第124話 それぞれの分岐路へ
オーブ連合首長国。
その国の行政を担う首脳陣が集まる首都、オロファトの首相官邸。
そこでは、早朝から自家用のVTOL機で極秘に入国した人物と、ウズミが臨時の会談に臨んでいた。
「最後通告……ですか」
「ええ、そういうことになります」
相手はブルーコスモスの盟主、ムルタ・アズラエル。
彼が持ってきた地球軍からの書簡に目を通したウズミは、険しい表情でアズラエルを見つめている。
書簡の内容はこうだ。
世界情勢を鑑みず、地球の一国家としての責務を放棄し、頑なに自国の安寧のみを追求し、あまつさえ、再三の地球軍からの協力要請にも拒否の姿勢を崩さないオーブ連合首長国に対し、地球連合軍はその構成国を代表して、以下の要求を通告する。
一、オーブ首長国現政権の即時退陣。
二、国軍の武装解除、並びに解体。
48時間以内に以上の要求に対しての対応が実行されない場合、地球連合はオーブ首長国をザフト支援国家と見なし、武力を以て対峙するものである。
「パナマを落とされ、もはや体裁を取り繕う余裕すらなくしましたか?」
ウズミの痛烈な一言だったが、アズラエルはその余裕そうな表情を崩さずに、組んだ足の上に置いていた手で大げさなジェスチャーをしながら答えた。
「痛いところを突いてきますね。しかし事実、その通りでもあります」
パナマを落とされて、地球軍側は本格的に尻に火がついたと言える。はたから見ていたアズラエルでさえ、今の情勢で言えば地球軍がいくら量産型モビルスーツを開発できたとは言え、宇宙に上がる足かがりが潰えた以上、宇宙の軍備が干上がるのも時間の問題だ。
となれば、残された道は早期のビクトリア宇宙港の奪還か、あるいはすでに使える施設を使えるようにするかだ。
「既に、太平洋を連合軍艦隊が南下中であり、事はもはや止めようがありません。火を起こさずに事を収束させるには、条件を飲んでもらうしか」
アズラエルがここに来たのは、地球軍からの正式な要請があったからだ。遠回しな文面ではあったが、極秘プロジェクトや、保護した流星隊のメンバーばかりにかまけていないで、こちらの仕事も手伝えーーなんていう内容だ。
本来ならば、アズラエル本人がわざわざ時間を割いて、オーブ連合首長国に足を運ぶ必要など無かったのだが、彼は軍人ではなくビジネスマンだ。
ビジネスとは、取引。
取引とは、互いが納得した条件で、金や物資、施設、人員等々をトレード、売買を行う一種のマネーゲーム。
大量の物資と人員を消費しては補充するという戦争経済は、マネーゲームには打ってつけではあるが、現状で敗戦続きの地球軍にとっては、大規模な作戦行動に伴う軍事費用の捻出は、自らの組織の首を絞める行為に近い。
そこでアズラエル本人が前に出てきたのだ。ブルーコスモス盟主でもなく、地球軍の関係者でもない、ビジネスマンとして。
「我々が欲しいのは、マスドライバーとモルゲンレーテだけです。接収後は、オノゴロ島のみを我々の管理下に置き、ヤラフェス島は地球軍が認可したオーブ暫定自治区として、あなた方がこれまで通りに統治して頂いて結構です。ザフト軍に備え、艦隊も護衛に駐留させましょう」
オーブが懸念しているのは、どちらかの政府に属することで、属しなかった勢力から攻撃を受けることだ。
そこで、アズラエルが提案したのは、オーブが所有する軍事施設であるオノゴロ島の接収だ。首都があるヤラフェス島は、オーブの暫定的な自治国として認め、オーブの理念とやらはそこに集約する。
ザフトが来たとしたも、オノゴロを手隙にする訳にもいかないので、フリーゲート艦隊とモビルスーツを配備すればカバーできよう。
この提案は、ほかの国と比べたら破格の譲歩だった。
「ーーいくら筋の通らぬことと声高に叫んでも、もはや大西洋連邦に逆らえる国もない。ユーラシアは既に疲弊し、赤道連合、スカンジナビア王国など、最後まで中立を貫いてきた国々も既に連合に組み伏せられている」
「我等も選ばねばならぬ時、ということですか」
アズラエルの目論見通り、首相陣営の配下たちは口々に不安と焦りを露わにしてきている。ぶら下げた条件に首を縦に振れば、ビジネスマンとしてのアズラエルは勝利することになる。
「地球の一国家であるのなら、オーブだって劣勢に立たされている連合に協力すべきですよ。違いますか?」
地球というゆりかごの中にオーブがあるというなら、なおのこと。そうアズラエルがトドメを刺したところで、首相陣営は声を潜めた。
さぁ、どうする?アズラエルはそう問いかけるようにウズミを見つめるとーー。
「それで、どうあっても世界を二分したいのですか?貴方は。敵か味方かと」
毅然とした口調で、ウズミはアズラエルを見返す。その目には意思があった。幾度も難解な取引をしてきたアズラエルには直感的に分かった。
この話は「決裂」する、と。
「連合と組めばプラントは敵。プラントと組めば連合は敵。例え連合にひれ伏し、今日の争いを避けられたとしても、明日はパナマの二の舞になるのは目に見えている」
「しかし、オーブは選ばなければならない。選ばなければどちらからも滅ぼされる。そういう場面なのですよ、今は」
ウズミの言葉を遮って、あくまでもこれは選択なのだとアズラエルは強調した。オーブの理念とやらは結構だが、それで敵が銃を引き下げてくれることなどないのだ。
戦っている者の前に悠然と腕を広げて、戦うことをやめてくれと言ったらどうなるか。答えは撃ち殺され、ボロ雑巾のように道端に捨てられ、何事も無かったかのように死ぬのだ。
それが今の世界の在り方であり、戦争の在り方なのだから。
「とにかく、我々が用意できる時間はここまでです。それ以降に答えが出ないのならば、通告通りに地球軍はオノゴロ島へ侵攻します。あと、こちらをお渡しします」
そう言って、アズラエルは脇に置いてあった高級感のあるファイルをウズミの前に渡す。中には膨大な資料が綺麗にまとめられ収まっている。
「これは?」
「軍事協定、非戦闘員の保護および不可侵宣言などなど、オノゴロ島以外のオーブ領土に侵攻しない誓約書です。戦うのは私ではありませんが、それを成すのは地球軍の軍人。通す義は通さなければならないでしょう?」
それでは、よき返答をお待ちしております。そうアズラエルは立ち上がり、ウズミに一礼してから部屋を退出していく。
「ふー、やれやれ。困ったものですね……」
取引を終えて窮屈そうにネクタイを緩めるアズラエルは、黒服とサングラスといった、いかにもな護衛たちと共に、オーブの兵士に見送られて自家用のVTOL機へと戻ってきた。
その疲れた様子を見てか、機体の前で待機していたパイロットは顔をしかめる。
「アズラエル理事。やはりオーブを?」
アズラエルが最も信頼し、彼が持つ手札の中で最強のカードの一枚であるパイロット、リーク・ベルモンドは、VTOL機のタラップに来たアズラエルに小声で話しかけた。その不安そうな声に、アズラエルは困った顔をしながらも頷く。
「ええ。最近、なにやら腹黒い算段をしているサザーランドの片棒を担ぐのは癪ですし、なるべく穏便に済ませたいものですがーーもしかしたら、あれのテストをすることになるかもですね」
その言葉でリークの顔はさらに険しくなった。
「あの機体を使うつもりなのですか……しかし」
「分かってますよ、ベルモンド上級大尉。今回の件は相応の譲歩をしたつもりです」
アズラエルが直接、オーブとの交渉に臨んだ理由としてはリークの存在があった。彼はナチュラルでありながら、卓越した操縦技術と戦闘能力を持つ「流星」の一員だった男だ。それに加えて、地球軍が蔑ろにしている軍人たる潔さを兼ね備えている。
交渉のカードでオノゴロ島以外には侵攻しないと宣言したのも、彼が民間人への被害を懸念していたからだ。
アズラエルとしても、この作戦でリークに不信感を持たれることは避けたいことでもあったし、軍事的な宣言であれば、大西洋の中枢を握ったサザーランドもおいそれとは口出しできないし、ここ最近、何か暗躍する彼への牽制にもなる。
強力な対地ミサイル。アズラエルの情報網を持ってしても、数発使用されたそのミサイルの情報を得るのは骨が折れた。
この件には同組織のメンバー、ロード・ジブリールも噛んでいるというが、証拠はすべて爆心地の情報だけ。ミサイルの性能や製造元すら掴めない為、アズラエルも深くサザーランドを言及できない。
パナマの件もアラスカの件も、大西洋としてはザフトに多大な被害を与えられたの一点張り。不可思議な点が多いというのに、探りすら入れるのが困難なほどに情報隠蔽がされている。
リークを含めた彼らの協力の元進む、極秘プロジェクトに注力しすぎたか、とアズラエルは顔をしかめるが仕方ない。
とにかく今は、オーブをどうにかするのが先決だった。
「我々の意向を伝えてから、向こうの出方次第ですけど。アスハさんが噂通りの頑固者なら、ちょっと、凄いことになるかもしれませんねぇ」
言葉を濁すように言っていたが、アズラエルにとっては確信に近いものがある。
この先は、凄いことになる。
ただそれだけは自信を持って答えられることだった。
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「ウズミ様……」
アズラエルが後にした官邸の執務室では、幾人かの有識者とオーブ名家の当主たちが集まり、今後の方針に関して話を続けていた。
「陣営を定めれば、どのみち戦火は免れぬ」
言い訳にも聞こえるだろうが、事実だ。現に今は、ザフトからカーペンタリアでの会談の申し入れがきている。おそらく、ザフトに協力した時の対価とそれに伴う補償の話であろう。
しかし、ここからカーペンタリアに行ったとしても、48時間以内に地球軍に対抗できるザフト部隊を、このオーブに揃えるなど不可能だということは、誰の目からも明らかだった。
「解っております。しかし…」
「ともあれ、オノゴロ島全域に避難命令を…ヤラフェス島には外出禁止令を」
狼狽える当主陣に、ウズミの後ろに控えていたホムラが口を開く。
「ホムラ代表…」
「子供等が時代に殺されるようなことだけは、避けたいものだが……」
どこか遠くを見ながら、ホムラはこのオーブのいく先がどこになるのか、思いを巡らせているのだった。
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「おーい!全クルー集合だってよ!」
アークエンジェルとユーラシア連邦艦隊、そして救助されたザフトの部隊が入港するドッグの大型ミーティングルームには、連絡で伝えられた各陣営の兵士たちがすし詰めになるように集まっていた。
《間もなく、政府より重大な発表があります。国民の皆様はどうか、どなたもこの放送をお聞き逃しのないようご注意下さい》
ミーティングルームに複数設置されたモニターには、緊急速報と名を打たれた臨時ニュースが映し出されており、国民やこの場に集まったクルーたちへ、記者会見の準備をする様子が生中継で放送されている。
そんな中、正面の壇上にマリュー、バジルール、ハインズ、PJと、各勢力を代表する面々が並んで現れた。
「現在、このオーブへ向け、地球連合軍艦隊が侵攻中だ」
ハインズの一言に、その場にいる全員がざわめき出した。地球軍がオーブに?そんな疑問を抱くものはここには居ない。アラスカとパナマの地獄を知っているからこそ、あの地球軍がここに侵攻してくることに容易に納得できてしまったからだ。
「目的はオノゴロ島のモルゲンレーテとマスドライバー。地球軍に与し、共にプラントを討つ道を取らぬというのならば、ザフト支援国と見なす。それが理由です」
「なんだそりゃぁ…」
「ふざけてやがる…」
ハインズに続いたマリューの言葉に、全員のざわめきがさらに大きくなっていく。パナマであれだけのことをしておきながら、尻拭いを中立に押し付けるのか。それも逆らえば武力で無理矢理奪い取るなどーーやっていることに、もはや軍としての規律や道理など存在しなかった。
「オーブ政府は、あくまで中立の立場を貫くとし、現在も外交努力を継続中ですが、残念ながら、現状の地球軍の対応を見る限りにおいて、戦闘回避の可能性は、非常に低いものと言わざるを得ません」
「オーブは全国民に対し、オノゴロ島の都市部、及び軍関係施設周辺からの退去と、ヤラフェス島全域に外出禁止令を命じ、不測の事態に備えて、防衛態勢に入るとのことだ。回避不能となれば、明後日0900時に、戦闘は開始される」
そのPJの言葉で、ミーティングルームがシンと水を打ったように静まり返る。つまりはーーそういうことだ。
「我々もまた、道を選ばねばなりません」
マリューの言葉が、この場にいる全員に、自分たちがある意味での分岐路に立っているということをはっきりと自覚させていく。
「現在、アークエンジェルを含めたユーラシア連邦艦隊、ならびにパナマで救助されたザフト軍は、陣営も立場も定かでない状況にあります。
この事態に際し、我々はどうするべきなのか。命ずる者もなく、また我々もあなた方に対し、その権限を持ち得ません」
今の自分たちは明確な軍属にいる軍人ではない。ザフト組が集まる壁際に立つイザークは、ゆっくりと瞑目して、自分の立場を見返していた。
オーブを守るべく、大西洋連邦と戦うべきなのか。またはそうではないのか。
いや、一人の人間として、この状況でどんな答えを出すべきなのか。それを問われているような気がした。
「我々は皆、兵士としてではなく、個人で判断せねばならん。よってこれを機に、この艦隊を離れようと思う者は、今より速やかに退艦し、オーブ政府の指示に従って避難してくれ」
ハインズの言葉で、誰もが息を飲んだ。
「地球軍兵も、ザフト兵も、分け隔てなくオーブは引き受けてくれるとのことです」
ここだ。ここで自分の答えを出さなければーーもう後戻りはできない。現実を見ずにまた陣営に分かれて戦うのか、それとも現実を見て真に戦わなければならないものを見極めるか。
道は二つに一つだ。
そんな中で、アークエンジェルの艦長であるマリューはハインズとPJの前に出て、アークエンジェルのクルーたちに敬礼を打った。
「この場を借りて、アークエンジェルクルーに伝えます。私のような頼りない艦長に、ここまで付いてきてくれて、ありがとう」
そう言って微笑むマリューに、目を背けるものは少なく、毅然と真っ直ぐとした瞳で敬礼を返したクルーたち。
オーブの戦いは目前に迫っている。
だが、まだ答えを出せない者も多くいるのだった。
////
「キラー!」
ミーティングが終わった後、フリーダムの調整や、アサギたちが訓練するアストレイの微調整のために工廠へ向かっていたキラを、オーブの正装姿のカガリが大声を上げて呼び止めた。
キラが振り返ってカガリを受け止めると、カガリは戸惑った様子でキラの名前を呼び、その手は微かに震えているように思えた。
「ちょっと落ち着きなよ。そんな服着てる人が慌ててると、みんなが不安がるよ?」
「え!?あっ、そ…そうか…そうだな。いやでも…オーブが戦場になるんだ!…こんなこと…」
目に見えてカガリは困惑していた。それもそうだ。自分の国が、これから戦場になるかもしれないのだ。恐れない方がおかしい。震えるカガリに、キラは優しい声で語りかける。
「でも正しいと思うよ。僕は」
キラの言葉に、カガリが驚いたような顔をした。たしかに、オーブのとった道は、一番大変だと思う。
けれど正しい道だ。
正しい道、正しい真実に向かうことは、決して間違っていないのだ。
それで深く傷つこうとも、それで大切なものを失うことになっても。
「キラ…」
「だから、カガリも落ち着いて。出来るかどうか分かんないけど、〝僕ら〟も守るから。カガリのお父さん達が守ろうとしているオーブって国をさ」
////
「そっか。カズイ、降りるんだな」
あのミーティングのあと、アークエンジェルから退艦するクルーは少なからず居た。その中には、サイたちがよく知る学友であるカズイも。
「…サイは降りないの?」
見送りにきたサイやミリアリア、トールを不安そうな目で見渡しながらカズイは弱々しく呟く。その言葉にサイは首を横に振った。
「俺は残るよ。キラやトールも……フレイだって放っておけないし。それに攻撃されんのオーブなんだし。今、俺にも出来ることあるから。さっき、家にも電話して、そう言ってきた」
「けどさぁ…あ、ミリィは降りるよね?女の子なんだし…」
そう言って今度はミリアリアに目をやるが、彼女も困ったような笑みを浮かべて首を横に振る。ミリアリアも、トールを放っておけないし、気持ちとしてもサイと同じだった。
それを見て肩を落とすカズイに、サイはため息をついて肩に手を掛ける。
「カズイ」
「な、なんだよ」
「他の奴のこと、もう気にすんなよ。自分で決めたことなら、それでいいじゃんか。みんな違うんだから」
「けど…俺だけ降りるって言ったら…みんな臆病者とか卑怯者とか…俺のこと思うんだろ!?どうせ、そうだろうけどさ…でも…だって俺、出来ることなんかないよ…戦うなんて!そんなことは出来る奴がやってくれよ…!!」
そう泣きそうな声で零すカズイの言葉は、ずっと隠してきた本心だった。ずっと本心をひた隠して、アフリカも、ソロモン諸島も、アラスカも戦ってきた。けれど、割り切れもしないし、その想いは大きくなる一方だ。
誰もが使命のために殉じられるわけじゃない。自分の命が大切なんだとカズイはサイの目を見て訴えかける。
その言葉に、サイの隣にいたトールは、「卑怯者なんて思わねぇよ」と優しく微笑む。
「解ってるよ。向いてないだけだよ、お前に戦争なんてさ。カズイは優しいから」
「トール…」
そう言って、トールもカズイの肩に手を掛ける。別れる時は笑顔だろ?と言ってトールは笑うと、サイもミリアリアも微笑んだ。
「平和になったら、また会おうな。それまで、生きてろよ」
「サイ…。みんな…俺…ごめん」
何もできない、弱い自分でごめん…そう言ってカズイは、みんなに支えられながら涙を流して、アークエンジェルを降りていくのだった。
////
アズラエルは南下してくる大西洋連邦の艦隊と合流したのち、自身の執務室である艦の一室で、オーブからの返答が記載された書類に目を通していた。
「はぁー、要求は不当なものであり、従うことは出来ない。オーブ連合首長国は、今後も中立を貫く意志に変わりはない、と」
バサッと執務室へ書類を投げ出したアズラエルは、ニヤリと笑みを浮かべて、自分の商才のカンに鈍りはないと再確認する。
「いやぁ流石、アスハ前代表。期待を裏切らない人ですねぇ。ほんとーーー僕としては、これでよかった……とでも言えたら楽なんですが」
いっそ力で全てを奪い取れたらーーとも思うが、それでは空から降りてきた野蛮人たちとなんら変わりはない。自分はビジネスマン。利益を出すためにスマートに仕事をこなすのが流儀だ。
故に、無駄な遠回りはしない。
「ベルモンド上級大尉をここに」
テーブルに設けられた受話器で側近にそう伝えて、アズラエルは席へと座る。
今までは大手を振って前に出すことはできなかったが、ここで存分に見せつけることができる。サザーランドや、好き勝手している大西洋連邦への牽制も兼ねて。
「さて、約束は約束。ここまで譲歩しても引き下がらないのならば、我々が取る道は一つです」
それに、あの機体のテストもできるなら、一石三鳥くらいの利があるでしょう。そうアズラエルはほくそ笑んで、まだ見えないオーブの島に手をかざして呟いた。
「さぁ、お披露目と行きましょうか。僕が作った『流星』を!」
キャラデザイン
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他キャラも見たい
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キャラは脳内イメージするので不要