さて、今回の宴が開かれる会場だが、BGオンリーが博麗神社で行われていたことを考えると、当然開催場所は博麗神社ということになる。異変が起こるたびにこうして集まってどんちゃん騒ぎをすることになってはいるが。
「なんかこう、随分と前と比べて人が増えたわね……」
霊夢が思わずそうぼやいてしまう程には、宴に参加する人数も増えていた。
最初の頃はまだスペースが有り余る位だったのに、今では最早ちょっと大きめな個室居酒屋位の狭さとなっている。これでは移動するにも少し骨が折れそうだ。それほどまでに知り合いの数が増えたと考えれば、なかなかの功績と言えなくもないのかもしれない。
そんな中、銀時と新八の所に誰かが近づいて来た。
「聞いたぞ、ギントキ。今回はうちのフランが大活躍だったそうじゃないか」
カリスマを存分に発揮しながら近づいてきたのはレミリアだった。その後ろには、相変わらず咲夜が控えている。
「まぁな。実際フランがいなかったら、もう少し解決が遅れていたかもしれねぇからな……」
「そうだろうそうだろう! 私のフランは最強なんだ!」
何処ぞのおじさんのようなポーズをとりながら、レミリアはにっこにっこしなが宣言している。
「わかりづらいですからね? Fa●eネタって伝わる人少ないですからね?」
「いちいちツッコミ入れていないとやっていられないのか。これだから眼鏡は……」
「眼鏡関係ねぇだろ!? アンタが細かすぎて伝わらないネタやってるから指摘したんでしょうが!!」
「お嬢様に歯向かうとは頂けません。ここで串刺しにします」
「鼻血出しながらいう台詞しないですから咲夜さん!!」
咲夜のキャラも相変わらずである模様。
「しかし、本当にフランは成長した……ちょっと前まではあんなにギントキにベタベタだったのに……今もそこまで変わらないが。なんて羨ましい。よろしいならば戦争だ」
「成長堪能するのかシスコン発揮するのか殺気出すのかせめてどれか一つにしてくれねぇか!? 全部受けてたら俺の身もたねぇから!!」
本当、レミリアはフランのことになると少し暴走気味になる傾向にあるようだ。そんな彼女を見て、咲夜は相変わらず嬉しそうに鼻血を振りまいている。そこまで振りまいていいものとは思えないが……。
「フランがここまで出来るようになったのも、ギントキ達のおかげだ。本当に感謝している……紅魔館の主人として、フランの姉として感謝する。ありがとう」
レミリアは、銀時達に頭を下げる。合わせて、咲夜も真剣な表情となって頭を下げた。
彼女達は、かつてのフランを知っている。幼さ故に破壊衝動に身を任せていた彼女を。苦しみながらも、孤独の中で耐えるしかなかった彼女を。だからこそ、力の使い方を心得、誰かの為に行動する事が出来る様になっているフランの成長を、心から嬉しく思っていたのだ。
「俺たちのおかげじゃねえよ。あいつは自分で勝手に成長したんだ。子供っつーのは、周りが見ていなくても意外とすくすく伸びるもんだからな……俺達ァただ、そばに居ただけだ。ただ……そんだけだ」
頭をガシガシと掻きながら、銀時は言う。
「……ま、湿っぽいのも一旦しめぇにしようぜ。今宵は楽しい宴だろ? パーッと楽しもうじゃねえか」
「銀さんの言う通りですね。ひと段落ついたわけですし、たまにはこうして騒ぐのもありでしょうし」
「……如何なさいますか? お嬢様」
「もちろん、そのつもりだ。存分な楽しませてもらおう。咲夜、霊夢と魔理沙でもからかいにいくぞ」
「……ふふ、かしこまりました」
そう言うと、レミリアと咲夜はその場を後にする。
今宵の宴は、まだ始まったばかりである。
銀魂×東方project
銀色幻想狂想曲
第二百二十訓 人は気づかぬうちに成長するものだ