銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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第百六十一訓 誰かが争っている時に大抵得するのは第三者

「おー! 銀さん追いついて来たんだぜ!」

 

 小傘と別れた後、銀時達が幻想郷を練り歩いていると、その途中で船を追いかけている魔理沙と遭遇した。魔理沙の追う先にはたしかに空を飛ぶ船が一隻ある。彼女達が言っていたことが本当であることの証明だった。

 

「マジで浮いているアル! バルスアル!」

「見つけた瞬間に滅びの呪文唱えないでよ神楽ちゃん!!」

 

 わりとシャレにならないギャグをかます神楽。それでもし船が墜落して来たらどうするつもりなのだろうか。

 

「ところで、船を追いかけているうちにこんな物も見つけたんだが、これは一体何なんだぜ?」

 

 魔理沙の手には、銀時達同様何個かの木の破片みたいなものがあった。つまり彼女もUFOを目撃し、それらを少しずつ集めていたということになる。

 

「それ、UFOから現れたやつですよね?」

「俺達もそれらの正体を掴もうとしていた。恐らく宝船と関係性があるのではないかと思ってな」

 

 早苗が尋ねつつ、桂が自分達も見つけていた旨を報告する。

 ちなみに魔理沙は、桂とエリザベスを見た途端に『今回はこの二人もいるのか。騒がしくなりそうだぜ!』という反応を取っていた。元々彼らがいたとしても居なかったとしても、騒がしいことに変わりない。

 

「あの船に乗り込みたいところだけど……飛べるのは三人しかいない……数が足りないわね」

 

 現在、空を飛んで宝船まで迎えるのは三人。銀時達五人については空を飛ぶことが出来ない。つまり彼女達が運ぶしかないのだが、それにしたって三人で五人を連れて行くのはなかなか骨が折れる。そんな時だった。

 

「あやや? 何やら面白そうなことをしておりますね……特ダネの予感がビンビンしますよ!」

 

 突然、聞き覚えのある声が聞こえて来た。もしかしたら何処かから面白ネタを聞きつけて来たのかもしれないその少女は、不敵な笑みとともに上空から舞い降りる! 

 

「お久しぶりです! 清く正しく美しく! 何処よりも速く情報をお届けする文々。新聞の新聞記者! 射命丸文ただいま参上!」

「帰れマスゴミ」

「開口一番酷くないですか!?」

 

 銀時より発せられた冷たい一言に、思わず文はツッコミを入れた。

 

「坂田さんや霊夢さん達が宝船を追いかけているという話を掴んでここまで来たというのに! 魔理沙さんの箒に二人なんとか乗れれば、後は私達で運ぶだけになるから便利じゃないですか!」

「確かにそれもそうですね……僕らにとっては願ったり叶ったりですが……」

 

 文の提案に、新八は納得する。

 仮に魔理沙の箒に神楽と新八が乗ったとすれば、残りの三人で銀時と桂、そしてエリザベスを運べばそれで問題ないということになる。一番の問題があるとすれば、誰が誰を運ぶのかという点だろう。

 

「じゃあ私は夫である銀時さんを……」

「待ちなさい早苗。アンタそれ間違いなく下心丸出しになりそうだから却下よ。私が銀時を連れて行くわ。主人公コンビでちょうどいいし」

「別に今この状況において下心を出すつもりはありませんよ? それに霊夢さんこそそこで自分が名乗り出る必要はありませんよね? 実は銀時さんに触れたいからそうしてるだけじゃないですか?」

「なっ……なんでそんなことになるのよ! 私はただ相性がいいと思ったからちょうどいいと考えただけよ!」

 

 何故か唐突に、霊夢と早苗による修羅場が繰り広げられていた。何故誰を連れて行くかという話だけでここまで論争を繰り広げられるのだろうか。ちなみに、ただ単に船に行くだけで相性も何も関係あるのだろうか。

 そして大抵このような不毛な争いが展開されている時は、

 

「これはいい絵が撮れましたね……では行きましょうか坂田さん!」

「え? あ、お、おいテメェ! スピード速すぎんだろうがぁあああああああああああああああああ!!」

 

 カメラで一部始終を撮影し終えた後で、文が銀時を担いで猛スピードで船へと向かって行く。

 まさしく漁夫の利。争う二人に得られたものは何もない。

 

「それじゃあ二人とも行くぜ!」

「はい!」

「わかったアル!」

 

 魔理沙は神楽と新八を箒に乗せて、真っ直ぐに船へと向かう。

 残ったのは四人。

 

「……私、エリザベスさんを運びます」

「じゃあ私はカツラを運ぶわ」

『頼んだぞ』

「お願いする」

 

 こうして、彼らは宝船と思われる船まで向かう。

 だが、彼らはまだ知らなかった。

 その船の本当の正体に。

 彼らが拾った破片がどのようなものであったのかを……。

 

 

 

 

 

銀魂×東方project

銀色幻想狂想曲

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百六十一訓 誰かが争っている時に大抵得するのは第三者

 

 

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