万事屋に来た二人によって幻想郷へと連れ出された銀時達。相変わらず早苗には抱きつかれたまま、霊夢からは舌打ちされまくったままの状態だ。
「随分と忙しいなぁ、銀時」
『このモテ男め!』
桂とエリザベスが煽って来ている。今回はこの二人もいるということで、余計に騒がしくなること間違いなしだろう。何せマシだったことがないのだ。
「なんでテメェらまでついてきてんだよヅラ。後早苗! いい加減離れろ!!」
「異変の度にスタンバッテいたのがようやっと報われたのだ! 俺が来てもおかしくないだろう?」
『そうだそうだ! 出番よこせ!』
どうやらいつも決まってほとんど宴やポロリ篇ばかりでしか登場しないことに対して不服だった模様。一応桂は大結界異変篇に登場しているが。
「嫌ですー! 最近全然銀時さん成分補給出来てなかったので今補給するんですー! 子宝も作りたいんですー!」
「宝探しですよね!? 子宝とは言われてないですよね!?」
新八が全力でツッコミを入れている。早苗は聞く耳持たずといった様子で銀時に体を擦り寄せている。その度に、早苗のわがままボディが銀時を刺激している。
「ヤベェよ……このままだと銀さんのアームストロング砲が真っ白い火を噴くぜ……起動戦士ギンダムになっちまうぜ……」
「おい天パーイカ臭いから私に近寄るなヨ」
「まだなにもしてねぇからな!?」
神楽はわりとがちに引いていた。
「それで霊夢さん。宝探しに行くってことでしたけど……」
ここでやっと新八によって本題に入ることとなる。霊夢が万事屋に来る前に告げていた『宝探し』という言葉。それだけだとまだ異変でもなんでもないことが伺える。
話を振られた霊夢は、事情の説明を始めた。
「私と魔理沙、そして早苗の三人で、宙を進む宝船を見つけたのよ」
「「「「『宝船?』」」」」
四人分の声と、エリザベスのプラカードの言葉が重なる。いきなり宝船という単語が飛んできたので、何事かと思っているのだ。
「最近、幻想郷では宝船が飛び回っているという噂を魔理沙さんが仕入れてきたんです。ちょうどその話をしている時に、博麗神社の真上を空飛ぶ船が通過しまして……」
「噂の信憑性が増した、ということか」
「はい! 流石は銀時さんです♪」
正解を言い当ててくれたことが嬉しかったのか、早苗がさらに力を込めて抱き着いてくる。つまり余計に身体が密着しているということになり、銀時の身体には早苗のわがままボディがより吸い付いてくる形となる。
一言で表せば、『リア充爆発しろ』という奴である。
「やるではないか銀時……いつの間にやら早苗殿まで落としていたとは」
「いや落としていたとかそういうの今関係なくね?」
桂の何処か検討違いな言葉に対して銀時はツッコミを入れるも、内心穏やかではない。
何せ早苗のダブルメロンがメロンパンチを放っているのだ。
「銀時。そろそろ撃ち落すわよ」
「どういうことですか!?」
まさかの予告に新八は驚きを隠せずにいた。
「ところで、船は見えないけど、UFOなら見えるアル」
「え、UFO?」
ここで彼らは神楽に合わせて空を見る。
するとそこには。
――確かに、宙を舞うUFOがあった。
「……え、UFO?」
これには、霊夢もさすがに目を丸くする。
ただ、そのUFOは宙を舞っているだけで基本的には何もしない。
「……霊夢殿。あれを取ってみてはどうだろうか?」
桂が霊夢に提案する。
銀時達では空を飛ぶことは出来ないので、基本的にここは宙を浮くことが出来る幻想郷の住人に任せるのが一番だ。そして今、銀時に抱き着いている早苗はともかくとして、霊夢は自由の身。簡単に動くことが出来るというわけだ。
特に疑問に思うことなく、霊夢はその場から飛び、UFOを手にする。
するとそれは――。
「木片になった?」
銀時がポツリと呟く。
先程までUFOに見えたそれは、手にした瞬間に木片へと姿を変える。
一体どんな原理でこの現象が発生しているのか、銀時達には皆目見当もつかなかった。
「空を飛ぶ船……木片へ姿を変えるUFO……これらには一体どんな因果関係があるんだ……?」
銀時の疑問に答えられる者は、この場には存在しない。
今回の異変については、様々なことが重なっている為、それらすべてを解明しなければ先に進むことは出来なさそうだ。そんなことを感じている銀時なのだった。
銀魂×東方project
銀色幻想狂想曲
第百五十七訓 空を飛ぶのは船だけではない