銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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第百四十五訓 将軍が絡むと大抵ロクな事が起きないのは決まっていることかもしれない

 結局そのまま将軍を引き連れて行くことになった万事屋一行。神楽は別に何にも気にしていないが、銀時、新八、長谷川の三人はえらく気にしている様子。

 

「おい、幻想郷なんて将軍からしてみたらまったく知らない場所だろ?」

「誰ですか将軍に幻想郷の温泉の話したの」

「まさかとは思うが、ここまでのことを予測して根回ししたドS野郎がいるんじゃないの? 銀さんの知り合いでそういうやついないの?」

「「沖田総悟……」」

 

 思い当たる人物はいた。というかそいつしかいなかった。今頃銀時と新八の脳裏には、サムズアップしていい笑顔を浮かべている沖田の姿が浮かんでいることだろう。

 

「あら? そこにいるのは一体誰よ?」

 

 博麗神社に足を運んで最初に遭遇したのは、当然と言えば当然だが、博麗霊夢だった。彼女は茂茂を見るなり、不思議そうに眺めていた。初対面なのだから当然とも言える。

 

「これは失礼。私は十四代将軍、徳川茂茂。よろしく頼むぞ」

「将軍……? 私は博麗霊夢……」

 

 霊夢は少し考える。

 考えた後で、銀時を捕まえてこっそり話しかける。

 

「ちょっと。将軍ってことはもしかして、えらいお金持ちってことなんじゃないの?」

「ま、まぁ、多分俺らよりは絶対金持ってるだろうな」

「これは……チャンスね」

「おいちょっと。何金巻き上げようとしてんの? タチの悪い追い剥ぎみてぇになってんぞ? 目が金のマークしてんぞ?」

「五月蝿いわね。金にがめつくあるのは悪いことじゃないのよ」

「すっげぇ極論言ってっからな?」

 

 一通り銀時より情報を聞き終えた霊夢は、精一杯おもてなしスタイルの笑顔を浮かべながら、

 

「今回は宴の前に温泉に入ることをお勧めしております! ですからこちらへどうぞ!」

「なんかあの嬢ちゃんがすごい満面の笑みなんだけど!?」

 

 これには長谷川もびっくりな様子。

 通常時の霊夢の話をいつも聞かされているからこそ、こんなにもはっきりと分かりやすい彼女はなかなかお目にかかれないのだろう。

 銀時と新八に至ってはため息をついているレベルだ。

 

「うむ」

 

 案内されるがままに茂茂は中へと入っていく。ただ温泉が広がっているだけで問題など起こりようがないのだが、念のため銀時達もついていくことにする。

 

「……なぁ、銀さん」

「どした? 長谷川さん」

「今回の温泉って、本当に大丈夫なんだろうな?」

「流石に平気だろう。いつもと違って江戸じゃねえんだ。幻想郷なんだから流石に変なこと起きやしねぇって」

「その台詞が既にフラグになってるって気づいてくださいね?」

 

 新八の華麗なツッコミが入った。

 ちなみに、今回は本当に男女別になってしまっているため、本気で問題は起きない、はず。

 それこそ、例えば……突然の乱入者が来ない限りは。

 

「ふぅ……あれ? なんか暖簾おかしいぜ?」

 

 銀時達が入って行った後、入り口にやってきたのは魔理沙だった。

 魔理沙は霊夢の協力者として色々温泉の設備に手を出していたらしい。

 そして、この暖簾をかける仕事はチルノが担当していたわけなのだが。

 

「あのバカ、右も左もわからないのかな……本当、大変だぜ……」

 

 魔理沙はポツリとこぼしながら、暖簾の位置を正しい方向に直す。

 そう、魔理沙が今、正しい方向に直したのだ。

 と、いうことは。

 それより前に入った銀時達は、誤った方向に入ってしまったことを意味する。

 

「まだ誰も入っちゃいなかったから良かったものの、これから入る人が間違っちゃいけないからな! これでよし、だぜ!」

 

 やはり、将軍が関わると、銀時達はロクな目に遭わないのかもしれない……。

 

 

「…………何故、こちらの湯に誰も来ないのだ?」

 

 正しい男湯に入っている桂は、一人寂しい思いをしていた。

 何せ本来来るはずの銀時達は、勘違いのまま隣の風呂に入ってしまっているのだから。

 エリザベスは身体の関係上、風呂に浸かる事が出来ない(可能性がある)為、外で待機している。

 

「まぁ、よいか……銀時達が来るまでスタンバッていることにしよう……」

 

 しかし、いくらスタンバイしていたとしても、どう考えても誰かが来ることのないお風呂。

 きっと桂は、このまま待ちぼうけをくらって、のぼせてしまうのかもしれない……。

 

 ある意味、今回のなかでは一番旨味がないと言っても過言ではない。

 

 

 

 

 

銀魂×東方project

 

銀色幻想狂想曲

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百四十五訓 将軍が絡むと大抵ロクな事が起きないのは決まっていることかもしれない

 

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