「輝針城?」
戦闘が終わった後、九十九姉妹とマミゾウより事情を聴き出していた銀時達。そんな中で彼女達から出てきたワードがそれだった。
「道具に力が宿ったり、反転したりしているのは、どうやら空にある輝針城が関係しているみたいなのよ」
「だから私達は更なる力を得ようとー、輝針城を目指してたってわけなのよー」
どうやらこの姉妹の目的としては、自分の力を確固たるものにする為だったようだ。ちなみに、彼女達曰く姉妹とは言っているものの、生まれた時期がほぼ同じだったからそう言っているだけで、本当の姉妹ではないらしい。確かにそもそも楽器の種類からして違うのだから、納得出来なくはないだろう。
「私は、輝針城にいるぬえから要請を受けて、外の世界から幻想郷にやってきたってわけじゃ」
「なるほど……通りで見かけない顔だと思ったら、幻想入りしてきたのね」
霊夢は納得したように呟く。
元々マミゾウは、銀時達と同じように外から来た存在だった。故にその存在はそこまで認知されておらず、対策としても十分にとられていたわけではない。結局、万事屋を相手にとった段階で負けは決まっていたような物なのだが。
「空にある城ねぇ……もはやそれってラピ……」
「言わせねぇよ!? その先言ったらどうなるかくらいわかってんでしょうが!?」
案の定のことを言おうとした銀時をツッコミという名の力でねじ伏せる新八。確かに、空に浮く城といったら大抵の人はそれが浮かぶだろう。
「フハハハハハハ! 見ろ、人がゴミのようだ!! とか言ってるアルか?」
「親方! 空から女の子が!! とか寸劇でもやってんだろ」
「アンタら思いついたことをポンポン言ってんじゃねぇよ!!」
「なんか、すっごい前の方に同じようなこと言おうとして霊夢がぶん殴った記憶が蘇ってきたぜ……」
※詳しくは紅霧異変篇をご参照下さい。
「なかなか愉快な者たちもいたものじゃ。いやぁ誠に愉快愉快!」
マミゾウは、銀時達の掛け合いを楽しそうに眺めている。
「ギン兄様、人はゴミのようなの?」
「空から女の子が降ってくるのー?」
一方、ネタがわからないフラン&こいしは、純粋が故の質問をする。まさかこれが日本で有名なアニメ映画のセリフとは彼女達は思うまい。
「そういうセリフがあるってだけの話だよ。別に人はゴミのようではねぇし、空から女の子が降って……きそうだなぁこの世界。チラッ」
「な、なんで私のことを見てるんだぜ!?」
魔理沙ならやりかねない。
何故かここにいる一同の心が一致した瞬間だった……実際はそう簡単に墜落するわけではないのだが。
「それで、輝針城に行きたいって言うのなら……四十秒で支度しな」
「なんでテメェがそのネタ知ってんだよ!? テメェ幻想郷に生まれてからまだ間もねぇんだろ!?」
まさかすぎる弁々からのキラーパスに、銀時は思わずツッコミを入れていた。
「いや、なんとなく言わなきゃならないと思ったからつい……」
「あー、あるある。そういうことあるよねー」
何故か八橋は肯定に回っていた。確かに時々この台詞を言わなくちゃならない気に襲われることはあるだろうが、それにしたって唐突すぎる上によくネタを理解したといいたいところである。
「一応言っておくが、輝針城にいるのはぬえだけではない。打ち出の小槌を使って幻想郷を転覆しようと企んでいる者もいれば、最近そこを根城に使うようになったぬえの協力者もいるらしいのじゃ」
「協力者……恐らくそいつが華陀のことだな。あの博打好きの姉ちゃん、こんな大博打まで仕掛けてくるたぁ物好きにも程があるな」
幻想郷におけるパワーバランスをひっくり返すとくれば、かなり大がかりになることは間違いない。
「面倒なことになりそうだな……華陀やぬえの目的が幻想郷から人間を排除することだとすれば、一番危ねぇのは人里なわけだが……輝針城に本命がいるとなりゃ、二手に分かれたほうが効率良さそうだな」
銀時の言う通り、敵の目的のみはある程度はっきりしている。当初彼らは人里を目指して行動していたのだ。
「俺とフラン、こいしの三人で輝針城へ行く。他の四人は人里へ向かってくれ……俺達で大ボス叩いてくるうちに、人里の被害を最小限に留めて欲しいんだ」
銀時の采配により、彼らの班分けが決定したのだった。
銀魂×東方project
銀色幻想狂想曲
第二百一訓 空に浮かぶ城を眺めると思わず言いたくなるよね