銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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第百十一訓 戦いに勝つ為には情報が不可欠

 さて、万事屋銀ちゃんの中で睨み合う女性二人。争いのきっかけとなっているのが坂田銀時であるという、ある意味恐ろしい事実。彼女達は銀時の妻を自称する二人なのだ。好感度メーターがあるとすれば、振り切った挙句に機械がぶっ壊れるのではないかと思われる程。しかもなおタチ悪いのが、二人は幻想郷の中でも中々に強者の部類に入るということ。もしそんな二人が暴れまわってしまったとしたら……。

 

「私より後から出てきたくせに、いきなり旦那様を婿養子にするとは頂けないわよ?」

「結婚してもいないのに旦那様と呼んでる貴女に言われたくありませんよ? あぁイタいイタい」

「旦那様は私からの無理難題をクリアしたわ。つまりそれは、私が嫁入りするしかなくなったということよ!」

「自分勝手なルールを作って銀時さんを巻き込むのはどうかと思いますよ? それに銀時さんは私にとって憧れの人であり、守矢神社を共に盛り上げて頂く大事な役割があるんですから邪魔しないでください!」

「それこそ貴女が勝手に思い描いた妄想ではなくて? 思い上がるのも大概にしたほうがいいわよ?」

 

 もう一度言おう。

 彼女達は自称銀時の妻である。

 つまり、二人が言っていることに対して、銀時の考えは介在していないということ。

 

「いやどっちの話も俺しらねぇけど!?」

 

 故に銀時のツッコミはかなり的確なものとなる。

 

「これは……互いに意見を譲る気はないということね」

「そうなりますね……つまり……」

「「弾幕ごっこ(決闘)しかない!!」」

「ここで決闘すんのはやめてくださいィイイイイイイイイイイイ!!! お登勢さんの所まで倒壊してしまいますからァアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 もはやある意味で仲のいい二人組みではないだろうかと思われるほど、いっそ清々しい程までの意見の一致。それに対する新八のツッコミ速度はやはりピカイチ。

 

「随分と騒がしいなぁ銀時! もう既に宴は始まったのか?」

「いやどう考えてもそうじゃねえだろヅラ」

「ヅラじゃない、桂だ。しかし銀時よ、どんどん女子が増えているようだが……フラン殿は良いのか?」

 

 瞬間。

 輝夜と早苗は言い争いするのをやめ、無言になる。まるで壊れた機械のようにギギギという音が鳴るのではないかと思われる程、ゆっくり、ゆっくりと銀時と桂のいる方を振り向く。

 

「「……」」

 

 新八と神楽は思った。

 今確実に、ミサイル発射のスイッチが押されてしまった、と。

 

「銀時さん、フランとは一体誰ですか?」

 

 当然ではあるが、尋ねてきたのは早苗だ。輝夜は一応宴で顔合わせしたことがある。しかし早苗は幻想郷に来てから日が浅いため、まだまだ会ったことがない人物の方が多い。

 

「吸血鬼の女の子だ……俺が幻想郷に来て割と最初の方に知り合ったやつだな……」

「そうですか……そうですか……」

 

 早苗はぶつぶつと呟く。

 一方の輝夜は、

 

「確か前に旦那様に抱き付いて甘えてた女の子よね? 前の時は一人勝ちしてたけど、次は対等な関係よ……旦那様は譲らない……っ」

 

 対抗心に燃えていた。

 ある意味前回の修羅場では負けた身である。それだけに気合いの入りようは人一倍なのかもしれない。

 

「おいヅラァアアアアアアアアアア!! ややこしいタイミングでテメェが変なこと言うから余計に面倒なことになっちまったじゃねえか!!」

「貴様がはっきりしないからこういうことになるんだろう! 後ヅラじゃない桂だ!!」

 

 こっちはこっちで、二人で話し合いしている。今回の戦犯は間違いなく桂だろう。いや、戦犯というよりかは確信犯と言えるのかもしれない。

 恋する乙女達は情報に敏感で、敵の出現には更に敏感となる。そんな中に投下された桂からの情報。如何せん銀時がフランに甘いのは割と知れ渡っている。この場で知らないのは早苗くらいなものだろう。

 つまり、銀時を巡る恋愛戦争における最大の脅威はフランということになる。

 

「誰が相手だろうと私は負けませんよ……銀時さんは絶対に渡しません!!」

「いやテメェのものになった覚えなんざ一ミリたりともないんだけど」

「照れなくていいんですよぉ。これでも私は元J……」

「なんかそれ以上言うと駄目な気がしてきましたからやめてください!!」

 

 何かを特定出来てしまいそうな言葉を早苗が言いかけていたので、新八は思わず止めていた。もしすべてを聞いていたとしたら、銀時のカルマ値がかなり上昇してしまったのではないだろうか。

 

「ちょっとあんた達!! 銀さんを勝手に取り合ってんじゃないわよ!!」

 

 そんな時、今度は猿飛あやめの声が響いてきたと思ったら、障子窓から野生の猿飛が現れた。

 

「テメェはどっから入って来てやがるんだコノヤロォオオオオオオオオオ!!」

 

 銀時は飛びついてきた猿飛を捕まえると、そのまま窓の外に放り投げた。

 

「きゃあああああああ! 銀さんに投げてもらえてるゥウウウウウウ!!」

 

 そのまま星となって消え去った。

 

「……もうこれ以上ここにいてもキリがないネ。さっさと宴に行くアル!」

「神楽ちゃんの言う通りだね……。早く会場向かいましょう!」

 

 この話を終わらせようと、二人が先導して幻想郷へと向かう。

 この時を待ってましたとばかりに銀時は二人の後を追っていく。

 

「「あ、待って!」」

 

 輝夜と早苗の二人もそのあとを追う。

 

「よし! 俺らも行くぞ!」

『いくぞ!』

 

 いつの間にか現れたエリザベスと共に、桂も幻想郷へと向かうのだった。

 

 これから始まる宴は、果たして無事に終わるのだろうか。

 

 

 

 

銀魂×東方project

 

 

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第百十一訓 戦いに勝つ為には情報が不可欠

 




多分やっと、次回から宴です!(白目
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