侍の国。
僕らの国がそう呼ばれていたのは、今となっては昔の……。
「うるせぇええええええ!! この小説にそんな共通アバンはいらねぇんだよぉおおお!!」
「あぶはぁ!!」
突如新八に襲いかかる、理不尽という名の暴力! 銀時の蹴りを全身でもろに受けたことにより、約一メートル程後方へ飛んで行った。
蹴り飛ばした張本人である銀時は、普段は死んだ魚のような目をしているくせに、今だけは大きく目を見開いている。瞳孔開いている。
「いきなり何するんですか銀さん!! 銀魂の世界観を知らない人達のために、せっかくわかりやすく説明をしようとしてるところでしたのに!」
「いちいちそんな説明を律儀に読む奴なんていないアル。そもそもクロスオーバーの小説なんて、原作知ってる奴が暇つぶしにサラッと読むような感じのものアル。好きなキャラが動いていればとりあえず細かいところは気にしないんだから、今更懇切丁寧に話す必要もないネ」
「おぃいいいい! のっけから読者を敵に回すようなことを言うなぁあああ!」
鼻をほじりながら、ヒロインにあるまじき発言を抜かす神楽。
ツッコミに力が入る新八の息は完全に上がっており、肩で呼吸をするにはあまりにもハイペースとなっている。果たして彼は、今後襲い来るボケの嵐に耐えられるのだろうか。
「それに、今回はあの東方とのコラボだろ? こちとら雑誌での連載が終わって、アプリに向けた準備で忙しいって時に……」
「でも、せっかくコラボしてくださるわけですから、ここは気合入れていかないと! それに、向こうはとっても可愛い女の子ばかりなんですよ! 気合い入りますよね!」
「なんだよ、新八。鼻の下伸ばしてデレデレしやがって。メガネの風上にもおけないネ」
「メガネの風上ってなんだよ!? それどんな奴らの頂点に立てばいいんだよ!?」
「はぁ? ぱっつぁんの癖にそんなこともわからねぇのかよ。メガネ界代表を務める最強の称号だろ? 」
「メガネ界の代表なんて狭い世界でのてっぺん狙いたくありませんから!!」
「第一な、メガネよりも他の人目当てで読みに来る人の方が多いに決まってるアル。お前が気合い入れたところで、酢昆布一枚分にもならないアルよ」
「酢昆布一枚分って、僕の存在ってそんなに薄いの!?」
あまりの仕打ちにツッコミがハイペースになっている新八。
「あ、それからテメェら二人に言わなくちゃならねぇことあんだけど」
「何でしょう?」
「この作品、最初の方はお前ら二人の出番ほぼねぇから」
「「……………………え?」」
「それじゃあ、銀魂と東方projectのクロスオーバー作品、『銀色幻想狂想曲』、ヌルッとはじまりま〜す」
「またんかぃいいいい!! さっきの発言はどう言うことだゴラァぁあああ!!」
「そうネ! アタシ達の出番がないって……」
抗議の言葉が飛び交う中、銀時は猛ダッシュでその場を後にする。
新八、神楽の二人も、全速前進でその後を追いかける。
誰もいなくなった場所に、
「はぁ……あいつら、まともに作品紹介も出来やしないのね。今まで会ってきた外来人の中でも飛び抜けてアホな連中ね」
脇出し巫女こと、博麗霊夢が現れた。
「それじゃあ改めて、『銀色幻想狂想曲』、よろしくね」
銀魂×東方project
銀色幻想狂想曲
第零訓 他作品がコラボしようとすると大抵ろくなことにならない
はじめまして。
風並将吾と申しますー。
とうとうやってしまいました……銀魂と東方のコラボを……。
いつかは銀魂の小説をやりたいと思っていたのですが、どうせなら何かとクロスオーバーさせてしまおうというちょっとした誘惑に負けてしまいまして……。
亀更新になるのは目に見えておりますが、なるべく完結させるよう頑張ります故、何卒よろしくお願い申し上げます。