()()()()とか笑えない。

 

 閑話休題(細けぇこたぁいい)

 

 そんなこんなな理由で日本の主神様よろしく引きこもったアルビノ美少女な私だが……当時の記憶が飛び飛びだったりする辺り、どうやら私は自覚が欠片も無かっただけで、狂信的かつ熱狂的なポケモンファンだったらしい。それこそ、些細な掛け違いで自殺するレベルの。

 

 あぁ、当時はかなりヤバかった。何がヤバかったかって無意識でロープを……いや、止めよう。ロクな話じゃない。

 兎に角、私は生き残った。そして自身が熱狂的なポケモンファンだと自覚した私の思考は、気づけば斜め上へカッ飛んでいた。

 

 ……え? 何をしたか? ポケモンの絵を描いたんだ。そしてそれをネットに上げたり、某笑顔溢れる動画サイトでお絵描き風景を雑談しながら配信したりした。

 それのどこが斜め上かって? ──いいか、そもそもこの世界にはポケモンが居ないんだ。それを突然描き出してネットに上げたんだぞ? しかも、私は新世界の神になる!! とか言いかねないテンションで。

 まぁ、痛い子扱いされるよね。でも声はプリティーだし、お手ては綺麗だし、晒して無いけどたぶん顔も美少女だと思われるよね。絵描きの才能があったのか絵も上手いからそこそこ人気が出るよね。ズルズル続けるよね。そしたらある程度固定のファンも付くよね。そうすると存在すらしなかったポケモン達も認知されるよね。……私のオリキャラとして。うん、そこは不満だった。ポケモンはポケモンで、私なんかのオリキャラではないのだから。

 

 でも、まぁ、満足していたのだ。そこそこの人数の人がどういう形であれ、ポケモンを知っている状況に。

 だから。まさか、このポケモンの居ない世界が()()()()()()()だなんて事に、気づく事は無かった。そのときは、まだ。




以下執筆へ至った経緯。

(´・ω・`)そういえば幾つかの作品、更新止まっちまったなぁ。他のお気に入りも基本更新が遅いしなぁ……
( ゜Д ゜)どうしたものか。特にポケモンの現代モノは少ないし……シカシヨミタイ
━━それから一ヶ月後━━
(# ゜Д゜)ああ分かったよ! 書いてやるよ! どうせ人気なんか出ねぇんだ。書けば良いんだろ!!
途中にどんな地獄が待っていようと俺に! お前らに! 俺が書いてやるよ!!

……はい、お察し下さい。
なお主人公がTSしたのは作者がヒロインを考えるのが面倒で、だったら主人公をヒロインにブッピガンすれば良いだろぉ!? と発狂した為。公式キャラは殆んどカップリングが済んでるしね。
なおオリキャラ多めもそれが理由の一つです。解釈違いを起こすよりはね? ……悪しからずご了承下さると幸いです。
後、作者はTS闇深勘違いが大好きです(迫真の愉悦)

それと、あらすじにも書きましたが……
・本書の一部または全てを著者の許可を得ずに無断で複製、複写、転載、改竄する事は禁じられています。
・この物語はフィクションです。登場する人物・団体・土地・出来事・名称等は全て架空であり、実在のものとは関係ありません。いかなる類似、あるいは一致も、全くの偶然であり意図しないものであり、実在のものとは全く関係ありません。
OK?

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