新八と妖夢によって結成された謎のコンビ。通称『ツッコミ幻想郷救出隊』は、幻想郷をとりまく状況を何とか改善させる為に旅をしていた。とはいっても、地底や上空を抜く事ができるのはかなり大きい。それだけ焦点を絞ってなんとか行動をとる事が出来るからだ。ちなみに、博麗神社にいた人達については既に処理済みである。肝心の霊夢本人が居なかったことだけが彼らにとって気がかりなことではあったが。
「おかしいですよね……博麗神社をどうこうするのなら、少なくとも霊夢さんはそこに居なければ説明がつかないはず……なのに何故……?」
当然、そのような疑問は新八も抱く。こればかりは湧き出て当然のことである。
「今はそのことを気にしていても仕方ありません。少しでも多くの人を、謎の寄生体から救わなくてはいけないのですから」
「……それもそうですね」
妖夢の言う通り、変わってしまっている人物は博麗神社のみではない。故に訪ねなければならない場所も自ずと多くなってくる。そんな中でまず彼らが目をつけた場所は人里。元々住んでいる人の多さはもちろんのこと、集結する場所としてもうってつけな場所だったからだ。ステージ1攻略のつもりで足を踏み入れた二人だったが、そこで待ち受けていたのは……。
「な……なんじゃこれェエエエエエエ!?」
やけに近代化が進んだ──いや、それらを通り越して最早近未来化した建物が建ち並ぶ光景だった。特に目立っているのは、慧音が先生として勤めている寺子屋。歌舞伎町にあるターミナル並のビルに変わってしまっていて、限界を留めていない。
「あぁ、二人とも久しぶりだね。異変の時には大変お世話になったよ……」
「その声は……」
聞き覚えのある声が二人に話しかけてくる。先に反応したのは妖夢だった。当然、声の主が果たして何者なのか確認することになるのだが。
「二年経ったおかげで人里もここまで発展出来たよ……私の寺子屋も、ついに一大ムーブメントを巻き起こすに至る場所になった。いつ勉強する? 今でしょ!」
「いやもう誰だよあんたァアアアアア!?」
そこに居たのは、全身をスーツで包んでいた丸眼鏡をかけている慧音だった。元の彼女を知る者からすれば、既にキャラ崩壊を巻き起こしているのが明らかとなる。しかもご丁寧に今では古いネタまでぶち込んでくる模様。
「全く。これが今の学校のスタイルだって教えてくれたのは早苗や銀時たちだろう?」
「教わっちゃいけない人たちに教えてもらってるよこの人たち!?」
新八のツッコミが冴え渡る。
教育周りのことに関して、参考にしてはいけない二人の意見がハイブリッドしている。意見が混ざり合った結果、人里全体がダークマターと化してしまっている模様。
「Oh! 慧音! 今日も手伝いきた Say Foo!」
何かラッパーとなっている妹紅まで現れた。
「「いや何やってんだアンタァアアアアアアアアアアアアアア!!」」
ツッコミコンビ、渾身のツッコミ!
新八と妖夢によるハリセン攻撃は、謎の踊りによって躱される!
「いやそこは素直に当たってくださいよ!?」
「なんでさ不思議さとんでも新八ィ! 私はこの地に足踏み入れた! ただそれだけで何故ビンタ!? そんなのおかしい不可思議ヤバ過ぎとんでも展開お楽しみ?」
「うるせぇええええええええ!! 口に出さねぇといまいち伝わらないような訳わかめラップを披露しないでもらえますかね?!」
何故か妙にテンションの高い妹紅に対して、新八と妖夢はツッコミを入れ続ける。
しかし、彼らがツッコミを入れなくてはいけないのは何も彼女に限った話ではない。
「少し待ちなさい。このチルノさまが現れたからには、哀れな人間共にバカの烙印を与えるわ!!」
と つ ぜ ん バ カ が あ ら わ れ た 。
ただしこのチルノ、いつもの形態とは違う。何故か全身を黒づくめのスーツに包んでおり、黒い帽子にサングラス。何故か左手にキャリーケースを握り締めている。まるで、どこぞの探偵漫画に出てくる、酒の名前をコードネームにしていそうな感じの出で立ちをしていた。
「やれ、チルノ。そのバカ共に我々の力を見せつけてやるんだ」
「お任せくだせぇ、姉御」
そこに、トドメと言わんばかりに銀髪のウィッグを付けた大妖精も現れた。
「アンタら一体何しにきたんですかァアアアアアアアアアア!? つーか色んな方面から怒られそうなことすんのやめろォオオオオオオオオオオ!!」
「……さばききれない……これが、ツッコミ……!?」
「妖夢さん!? ツッコミ道に目覚めるのは一旦後にしてもらっていいですか!? 一人じゃ追いつけないんでコレェエエエエエエエエエエ!!」
このカオス過ぎる状況をツッコミし切るのに、相当な時間が経過したとかなんとか……。
銀魂×東方project
銀色幻想狂想曲
第二百四十一訓 一度人里来てみれば夢幻の如くなり