第二百二十六訓 記録をつけたら発表するのが筋というものだ
「えー、本日はお忙しい中お集まり頂きまして誠にありがとうございます。また、この度は11月に行われた緊急企画にご協力してくださいまして、本当にありがとうございました」
博麗神社にて、一人の男の声が響き渡る。天然パーマの男は、暗闇の中でポツポツと語っている。
「思えば始まりは2月のこと……筆者の思いつきで始めた連載も、気付けば10ヶ月目に突入し、UA数も14万、お気に入り登録数も480を突破致しました。始めた当初は正直一ヶ月で更新サボることになるんだろうなぁって思われてたけど、たくさんの方々の応援があったからこそ、ここまでやってこれたとのことです。たくさんの応援、本当にありがとうございまーす」
男──坂田銀時は、暗闇の中で指をパチンと鳴らす。瞬間、部屋の中の照明が一気につけられて、こう書かれた垂れ幕が現れた。
『第二回! 人気キャラ投票結果発表!!』
「今回は前みたいな寒い企画にならなくてよかったなぁ……前回は4票しか投票されないという悲しすぎる結果だったが、今回はそれを軽く上回る勢い。如何に前回が手抜きな企画だったかが伺えるなぁおい」
余談ですが、今回投票してくださった方の中には、『全員に一票』というとても優しいお方がおりました! ただし、票数の上では換算致しますが、その一票しか入らなかった方々につきましては掲載しないものと致しますので、予めご了承ください……そこまで回収すると大変なことになりますので。
「早速筆者の本音がポロリと溢れたような気がしますが、とりあえず待っていてもしょうがないので、5位から一気に発表しちゃいまーす。それでは張り切って〜……カウントダウン!」
銀時の掛け声と同時に、天井から大きな紙が落ちてくる。それはまるで掛け軸のように広がっていき、その全貌を露わにした。
第五位 坂田銀時
「くっ……銀時に負けた……っ」
第四位 坂田銀時
「順当な順位ですね」
第三位 坂田銀時
「神に感謝」
第二位 坂田銀時
「フン」
第一位 坂田銀時
「みんなありがとう」
「って、これじゃあ何処ぞの鼻毛アフロのパクリでしょうがァアアアアアアアアアアアア!!!!」
「おぶばっ!!」
銀時の背後から新八の飛び蹴りが炸裂する。当然銀時は、その勢いに負けて吹き飛ばされる。壁に激突すると共に、先程まで壁にかかっていた紙は何処かへ飛んでいった。
「なんか思いっきり色々仕込んでると思ったら一体何してんですか銀さん!!」
「いや、せっかくの場だから今のうちにやれるネタやろうと思ってな……人気キャラ投票なんてもう二度とないかもしれねぇから」
「縁起でもねぇこと言うなよ!!」
「だってこれ二次創作だぜ? 筆者都合で打ち切りとかもあり得る脆さだぜ? そもそも今後はオリジナルの異変をやりますって言ってる辺り、割とネタ切れ感が半端ねぇんじゃねえか?」
「そんな元も子もないこと言わないでくださいよ!? 頑張ってるかもしれないじゃないですか!?」
「んなこと言ったってなぁ。最近は、やれ『未知の旅へ飛び出そう』としたり、ポケットのモンスターをマスターしようとしたり、何かと忙しいじゃん? そうなると果たして世間的には一体どうなんのかって話よ。分かるだろ? 新八ぃ」
「多方面から責められるような話をぶち込むのやめろォオオオオオオオオオオオオオ! ただでさえ最近何かとネタが危ない方向にシフトしてんだから、そろそろ落ち着かせた方がいいでしょうがァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「ここぞとばかりに銀魂風のツッコミを意識しなくてもいいようるせぇな」
「なんでそんなに妙に当たりが強いんすか銀さん!?」
何とも言えない会話の応酬。
ある意味久しぶりの光景といえなくもない。
「ま、そろっと本題入らねぇとな。今回はちゃんと票入れてもらえて、順位もつけられるようになったわけだからな。つーわけで、さっきも言った通り、『全員に一票』については一票持っていることにはするが、カウントダウンには入れないのでそのつもりでよろしくな」
「そのほかの皆さんにつきましては、票数を一票足した状態で発表致します! ただし、同数票も多いですので、そのあたりは一気に羅列しちゃいますのでそのつもりで!」
「それじゃあ早速~……」
「「カウントダウン!!」」
※
第七位 得票数 2
チルノ、鬼人正邪、八坂神奈子、洩矢諏訪子、射命丸文、レミリア・スカーレット、神楽、水橋パルスィ、お登勢、リグル・ナイトバグ、八雲藍、魂魄妖夢、桂小太郎、紅美鈴、風見幽香、土方十四郎、沖田ミツバ、徳川茂茂、十六夜咲夜、妖夢の半霊
※
「いやちょっと待ちなさいよ。何で半霊入ってんのよ。これ有効票なの?」
流石の事態に、霊夢が割って入ってきた。
「一応有効だぞ? この作品に登場した奴らなら票に入ることになってるからな」
「キャラじゃないじゃないの。これ明らかにおかしいじゃないの。つまり半霊以下の奴らが何人もいるってことじゃないの」
「知りたくなかった事実やめろォオオオオオオオオオオオオ!!」
ある意味悲しい事実がそこにはあった。
「つーわけで、残りの順位については次回より順次発表となるわけなので」
「どうぞ最後までごゆるりとお楽しみください!」
「え、何。今回ここで終わりなの? まだこれからじゃないの」
次回へ続きます。
銀魂×東方project
銀色幻想狂想曲
第二百二十六訓 記録をつけたら発表するのが筋というものだ